椿の花
やっと少しずつ咲き始めました。今日はハゼの種子を蒔きました。何千個と蒔いた
かもしれません。ご存知のようにそのまま蒔いてもあまり発芽しませんね。
昨年始めて上手くいきました。お湯に台所洗剤を入れて種子を浸しました。
今日は1時間くらい浸して蒔きました。秋の紅葉はいいですね。
写真1。の椿は晴秋です。西王母の実生と聞いております。兄弟種に晴風があります。
両品種も早咲き種ではないでしょうか。写真2.はタマ・エレクトラの蕾です。
タマ・シリーズの一つですが、私の家のこの花はあまり覆輪がでません。
他の品種をこの木にたくさん接いであります。覆輪花系は良く花を見て求める
ことが大事ですね。写真3.はエレナカスケードでサザンカとのことです。極小輪で
淡いピンク色です。 ブータンで発見されたヒメサザンカとのことです。
![]() 1.晴秋 |
![]() 2.タマ・エレクトラ |
![]() 3.エレナカスケ−ド |
白侘助と胡白蝶
やっと白侘助が咲き始めました。一重の猪口咲きのいい花ですね。
生け花に用いられ人気のある椿ですね。子房に少し絹毛があり、僅かですが
香がしますね。 佐藤稔氏の著書日本の銘椿では、胡蝶白侘助と書かれており、
地方により白侘助と呼ばれていると記されております。また、書の中で侘助は
伸長は良いが移植に弱いので接木が条件であるとも述べられております。
胡白蝶ですが佐藤稔氏の作出で、清純可憐でーーー無類に美しいと述べられています。
胡蝶白侘助と細雪との交配とのことですので、 月照や千羽鶴等とともに椿を
始めた頃入手いたしました。本当に良い花だと思います。
今年も蕾を付けておりますので、 良い花をご覧いただけると思います。
胡白蝶の挿し木は活着は良くないと記されておりますので、接木をされてください。
![]() 白侘助 |
![]() 胡白蝶 |
山にドライブ
先日山にドライブに行きながら椿の花や根を観察してきました。
椿の花は1〜2本しか咲いていませんでした。やはり今年は遅れて
いるのだと思いました。写真の花が咲いていた1本です。少し匂いが
しましたので念のため枝を持ち帰り挿し木をしました。写真A.は椿の根
です。20cm〜30cmくらいに切り庭の隅に少し土を高く盛り、水はけが
良いようにして管理しております。根が見えているのは写真を撮るためで、
普通は全部土を被せています。さらに、毎年この根の上に雨よけを被せて
土がぐちゃぐちゃして常に水分がたまらないようにしております。写真B.は
モミジの実生の木です。 来年の春に紅葉の綺麗なモミジを接ぐために4〜5本
小指大〜親指大の実生台木を用意いたしました。モミジもとても活着しやすいです。
最後にツルリンドウです。山ラッキョウやリンドウ、熊谷草など増やしております。
熊谷草も毎年増え、 ツルリンドウも挿し木で増えます。 近くの山に出かけましたら
観察してみてください。 場所によってリンドウや山ラッキョウが咲いているかもしれません。
![]() 藪椿ー少し香りあり。 藪椿は必ず香りがあるか 確認されたら良いと思います。 |
![]() A.。椿の根ー土を盛り上げています。 |
![]() B.モミジの実生台木 水に浮いているのは胡桃の実。 |
![]() ツルリンドウ |
挿し木や接木等
今年も残り1ヶ月ちょっとになりました。皆様方の庭の花は咲き始めましたか。
今日は新潟県の椿の花の様子を聞きましたが、 1ヶ月くらい例年より遅れて
いるとのことです。写真の花は三河数寄屋の花ですが、 弁端に僅か桃色が
見えるだけで少し違うようにも思えますが、侘芯です。中部より求めましたので
間違いはないと思いますが? さて、今日は接木して挿しました状態をご覧下さい。
11月の初旬に接いで挿しました。20日ほど経過しました。A.が中の様子です。
B.は袋を破いて見た状態です。なかなか良い状態です。袋の中にはオガクズ
を入れて試しています。活着するまでの温度には達しないと思われますので
台木が発根して、養水分を自分の力で吸い上げるまで湿度を保ちながら来年の
春まで待ちたいと思います。これから厳しい冬が訪れ外での管理ですが、果たして
どうなるか?10本〜15本ほど試してあります。 C.は単なる挿し木です。椿だけでなく
色々な樹木も挿してあります。楷の木(孔子の木、学問の木)、 桐の木、モミジ葉楓
島百日紅等少し大きくなる樹木も挿しました。鉢で管理し曲をつければ、それなりに見られ
秋の紅葉も楽しめると思います。どの樹木がどの時期に挿し木をすれば発根するか
分りませんので、これから1ヶ月おきに挿す予定です。こんな時期に挿すなんてと思わないで
ください。昨年の椿のように見事な根を見られるかもしれません。ある程度工夫しながら
試しています。この寒さで単に樹木を庭に挿せば、おそらく失敗するでしょう。全てオガクズ
を入れ、 ポリ袋を2枚(営業用)用いて、挿す深さと枝の長さを試しながら行っております。
最終的には来年の10月まで結果は分りませんので、長い間待つことになります。でも一つだけ
冬季の挿し木で椿から得た知識では、冬季の挿し木では比較的太い枝のほうが挿し木の
成功率が高いということです。愚かな試みかもしれませんが、これもまた楽しみです。
![]() 三河数寄屋 |
![]() A.オガクズを入れて接木 して挿してあります。 |
![]() B.中の芽の状態 |
![]() C.色々な樹木の挿し木 |
![]() 山ラッキョウの花 |
花の少ないこの時期には 良い花です。昨年山で何株 か見つけ鉢に植えました。 少し遅いかもしれませんが 山で見られるかもしれません。 |
11月以後の楽しみ
色々な試みの中で失敗を繰り返し、今日まで何とかやってきました。
おそらく家族や知り合いの人達、 近所の方々は毎日何をやっている
のだろうと不思議に思っていたかもしれません。毎日狭い庭で、置ききれないほどの
鉢を置き、 植木を植えて、1年中庭の中で動いている様子は奇妙に写るかも
しれません。庭木の上には寒玲紗やポリ袋が被せてあり、まともな庭には見えません。
本当に趣味として椿と向き合ってきました。そのお陰で色々な椿の愛好家や趣味家と
知り合えました。椿に関する情報や管理の仕方、椿の増殖法など全てこれらの方々の
お陰であります。 さて、これからの季節での楽しみは椿の根を入手することでは
ないでしょうか。 細根のない根に接ぎますと、発根してくるのにはびっくりいたしました。
しかも、 殆どの根から細根が沢山出てくるのを見まして、何で棒状の根からこんなに
根が出てくるのか思ってもみませんでした。最近椿の友達から、 根だけを台木として
利用している人もいることを聞きました。 自分でも経験していますので、皆さん方に
是非試してみてもらいたいと思います。 あまり太くない、若く、曲のある根がいいですね。
20cm〜30cm位の根を採取して来年の春或いは夏に接いでみてください。
1日中健康のために歩きながら、 1〜2本良い曲の根探しも楽しいではありませんか。
花の紹介― 香り椿( 再び )
侘助同様に人気が高いのは香り椿ではないでしょうか。 小輪で香りがあり花付きも良く
日本人好みの花として愛好家が多いのでは。香り椿といえば、春風、薫風、サクラ等は
海外で作出された椿で日本で命名された椿もあるんですね。逆にシルクロードや
ポップコーンは日本で作出された椿と聞いております。
@袖の香 花の特徴は淡い桃色の、小輪で高貴な香りがいたします。 早咲きで数多くの蕾をつけます。 アメリカのアッカーマン博士がジャポニカにキッシーを交配 して作出されたと覚えております。伊豆大島の桜椿園の カタログに詳しい説明がされております。 |
![]() |
![]() |
A額田姫 花の特徴は純白の一重極小輪で、香りがあります。 白系統で香りがあるのは少ないですね。 白侘助にも香りがありますね。さらにこの椿は枝垂れて風情があります 彩香や古都の香等も好みの花です。 |
花の紹介と庭木への接木
7年位前に求めた品種です。金花茶類の椿を最初は色々集めましたが
管理などの失敗でだいぶ枯らしてしまいました。この椿は太い木に接いで
外に置いてありますが枯れずにおります。 金花茶などは寒さに十分注意
されて管理しないと枯れる心配があると思います。 私は初黄をお勧めしたい
ですね。寒さにも強く、色合いも肥料や管理さえきちんとしますと、なかなか
良い花が咲くと思います。庭木への接木も殆ど上手くいったようです。
このように、庭木に接いでおきますと、 全く管理も、枯れる心配も無く安心
していられます。 また、枝もすぐに伸びますので、 接ぎ穂や挿し穂がいつでも
安心していられます。大事な品種は庭に椿の木に接いで置かれると、いつまでも
枯れずに、 何種類も1本の木から花を見られると思います。日本の庭事情からして、
1本の木に20〜30品種接いで庭に植えられると、 もっともっと椿の花が脚光を浴び
広がりをみせるのではないかと思われます。何十種類と接いで4〜5千円で販売されると
椿の普及率もかなり高くなると思われます。 どこかで挑戦されると面白いですね。
![]() クリサンソイデス |
クリサンソイデス ヌッチオ農園より求めたつばきです。 極小輪です。 花の特徴は淡黄色の 一重極小輪です。 寒さに弱いかもしれません。 原種に近い種類は太い木に 接木をして、寒さからの保護が 大事だと思われます。 |
![]() 庭木に接木ータマ・ピーコック ブラック・オパール(上段) |
![]() 庭木に接木ー 玉ありあけ(2本) |
花の紹介
白花や紅花に加えて写真のような色合いの花もいいですね。
何かやわらかみや暖かさを感じて、気品のある色合いではないで
しょうか。瀬戸千鳥は一重ですが、 ペイパー・ダルズは千重咲きの
小輪です。 花付の良い椿で全体の色合いも良く感じます。
![]() 瀬戸千鳥ー岡山産 |
瀬戸千鳥 花の特徴は白地に花弁の先端が 薄い紅ぼかしの、一重小ー中輪 くらいです。 昨日の楼蘭と同様に良い花では。 私としましては先端がもう少し強めに 紅の色が出ると全体がぱっと 引き締まる感じがするのですが? でも感じの良い花ですね。 |
![]() paper dollsーヌッチオ農園 |
ペイパー・ダルズ 明るみのあるピンクの色彩で、 花の先端にいくにつれて色が 濃くなる千重咲きの小輪花です。 可愛らしい花で、蕾がよくつく品種です。 |
昨年の今頃の花
今年は随分花の咲き時期が遅いように思えますがいかがでしょうか。
全国的にそうならば、生け花や茶会などで椿の花を予定しています方々
にとっては心配されているかもしれませんね。昨年の今頃には写真の如く
だいぶ咲き始めていましたが、今年は5〜6品種位しか見られません。
楼蘭の実生は楼蘭よりも色が濃く、 なかなか良い花に見えます。バター・ミント
も好きな花です。 ヌッチオ農園より求めまして10年は経過していると思われます。
夢は名前がいいですね。内弁3枚と外弁3枚の色合いが違い小輪の愛らしい花です。
種子が出来ますので楽しみな品種です。楼蘭の花もいいですね。 以津の夢や秀蘭
等などの花とともに私の気に入っている花です。落ち着いた色合いとほのかさがあり
庭木として育っております。 このように、 色々な花々がありますとお互いに引き合い
いいものですね。本格的な椿の花の咲く時期が早く来て欲しいものです。
![]() 楼蘭実生6年目 |
![]() バター・ミント |
![]() 夢 |
![]() 楼蘭 |
接木の面白さ今年の花
昨日苗を求める際は挿し木苗で十分と申し上げましたが、 本日も接木による
楽しさを知りました。7月の後半かと思いますが、椿の太い根に接ぎました状態です。
以前述べたことがありますが、根が簡単に入手出来る場所では根だけに接いでいる
方もあると聞いております。 全く細根の無い、10cmくらいに切った丸太のような状態
の根に接いでおります。本当に良く活着いたします。上部だけではなく胴接ぎもしています。
この根の採取はあまり太い根でないほうが色々な意味で良いと私は思います。
ただしこの棒状の根は単に接いで植木にするか品種保存には向いております。
鉢に植えるならば、やはり少しは曲のある根がいですね。熊本の肥後椿では
この根に接ぐ盆栽がよく見られます。 ただし、根はどこでも入手出来るわけでもありません。
山や丘などを大事にしながら1〜2本採取して楽しんでください。 根を採取した時期は
毎年12月です。庭の隅に水はけの良い砂地等で、高めにして根を植え込んでおります。
春、または夏に接木をしています。接木をして4ヶ月以上経過しております。庭の花では
蔦紅葉が咲き始めました。夢や葵の上も同系統ですね。寒さの到来と共に椿の花の楽しめる
時期へと少しずつ季節も移行しています。風邪に十分注意されて楽しく過ごされてください。
![]() 蔦紅葉ー接木10年 |
![]() 根に接木ー 胴吹き芽にも接木。 |
![]() 根に接木ー7〜8本 接いであります。 |
![]() 根に接木 上部の白色はローソク |
挿し木の意義と防寒対策
時々お話しますが、 大事な品種の挿し木を完全に成功させるために
2〜3箇所に分けて挿しております。それでは、2芽位しかないときは
皆さんどのように処理されますか。 私は1芽は接木し、もう一芽は挿し木を
しております。どのような場合でも100%と言うことはありえませんので
安全策を講じております。 さて、最近椿の苗ですがカタログでも、 販売店でも
挿し木苗が圧倒的に多いことに気がつきます。このような経済情勢ですので
当然かと思われます。 挿し木苗でも花芽が付いている苗もあります。また、1年
待てば殆ど花芽が見られます。さらに、挿し木苗で十分な理由は求めた2年生の
挿し木苗でも最低は2〜3芽付いていると思います。その1〜2芽を届きましたら
すぐに接木すれば接木苗を購入したようなものです。写真のように庭木の1mくらいの
高さの所に接げば、 1年以内である程度芽も伸び、その伸びた芽を来年の夏に接いだり、
挿したり出来ます。挿し木苗を求めて1年以内で数本にも増え庭木へと変身いたします。
挿し木苗は小さいのでつまらないし、 大きくなるまで時間がかかるなんて言わないで、
芽を利用して接いでみてください。また、挿し木苗も鉢に植えないで、届きましたら1年間
庭や畑に植えますと、とても早く成長いたします。色々工夫しながらがんばってください。
![]() |
今年の春に接いだ香り椿です。 このように1mくらいの高さで 庭木に接木しますとすぐに庭木と して見られるようになります。 1〜2芽あれば十分ですので、 これはと思う気に入った挿し苗を 求められることをお勧めします。 2本接いであります。 |
![]() ダイヤモンドリングの挿し苗 |
![]() ダイヤモンドリング |
![]() 防寒対策ーポリ袋で 十分かと思います。 |
![]() 防寒対策。 |
![]() 福江の薫(嘉助)の挿し苗 |
![]() 福江の薫(嘉助) |
取り木と最初の実生椿
まだまだ椿の花があまり見られません。少し遅れているのではないでしょうか?
