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椿の増やし方
接木と挿し木の簡単なまとめ
今年最後の書き込みですので最も関心のある増殖法について私なりの増やし方の要約みたいなものを書いてみたいと思います。最初は本当に大変ですが、慣れてしまえば、☆なんだ、こんなものか☆と思えるほど簡単で、時間もかからないですむようになると思います。大切な事は、準備から管理にいたるまでのコツを頭に入れることではないでしょうか。私流のやり方ですので参考にしていただき、さらなる工夫をくわえていただきたいと思います。今まで述べてきたことの要約です。来年も良き年でありますように!
☆.接木→
1.一年前から鉢に台木を植えて成長させておくように(半年位でも良いと思います)
2.台木を接木の1ヶ月前に、接木する高さより少し上で切っておくように
3.穂木は切ったら出来るだけ早く接ぐように
4.台木は少し斜めに切ると良いと思います (巻き込みが早いと思います)
5.穂木は必ず台木の切った最下部まで差し込んで下さい
6.台木の切り方は、堅い場合は二度切り込みを入れて下さい
7.穂木は一本でも二本でも良いと思います(二本成功したら一本切るか、又は短く切って調整して下さい、失敗を防ぐ意味でも二本接いでは?)
8.胴接ぎをされてもおもしろいと思います(この場合ローソクを使用すると良いと思います。)(保存と数種類の花が見られます)
9.少し大きめのビニール袋を被せる。
10.中の水滴を新芽にかけないように(竹の支柱が便利です。自由自在に切れて、曲がりますので)
11.陽だまりの暖かい場所において下さい(陽の当たらない場所はよくないです)
12.直接日光が当たる時は、ヨシズか寒冷紗を使用してください
13.水は新芽が出るまで大丈夫です
14.新芽が出始めたら様子を見ながら少しずつ、穴を開けて、調整して下さい。あまり早く大きな穴を開けないように
15.台木の芽を時々とるように
16.葉が完全に開いてきましたら水を鉢に与えて下さい
17.そうしましたら、さらに大きな穴を開けて、外の空気に慣らして下さい
18.6月下旬ころにはビニールのヒモを外して下さい
19.ビニールは7月中旬まで取らないでください(新芽の成長が良いと思います)
☆.挿し木→
1.鹿沼土、川砂、蝦夷砂の小を混ぜて使用します。時に、赤玉の小を混ぜます。
2.穂木は、葉を二枚つけて、平らに、あるいは、斜めに切ります。平らで良いと思います。葉は三枚、四枚でも大丈夫です。多いほうが成長が早いです。
3.水に30分ー1時間浸しておきます。水に浸さないでそのままでも全く影響ないと思います。
4.支柱を立てて、ビニール袋を被せます。私はプラスチックの衣装箱を昨年から使用しております。少し小さな箱です。大きすぎると管理が大変になります。400円ー500円位です。風 や雨を防げるので、何処においても便利です。中にプラスチックの鉢を三つ入れます。一鉢で40−50本挿せます。
5.挿してから1週間は水道水を午前と午後一回サートかけます。これは鉢の中の汚れを除くためと、穂木を固定するためです。
6.次にその後2週間位は手動の噴霧器で様子を見ながら1日2−3回水を噴霧します。
7.その後は衣装箱の中に3−4cm水を入れて、蓋をします。蓋は僅かに両サイドを開けて、蒸れすぎないようにしています。天候状態により完全にしめるときもあります。
8.寒冷紗をかけて、直射日光を防ぎます。遮光率は30−45%位です。
9.中に水を入れておいても、たえず乾燥状態を見て、乾いていたら、水を噴霧します。
10.水の与えすぎは良くないと思います。最初の1週間位は水道水でザートまいて良いですが、その後は必ず手で、鉢の乾燥状態を見て、水を噴霧して下さい。
11.20−30本位ですとビニール袋を被せて、陽だまりに置けば大丈夫だと思います。直射日光には気をつけてください。
12.60日ー90日で発根しだします。挿し木は大量生産の適しております。早く咲かせるには、小さめの鉢に植えて、4月ー5月中旬過ぎまで十分肥料を与えて下さい。
13.6月に入ってからも肥料を多く与え続けますと、花芽ができにくくなると思います。
新年を飾る椿花→椿の花は最も寒い冬の時期にその美しさを見事に表現してくれる代表花です。晩秋から極寒の1月ー2月にかけて春を呼ぶ花として、茶会や各家庭で椿を生けるのは、椿の照り葉と、寒さの中で猪口咲きの椿の蕾がマッチして、春は目前であるという季節感を表す花だからだと思います。厳しい冬の寒さに耐え、蕾の椿がまさにその扉を開こうとしている瞬間は、私たちに何かを訴えかけているような気がいたします。『ゴールは目の前だー気を引き締めてがんばれ』というように。室町時代の末期から現代まで椿の花が珍重されているということは、春を呼ぶ花として各家庭に1−2本ぜひ植えてみられたらと思います。さて新年を飾る椿としては、曙、西王母、初嵐、白玉、加茂本阿弥、それに侘助等があります。私自身生け花はやっていませんので、あまり分かりませんが、その他にヤブ椿等もきれいだと思います。自宅や周囲に咲いている椿の花を生けて、気持ちを新たにして、新しい年への希望と夢を託したいと思います. May the year 2008 be happier and more prosperous than any other year before!