昨日ご覧いただきました挿し木ですが来年の植え替えが大変かもしれません。
これはと思う品種だけ鉢に植えて、後は大きな鉢に一緒に植えて大きくする予定です。
本日は5〜6年前に種子を蒔き、 今年蕾を持ちましたのでお知らせします。
初めての種子蒔きでしたので、大きな鉢に15本くらい一緒に植え込んでいましたので
花芽の付くのが遅かったみたいです。 肥前百合姫、 千羽鶴、 玉之浦、 月照
等蕾を持っております。長崎や中部等から求めた品種です。これから色々実生苗から
花が咲いてくれると思うと、とても楽しみです。ここまで良く我慢できたと思います。
実生苗からは親をしのぐ良い花の咲く確率は非常に低いと言われております。それでも
一個の種子から最高の花が出現するかもしれないですね。宝くじと同じで、tryしなければ
始まりません。最初の一歩が大事かと思います。どのような花が咲いてくれるか楽しみです。
次に今年の取り木ですが一子侘助、 タマ・ピーコック、因幡百合です。鉢に植えてすでに
2ヶ月近くになります。このまま整枝をしながら鉢に植えるか、 さらに違う品種を各枝に接いで
長期間花が見られるようにするか、 考えています。取り木の良さは、 太く曲のある枝が
手に入り、すぐに鉢に植えて花が見られることです。庭木のまま剪定を繰り返しながら曲のある
場所に取り木をするといいですね。基本的なことは本等で学びながら、失敗を繰り返しながら
数年後には、プロフェッシオナルになると思います。実践を繰り返している人にはかなわないと
思っています。どんな理論よりも1年中植物と向き合っている人に技術を学ぶのが一番だと
思います。時間的余裕がありましたら、 生産者の方を訪れていろいろお話を聞かれるのも
楽しくとても勉強になるかと思います。生活をかけて毎日を生き抜いていますので。
![]() 肥前百合姫、 千羽鶴、 玉之浦、 月照等(種子苗) |
![]() 因幡百合の取り木 面白い曲をしています。 |
![]() 一子侘助の取り木 相当の太さです。 |
![]() タマ・ピーコックの取り木 |
挿し木苗等
最も椿の繁殖で簡単な一方法です。 管理次第では2年目や3年目で
花を咲かせてし販売するのですから。 挿し木苗もばかにはできないですね。
2年目で芽が伸びますと、 その一芽、 二芽を接木すれば、すぐに接木苗と
同じ位の大きさに成長しますし、多くの品種を増やす方法としては便利だと
思います。 毎年衣装箱を利用して挿し木をしています。蓋がありますので
雨風などを防ぎ、管理には有効かと思います。今年は駐車場に200〜300本
吊るして楽な思いをしました。挿し木をしますとき、
1. 葉裏にボールペンで品種名を書いています。
2. 同じ品種は別々の鉢に挿し、全滅を防ぎます。
3. 中の水滴が挿し苗にかからないように工夫いたします。
4. 用土と湿度にはかなり注意を払っています。
今年は300品種以上挿しました。昨日ご紹介しました五色八重散り椿や武士椿
も挿してありました。1本1本調べなければなりませんので大変でした。
糊こぼしも数本挿してあります。品種を絶やさないように、 挿し木、 接木を何回となく
繰り返しております。 挿し木も何箇所に、 接木もあちこちに同一品種を接いで
どこを見ても比較的早く探せるようにしてあります。ここにもあった、あそこにも
あったと鉢や庭植えの椿に名札を付けて管理してあります。庭木への接木は大変
便利で、手間がかからないように思えます。何しろ相当の品種が接げますから。
寒さも厳しくなります。挿し苗や夏場の接ぎ苗の保護をされますよう準備されてください。
![]() 五色八重散り椿 |
![]() 武士椿 |
![]() 袋で防寒対策 |
![]() 武士椿と梵天白牡丹 |
糊こぼしと散り椿の写真
以前新潟県の椿華園様のカタログに掲載されました糊こぼしと散り椿の写真
を家族が奈良・京都旅行に行きpost card を私のお土産に購入してきました。
カードでは少し花の特徴が分りにくいかと思いますが、椿華園様のカタログの
写真を添えてありますのでご覧下さい。椿華園の糊こぼしの花は見事だと思います。
糊がべたっとこぼれた状態と雲状斑が良く出ております。絞りや斑が入っています
花は毎年同じように咲くとは限りませんが、購入されますときは必ず咲いています花
を見て購入された方が安心していられます。また、伝香寺の散り椿も有名ですね。
近鉄奈良駅より徒歩10分くらいの場所に伝香寺は位置しています。これに加えて
白豪寺の五色椿もいいですね。是非糊こぼし、散り椿、 五色椿は育ててみてください。
![]() post card |
糊こぼし ( 東大寺 開山堂 ) 紅地白斑入り、八重咲き、平開咲き、 中〜大輪 東大寺のお水取りに先立って、練行衆が色和紙を用いて椿の花の造花を 作っている際に紙の上にこぼした糊の斑点が椿の花に似ていたことから 名づけられたと言われています。この椿は星〜雲状斑が出ますと 綺麗です。良弁僧正にちなんで良弁椿とも呼ばれています。 関東では白斑が多く出ている椿をはっかんと呼んでいます。 |
![]() 糊こぼし( 椿華園 ) |
![]() post card |
伝香寺の散り椿 花びらが一枚ずつ散っていきますので 年寄りの方でも気にならないのではないで しょうか。 椿は花がぽとっと落ちますので 気になさって庭に植えないこともあったようです。 さらに、この椿は美しく咲いているうちに散って いくとのこと。このことから、 武士の心を見て、 武士椿と呼ばれるようになったと言われております。 |
ふと思うこと
最近ノーベル賞を受賞いたしました根岸さんを含む数人の人達の
座談会や新聞紙上の記事或いはテレビでの発言を読んだり、見たりしまして、
気になった記事がありました。日本の若者よ、 海外に出て学べ
というような発言だったと思います。自分ひとりであるいは日本だけで学んでも
限界があるとの叱咤激励の意味だと思われます。これだけの科学技術やIT技術
の驚くべき進歩した時代に、小さな島国に閉じこもっていては世界からおいていかれますよ
との将来の日本を背負って立つ若者への警鐘とも聞こえます。私も時々家族から
椿ばかりやっていないで、もっと外に出て、 社会とのつながりを持ち、 色々な人の
意見を聞き話題を豊富にしたらどうかと言われます。確かに脳科学の世界では、
一つのことだけに集中することはあまり脳の働きには良くないといわれております。
植物の世界においても、1種類の植物だけに集中するよりも、数種類の花々を育てて
いる方が変化もあり、 研究もし、四季折々の美しさを鑑賞出来、 話題も豊富になり
脳にとって意義あることだと思われます。そういう意味において、時々ご紹介いたします
つばきさんは多くの植物を育て毎日観察されておりますので大変植物に精通されて
詳しいかと思われます。と言いますのは、 沢山違う植物を育てるには、それぞれの
植物の特徴や栽培方法を学ばなければならないからです。色々な角度からそれぞれの
樹種の特性を学び、その知識が必ず多くの植物を育てる力を与えてくれるのではないで
しょうか。 食物の栄養素と同じで、偏っては栄養が行き渡らないと言われます。
全ての事において、独りよがりではいけないし、外に目を向けて吸収できるものを出来るだけ
吸収していきたいですね。 そのような感想を持ちながら、数年前より少しずつ色々な花々
に興味を持つようになりました。これからは様々な植物の挿し木を考えております。
徒労かもしれませんが、 これも脳の活性化に役立つのかもしれません。
![]() お茶の花 |
![]() コマユミ |
![]() ニシキギ |
![]() 大鐸姫ー紅地白斑 なかなか綺麗な花です。 香川県の小豆島産 |
枝の利用法
冬季の挿し木の準備として、今庭の椿の枝に印をして、どの枝を利用して
挿し木をするか選んでいる所です。今年は台木用と観賞用の枝を分けて
挿し木をする予定です。 そこで、 園芸品種は発根しましたらそのまま鉢に植えて
観賞用としますので、 枝ぶりの良い変化に富んだ枝を挿し木する予定です。
剪定などして大きめの庭木は各枝の上部が2〜3本に別れ、さらに伸びた枝を
何度も剪定したりしますと胴吹きをして枝が込み合ってきます。その変化に富んだ枝を
挿し木するわけです。或いはその枝に接木をして取り木をかけるか、挿し木をしても
良いかと思います。1本の真っ直ぐに伸びた台木に接木をするだけでは面白みが
ないかと思われます。 違った楽しみ方としては、以前お話いたしましたように、
その変化に富んだ枝に接木をして、そのまま何種類も咲く庭木として鑑賞することも
出来ると思います。これからの冬季にかけての挿し木は枝分かれした部分を挿し木
して、すぐにでも鉢物として鑑賞されると楽しいと思います。
![]() コガネユリ |
![]() 月照 |
![]() お茶の木 |
各枝分かれした 部分を挿して発根 しますと、太さも枝ぶりも あり、すぐに鉢に植えられて 鑑賞が出来るのではないかと 思われます。 |
冬支度等
昨日は相当強い風が吹きました。また、インフルエンザが流行しかけているとの
ニュースも届いております。インフルエンザは注射されて2〜3週間経過しないと
効果がないとのことです。是非予防されてください。今日は大事な品種の挿し木苗
や金花茶等の寒さに弱い鉢植えの木に営業用のポリ袋をかけて寒風などのから
被害に合わないように予防措置を講じました。温室や物置などのおき場所がありますと
楽ですが、毎年ポリフクロをかけて管理しております。大き目の袋で少し厚さもあります
のでかなり寒さよけにはなります。あちこち移動しないで庭においてあるままの状態で
袋を被せています。 今日はアケビの枝を30本くらい挿し木しました。少し早いかも
しれませんが、 これから少しずつ色々挿していく予定です。 昨日は近くの公園に行き
楡ケヤキ、 姫シャラ、 シャラ、 モミジ、 桐、 モミジバフウ等の種子を沢山採取しました。
今公園などに行きますと色々な種子が落ちていて大変楽しいです。オニギリ等持って
散歩するのも楽しいものです。午後からは庭木を鉢に植えた黒松の葉抜きをしたりして
簡単に整枝をしました。後5〜6年経過しませんと見応えのある樹姿にはならないと思います。
見事に幹肌が割れて根張りも良いので楽しみにしています。風邪には十分気をつけてください。
![]() ポリ袋で寒風対策 |
![]() |
![]() アケビの枝 |
![]() 黒松の整枝 |
白覆輪の出方
数日前に玉之浦について述べましたが、 白覆輪の出方(太いか細いか)
はどの程度が良いか私は大変関心があります。皆様方はいかがでしょうか。
玉之浦でも苗により白覆輪の出方がまちまちです。また、個人個人によっても
好みがあるかと思われます。私はあまり多く白覆輪が出るのは好みません。
写真のタマ・アメリカーナは少し白が出すぎで締まりが感じられないのですが。
小粒でもきらりと光る程度の覆輪が気に入っております。あくまで私個人の
意見ですので。 すなわち、 全体的にバランスの取れた、ハット人目を惹く量の
白覆輪がいいですね。道を歩いていて、 ふと何気なく振り返りたくなるような
好奇心をそそる魅力がある人と同じような感覚の覆輪の出方が気に入っております。
何でも濃すぎたり、 強すぎたり、 出すぎるということは私の感覚からは排除される
要素かもしれません。適度な量で焦点がぼけず、 締まりのある覆輪花を求めています。
下の写真以外にあと数種類玉之浦系の花を育てておりますが、皆様方はどのような