思い出の椿→椿を始めた頃求めた忘れえぬ花
私が梅の接木から椿に向かって興味を示し始めて2−3年で求めた椿を述べたいとおもいます。その頃はまだ何も椿のことは分からず、椿の好きな隣人に影響されまして、接木を夢中で試したものでした。ただ接いでいただけでしたので、何十本接いでも数本しか成功しませんでした。でも梅の接木を何年もしておりましたので、そのうちに管理のしかた等が分かり始めて、次第に色々な椿の苗を求めるようになりました。その頃の思い出の花が、月照、千羽鶴、紫泉、玉三郎でした。全国の椿のカタログを集めて、また椿の本も購入しまして上の四種をなぜか手に入れたのでした。今思いますと、年月が過ぎましても、それぞれすぐれた椿で、どのカタログにも載っている種類です。それぞれに特徴があり、人の目を魅了する良さを持っていたものと思われます。だからこそ、初心者の私が求めたのだと思います。初めに、月照は下にも書いてありますように、白色、筒しべ先細りで、12月咲きのきれいな花です。千羽鶴は移り色で筒しべの小輪で、2月ー4月咲きです。長い筒蕊で、昭和57年に皇太子、妃両殿下に献上された椿とのことです。紫泉は愛媛産で暗紅色の筒しべです。小輪ですが私がとても欲しかった椿でした。色も形も大変すぐれているので、なんとかして手に入れたいと思い、やっとのことで求めた椿でした。最後に玉三郎は筒咲きで、時に三弁花になる可愛い椿です。愛媛産で、小輪ですが、歌舞伎俳優の名前と同じで妙に心魅かれる思いでした。これら四種は今もその輝きを放ち、椿花として、その存在を確かなものにしていると思うと、なつかしく、一生忘れられない、思い出の花となるでしょう。ちなみに、三弁花の椿は紅三光があります。月照、千羽鶴は一本の木に接いでありますが、腕の太さぐらいになっています。
1月から2月に向かっての準備→大変寒くなってきましたが、皆様方の椿の管理はいかがですか。椿は雪や寒風にさらされると良くありませんので、植えたばかりの木にはワラや落ち葉などをひいて保護したいものです。また、金花茶や原種の椿も同様に日だまりや、軒下の風の吹かない、あるいは簡易温室に入れて管理されると良いと思います。鉢に植えられている椿も風の吹かない日だまりの場所に移動したいものです。庭植えの金花茶類の椿は移動が出来ませんので、大き目のビニールで覆ってみてはどうでしょうか。その場合、ヒモで縛る時、強く縛らないで、少し下を開けてください。密閉してしまいますと、気温が上がった時に葉が焼けてしまいますので注意が必要です。
次にこれからは葉巻虫やカイガラムシ等の害虫に備えて、殺虫剤の散布が大事になってきます。一般的にはこの時期には石灰硫黄合剤が使用されていますが、これを散布しますと葉が白くなります。でも業者でない限り、売るわけではないので心配はないと思います。この散布は1月−2月にかけて、風のない、曇りの日にするとよいと思います。さらに、3月から9月ごろまでに色々な害虫がでますので、それぞれの時期に適した殺虫剤を使用します。2月に入りますと接木の準備も必要になります。接木ナイフ、テープ、砥石、ビニール、支柱等必要になります。さらに、接木するサザンカの手配も必要になりますね。さらに、接木したい椿の穂木の準備も大事です。友達や、近所の人や、趣味家への連絡などされておくと良いと思います。テープに関しては、現在接木後解く必要のないテープが売られておりますので、購入されると便利だと思います。
筒しべのきれいな椿→私が椿をやり始めて2−3年後月照という椿を知りまして、すぐに求めました。花弁は厚く、、特に筒しべは見事で形が整然としており、さらに先細りで12月より咲きだします。椿の中でもしべの美しさではすぐれているのではないでしょうか。白色で花じたいもすばらしく、生け花としても利用できるとおもいます。中部地方で作出されましたが、今ではどのカタログにも掲載されて、購入できると思います。私はまだ椿に興味を持ち始めの頃でしたので特に思い出が深いです。しべが揃っていまして、見事ですね。何かきれいな花と交配したいと思っています。月照と同様に先細りでないですが、白玉も見事であると聞きました。他に、大山白、一休等もしべがきれいですね。何かの縁がありましたらこれらの椿を一本庭に植えられてはいかがですか。
![]() 月照 |
![]() しべが揃っていて先細り |
冬の間の楽しみ方→真冬の間に椿に関して出来る楽しみは、山や川辺に出かけて椿の根を採集して来年の春接木をすることです。このとき、少し太めで30−50cm位の長さで、曲のある根がおもしろいと思います。細根は全くなくとも大丈夫です。根を取ってきましたら、庭に全部埋め込んで土を被せてください。この時、少し高めにして、さらに砂地等の水はけの良い土を用いて下さい。来年の3月頃接木をして、芽が出てきますと、発根してきます。ですから、全く細根がなくとも、捨てないで曲のよい根を1本でも2本でも準備してみますと、2−3年後にはすばらしい盆栽ができると思います。接木をするときは、最上部に2−3本、さらに少し下に2−3本接木されると良いと思います。なぜならば、発根率が良くなりますし、違った種類の花が見られると思います。下に接木される時は、ローソクを用いて、水の入るのを防いでみたらと思います。私はどんな時も、ローソクを使用しています。でもそれぞれのやり方がありますので、参考にしてください。根を採集する時は、周囲の土手や川辺を崩さないように注意しましょう。山芋堀みたいに山を掘り、土手を崩したままにしておくのは良くないことですね。