品種を好まれるでしょうか。色々集めて楽しまれてください。
![]() 瓊子 |
![]() 住之江 |
![]() 大和なでしこ |
![]() 福江の薫 |
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![]() タマ・グリッターズ |
![]() 夢乙女 |
![]() ダイヤモンドリング |
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![]() 玉ありあけ |
![]() 鶴 |
![]() 友の浦 |
![]() 玉御前 |
![]() 玉之浦2世 |
![]() 夢の架け橋 |
|
接木について→ 11月でも大丈夫か?( 再び )
本日十一月八日ですね。少し寒さを感じるようになりました。接木をされました
方々の成果はいかがでしたか。初めて接木をされました方で、成功いたしますと
本当にうれしいものです。そのうれしさがますます技術を高め、色々な角度から
椿を観察されるようになるのだと思います。椿の種子も何でも蒔かれ、交配も
色々花粉を混ぜて、接木も色々な方法で試されることが数年後良い結果を
もたらすことと思います。生産業者と違い、あらゆる角度から試すことが出来ますので
失敗しても気が楽です。ある基本的な知識さえ習得しますと、その後は庭の木でも
鉢植えの芽が出ている苗でも、欲しい場所に自由に接ぐことが出来るようになると
思います。さて、11月の接木に関して、私の兄から尋ねられましたので、管理さえ
うまくすれば大丈夫だと話しました。暖かな日の当たる場所に置くことと、
10度以下になりましたらポリ袋を2枚被せる等の管理をしますと、まず成功すると
思います。小さくとも、ガラスの温室やビニール温室等で管理しますとさらに
成功率は高まると思います。どこかで自分の持ってない品種があり持ち帰ったときは、
接いで小さなビニール袋に水滴を含ませ、湿度を保ち、外側に大き目のポリ袋などで
2重に管理して日当たりの良い場所(室内、 居間、ベランダ)において管理しますと
必ず活着すると思います。これからの接木は無理する事なく
突然の場合以外は来年を待ちましょう。それよりも、親指以上の枝の挿し木を試された
方が面白いと思います。私自身先日述べましたように、この時期の太い枝の挿し木経験
がありませんが、 近くの椿仲間が、すでに試しております。1年経過して花を咲かせております。
私も11月になり15本ほど挿し木をして管理しています。鉢に挿しポリ袋で温度と湿度を保っています。
種子苗の魅力
岩永氏から教わりました幼根接ぎや緑枝接ぎは本当に楽しいものです。
つばきの花を楽しんでいられる方がおりましたら、 今度は是非種子を
蒔いて試してみてください。おそらく種子苗に接木される楽しさを実感
されましたら、なんと簡単で管理が楽で、 多くの苗をこんな短期間に
集めることが出来たのかと思われると思います。下の写真のようにポリ袋
での種子の発根は面白い根の変化を必ず与えてくれます。根だけでも
2〜3曲あり、さらに発芽してから2〜3曲出来ますので変化の妙を楽しむ
ことが出来ます。 この苗を2〜3年育てますと単なる接木では見られない
曲の面白さと楽しさを感じることが出来ると思います。このような変化に富んだ
鉢植え椿が100本並べましたら本当に楽しいだろうと思います。
全く経費のかからない、限りなく増やせるこの方法を是非試してみてください。
![]() 細御前 |
![]() 一休 |
根に曲はありますので、これからは 発芽した後の枝の曲作りです。 網や針金を利用したり、整枝をしながら 枝の向きを変えて変化をつけていきます。 以前お話いたしましたが100本〜200本 位の苗は二日で接ぎ木が出来ます。 私は特にこの方法をお勧めしたいと思います。 |
新花作りの期待→実生による楽しみ( 再び )
以前ご覧いただいたページですが、これからの新花への期待と夢を求める内容です。
これから新花を期待すには、自分の近くの山へ行って探してもほとんど同じような椿ばかりで、
あまりパットしないし、また何日もかけて泊り込みで出かけても、期待するほどの椿の発見に
遭遇する可能性も少ないのでは。ただし、誰も立ち入っていない椿林等は別にして。
今日何千種類の椿が見られる状況の中で、今見られる以上のヤブツバキに出会うことは
あまりないのではと思ってしまいます。そこで考えれるのが、実生による新花作りではないでしょうか。
五島の岩永氏が実践しております実生花作りはその点において、まことに素晴らしいところに目を
向けられたと思います。それも20年前から取り組んでおられるとの事です。玉之浦椿を中心と
しました取り組みです。私のページに掲載していない新花も育成中だと思います。
以前書きましたように、玉之浦の実生花で白だけの新花も岩永氏によって作出され、大きく
育っております。さて、実生花作りのためには、どんな種類の苗でもいいわけですが、できれば、これは
すごい花だと思われる椿がいいですね。広い庭があれば1000種〜2000種類の園芸品種を
植えられて、その実をすべて蒔かれるといいですね。私は椿にも、人間と同じように相性があり、
うまく結びつかない種類もあるのでは。ですから、手当たりしだい数多くの種子をまかれれば
確率的には親以上の花が咲くことは少ないと思いますが、それでも数種類は今まで
見たことのない素晴らしい花が出現するのではないかと思います。それでは管理が大変であれば
自分の好きな花やヤブツバキや園芸品種の良花を20〜30種類植えられてその実を蒔けば
必ず親木よりも素晴らしいまたは変わった椿の誕生を期待できると思います。さらに、人工交配にも
挑戦されると良いと思います。人工交配の場合には優れた両親の遺伝子を受け継ぎますので、
ある程度親以上の優れた花が期待できると思いますが。花形の良い、色合いが素晴らしく、筒しべで
筒芯の樹勢が良く、花粉の多い両親がいいですね。いずれにしましても、みんなで競い合い新しい花
作りに取り組んではいかがでしょうか。
ヤブツバキとともに実生による新花作りに今後の夢と期待を抱いては!
![]() 夢乙女 |
![]() おとめ |
![]() 細御前 |
![]() 春節 |
![]() 哀愁 |
![]() 大和なでしこ |
![]() 青春のかおり |
これらは岩永氏作出の実生花の一部です。 細御前と青春のかおりは一休の自然 実生花です。こうしてみますと、 ヤブツバキでは見られない色合いが 出ていると思います。現在多数の実生花 作りに励んでおられますので、今後 さらに毎年新花を楽しませてくれるのでは。 |
白覆輪花について( 再び )
白覆輪と紅覆輪の入る花は大変綺麗ですが、花色がどちらも安定しにくい
品種があります。私の好きな玉之浦も苗木により白覆輪が良く出たり、または
ほんの少ししか出ないこともあります。白覆輪は遺伝といわれておりますので、
求められるときは白覆輪がよく出ている苗を買われたほうが良いのでは。
遺伝子ですと、どんなに上手に育てて管理しても、思い描く色合いは出ないのでは
ないかと思いますが? 非常に良く白覆輪の出る椿は、時期を早めて咲かせますと
さらに見事な白覆輪が出るように思えるのですが。玉之浦の椿がすべて見事な
白覆輪の花を咲かせるということではないと思います。
紅覆輪でも白覆輪でも、挿し木や接木をされる時は出来る限り花色を確認されて、
行って下さい。赤花が多い枝はなるべく接木をされないほうが良いと思います。
私の知り合いの椿歴何十年の方も最近タマ・グリッターズの素晴らしさを認識したと
話されております。花色を確認し購入しましたら、 2〜3年覆輪の出方を確認されて
ください。毎年綺麗に覆輪が見られましたら、保存して、なるべく接ぎ穂や挿し木として
枝を切らない方が良いと思います。ぶつぶつ枝を切りますと、 木があばれて、 覆輪が
安定しなくなると聞いております。 覆輪花や絞り花には注意が必要ですね。
接木の考察→ 幼根接ぎ
by 岩永 章氏
今回で幼根接ぎの最終回ですが、岩永氏の努力と椿に対する愛情がよく表されております。
このページをご覧いただいた方々の中で、この説明されております技術を習得され、椿への興味をさらに増し、
3〜4年後に立派な花を咲かせることを期待しております。
→☆ 幼根接ぎ ☆
台木の準備が出来たところで、欲しい椿の穂木が手に入ったら、いよいよ幼根に接ぎます。
ポリ鉢の苗にたっぷり灌水して、水を切っておく。種子と直根をハサミで切り離す。
![]() 1. |
![]() 2. |
![]() 3. |
![]() 3.幼根に割接ぎ |
写真の説明
1.種子と直根をハサミで切断
鋭利なナイフで、直根の切口を切り戻して、半分に縦割りにする。五ミリ位切り込むといいと思います。
直根が意外と固いので、指を切らないよう。又、直根が割れてしまわないように、慎重に作業してください。
2。直根の真ん中に切り込みを入れる
一葉もしくは二葉に一芽(充実した、たけのこ芽がついたもの)の穂木をくさび形にそいで、台木に差し込む。
葉が大きくてぐらつく様でしたら、ハサミで葉を半分切るといいです。穂木が離れないよう、又、水が入らないよう
3.テープで接合部を固定します。接合部につぎろう等で防ぐのもいい。接木が終わったら、花の名、接木年月日等
忘れないよう控えていた方がいいと思います。※切り離した種子は、植えつけて夏の土用接ぎの台木として使用する。
→ 挿し木でも接木でも葉を切っても切らなくとも、活着にそれほど影響はしないと思います。しかしながら、岩永氏が
言われていますように葉が大きすぎますと確かに作業しにくいです。また、葉を切りますと葉が枯れこんでくる可能性
も言われておりますが。色々な言葉を参考にされて試されてください。私はこの幼根接ぎや、緑枝接ぎでも2〜3本
接いで成功しております。2〜3年目の台木でしたら殆ど成功すると思います。
種子の根切り等
10月に発根しました根を何本か切って細根を出す作業をしました。写真のように
沢山の根が出始めました。岩永氏も述べていますが、発根しました根のどの部分を
切ったらよいかは、 好みですが、 直根であれば短めに切って、発芽し始めたら
網などを用いて曲作りをするといいですね。短い根であれば鉢の地中に根が隠れて
地上部は網などで出来た曲でよい樹姿が出来ると思います。 ですから、種子を蒔いて
根に曲がなくとも、 発芽してから曲作りも出来ますので、 全ての種子苗は大事に
そだててください。私は、 根に2〜3曲と発芽してから根際からさらに2〜3曲できるように
考えているのですが。先日お話いたしましたオガクズによる発根ですが、沢山の種子を
写真のように試しております。果たして上手く発根してくれるか?最後に接木のことですが
台木を切った上部に普通は接木をするのですが、私は台木の途中にぐるりと接木をして
育てています。保存したり、 庭に植えるのであればこの接ぎぎ方で十分です。上部が
写真のように残りますが、自然に枯れてなくなります。同じ高さにぐるりと接ぎますと
4〜5本でも一度テープでぐるりと縛れば終わりですので簡単に接木が出来ます。
成長度も多少の太さの違いはありますが、だいたい同じ高さですので、頂芽優勢の
理論を心配する必要もありません。今日は先日の接いだりしました枝を挿し木しました。
3月頃まで慎重に管理して、1本でも成功させたいと思います。この時期の挿し木や
接いで挿し木の試みが成功しますと本当に1年中楽しみが増えることになります。