![]() 来年の接木用 |
![]() 来年の接木用 |
支柱の準備→来年の接木の為に、そろそろ家の近くにある竹林で竹を20−30十本用意しておきましょう。店屋で買う支柱よりは長さも自由自在で、鉢の大きさや、ビニール袋の大きさに切れますので、とても便利です。切るときは、少し長めに切って、鉢とビニールの大きさにあわせましょう。これからが、竹を切る良い時期ですので、1m50cm位に切って家に保管しておかれると良いと思います。接木のたびに支柱を求めに行くのは手間が大変ですね。
10月の接木状態→今年の10月に購入したり、友達から譲り受けた苗の穂木をそれぞれ2本位接木しました。丁度2ヶ月経ちましたが、だいたい成功したようです。来年にならないと芽は伸びませんが、それでも新芽が動いているのがわかります。来年の春接木をするよりも成長が早いかと思います。下の状態を見てください。だいぶ太い台木に接いであります。芽が生き生きとしています。白手香は一休の枝変わりとのことです。とても良い花です。1月にはお知らせ出来ると思います。
![]() 瀬戸千鳥、玉童子、ウミナイビ、 |
![]() 玉童子、住之江、白手香 |
挿木の取り組み→挿し木による増やす方法は比較的簡単で、大量に生産できます。また、台木の必要もなく、費用もかからない点で、便利かと思います。私は挿し木を完全に成功するのに5−6年かかりました。大事なことは、(1)用土 (2)置く場所 (3)陽のあて方 (4)水の与え方等にあると思います。用土は何回も色々試して、鹿沼土、川砂、蝦夷砂の小を混ぜて使用しております。時に赤玉の小を混ぜることもあります。次に置く場所は最低でも半日位は陽の当たる場所で、直射日光の当たらない場所です。直接陽の当たる場所では寒冷紗を用いてください。その時の遮光率は30−40%位にしております。接木でも、挿し木でも陽の当たらない場所は成功しないと思います。半日陰の所が適していると思います。鉢にビニールを被せてある挿し木の場合は、直射日光に特に気をつけてください。私はプラスチックの衣装箱を昨年から使用しております。少し小さな箱です。大きすぎると雨とか、強い風の時に、管理が大変になります。箱の中にプラスチックの鉢を3箱入れます。1鉢に50本位穂木を挿します。ですから1つの箱で150本の穂木を挿します。10箱ありますので1500本挿しております。挿してから1週間位は午前と午後2回水道水をサートとかけております。これは土の中の汚れを除去するためと、土を固定するためです。その後は、2週間くらい手で1日軽く様子を見ながら、2−3回水を噴霧しております。1月経ちますと箱の中に3−4cm水を入れ、蓋を被せ、寒冷紗をのせて遮光します。蓋はわずかにサイドを開けて、蒸らし過ぎないようにしております。その日の天候具合にいつも注意しております。だいたい60日−90日で根が出てきます。半日陽に当てましたら軒下か陽の当たらない所に移して管理しても良いと思います。外出のときは気をつけてください。必ずある程度は陽を当ててください。来年接木のための台木作りにも挑戦してみて下さい。というのは、4−5年前、ボールペン位の太さの椿の枝を挿しました所、根が出まして、びっくりしたことがありました。うまく管理しますと、1年で台木が出来るかもしれません。なんでも、人のやらないことをやってみるものですね。どこかで、風除けで椿の太い枝を土の中埋めたところ、根が出て、育っていると聞いたことがあります。どのくらいの太さかはわかりませんが。ありとあらゆることをしながら、自信が持てるようになるのでは。本で研究し、さらに、自分で体験をしながら、さらなる自信と意欲が湧いてくると思います。がんばりましょう。太い枝の挿し木のときは、あまり短く切らないで、ところどころに少し枝を残して5−10cm位の長さで挿していた思います。きれいな椿の挿し木をしていた時、枝を捨てるのはもったいないと思い、適当に挿しておりました。ビニール袋でくるめて、陽だまりの暖かな場所に置いて、管理していました。今思うと、そのときの記憶がこれから大変役にたつのではないかとメモしております。来年は、小指か、親指くらいの太さにも挑戦してみたいと思います。
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実生苗作りによる新花の楽しみ方→椿は自家受粉をあまりしないで、他の椿の花の花粉と受粉して、実をならすそうです。ですからその種を蒔いて、育てますと、親と違った花が咲き、新花が生まれるとのことです。親よりもすぐれた花が咲いたり、全く親と違う花を咲かせるかと思うと、楽しみが増えますね。確率的には親や、今咲いている椿の種類以上の花が咲くことは少ないかと思いますが、たった1個の種から驚くべき花が咲くこともあると思います。ですから、まず根気よく種を蒔くことですね。そこで、9−10月頃はぜた実から種を取り出してます。それからコケを入れたビニール袋の中に種をいれておきます。コケは水を含ませ、軽く手で絞り、ビニール袋を閉じて、少し暗い、日のあたらない場所に置いてください。