2年前に11月1日に枝を水に浸して3月まで全く枯れずにその枝を接いで成功した
例がありますので、意外と上手くいくかもしれません。期待してください。
![]() 根切り後の状態 |
![]() 良く根が出ていますね。 |
![]() オガクズでの試み |
![]() ぐるりと途中に接木 |
接木の考察→ 幼根接ぎ-
by 岩永 章氏
昨日に続いて第3回目となりました。色々な成功への取り組みや工夫が述べられておりますので、
ぜひ参考にして下さい。
→☆ 平鉢に植える☆
用土は将来植え替える時と同じ土がいい。切口を真っ直ぐにして植え付けるよりも、
色々工夫することで、曲芸が期待出来る。
その方が小品盆栽に仕立てた時、おもしろい作品になると思います。
私は横向きに並べて植え付けています。
断根口が隠れるよう覆土する。鉢穴からたっぷり水がでるまで灌水する。
鉢の水が完全に切れたら鉢ごとポリ袋に入れ
密封する。管理の必要もなく、発根、発芽が早くなる。発芽が始まったら、
鉢に網を張って新芽が曲がるよう仕向けると、
将来緑枝接ぎを行う際、模様木が得られる。時々、鉢の向きを変えてやると、より変化に富むと思います。
→☆ポリ鉢に定植☆
![]() |
直根の切断面から発根が生じて、4〜5センチ伸びたなら幼根接ぎの台木として可能。 7・5〜9センチのポリ鉢に一本づつ定植する。直根は真っ直ぐにポり鉢の真ん中に位置する様に 定植したほうが、接ぐ時に便利。 用土の中にマグアンプKを一つまみ混ぜる。ここで大切なことは、 最初の直根部を覆土から出して植えつけることです。 接ぎ穂が入手できた時、必要な苗だけを平鉢からポリ鉢に定植して、 同時に接ぐようにしたほうが能率的 かもしれません。ポリ鉢は軽くて便利だが、排水が悪い上に蒸れるので、 底に三〜四ケ所ハサミで排水孔を作ると、根腐れを防ぐ。 ) |
接木の考察→ 幼根接ぎ-第2回目
題→ 手のひらの喜びーーby 岩永 章氏
先日に続いて第2回目となりました。より具体的になるかと思いますので、ぜひご覧いただき、
椿の楽しみ方を広げてもらいたいと思います。時期的に種子を蒔くのは遅い感じもしますが、
もし種子がありましたら、水に数日浸してミズゴケ等で管理してみてください。鉢や庭等に蒔いても良いと思いますが、
ネズミやモグラ等に食べられる恐れもあります。ポリ袋等が最も安心で管理しやすいと思います。
→☆ 種子の採りまき(採ってすぐまく)☆
9月初旬、椿の果実を採取する。完熟したものより未熟の種子が発根率がいいという人もいる。
裂けていない果実は、ナイフか包丁で切り裂く。取り出した種子を水に漬ける。沈んだ種子だけ水から上げ、
水を含ませしっかり絞ったミズゴケと混ぜポリ袋に入れ 密封する。水ゴケの水分が多いと、かびが発生しやすく、
せっかく発根しても根腐れを起こす。袋はある程度大き目の方が、
後日白根の出た種子を取り出すのに都合がいい。密封した袋を冷蔵庫に4〜5日保存。冷やすことで、
種子に冬を感じさせ、発根を促す。冷蔵庫から取り出したポリ袋を暖かい室内に置いて発根を待つ。
水に漬けた時、浮いた種子は果実の殻と一緒に、
細かく砕いて肥料にすると良い。昔、油粕といえば、椿の油粕だったらしい。
→☆ 発根した種子を取り出し断根☆
早いものは10月に発根が始まる。その様子がポリ袋を通して見える。
直根が5センチ位に伸びたものを取り出して、種子から
3〜4センチのところで水平に切る。この長さの根に切り接ぐことになる。根に曲が生じるので切る位置は、
各自の好みで切るといい。
![]() |
![]() |
![]() |
第2回目ですが段々とより具体的になって、 新しい接木の楽しみが増えるかと 思います。今年種子を蒔かれた方はぜひ参考にして楽しんでみて下さい。 種子を蒔いて私が最も注目する点は根の曲です。右側の岩永氏が 描いているように、根際から曲があり、さらに2〜3曲あるといいですね。 でも、直根でも発芽してきますので、 その伸びた芽に曲を付けて 優雅さを出すことも出来ますので、全ての種子を大事に育ててください。 先日もお話いたしましたが、根がある程度の長さに伸びましたら 今年中に根を切っておかれたほうが、鉢に植えてからの成長が早いと 思います。今年中にぜひ根を切って、細根を沢山出させてください。 |
果たしてーーー? 接木+挿し木 − 可能性を求めて
まだまだ花の咲いている数は少ないですね。皆様方の庭ではいかがでしょうか。
現在庭では日本茶と吹雪白玉が咲いております。 私はお茶の花が大好きです。
太いお茶の台木に珍しい椿も今年接いで、 上手く育っております。椿と共に
可憐さがあり、 ほのぼのとする良さがあります。白玉系統の花も早咲きで、この
時期には欠かせない花ではないでしょうか。 さて、今日は親指以上の太さの枝を
切り、 接いで挿し木をする準備をいたしました。15本くらい用意いたしました。
1〜3月の挿し木が成功いたしましたので、 挑戦してみました。真冬の挿し木が
発根するとは全く思っていませんでしたので、 今試しても可能性があるのではと
素人の愚かな考えかもしれません。私は少し変人かもしれませんが、色々何でも
試してみたくなる癖があるようです。 しかしながら、 多くの人の情報とかヒントを
常に得て、 それならこうやったら可能性があるのではと常に思いをめぐらせて
おります。今度の挑戦もある大学の先生との会話の中でヒントを得たものです。
関西のある大学で挿し木の実験をしている例証を拝見して、ヒントを得ました。確かな
事は忘れましたが、 零度以下の水に浸して水から出ている枝の部分は10度
くらいだったと思います。野菜の水耕栽培みたいな感じだったと思います。これと
同じような取り組みをつばきさんがイチョウの木で試みていたのを覚えているのですが?
私なりに色々工夫しておりますが、何しろ時期的に初めての経験ですので、詳しい内容に
ついては3月ごろお話をしたいと思います。その頃まで生き生きしていれば、ある程度
参考になるかと思われますので。挿し木も同時に試しました。明日鉢に挿す予定です。
![]() 5本接いであります。 |
![]() 暇にまかせて15本ほど 接いでみました。 玉ありあけと紅栄を接ぐ。 |
![]() お茶の花 小輪でいいですね。 |
![]() 吹雪白玉 早咲きの良い花です。 |
手のひらの喜びーー岩永 章氏
→以前五島の岩永氏から寄せられた幼根接ぎの説明文がありましたので再びご紹介いたします。
色々な面で利点が指摘されています。是非来年から試されてください。緑枝接ぎに似ております。
日本の国旗を象徴する椿☆玉之浦☆は異彩を放つ美しさ故、椿を毛嫌う人にも垂涎の的となった。世界中に波及するや、
本家本元も後ればせながらの椿ブーム。 接木の台木探しで、山を荒らす。段々畑の石垣が壊されるやら、
苦情や非難が新聞等でも問題になった。展示される作品は、根接ぎが主流だった。接ぎ口のこぶが気になる。切り口面が広いので、
カルスが巻ききれず枯れ込みが目立つ。台木が下部よりも上部が太いので不自然。腰高で根張りが悪い。
本来土の中にあった根。年をへるに従って幹が朽ちてきて見苦しい。。。。等々。
それを解消したのが、玉之浦を世に紹介した藤田友一氏が独自に考案した ☆幼根接ぎ☆ だった。
聞き慣れない幼根接ぎとは?椿の種子から発根した直根に接ぐ方法です。自然を破壊することもなく、
台木がすぐ手に入る。接ぎ木の成功率も悪くない。根の曲芸、根張りも申し分ないので、
小品盆栽として楽しめる。花つきも早く、接ぎ口が隠れるのも特徴。何よりも、穂木が手に入り次第年中接木可能。
温室の必要もなく、室内で作業が出来る。狭庭の限られた場所で小振りの椿を愛でることが出来ます。
子供や女性にも容易に作業、管理が出来、初心者向きでもあります。確かに、大振りの盆栽には迫力ではかないません。
手のひらで楽しむ小品盆栽、石付き等、目的に応じて仕立てやすく、5〜6年たてば、満足いく盆栽
に成長します。あらゆる面で利点が多いので、幼根接ぎ台木の育て方から、紹介したいと思います。よろしかったら、試してください。
緑枝接ぎのその後
6月7月に緑枝接ぎや幼根(根接ぎ)接ぎをしましたが( 写真1. )、 今日30鉢ほど
整理いたしました。なかなか元気で育っております。駐車場に吊るしてありました鉢も
全部降ろして一つの場所にまとめました。この緑枝接ぎは以前お話いたしましたが、
私にとっては欠かせない苗木になっております。
その理由は
1. 種子を蒔いた苗ですので曲ができている。
2. 小さな苗ですので鉢に10本単位で植え管理しやすい。
3. 接木も非常に簡単で1鉢で10分くらいしかかかりません。
4. 若い苗ですので活着しやすい。
5. 2日もあれば200〜300本接木が可能である。
6. 数多くの品種を接いで、 多くの品種を育てるには良い方法である。
7. 2〜3年少し大きめの鉢で育てますと成長も良く、すぐに花が見られる。
等私にとってはこの緑枝接ぎは欠かせないものとなっています。種子の台木はいくらでも
手に入りますし、 3年も繰り返しますと最初の苗はある程度見られるようになり、小さめの
鉢に植えますとすぐに花が咲きます。根の曲を生かし、 枝を整枝しながらさらに
曲を付けて自分の好きな樹姿に出来る楽しみがあります。 この緑枝接ぎのポイントは
いかに根に曲を付けるかだと思います。それも、 根際の曲を出来るだけ大きく振り変化を持たせ、
上に行くに従って少しずつゆるやかに、まとめていかれると良いかと思います。黒松等と違い
それほど枝ぶりや根張りを気にする必要がありませんので、 気楽に楽しんでください。
![]() 今年の緑枝接ぎ 現在の状態、 1鉢に10植えられている |
![]() 今年の緑枝接ぎ 現在の状態 |
![]() 1.今年6月の緑枝接ぎ |
接木と種子蒔き
台風が迫ってきました。それでも奄美大島を直撃しないで良かったですね。
これからの台風は大型が予想されるとの事です。 怪我のないように十分
に注意されてください。 私は春に接ぎました芽が伸びていますのでヒボで縛り
さらに竹を立てて寒玲紗をかけ備えています。台風は嫌ですね。庭中台風に備えて
接木苗や挿し木苗など枝が折れないように管理しました。次に先日ご覧いただきました
苗木の新梢の上部に接木しました5〜6品種ですが全て活着したように思えます。
接いだ下のほうにも4〜5品種接いですでに花も咲いております。秋のこの時期には
このように接ぎ苗の伸びた部分に接木が出来ますので楽しいですね。下部に枝が
伸びていても殆ど影響はないようです。ここが春の接木と違う所ですね。最後に
種子を再び蒔きましたが、 今度は苔ではなく、 オガクズを使ってみました。
初めてですが、 上手く発根してくれますといいのですが。オガクズはいくらでも手に入ります
ので、 発根さえしてくれれば大変便利だと思います。お茶の木や樫の木、シイの木、
ハゼ、 桐の木等沢山の種子を試しています。もし発根しましたらすぐにお知らせいたします。
春に接いだ芽や挿し苗など十分気を付けて、 玄関内や軒下等に入れて管理されてください。
![]() 接木苗の上部に接木 |
![]() 接いだ芽を保護 |
![]() オガクズに種子を蒔く |
玉之浦系の花
昨日の写真が写ってない箇所がありまして申し訳ありませんでした。
急いで色々な場所より抜き出しておりますので、迷惑をおかけしました。
さて昨日の花でダイヤモンド・リングと福江の薫( 嘉助 )は五島の
岩永章氏の作出の花ですが、ダイヤモンド・リングは極小輪で今までの
玉之浦系の花と違ってまとまりのあるかわいらしい花に見えます。また、
福江の薫( 嘉助 ) は紫がかっていますが、 数年間育ててどのような
花色になるか観察しているところです。瓊子と五島の夜明けは白覆輪と
赤の対比が素晴らしく、これから接木をして増やしていきたいと思います。
今後五島の大地で岩永氏がどのような花を作出されるか楽しみでもあります。
椿園などの種子をいただき是非蒔き続けてください。必ず素晴らしい花が咲くと
思います。諦めずに継続することではないでしょうか。必ず実を結ぶと思います。
玉之浦系の花
五等で発見され椿愛好者の注目の的になりました玉之浦は日本だけでなく外国でも
その素晴らしさを認識され、再び日本に里帰りしております。現在では公表されていない
品種を含めて相当の数になっていると思われます。今日は私が育てている品種と写真を
送られてきた2〜3の品種をご覧いただきます。まだまだ私の庭には数種玉之浦系の品種
が植えられております。 この花の良さは覆輪の良さですね。日の丸を想像させると表現
される人もいます。この覆輪の出方によっては評価が分かれると思います。私はほどほど
が良いのではないかと思われます。白覆輪が半分以上ですと焦点がボケてしまうように
思えます。人間と同じで出過ぎるのも良くないのかもしれません。控えめな美しさのほうが
きらりと光るものがあり、 人目を惹き、 焦点が定まるような気がいたします。 この花も大分
出回り人々の関心も新たな品種へと向けられているように思われます。これからどのような
花へと変化してもう一度発見された当時の関心をもたれるか興味深いです。以前玉之浦と
黒椿系との交配はどうだろうかと述べたことがありましたが、いかがでしょうか。今年から
黒椿系の椿数種類と交配を考えております。この素晴らしい玉之浦をもう一度何らかの形で
蘇らせ、再び玉之浦ここにありと叫び声を上げるようになりたいと思います。
ここに載せてあります鷺浦は白花ですが玉之浦の実生から誕生したとの事です。五島の
岩永氏から接ぎ穂をいただき接木した品種が多く含まれております。
このほかにヌッチオ農園のタマシリーズも5〜6品種あります。どの花を育ててみたいと
思われるでしょうか。 私は一重の五島で発見されました玉之浦に惹きつけられるのですが。
|
![]() 玉ありあけ |
![]() 玉御前 |
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![]() 鶴ー椿華園 |
![]() ☆瓊子(玉の浦実生花 岩永氏 |
![]() 住之江 |
![]() 玉シグレ |
![]() 夢乙女ー岩永氏 |
![]() 五島の夜明けー岩永氏 |
![]() 大和なでしこー岩永氏 ☆ |
![]() 舞楽ー椿華園 |
![]() 鷺浦ー岩永氏 |
![]() ☆友の浦 |
![]() 玉の八重曙 |
![]() 夢の架け橋ー岩永氏 |
![]() ☆福江の薫(嘉助) 岩永氏 |
![]() ☆ダイヤモンド・リングー岩永氏 |
![]() 湊晨侘助 |
![]() 玉之浦二世ー椿華園 |
気になる花色
数日前に述べました紫の花と黒色を帯びた花についてです。
写真の大社紫はカタログに掲載された花です。黙墨も比較的暗黒色に近い色合いです。
先日もお話いたしましたが、咲いていた場所がどこなのか知りたいですね。もし平地でしたら
工夫次第で私たちでも可能かと思われます。松江ではどの程度か分りませんが、比較的
平地でも濃い紫の花が見られると聞いております。何かしらの偶然で、どこでもこのように濃い
紫の花が咲き出すといいですね。桜島黒髪は写真では赤色ですが、 桜島では見事な黒色
の花が咲いていたそうです。また、 その枝を接いで育てた10年後くらいにはやはり見事な
黒色の色合いだったそうです。花色もある程度樹齢によるところがあるのではないかと、現在
色々な太さの台木に接いで結果を待っているところです。場合によっては運よく期待の花が
咲いてくれるかもしれません。結果は何年かかるか分りません。でも諦めずに色々な
試みをしている中で、それに近い色が出現するかもしれません。とにかく追求し続けることだと
思います。最終的にはバイオによるしかないかもしれません。誰かが良い知らせを出してくれると
いいですね。徒労に終わるかもしれませんが、 追求する価値のあるテーマだと思われます。
![]() |
![]() 黒つばき 黙墨 |
![]() 桜島黒髪 |
椿の増やし方で思いついたこと
この2〜3年間挿し木や接木の勉強をしながら色々試してきましたが、
一つ思いついたことがありました。それは接木して挿し木をする方法です。
昨年は夏に行い、今年は2〜3月に行いました。結果として、細い枝(ボールペン位)の
太さではどちらも5割以上発根しました。太い枝( 親指以上 )の枝では2〜3月の
方がはるかに発根率は優れています。 写真1.2.は今年の2〜3月に接いで挿し木を
しました。冬季に挿し木をして納得のいく太さの枝が発根しますので、 わざわざ接木して
挿すような面倒なことはしなくても良いと思いますが、 いつも庭木から園芸品種の素晴らしい
太い枝が手に入るわけではありません。また、台木がない時があります。そのような時、
山や丘の枝をいただき、 気に入った椿を接いで挿す方法は適していると思います。それも
2〜3月が良いと思います。その時に心がけている点は
1. 温度や湿度がありませんので、 接ぎ穂から台木まで完全にビニールテープで
巻いて湿度を保ってください。
2. さらに、全体をポリ袋を被せてください。
3. 用土にも注意されてください。水はけの良い用土( 〜砂 )と鹿沼の細粒などが
適しているのではないかと思われます。
4. 置き場所も大事です。全く日の当たらない場所はあまり感心しません。ある程度
毀れ日の当たる場所が良いと思います。またはポリ袋の中がある程度温まるように
管理されると良いと思います。
5. 接がれる時は短めな小枝を1〜2本付けて接がれると結果が良いように思われます。
来年太い枝を挿されたり、 接いで挿される方がおりましたら、一度挑戦されてください。来年も
すぐに訪れます。椿は本当に1年中楽しませてくれるものですね。
![]() 1.小枝を残して 接いで挿しています。 |
![]() 2.接ぎ穂から台木まで ビニールで覆う。 |
![]() 3.今年の冬季の挿し木。 冬に挿してこれだけ発根 しますので試して下さい。 |
1本の木全体に接木
昨日の種子の管理や接木で大分忙しいです。今日は太い椿の木を短く切って
全て接ぎなおしました。28本の接ぎ穂を使い20品種接いでみました。
毎年増え続けますので考えなければいけませんので、 庭木に出来るだけ
接いでおけば、なくなることも、枯れることもなく安心していられます。
ご覧いただくように、すっきりと枝を切り落とし、接ぐ枝だけ少し残し1時間ほどで
終了いたしました。幹から伸びる太い所には接がず、小枝には2〜3本接いであります。
この気温では接木をしても安心しておられます。接木はまだまだ大丈夫です。
写真1.の接木はプリンセス雅子ですが接いで2年経過しました。一子侘助に接いでおります。
今日で大事な品種と思われる接木は終了しました。これで鉢の苗が少し枯れても、或いは
人が訪れてきて差し上げても安心していられます。いつでも接木、挿し木が出来る状態で
あるからです。さらに、大事な品種は何本も接いでありますので。参考になるかどうか?
![]() 枝を切って 接木 |
![]() 太い木です |
![]() このように小枝に 数本接いでいます。 |
![]() 1.プリンセス雅子 一子侘助に接ぐ |
種子のその後と大社紫の蕾
松江の名花であります大社紫を育てて5年くらいになります。岡山のカタログの
表紙を見まして、 すごい紫の花だと驚いておりました。以前椿の本の裏表紙にも
濃い紫の花が載っておりました。今まで何種類か紫の品種が誕生しておりますが
栽培条件により本来の紫の色合いが出にくいように思えます。実際そのような
お話も耳にします。私も以前何人かの専門家や各地の趣味家の人達にお尋ねした
こともありました。なかなかカタログの紫の色合いを出すのは難しく思えます。
確かにある程度の高さのある場所ではブルーイングして見事な紫の花が咲いていたと思います。
また、私のページの表紙の夢式部も五島の平地で咲いていたようです。今日の大社紫も
松江ではそれほどの高地でなくとも晩秋頃より咲き出し紫の色合いも見事であると
伺っております。ただし、一つ条件があるようです。それは接木をするときに、 新梢の先の
勢いのある穂は紫の色は出にくく、 あまり強く伸びていない真ん中辺りの穂を接がれたら
良いのではないかと理解していますが、 いかがでしょうか。今家でこの大社紫を数本
育てて、どの程度紫の色合いが出るか心待ちにしている所です。咲き出しましたらご覧いただきます。
次に種子のその後ですが80%発根し発芽しだしました。すでに3〜4回手で種子を動かしたり、
ポリ袋を回転させております。やはり水苔の中に入れて強めに縛ることが大事かと思います。
写真1.のように発根し始めに曲があり、その後も根が長くなりますので、手でかき混ぜる
ようにしながら種子の場所を変え、写真2.3.のように根の伸びる方向を変える作業がとても大事になります。
もう少しで根を切る作業に入る予定です。皆様方の種子はいかがですか。初めてですと難しいと
思われますが是非成功して楽しみを増やしてください。 この一つ一つの小さな種子が数年後には
私たちの庭を飾る見事な木や花となって恩返しをしてくれるのではないでしょうか。楽しみですね。
![]() 大社紫の蕾 |
![]() 1. 種子 |
![]() 写真2. |
![]() 写真3. |
昨日の椿と草花等
昨日の椿の品種名を色々調べましたが、 新潟産の大仙ではないかとヒントを
いただきました。椿の本やネットで確認しましたところ、大仙は八重咲きとの説明で
すので、少し違っているかと思われます。この花は完全に5弁で、相当の早咲きです。
十日町姫にも似ております。 いずれにしましても、 大仙は秋咲きですので1本育てて
みる価値はあるかと思います。 ユキツバキの秋咲き種としては、 越の香り、 雪映え
ふれあい、 秋祭り、 桜吹雪、 遠茜等があります。私はふれあいとか桜吹雪が好きです。
さて庭では (キイ)ジョウロウホトトギスや吊花が咲いております。ホトトギスは挿し木で
簡単に増やすことが出来ます。秋のこの時期に目立つ花ですね。吊花も沢山鉢や庭に
植えてあります。この木は花が咲き出しますと、必ず花の蜜か何かに誘われるように何とか虫
が集まってきます。何という虫か良く分りません。でも頭を垂らして優雅な花に見えます。
最後に紅栄の木です。1m50cmくらいになり、見事な花をつけております。五島の岩永氏より
接ぎ穂を送っていただき接いでから6〜7年経過すると思います。今年も相当の五島の椿を
接いだり挿したりしました。 今では数多くの五島の品種が庭いっぱいに植えられております。
岩永氏のように早くから自然交配による新品種作出に情熱を傾けておけば良かったのにと
少し残念な気持ちです。それにしましても岩永氏の研究熱心さには驚かされます。そして
一つのことに熱中し続けることの素晴らしさを教えていただきました。
![]() ユキツバキの花? |
![]() ホトトギス |
![]() 吊花 |
![]() 紅栄の木 |
ドライブでの発見― ユキツバキか?