温室とか、暖かい場所に置きますと、12−1月に芽を出して、寒さのため、管理が大変になりますので、3−4月にかけて、芽が出るようにしたら良いとおもいます。私は、数年前に、台所に置き、12月にほとんど芽が出てしまい、困ってしまいました。椿仲間の人に相談しましたら、ハッポウスチロールの中に入れて、管理すれば大丈夫とのことで、4月に蓋をあけてみますと、青々とした芽がそのままの状態で生きていました。芽が出てきましたら1本1本鉢に植え替えます。そのとき、よく言われてますように、根は半分くらい切って植えてください。根の出方が揃います。1本1本大変でしたら、大きめな鉢に数本植えて、2−3年後で1本1本植えかえたらどうでしょうか。それから、出来るだけ種は木についている時取ったほうが良いと思います。落ちている種でも拾って3−4日水に浸して管理してみて下さい。こうしてみますと、本当に1年中、椿と接し、椿とともに生活しているみたいです。まずは、種を蒔いて、数年後へ大きな夢を抱いてはどうでしょうか。下の写真は実生苗です。毎年少しずつ新花が生まれるのが楽しみです。下の楼蘭の3番目は実生苗で咲き出し3日目です。親よりも花びらの色がとても濃く、良い花です。2番目の楼蘭の実生苗は虫に食われて少し見にくいですが、早咲きで赤系ですので良いのでは。
![]() 実生苗ー6年目ー11月咲き |
![]() 楼蘭の実生苗ー6年目ー11月咲き |
![]() 楼蘭の実生苗ー6年目ー11月咲き |
これからの椿の管理について→11月もすでに中旬になりました。挿し木苗、夏接木された苗、また金花茶類の枝の管理が少し必要になると思います。簡単ですが私が管理している内容を述べてみたいと思います。
1.挿し木苗や夏接木された苗は、陽だまりの暖かな場所に移動したいものです。なるべく冷たい風や、雪等に直接さらさないほうが良いと思います。
2.金花茶類の椿は今新芽が伸びておりますので、やはり軒下か、直接霜や雪や寒風にあたらない場所に置いたほうが安全かと思います。
3.金花茶類の椿で庭植えにしてある場合はビニール袋等で保護されてはいかがでしょうか。
4.中国やベトナム等の椿もなるべく軒下や簡易温室に入れて、寒さから保護してみて下さい。特に原種の椿は保護してください。
5.管理する場所で全く陽のあたらない場所は良くありません。なるべく陽のあたる暖かな場所が良いと思います。庭植えの場合は大丈夫です。
6.本当に良くない管理は、陽のあたらない場所で、1日中鉢が乾かない状態にしますと、根ぐされを起こして、枯れることもありますので、水のやりすぎには注意して下さい。
7.庭の椿の枝の手入れもあまりしないほうが良いと思います。来年に行いましょう。
8.椿の苗を購入されましたら、植え替えないで、そのままにするか、少し大きめの鉢に土を崩さずに、そのまま移動して下さい。ポットからすぽっと抜いて根を出さないで植え替えてください。
9.できるだけ植え替えは来年の春にして、すごく小さな鉢に植えられている場合は上で述べましたように作業をしてはどうでしょうか。
10.植え替えるときは、なるべく鉢の周りは少し大きめで、水はけの良い土を用いてみてください。
11.ビニールでかぶしてある鉢の苗は、時々水の状態を見て、管理して下さい。
→以上簡単に述べてみましたが、私も簡易温室しかありませんので、管理が大変です。ですから置く場所がない時は、大き目のビニール袋をかけて、そのまま外で管理しております。来年の春に向かって、皆様の庭に素敵な椿の花が咲きほこり、新しい椿への意欲が湧き上がることを期待しております。
ドライブで山や公園や神社に出かけた折に!これからは一段と寒くなりますので、椿に関する作業はあまりないと思いますが、楽しみの1つに、山や、公園や、神社や、お寺等に早咲きの椿が咲いておりましたら、目に留めて、メモ帳にそこの地図と木のある場所を書き留めておかれると新しい発見につながり、来年接木か挿し木で増やすことが出来ます。特に9月ー11月くらいまでに咲く赤系の椿に注目して観察されるとおもしろいと思います。山等には自然実生のすばらしい花を見かけることもあります。もしも山で発見されましたら、テープ等で印を付けて置かれるとよいとおもいます。又花が咲いていない時は、葉の形を見て、特に細いとか、長いとか、普通の椿の葉と違う木を見つけましたら、同様に印を付けて置かれるとよいと思います。
このように、これからは椿の花の咲く時期ですので、お出かけの際は、赤系の椿の花に注目してみましょう。
新登場→アザレア 早咲き種と聞いておりますので、交配種として大変貴重な椿になるかもしれません。接木は普通の椿と同じで、山茶花や椿の台木を用いて簡単に増やすことが出来ます。私はいつものように、太い台木に接木をしてあります。数年後には、1年中椿の花が見られる時が来ると思います。花粉は大事に冷蔵庫の中に保管しておいてください。
![]() 10月22日撮影 |
玉之浦椿の交配による早咲き種→《鶴》
玉之浦系の椿の早咲き種はなかなか見つからなかったのですが、この鶴という椿は11月には咲き出し、(もしかすると10月の中旬頃にはさきだすかも)、今までにない早咲きの椿です。年度内に何とか玉之浦系の椿を咲かせようと2−3年前から努力していましたが、こんなに早い時期に咲く種類があるなんて、ビックリしました。簡易温室に入れて、早く咲かないかどうか、この2−3年気をもんでいましたが、来年からはこの鶴という椿を太い木に接木して、実生苗を育ててみたいと思っております。さらに来年はこの鶴を9月位から陽だまりに置き、10月の初旬から咲かせてみたいと思います