車でドライブでの途中椿が30本程度植えられている丘でこの椿を見つけました。
花が咲いているのはこの椿だけでそれも殆どの花が咲き出していました。
おそらく9月下旬から咲き出していると思われます。小輪でとても可愛らしいです。
残念ながら品種名は分りませんが、 ユキツバキの形質を備えているように思えます。
以前から早咲きの赤系統の椿を探しておりましたので、とても喜んでおります。
なぜならば、 交配種として利用出来るからです。早速アザレア椿と交配の予定です。
家に枝を持ち帰り早速接木をして増やすつもりです。今後交配種として、その存在が
貴重になるかもしれません。 ユキツバキかどうかも調べてもらう予定です。
時々散歩やドライブをしながら色々な花々を見て歩くのも楽しみです。思いもよらぬ
花と遭遇するかも知れないからです。最後にハゼですが昨年蒔いた苗です。
100円鉢に植えていますが、部屋の片隅に置きますと、 なんとなくいいものですね。
ハゼの種子はどこでも入手出来ますので、是非たのしんでください。南京ハゼは街路樹として
植えられて、 白い実がいっぱい付いています。すぐに分ると思います。 どこにでも見られますが
少し苦労して育てた感動がありますね。全ての事に感動を覚えることは良いことですね。
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極小輪です。 早咲きですのでとても 嬉しいです。それもユキツバキ の形質を備えています。 右側はハゼです。季節感が ありいいものですね。 |
![]() 山ハゼ |
![]() 南京ハゼ |
ツルウメモドキとタマ・グリッターズ
庭の太い木に接いだ色々な品種もほぼ活着したようで一安心です。
3月に接ぎました香り椿は相当伸びて接ぎ穂としていつでも利用出来る状態です。
接いだ場所は1mくらいの高さですので、 庭木に接木しますと、すぐに庭木を
購入したと同じくらいの感じがいたします。 わざわざ大きな苗木や庭木をを求めなくとも
庭木に接木しますと、すぐに1mくらいの椿の木が誕生いたします。 苗木を求められる時
大きな苗木でなくなくとも、このように庭の椿の木に接木することで、あっという間に1芽が
大きな庭木として生まれ変わると思います。 さて、 庭では昨日お話いたしました
ツルウメモドキが黄色い実を見せ始めました。なかなか風情がありよいものです。何本も
庭に植えてあります。数年前に山で足の太さのツルウメモドキを切って挿しましたが、さすがに
そのときは枯れてしまいした。必ず枯れこんでくるみたいですので、親指と人差し指を丸くした
位の太さが適しているかと思います。本当に季節感があり、いいものです。さて最後に
昨年1月から4月まで咲き続け、ご覧いただいたタマ・グリッターズです。今年の7月頃
椿歴30年以上の方とお話をしている中で、このタマ・グリッタ−ズの話題になり、
今までそれほど気にとめなかった、この花がある場所で強烈に印象に残ったとのことです。
それも30年以上椿に携わって最近のことだそうです。もしかしまして接木される接ぎ穂の
関係かもしれません。たまたま私の苗は、良い苗が手に入ったのかもしれません。
覆輪花や絞りの花は同じ花が毎年咲くとは限りませんので、難しさがあります。でも、咲いている
花を見て求められる方がいいですね。その人のお話では、このような覆輪花や絞り花は
接ぎ穂として枝をぶつぶつと切らない方が良いとの事でした。大事にそのまま保存された方が
毎年安定した花が咲くようです。( 木があばれるとの事でした。 ) 人間で言えば、毛細血管を
ぶつぶつ切るようなものではないかと想像いたしますが。確認してみてください。
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ツルウメモドキ。山から枝を取り、 3年目です。来年是非挿し木を してみてください。右側の花はタマ・ グリッターズです。私が昨年推奨 した椿です。タマシリーズでは最高の 花であると思えますが。 |
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庭木に接木した状態等
2週間前に庭木に接いだ穂の状態です。椿姫に25品種位接いだ1枝です。玉ありあけと浅茅白です。
芽がかすかに動き出している感じがします。ここまでくれば安心できます。庭中の木に相当の接木をしました。
ほぼ同じような状態です。これからは日除けに注意しながら来年の暖かくなるまでそのままにしておきます。
ただし被せてあるビニール袋は小さめですので11月の下旬に大き目のポリ袋に変える予定です。
活着するまでは小さなビニール袋で活着させ、 その後は突然暑い日がくるか分りませんので、営業用の
ポリ袋に変えております。3〜4月になり芽の伸び具合で大小の穴を開けて外気に慣らしていきます。
秋の接木は私にとって最も接ぎやすい季節です。来年の春には数百種類の椿が芽を伸ばしてくるとくると
思われます。 次に曲をつける際に曲がりにくい枝は手やハサミで枝の半分を切って曲げております。(写真3)
そのままそっとしておきますと堅くなり盛り上げてくる感じです。椿だけでなく色々な雑木などにも応用できると思います。
最後に、太い枝の挿し木は芽がありませんと枯れこんできます。接木でも同じです。比較的太い台木では
3〜4本ぐるりと接いで枯れこみを防いでおります。ただしコブ状になり、見た目はよくありません。庭木や
接ぎ穂を得るにはとても良いです。写真4ではツルウメモドキの相当の太さの挿し木です。右側が枯れこんでいます。
左側の芽が伸びている枝が4〜5メートルほど伸びて、木に巻きついています。これは挿し木だけでなく
太い木を切るときに同じ問題が生ずることがあります。この枯れこみが生ずることを想定して枝をどこで切ったらよいか
考えながら切る必要があるかと思います。芽があったり小枝が数本出ている上部で切られると安心かも。
![]() 左ー浅茅白 右ー玉ありあけ |
![]() 同じ木ですが5〜6本の枝に 接木をしてあります。 |
![]() 3.曲がりにくい枝を 手で折ってあります。 |
![]() 4.太い枝の挿し木は このように枯れこみます。 |
種子の曲付けに関して→ 私が感じたこと(昨年の記事より)
五島の岩永氏の報告を受けまして、昨年から本格的に種子を蒔き、新花作出や
台木作りに夢中になっているところです。時々お話いたしますが、 種子を蒔いての
台木作りのメリットは人工的にはかなり難しい曲が見られることです。さらに
種子が発根、発芽してその年に接木が出来、 何百という品種を接木するのに
それほどの労苦を伴わないで比較的簡単であることです。私はポットに10本位
植え込んで、 接木をしますので置き場所にも困らず管理がかなり楽なことです。
さて、種子の曲付けに関して私が感じましたことを、数点述べさせていただきます。
→@ 8月下旬から種子の採取(9月20位まで)
A 種子を1〜2日水に浸す( すぐそのままミズゴケを入れてポリ袋に入れても良いのでは )
B 種子を冷蔵庫に入れて3〜4日後ポリ袋にいれるやり方もあります。
C 置き場所は一日中日の当たる場所に置いてあります。
D 発芽してきましたら、袋の角度を色々変えています。
E さらに袋の中の種子を手で角度を変えています。(1日おき位に3週間行っております)
F また、発泡スチロールを細かくして袋の中にいれて、壁を作り、芽の方向に変化をつけております。
G 発芽してきましたら比較的強く袋を結んでおります。芽の方向を上へ伸ばさないためです。
H 袋を強く結びますと、自然に中のミズゴケが硬くなり、芽の方向が妨げられ、良い曲ができるのでは。
I たまに袋の中の乾燥j状態をみて、水を少なめにあたえております。
台所の暖房装置などによって、ミズゴケがカラカラになるることもありますので。
J 来年に向かって最も簡単な方法は、発芽したポリ袋をそのまま発泡スチロールに
入れて管理することです。
K 昨年私は50本くらいですが贈られた苗を発泡スチロールに植えて管理いたしました。3月に開けて見ますと
生き生きとしておりました。
L 発泡スチロールにポリ袋を2枚程かけ、物置や少し日の当たる場所に置いております。
M 最後に椿の種子を入れる数は少し多めの方がよいのでは。お互いに芽が伸びる方向を抑えるのではないかと思います。
昨年の経験から今年中に根を切っておかれるほうが良いかと思います。
以上簡単ですが私が今年試しました方法です。この方法は五島の岩永氏やつばきさんの説明を参考にさせていただきました。
皆様方も良い結果が出るといいですね。昨日のつばきさんのブログをクリックされて参考にされてください。すぐ下にあります。
発根し発芽始める―根の曲付けが大事な仕事
先日もご覧いただきましたが種子の発根、発芽が始まりこれからは根に曲を
付け始める大事な仕事が始まります。写真のように発根し始めていますので
手でかき回すように種子を動かしたり、ポリ袋を回転させたり、 或いは発泡スチロール
を細かく切って種子の間に入れて壁を作りながら曲作りにがんばっております。
本当にこれからが勝負時になるかと思います。また発芽した後も伸びた枝に曲を付けます。
この件に関しましてはつばきさんのブログテーマ一覧の実生のやり方( http://ameblo.jp/tsubakinotsubaki/ )
に詳しく説明されておりますので是非ご覧下さい。今年も五島の椿の種子を沢山蒔き、
夢を追いかけております。10月中に全ての種子が発根するのではないかと思われますので、
いつ根を切るか考えている最中です。いつもは来年の3月の植え替えるときでしたが、
早く切れば細根が沢山出て、 植え替えてからの成長も早いのではないかと思います。
![]() 高台寺 |
![]() 紅栄 |
![]() 大和なでしこ |
![]() 晴れ着 |
![]() 発根し発芽始まる |
![]() 紅栄 |
![]() 大和なでしこ |
![]() 晴れ着 |
椿を広めるために
椿の花は咲いている時大変美しいものです。しかしながらどの家庭にも
植えられていると言うわけではありません。年老いた方々の間では嫌われる
こともあります。また、チャドクガの発生のために切られることもあります。草花
と違って大きく成長しますので私の庭みたいな場所では不向きな面もあるかと
思います。私も椿に携わる人からも聞いたこともあります。庭の事情により、椿の
普及率が芳しくないように思えると。確かに成長しますので、何本も植えるという
わけにはいかないと思われます。そこで私は自分がいまやっています1本の木に
20〜30種類くらいの品種を接いで販売されたら新しい展開を迎えるかもしれないと。
或いは1本の椿の木が植えられている家庭に出向いて、 良い品種を接いであげるとか。
逆に自分の家で接いで近所の家に植えてあげるとかしますと次第に椿の良さを
認識して普及率が上がるのではないでしょうか。害虫や剪定などの問題も含んで
おりますので椿愛好者や各地区の花を愛する人達と連携を密にしながら椿の普及に
努めたらどうでしょうか。毎日の近所の人との談笑や挨拶など地域での輪を広げながら
椿の良さをアピールされたらいかがでしょうか。
![]() 今年の家のアケビ |
![]() タマ・エレクトラに8品種 接ぐ、 10月に接ぐ 一枝に1品種あれば 十分ですので。 |
![]() 胡蝶侘助に接ぐ 15品種程接いであります。 |
![]() 霜月に10品種位接ぐ |
自然の素材を楽しむ
椿を楽しみ始めて20年位経過しますが、色々な経験をしました。一番良かったことは
やり続けたことでした。途中で止めないでこれでもかこれでもかと挿し木、接木、苗の
購入、 接ぎ穂の入手、 用土の選択、 電話による相談、 新幹線を利用し実体験など
様々なことを経験しました。海外との連絡、 アメリカ、ドイツ等のナーセリーや趣味家