この鶴という椿は玉之浦と絞太郎庵の交配種ということだそうです。このことから、玉之浦の交配種としての価値と、椿の実を蒔いて、実生苗を育てる喜びは計りしれないものがあると思います。少し時間がかかりますが、実生苗に挑戦してみましょう。玉之浦椿を庭に2−3本植えておきますと、自然に他の椿と交配して、楽しみが増えます。玉之浦椿のそばには、早咲きの白系統の椿が良いかと思います。
![]() 鶴 |
![]() 鶴ー咲きはじめ3日目 |
→今年最後の試み
9月より今年の新花のカタログが各地より届きましたが、皆様も何本か購入された方がいられると思います。もしめずらしい椿で増やしたいと思われましたら接木をして見ましたらいかがでしょうか。2年目の接木苗や、2−3年目の挿し木苗ならば2−3本穂木の余裕があると思います。今からですと今年は芽が出ないと思いますが、来年の春接木をするよりも簡単で芽の出方が早いと思います。ただし必ず接木の時は鉢に植えてある苗木か台木を使用してください。そして台木の真ん中と最上部に1本細い枝を残して、1−2葉つけて短く切ってください。来年芽が出てきましたら台木の枝を切ってください。接ぐ台木の長さにもよりますが、私は夏でも、春でも秋でも台木の枝を必ず残して接いでいます。私は台木の長さが30cm以上ありますのでーまた少し太い台木ですのでーーたんなる思いつきかもしれません。でもうまくいっています。10cm以内の台木のときは枝は必要ないかもしれません。これから冬に向かって寒くなりますので全部枝を切ってしまうと木自体が枯れてしまうのではないかとの不安があるのです。下の接木を見ますと少し枝が残っているのが分かると思います。うまく管理しながらまた試しながらお互いにがんばっていきましょう。専門家からみますとなんと間違ったことをやっているのかと思われるかもしれません。あくまでも全くの素人のページですので参考にして下さい。成功を祈ります。これからは少し陽だまりの暖かな所が置く場所として良いかもしれません。
→今年を振り返って(思いつくままに)→温室のない接木をテーマに
皆様の今年の椿の接木と挿し木の成果はいかがでしたか。6−7割うまくいけばすばらしと思います。毎年考え、工夫してやってるつもりでも、うまくいかない時がたびたびあります。外出している時、強風で寒冷紗が外されて大失敗したこともあります。又猫が庭の中を走り回り新芽を折ってしまったりで、がっかりしてしまいます。でも、温室のない私は失敗に失敗を重ねてある程度j自信をもてるようになりました。そこで、接木について思いつくままに述べたいと思います。
1接木に使うナイフ→高価なナイフはいりません。接木の前後に必ず砥石で磨くこと。さらに熱湯の中に2−3分ナイフをつけてください。(ウイルス除去)
2台木について→下で述べておりますが、鉢に植えてある台木を使用して下さい。7−8割成功を左右するとおもいます。(直接ビニールトンネルの地中に植え込んでも良いのでは)
3.穂木について→穂木はすぐに接いだほうが良いとおもいます。夏は枝を3−4日冷蔵庫の中に入れて保管しても大丈夫だと思います。
4.管理場所について→ 陽だまりの直射日光の当たらない場所。全く陽が当たらない場所は良くないと思います。寒冷紗で保護してください。
5.外で管理する場合→ ビニール袋の少し大きいものを使用してください。周りに3−4本支柱を。中の水滴を新芽に垂らさないでください。
6.台木の処理について→ 台木に接木する時1ヶ月前位には接木する長さに切っておいてください。時々接木終了後台木の芽をとるように。
7 ビニール袋の処理について→新芽の葉が伸びて広げてきましたら、少しずつ小さな穴を開けて外の空気に慣らします。完全に伸びてきましたらビニールの下の縛ってある紐を解いて風を入れ、7月中旬くらいまで被せたままでいるのが良いと思います。夏の接木についても来年までビニールはかけておいたほうが良いでしょう。
8.接木の時期について→2−3月。7月ー10月。私は7月−10月に接木をしております。100%成功させるには9月中旬以降が最も良いと思われます。暑さも和らぎ、水滴もあまりなく、管理がしやすいと思います。ただし新芽は来年でないとでてきません。ですから春と夏、失敗しましたら何回も試して下さい。
9.接木後の水やり→新芽が成長して紐を解いてから時々水を与えます。新芽が出るまでは水を与えないほうが良いと思います。
10.2本以上接木をする場合→台木の途中に接木する時は、ローソクを使用して水の入るのを防いで下さい。
11.失敗するといけないので→1本だけ接木して失敗するといけませんので、最上部に2本接木しますと安全です。2本とも成功した時は、1本切るか、短くして釣り合いをとると良いと思います。
12.花を咲かせるために→よく夏に向かって水を少なめにすると良いと聞きますが、早く咲かせるには挿し木や、接木では、なるべく小さな鉢に植えることですね。次に4月、5月に十分肥料を与えることではないでしょうか。