とのメイルの交換や苗の購入等もありました。最近ではお知らせいたしましたように、
冬季の挿し木苗の誕生が最も大きな喜びです。私にとって最近これほどの大きな喜びは
ないと思います。沢山の品種を所持していることや、接木が思うように成功するとかと
比べましたら全く問題にならないほどの嬉しさです。おそらく今までの20年分を1〜2年で
取り返すほどの大きな出来事であったと思います。おそらくこのことは私の勉強不足で
椿に携わる人であれば誰もが知っていたことかと思われます。この冬季の太い枝の挿し木は
椿のみならず、色々な雑木にも適用されるかもしれません。今年のアケビや蝋梅は種子を
蒔いて育てましたら10年以上経過すると思われます。とにかく色々な木々に適用できると
思います。それだけ短期間で楽しみが増えることになります。ニシキギやコマユミなども
簡単に挿し木が出来ております。ぜひ試して下さい。最後に絶対に不可能はないと思って
試して下さい。試す場合にも、枝の長さ、挿す深さ、用土、 鉢、 ポリ袋の使用、 置く場所
水のかけ方、小枝を何本くらい残すか、 夏場の管理など色々違えてためしてください。
一つだけ心がけることは、いかにして発根する状態を作り出せるか? それには温度、 湿度
用土が大きな要因になるかと思います。単に挿すだけで何年分の苗木が出来るのですから。
蝋梅や南京ハゼなど
庭に20年前に買った蝋梅の木があります。枝が伸びますので毎年丸坊主に
剪定をしますが、すぐに伸びてきます。今年の春2本取り木をかけ、2本とも
上手くいきました。比較的簡単でした。蝋梅は秋から春に向かってよい香りを
放ち、いい花ですね。このような香り椿を作りたいですね。夏蝋梅や黒い花の
蝋梅を植えてあります。ハゼもいいですね。紅葉が見事です。何百と蒔いてあります。
以前お話いたしましたが、昨年お湯に台所洗剤を入れてかき混ぜました所
多くの芽を伸ばしてきました。最初のときは5〜6本しか発芽しませんでした。曲は
全て石をおいて曲げております。今年は種子が見事に垂れ下がっております。
次に南京ハゼで気ずいたことは、 写真のように相当曲げても折れないで柔軟性
に富んでおります。根際からむちゃくちゃに曲げて植え替えをしました。また、根の曲を
利用されても良いと思います。芽吹きをしますので作りやすいです。最後に椿ですが
今年2番目に咲いた加茂覆輪です。覆輪がよくありません。赤い覆輪が出るのですが。
覆輪花を沢山集めています。そのなかでは玉之浦系の花が見事ですね。また光源氏
や覆輪京牡丹などもいいですね。
![]() 蝋梅の取り木 |
![]() ハゼの実生2年目 |
![]() 加茂覆輪 |
![]() 南京ハゼ |
早咲き種の利用法
秋になりますと色々な地域でイベントを開催いたします。色々頼まれますが
この時期に咲く椿の花も少なくいつも断っております。花の咲き時期と一致
しないこともあります。今年は炉開きと赤花茶、それに西王母の挿し木した
苗が沢山ありますので鉢に植えてみました。ちょうど一週間くらいで花が咲く
状態ですので、これからの催し会場を飾るには良いかもしれません。それに
プラスして先日ご覧いただいたアザレア椿も人目を惹くのではないかと思います。
お茶系の花もいいですね。挿し木ですぐに発根いたします。今年は何十とヤブキタ茶
の種子をまいてあります。どのような花でも購入されますとある程度の金額になり
なります。特に少し太く曲が付いている小品物でもすぐに1000円以上いたします。
あれもこれもと欲しがると、きりがありません。なるべく自分で挿し木、 種子の採取、
取り木等出来る範囲内で楽しまれててください。私は椿以外にも色々な植物を
楽しんでおります。殆どが挿し木や取り木、 接木などです。今年はアケビや椿の
太い挿し木が見事に発根しましたので、 来年の2月からはダメだろうと思われる
色々な木々の枝を挿してみたいです。狙いはフジやツルウメモドキ、 石榴、銀杏
等の太い曲のある枝です。フジやツルウメモドキは自信が多少あります。今年親指
位の枝が発根しております。アケビやツルウメモドキなど優雅で風情がありいいですね。
![]() 炉開き |
![]() 赤花茶と西王母 |
![]() アザレア椿 |
台木の工夫とアケビの冬挿し
![]() アケビ2本挿し木 |
![]() 思った以上の発根です。 太さは懐中電灯くらいです。 |
![]() レモンドロップと サニーサイドに接木 |
![]() 長く間延びしている 枝に接木 |
昨日椿を趣味にしておられる方の家にお邪魔して、接ぎ穂をいただいてきました。
庭木に接いだ後、穂が余りましたので、庭木と同様鉢植えの木に接いでみました。
枝ではなく幹から真っ直ぐ伸びた勢いのある所を途中で切り5〜6品種接ぎました。
鉢植えの苗木は沢山ありますのでいつでも利用出来、とっさの場合便利かと思います。
この時期では枝を全て切らなくとも、小枝を短く整枝するくらいの感じで済みます。
鉢植えの咲いていました花は小枝を整枝したりして残してありますので心配はいりません。
さて、アケビの挿し木ですが2月に挿しました太い枝です。見事に発根しました。
これならば、いくらでもすぐにアケビの盆栽が出来ると思います。 一つ注意しなければ
ならないことは、 発根しましても上部のほうは枯れこんできますので、挿されるときは
少し長めに枝を切り、深めに挿し上部はビニール袋を被せ湿度を保つ工夫が必要なのでは。
アケビは芽の出る場所がある程度分りますので、曲と上部の枯れ込む範囲を想定し
切る枝の長さを考えられると良い盆栽が出来ると思います。同様に色々な木々を試して
下さい。フジの木やツルウメモドキなどは楽しみだと思います。
台木の太さ
毎年苗を求めいますが(最近は僅かですが)知り合いや兄弟が
まず口にしますのがこの台木が太いとか細いということです。
同じ接木苗でも小指大から親指、さらにそれ以上の太さの苗が
届くこともあります。誰でも太い台木でありますと良い苗で良かった
と思うのが普通かと思います。なかには太くても枝が伸びてない苗も
あります。それはポット苗に入りきれないために台木の根を切って植え替える
からだと思います。さて、どのような台木を私は求めるかと聞かれますと、
細くて枝が長く伸びている苗を求めます。私は接木が好きですので
出来るだけ接ぎ穂が多く得られる苗を求めたいです。庭木の太い所に
接ぎますと来年にはかなりの穂も得られますし花も見られ管理も殆ど
必要としません。ビニール袋をはずす時に注意するぐらいです。実際
求めた苗は接木をするために使用し、1〜2芽残してあります苗に他の
品種を接ぐ台木として使用いたします。そうしますと、 求めた花も接いだ花も
全て2〜3年後には咲き出します。太くて大きな苗を求める人もあり、
私みたいに細くても違った形で再生しながら楽しむ方法もあります。皆さん方に
合った方法で苗の購入をされてください。台木については今年私が試しました
冬場の挿し木と根を利用する方法、それに種子を利用する方法が楽しめて
全く負担がかかりません。あと数種類の方法もありますが前に述べた方法が
最も簡単で確実性が高いと思われます。挿し木苗を台木としてもいいですね。
庭木に接木― 外での冬場の挿し木― 種子の状態
写真1. では接木の際枝を全て短くして接ぐとのことですが台木にした庭木自体の花が
咲かなくなるのではとの質問がありました。昨日お話しましたように全く心配はいりません。
写真のように接いだ庭木は福島ユリです。殆どの枝を短くしてそれどれの枝に接いであります。
接いだ枝にも福島ユリの芽を2〜3残して接いでありますし、写真のように胴吹き芽が沢山
出てきます。ですから庭木の枝を全部切って接いでも胴吹き芽が必ず出てきて、庭木の福島ユリ
の花は再び咲き始めます。さらに、接がない枝を2〜3芽残して短く切ってありますので、
春になりますと接ぎ穂と一緒に芽を伸ばしてきます。秋の接木は接木以外の枝を全部切らなくとも
短くして抑制しておけば、なんら接木に影響を与えないと思います。成長期ではありませんので。
写真2.では冬場の挿し木ですが、鉢での挿し木は全く心配ありませんでした。今日は外に挿しました椿ですが、
2割くらいしか成功しませんでした。この暑さもありましたが、管理が下手だったのかもしれません。
安全を期すためには鉢での管理の方が確かだと思います。写真3.最後に種子ですが、大きなポリ袋にゴチャ
ゴチャに発根しだしています。1袋に500個くらい入れてあります。 4〜5日おきに手で種子を転がして
います。また、袋も一緒に回転させております。良い曲を得るためです。2〜3年後に期待しております。
![]() 1.福島ユリに接木。手前の 赤がかった葉の枝が胴吹き 芽の福島ユリです。 |
![]() 2.西王母の外での挿し木 |
![]() 根の状態 鉢での挿し木の方が2〜3倍 発根しておりました。太さは 親指くらいです。 |
![]() 3.種子の発根状態 この種子苗が2〜3年後の 大きな楽しみとなって庭を 飾ることを期待しております。 |
台木としての根の利用ー庭の木の接木ーメダカ等
ここ数年根を利用して接いでおりますが、非常に成績が良いです。 今年7月と8月に
4本の太い根に接ぎました。 単に根を切って鉢に植えておいた台木です。胴吹き芽も
沢山出ており、接木には最高の状態でした。胴吹き芽が出始めたり、接木をしますと
発根し始めると思われます。毎年根に数本接木しておりますが、非常に良く活着して
失敗は全くありません。全く細い根はありません。単に切って棒の状態です。3月に接いでも
良い結果を得られております。4本の根に25本の穂木を接いであります。上部に4本、
胴に3〜4本接ぎ、胴吹き芽芽にも接いであります。近くの場所で簡単に根を採取出来ましたら
比較的細めの根を利用してみてください。あまり太すぎますと将来鉢に植え直してから
少し心配もあります。冬場の挿し木とともに台木として活用できるのではないかと思われます。
庭の木に今年は200品種近く接ぎました。庭中接いであります。1本の椿の1枝に1品種
あればよいと思われますので、大事な品種を毎日接いでいます。今日は親戚の家で
育てていますメダカを見てきました。メダカも許可制で色々報告しているそうです。
鉢が何十と庭に置かれて、15品種位のメダカが何百匹と泳ぎまわっていました。水の
取替えなど色々管理の面で苦労もあるようです。何事も一つのことをマスターするには
それなりの苦労と努力が必要なんですね。でも、 毎年かなり多くのメダカの子どもが生まれて
生き生きと飼育しているように思えました。趣味があることはいいことですね。
![]() 根の胴吹き芽に接木 |
![]() 胴にも接木、芽が伸びています |
![]() 25本接いであります |
根を単に切って春でも 夏でも接いでみてください。 細根はいりません。冬場の 挿し木と両方の台木作りに 取り組むことをお勧めしたい と思います。 |
![]() 庭の木に接木 |
![]() 奥の方の白の寒玲紗もあり |
![]() メダカの水槽 何十個とおかれています。 色々な種類の メダカが泳いでいました。 |
![]() 今年生まれたメダカ |
新潟物産展にて。
数日前に近くの店で新潟物産展が開かれておりました。毎年開催されていますが、
私の目当ては勿論食べ物ではなく、接木用のナイフです。例年より数は少なく
値段は4000円から10000円くらいでした。殆どが台所用の包丁が多く、接木用の
ナイフはそれほど求める人が少ないのかもしれません。私は自分が持っています
一番大事なナイフを研いでもらいました。1500円ほどいたしました。自分でも砥石を
3種類持っていますが、一度くらいは専門家に砥いで貰った方が良いかと思い、
頼みました。 その時、 使った後どう管理したらよいか尋ねましたら、 砥石で
砥いで、 お湯に浸しておくと良いと教えてくださいました。(熱湯かもしれません)