13. 穂木を台木に差し込むとき→穂木の先端が台木の切った一番下に届くように差し込んでください。穂木の切る長さはさほど気にされなくても良いと思います。もちろん穂木の上部の切った部分は台木の最上部よりも少し上に出ていることが大事です。さらに台木が太く、堅い場合には、2度切ったら良いと思います。外側から、1度、次に少し中側へと切り込めば楽になると思います。太い木を1度で切るのは大変だと思います。
14..注意→庭木の太い木に接木する時、枝に接木されないほうが良いと思います。又最上部にもしないほうが良いと思います。椿の本で、、どの本か今思い出せませんが、接木はいつか枯れることがあると書かれていました。全部が全部枯れることはないと思いますが、私の庭にあります足ぐらいの太い椿の枝や、幹や、最上部に接木しましたところ、全部成功しましたが、7−8年経ちましたら、枝と最上部の接木しました所は次第に枯れてきました。幹(胴)に接木した部分だけ生きております。ですから比較的太い木に接木される時は、注意が必要になるかもしれません。挿し木なら問題はないと思います。早く立派な椿を咲かせようとしましたが、うまくいきませんでした。わたしの接木の仕方がいけなかったのかもしれません。私の考えとしましては、太い木に接木しますときは、幹、すなわち枝でなく、胴体につがれてはいかがでしょうか。(胴接ぎ)そのときも、やはり全部枝を切らないで、下から最上部まで数本枝を残して、接がれると良いと思います。残す枝の長さは、2−3枚葉を残して切って下さい。腕の太さの木を2m位に切って枝を全部切って接いだところ、芽が伸びてきましたが、翌年木自体が枯れてしまいました。安全に接木するには、3−5年位の若い木に接木をすることではないでしょうか。私の経験が間違っていれば良いのですが。もし接ぐとすれば、短く切って、数本枝を伸ばして、その若い枝に接木されたらどうでしょうか。切り戻して新芽を出す方法は椿の本に書かれておりますので参考にして下さい。庭の太い椿の木をどうしても切らなければならない時もあるかと思いますので。下で私が書いてありますが、短く切った場合で、まだ1−2年目ですので、数年後を待たなければ、完全に成功したかどうかは断言できません。皆様の経験をなにかのホームページで教えてもらいたいと思います。
→以上簡単に述べてみましたが、接木はほぼ1年中出来るのではないかと思います。立派な温室のある場合は1月から可能だと思います。私も1月に穂木を送られまして、接木しましたが、3本とも家の中で管理しましたところ、全部新芽を出しました。こんなに1年中楽しましてくれる椿にめぐりあえて良かったと思います。1年中接木の状態はどうか、挿し木の状態は、花の咲き具合は、失敗しましたらつぎからつぎえと接木を繰り返していきます。増えてきましたら、友達に差し上げたりして、友達の輪も広がり、脳の活性化にすごく役立っているのでは!1年中考え、友人と連絡しあい、人生をenjoyしているのですから。
![]() 太い木の枝接ぎ失敗例ー7−8年は花を咲かせていました |
![]() 太い木の幹への成功例(胴接ぎ)ー加賀白梅 |
9月の接木状態(その2)と2ヶ月前と1年前の接木状態
今年は大変暑い夏でしたが、夏に接木をされましたでしょうか。私は今年はもう接木はしないつもりでしたが、9月に入っても30度を越す日々が続きましたので9月3日に最後の接木をしました。今日で25日経ちますが、芽が少し動き出しております。このままならば来年の春接ぐよりはよほど芽の出方と、成長するのが早いのではないかと思います。台木のある方は試してみてはいかがですか。接木しまして1ヶ月経ちました。芽もだいぶ動き出しビニールをかけたままでいれば今年中には芽を出すのではないかときたいしております。少し太い台木に接木します時には、下に述べている以外に1m位の台木に4−5本の細い枝を残して接木をします。全部枝を切りません。その枝に1−2葉だけつけて短く切っておきます。そして時々枝が伸びてきましたら1−2葉残して切り取ります。枝を残すことで接木には全く影響がないように思えます。これはTm位の大きな台木に接木する時だけかもしれません。普通は枝は全部とります。
これは大きな木の枝を全部切ってしまうと上部に水を吸い上げるか心配だったからです。でも毎年うまくいっていますので同じ方法でやっていきたいと思います。1本の木に何十種類接いでおきますと保存するのにも便利だと思います。時々大きな木が突然枯れることもありますので。
![]() 9月3日接木ー紅栄、有喜小町、黒光、越の麗人源内黒、舞楽、百合蝶、白手香、スーパースター、マークアランバー、久米島白、 |
![]() 9月3日接木25日目ー黄の旋律、吉木の秋ー 、紫泉、ソウシン侘助,凹脈金花茶、クックホンエンシス、タマ・アメリカーナ、エレインズーベティー |
![]() 6月27日接木ー芽が順調に伸びてきました |
![]() 昨年の7月10日接木ー来年は20種類以上 の花を咲かせてくれると思います。 |
![]() 9月3日接木ー1ヶ月経ちました。芽が相当 動いています。紅福篭、黄の旋律、津黒、 玉御前、佐知子、胡蝶侘び助、黄鳳、椿姫 |
![]() 7月2日接木ー芽の出方が少しまちまち。 |
接木2年、3年目の成長具合ー接木も2年、3年なりますと50cm〜1m以上にもなり花芽もつき見事な花を咲かせてくれます。自分で育てることは本当に楽しみです。あっというまに庭中に置ききれないほどになります。最初はあれもほしい、これもほしいと求めますが20〜30種類あれば良いのではと思います。
求めるとき写真だけ見て購入しますとがっかりするときがありますので、咲いている苗を求めるのが最も安全かとおもいます。玉之浦または玉之浦の実生苗についてはなるべく早く咲かせると良い花が咲くと思います。
![]() コガネユリー3年ー1m30cm |
![]() 黄鳳ー3年目ー1m30cm |
![]() 椿姫―3年目―1m30cm |
![]() 紅栄−3年目ー1m30cm |
![]() 初黄ー3年目ー1m30cm |
![]() エレインズベティ−津黒―2年目―60cm |
![]() 玉御前ー玉の八重曙ー2年目ー60cm |
![]() 大和ナデシコー佐保姫ー2年目ー60cm |
![]() ナイトライダ―70cm2年目 |
接木について
接木に関して私なりに言えますことは、一番良く成功して、成長するためには下にも書きましたが1年前から接ぐ山茶花か椿の苗木を鉢に植えてしっかりと成長させておくことだと思います。どんなに細い台木でも鉢に植えてあれば成功率は非常に高いと思います。ですから今から準備して鉢に植えております。次に夏に接ぎますと、温室がなくとも日陰に置くだけでよいのです。そのとき、鉢に植える木の数は1本、ないしは2本位にして接いだほうが接ぎやすいし、水滴がかからないようにするためです。周りに4,5本苗木の2,3倍の高さの支えを挿し込んでください。接いだ台木に中の水滴がかからないようにしてください。ビニィ−ルはなるべく大きな方がよいでしょう。蒸らせないことと、水滴が新芽にかからないようにするためです。私は2,3年前から1本の木に20〜30種類の穂木を接いでいます。暇にまかせて色々試しております。各地で色々な方法で取り組んで研究されております。自分に適したやり方で試してください。私の方法は単なる思いつきかもしれません。今年もまだまだ挿したり、接いだりする時期が残されております。成功を祈ります。
さらに一言追加
穂木を1本だけ接ぐのは簡単だと思います。一番上部の接木したところでテープをぐるりと巻くことが出来るからです。水が入らないようにしばるこ とが出来るからです。しかし台木の途中に接木するときはどうしても上部に隙間ができます。どうしたらいいものかと考えた結果、ローソクを使用し ました。接木をした隙間にローソクを垂らして水が入るのを防いだのです。見事にこれが成功しまして90%以上の確率をえることが出来ました。ま だまだたくさんの問題点もありますが、実際自分で試しながら工夫されてください。きっとうまくいくと思います。
挿し木一言メモ→ 鹿沼土、川砂、等を使用.日よけ30〜40%の遮光、1日2,3回かるく水を噴霧。1日中日当たりの良い場所に。
昨年と今年の接木ー玉之浦の原木挿し木ー
接木しました種類→出雲大社ヤブ、大和ナデシコ、アカリ、黄の旋律、酔月、絞り羽衣、ユリチョウ、玉御前、蓮華、だいたい、ファイヤーダンスバー、玉の糸、匂吹雪、きのさと,陽の岬、伊福、鷺甫、初夢、薩摩曙、薄雪姫、玉覆輪、ラッキィースター、マウイ、ドクタークリフォードパークス、白孔雀、白手香、筑紫舞、新世紀、紅栄、他40〜50種類。他に30本くらい接木しました。
![]() 2年目。エレインズベティ、津黒,花芽多し |
![]() 2年目。松江紫、白髪山,花家老 |
![]() 35日目。目が出始めました。 |
![]() 5本接木してあります。35日目 |
![]() 玉之浦原木ー挿し木25cm−3年目 |
![]() 百合蝶60日目ー25cm |
![]() ソウシン侘助ー6ヶ月目ー30cm |
![]() ニライカナイー6ヶ月目ー30cmー |
挿し木開始ーー本日220本挿し木をしました。ハサミで平らに切って挿すだけなので時間はそんなにかかりません。種類は約150種類位です。昨年は鉢に全部違う種類の穂木を挿しましたが、今年は1鉢ごと同じ種類ですので名前を書くのが楽です。7月10日までに終わりたいと思います。また、接木も25本しました。1本の木に約20本接いでいます。昨年は下の写真にもあるように30種類から50種類接木をしました。この時期が1番つきやすいと思います。春に接木しました椿はだいぶ芽を伸ばして外の空気に慣らしているところです。1月に挿しました五島のヤブ椿も半分くらい芽と根を出して楽しみです。6月25日接木した穂木も10日過ぎ、順調のようです。今日は地方のヤブ椿を中心に50本挿し、3本の木に50本の穂木を接木しました。今日で昨年と同じ数を挿し木しました。接木も40本位で1本の木に20本位接木しましたので全体で8百本の穂木を接木しました。庭が狭いので1本の木に20種類位接ぎますと狭い場所でも、たった1本で20種類の花が見られますので庭に1本植えれば十分たのしめます。今年接木しましたのは、主に黄の旋律、津黒、越天楽、紅栄、大和ナデシコ、陽の岬、白髪山、ニライカナイ、玉之浦、ナイトライダー、ユリチョー、ソウシン侘助、玉御前、マウイ、フランクハウザー、エレインズベティ、ムーンライズ、白孔雀、それに新世紀も接木しました。その他50,60種類は接いだとおもいます。玉之浦はたまたま枯れるまえに挿し木をした原木の穂木を譲っていただき今25cm位にそだっています。接木の花と
白のでかたが違うか楽しみです。早く咲くと白が多くでるといわれておりますが!
夏の接木について--接木は春が一般的ですが私は6月下旬から7月又は8月中が最も良いのではないかと思います。なぜならば温度もあり、ビニールで鉢を覆い、直接日のあたらない場所に置けば90%は成功するからです。上にも書きましたが、今年は6月25日に接木を開始しまして7月10日で終了いたしました。今日で25日過ぎましたが、1本の木に20本位の穂木を接木して現在葉が落ちているのは各鉢とも1〜2枚程度です。早く接いだ木は9月までにはほとんど芽を出します。ただし下の接木を見ますと上部の枝がどうしても成長が早くなります。しかし右下の接木では、2,3本位ならば同じ成長です。接木が成功するかどうかのポイントは被せるビニールの大きさにあるようです。昨年から営業用の大きなビニールを使用して大成功しました。8月になり芽が出始めましたら写真を載せたいと思います。もう1つのポイントは1年前から鉢に苗木を植えてしっかりと根をださせておくことです。きっとうまくいくと思います。小さなビニールでは芽が出て蒸れたり,ぽとぽとと水が落ちて腐ってしまいます。鉢の周りに苗木の3倍位の高さの支えを挿し込んでビニールで覆って下さい。芽が出るまで1度もビニールを開けません。これからまだ出来ますので試してください。今から来年に備えて2,3本鉢に苗木を植えて、接木の準備をしてみてください。
![]() 接木(約30種類)初黄、クリサンソイデス、黄の旋律、オイラン、 エレインズベティ、等1本の木に接木。10ヶ月です。 |
![]() 接木の1例です。1年目です。5本もあれば 代表的な椿を充分楽しめると思います。 |
![]() 接木(左)白虎 (右)陽の岬→1年 9ヶ月挿し木の5,6倍の成長です。 |
1年5ヶ月経過した夏の接木状態ーTm位の台木の上部、中央部、下部の枝の出方具合
上の部分だけ枝が伸びてしまうかと心配しましたが、比較的平均的に伸びていました。ただし上部はやはり成長が良いです。ですから早く穂木が欲しい時には上部に接がれたほうが良いでしょう。台木の枝はやはり上部、中央部、下部にそれぞれ短く切って残して接いでいます。
接木の楽しみ方ー短い台木に3−5本位種類の違う椿を接いて数ヶ月花を楽しんでは!
玄関先や家の中に置いて数ヶ月花を楽しむのも楽しいものです。種類の違う椿を接いで、2−3ヶ月花を咲かせてみてはいかがでしょうか。2−3鉢ありますと長期に亘り、色々な花を楽しむことが出来ると思います。上の長い木と違い、台木の長さはボールペンの長さです。
![]() オニユリ・炉開き・桃湖・蓮華寺・シルクロード |
![]() レモンツイスト・紅都鳥・出雲大社藪 |
![]() 専徳庵・紅日向 |
![]() 左ーまどか・クリサンソイデス右ークリサンソイデス 孔雀椿・筑紫舞 |
太い台木に接ぐ場合
相当太い台木に接ぐ時は最上部の周りに3,4本接ぐ必要があります。1本だけですと周りが次第に腐ってきます。ですからぐるりと接いで水分が 上部まで吸い上げている状態にしておいてください。どんなに太くても4,5本接げば枯れこむ事はないと思います。腕の太さ位でも大丈夫です。太い台木の場合、私は細めの台木の枝を2−3本残して接いでいます。太い台木は短くても、長くても必ず真ん中と最上部に、細い台木で長い場合も同様に、枝を短く切り詰め、2−3枚葉を残します。
![]() ,酔月、春節、、玉三郎、黄の御前 |
![]() 玉御前、額田姫、つたの細道赤、白百合 |
![]() 鷺甫、ハニカミ、淡海、大鐸姫 |
![]() 貴美3本 |
![]() 中央ー現殊院・大の元・白虎 |
![]() 源内黒・讃岐岩根 必ず右側の2本の台木の枝のように短く切り、 葉を2−3枚残して接木をしております |
昨年と今年の接木の芽の成長具合ー春の接木と夏の接木の成長具合は多少春の方が大きくなりますが、接木の成功率は温室のない場合ははるかに夏のほうが高いと思われます。ですから春失敗しましたら夏もう一度接木しなおして下さい。
7月から9月まで接木は良いと思われますが、早いほうが芽の出る確率が高いので、7月中に接木することをおすすめします。
接木してから今日で40日です。20〜30種類1本の木に接木しました様子を見ましたところ、新芽が少しずつ動き出しております。また昨年の接木も1年1ヶ月になりました。親指の2倍位の太さで、高さは80センチから1メートル位の木に接木しました。。順調に育っております。やはり夏は接木に適しております。とにかく1年前に鉢に台木を植えておくこと。次に絶対蒸らせないで、水滴を新芽にかからないようにすることです。そのために、私は2月〜3月にかけて竹を100本〜150本用意します。お店で支柱を買う必要はありません。写真にもありますように鉢の周りに5本〜6本台木の2〜3倍の高さに切って挿しこみます。ですから大きなビニールを用意します。置く場所は直接日の当たらない場所なら大丈夫だと思います。
![]() 濃紅ハイドン、白孔雀、新世紀ー35日目 |
![]() 左(秀蘭、 右(連華)30cm位 |
![]() 中央(左)吹雪白玉、(右)出雲の香り30cm |
![]() 中央の長い芽(備中)30cmー右(鷺甫) さきほー玉之浦実生ー全部白(赤はでない) |
![]() 中央の長い穂(Iwanaga's dream 玉之浦実生ーピンク系 |
![]() 玉覆輪ー穂の長さ15cm 2ヶ月 |
![]() 左ー花のささやきー30cm-2ヶ月 右ー孔雀の舞ー15cm−2ヶ月 |
![]() 左ーフランクハウザー2ヶ月 穂の長さ20cm |
![]() 中央ー五箇山絞ー30cm−1年 右ー吹雪白玉ー20cm−1年 |