また、最後には新聞紙などで拭いて管理をされると良いとも教えてくださいました。
ナイフはウイルスの問題もありますので、 研ぎ終わってから熱湯処理するのが
良いと聞いたこともあります。また、絞り花などの接木ナイフは区別して使用されると
安全かもしれません。そうでなければ、絞り花の接木を最後に行い、 きちんとナイフ
の処理をされて管理されると確かだと思います。ナイフ自体の値段の問題は全く心配
する必要はないかと思います。普通のナイフで十分です。私は100円ショップの品物を
使用することもあります。1000円〜2000円のナイフであれば十分です。ナイフによる
活着の良し悪しな心配しなくても良いかと思います。時々の管理(砥いだり熱湯処理)には
気を配ってください。今日は9時頃帰宅しましたので急いで書きました。まだまだ接木は
大丈夫です。出来るだけ色々なところに接いで試して下さい。湿度と日除けには注意されてください。
アザレア椿と今年の早咲き種
早咲き種で7月から咲き始め、 色の濃さは見事ですね。さらに、多くの蕾をつけ
挿し木、接木で増やせる魅力的な椿です。発表されて以来数年経過しますので
かなり求めやすくなっていると思われます。今この時期でこれほどの赤色の濃さは
見られないと思います。それでなくとも早咲きの赤色の椿が少ないですので、是非
1本手もとに置かれて増やされてください。 知り合いに差し上げても喜ばれると思います。
交配種としての価値がありますね。残念なのはこの時期に咲く花が見つからないことです。
特に今年は花の咲くのが遅いかもしれません。今日は散歩をしながら川辺に咲く一輪の
花を見つけました。50本ほど植えられています中で立ったの一輪だけ咲いておりました。
枝を持ち帰りすぐに接木をしました。それにしても、アザレア椿の見事な色合いに、沢山
接いで多くの人に楽しんでもらいたい気持ちです。2〜3年の間に何十本と増やす予定です。
皆さん方も太い木か、 太い枝に接木されて沢山の接ぎ穂が得られるように試して下さい。
![]() アザレア椿 |
![]() アザレア椿 |
![]() 川辺の椿 |
紫陽花や寒蘭等
今日も庭木に接木をしました。少しずつ庭木の数を減らして数本の椿に
これはと思う品種を接いでまとめたいと考えております。この時期は昨日
もお話いたしましたが、木の成長期でありませんので、接木以外の枝を全て
切る必要はありません。2〜3芽残しながら短くしておけば、 接木の活着に
影響を与えることはないと思います。接木をしない数本の枝に2〜3芽残して
おきますと接いだ庭木に咲いていた花も再び見られます。庭木全てを他の花
に接ぎ変えるわけではありませんので、この時期の接木は便利です。この時期でも
25度以上の日がありますので、日除けは必ず忘れないで下さい。少し厚くかけ過ぎる
くらいでも安全のため用心をされてください。紙袋を被せるなどの管理も良いと
思います。庭では今年取り木しましたヨウラク八重タマアジサイが今頃咲き始めました。
珍しいと言われましたので取り木をかけさせていただき、8月に我が家にもってきました。
今年は蕾が少ないですが、来年は見事だろうと期待しております。紫陽花も
今年は数種類集め始めました。さて、もう一つ咲き始めようとしていますのが寒蘭です。
今年で5年目くらいになりますが、花芽を伸ばし始めました。福岡県より送っていただいた
苗を大事に育てております。寒蘭の栽培は椿よりも数倍難しく思えます。しかしながら、
咲いた時の風情と、 香りはなんとも言えません。非常に良い香りです。それぞれの
植物の特徴と栽培方法を勉強しなければ育てるのは難しいですね。それでも、 時期ごとに
楽しませてくれる草花はいいですね。 熱心であれば必ずこちらの期待に応えてくれますので。
![]() ヨウラクタマアジサイ |
![]() 寒蘭―花芽が伸び始めております。 置き場所と消毒に気をつけています。 |
庭の椿の木に接木して
時々お話いたしますが、狭い庭でいかにして多くの品種を楽しむか。何本も植えるには限界があり、
庭自体が暗くなり、 他の草花等植える場所がなくなってしみます。多く持てば持つほど管理が大変
になります。そこで、いつもお話いたします庭木の椿に接木をするわけです。今日は足の太さの庭木に
枝を切って接木をしました。大変接木には良い気候で来年の春には見事な枝に生まれ変わると思います。
次のように接木をしております。以前にも述べましたが、
1.木全体の枝を短く切って抑制いたします。(大変大事な事だと思います)
2.出来るだけ今年或いは昨年剪定した場所から伸びました若枝等に接木をします。
3.太くふるい枝にはあまり接がない方が良いと思います。
活着率が違ってくると思います。
4.若い枝であれば4〜5本1本の枝に接げます。
5.接いだ後小さなビニール袋に水をふくませてそのまま被せております。
袋に水を含ませるときは5〜6枚一緒に水の中に入れて
ビニール袋を内側と外側をひっくり返せば簡単に済みます。
→ 秋の接木では枝を全て丸坊主にしなくともある程度短くして接げば大丈夫かと思います。
これからの時期では成長して枝が伸びるわけでもありませんので、少しぐらい枝を残しても
養分を取られてしまい活着しない心配はあまりないかと思います。ですから、今まで
咲いていた庭木の花が見られなくなる心配はないと思います。2〜3本庭木の枝を
短く切って2〜3芽残したままで接いでもも心配ありません。胴吹き芽も伸びてきます。
良い点→ 1. 鉢植えと違い管理が大変楽なことです。
水やり、 施肥がいらないですね。
2. 枯れる心配も殆どありません。
3. 成長しますと、 枝を切って生け花にも出来ます。
4. 少し太い木であれば何十品種と接げて、保存できます。
5. たったの1本で色々な椿の花が鑑賞出来ますので、狭い庭の有効利用には
最適かと思います。
今日接ぎました庭木は綺麗な花の品種でことじという品種です。15品種位接ぎました。
2〜3年後にはことじの庭木が色々な花を咲かせてくれると思います。
![]() 各枝を短く抑制 |
![]() 1本の枝に数本接ぐ |
![]() 庭木はことじです |
![]() エレナカスケードの蕾 |
![]() 各枝にビニール袋を |
![]() 最後に寒玲紗を |
10月の椿について
過ごしやすい毎日です。今日は2時間近く散歩をしながら、色々な草花を見てきました。
途中でイチョウの実を拾い蒔きました。イチョウの枝も冬場に挿し木を予定しています。
先日赤色の早咲きの椿に注目してはと述べましたが、なかなか9月〜10月に咲く赤咲きの
椿は少ないものです。 舞や紺秋など集めてあります。舞は接木で保存してありますが
9月から咲いております。いずれにしましても、最も魅力的な早咲き種はアザレア椿では
ないでしょうか。自家受粉もしますし、 早咲き椿を誕生させるための第一候補かと思えます。
さて、10月に咲くと思われる椿は白玉、 秋一番、 秋小町、 紺秋、 初嵐、 楼蘭、 このみ白
八重では弓場絞、 弁天神楽、 わだつみなどの椿が咲き出しそうです。弓場絞は好きな花です。
カタログにも掲載されているかと思います。白玉、 初嵐も生け花には欠かせないはなですね。
最後に時々お話いたしますが、今年注文されました珍しい椿が届きましたら2芽くらい残して
接いでみてください。 2芽残せば安心かと思います。挿し木の台木でも、同じ種類が沢山ある
接木苗の枝を切って新しく接ぎ直しても良いと思います。私は庭の椿の木に、これはと思う椿を
接いでおります。絶やさないためと、どこに何の品種があるかすぐに見つけやすいようにするためです。
私みたいな狭い庭には1本の木の枝に何種類も接木することが、 庭の有効利用にもなるかと思います。
接木色々とアケビの実
1.8月下旬の接木( 写真 1. )
今年は大変暑かったためか、 8月25日接いだ芽が伸びてきました。
本来なら来年の春まで芽は伸びないと思われます。また、単にポリ袋や
ビニール袋をかけただけでは伸びてこないと思われます。内側に小さな
薄いビニール袋を被せるのではなく、じかに接いだ穂に押し付ける感じで
巻いて、外側に大きめのポリ袋を被せて管理しました。この穂は五島の
郷愁という品種で、皆様にもご覧にいただきましたが、紅栄の自然交配
から誕生して、 岩永氏の話によりますと素晴らしい花ではないかと述べられて
おります。接ぎ穂が2本可能で、 絶対に成功しなければならないと思い接ぎました。
幸いにもほぼ上手くいったように思えます。今年は異常気象でしたので8月下旬
の接木でも気温と湿度が味方してくれたのでは。温度と湿度は大事ですね。
2. 若い勢いのある台木に接木されると。。。!( 写真 2 )
今年の3月に接いだのですが、 殆ど接ぎ終わってしまい、 台木がなくなりましたので
いつものように、 1本の勢いのある鉢植えの台木に4品種接いだものです。
大事な品種は確実に保存しなければなりませんので、 台木の状態が非常に大事
になります。 特に珍しく新品種であれば、 接ぎ穂があまり手に入りませんので
1本か2本しかない接ぎ穂の失敗は許されません。失敗しますとなかなか手に入りにくい
こともあります。そんなとき、 台木がない時や、 台木があってもあまり良い状態
でない時は、細くとも元気な勢いのある台木に大事な穂を数本接がれたら良いと
思います。細くとも胴や枝に接がれますと写真のように必ず芽を伸ばしてきます。
確実に成功されることが大事だと思います。成功しますと、いくらでもその芽を
利用して増やすことが出来ますので。勢いのある台木をいつも準備されてください。
![]() 1. 郷愁―8月25日接木 |
![]() 2.八重日光、白雪、悦、八重白玉 接木 |
![]() アケビ―今年は実が小さいです。 |
色々な種子苗の楽しみ
椿の種子が本格的に発根し始めました。このままですと、10月中には全て発根
してしまいそうです。 発根し始めてからポリ袋内を何回も手でかき混ぜるようにして
根に曲を付けます。さらに、袋自体を回転させます。根が出始めてからが、根の曲作り
が始まります。何もしませんと真っ直ぐ伸びただけで面白みがありません。昨年同様
種子の数が多く、この10月中は根の曲作りに励みます。良い樹姿を楽しむにはこの
曲作りが最も大事な作業かと思います。椿の他に南京ハゼ、 山ハゼ、 山吹、 梅
の苗等楽しんでおります。全て種子から育てたものです。 全ての苗に自分流で曲を
付けて楽しんでおります。ハゼは紅葉がいいですね。山吹の花もいいものです。
梅も大好きで、以前述べましたが、かなり多くの品種を育てておりました。梅の接木
を学んだことが椿の接木に大変活かされております。これからは色々な種子を採取
する時期です。是非散歩しながら採取して楽しんでください。あれもこれもと欲張りですが
毎日色々考えて楽しみでもあります。皆さん方にとって実りの秋でありますように。
![]() 発根し始めました。 |
![]() 山から取った苔です。 |
![]() 南京ハゼ |
![]() 山吹 |
![]() 山ハゼ |
![]() 梅 |
接木― 枝に接木して挿し木等
昨年からかと詩にかけまして、太目の枝に接木して挿し木をしてきました。
昨年は夏場でしたが、今年は2月〜3月にかけて行いました。
この方法は福岡の椿趣味家から教えていただいたものです。要点は
少し太めの枝で、必ず枝全体の勢いを保つために、雨傘用のビニール袋を
巻いて湿度を保つようにと教えられました。写真1.は紅栄、 写真2.はタマ・グリッタ−ズ
が接いであります。この方法では台木を必要としません。枝を切って接ぎ、挿すだけです。
写真3.は緑枝接ぎです。時々紹介いたしますが、とても簡単で増やすには良い
方法です。 種子を蒔いて、 是非育てて,増やしてください。
![]() 今年の2月接いで、挿し木 |
![]() 昨年の7月接木して、挿し木 |
この接いで挿し木する方法も便利です。 私の経験では、夏場よりも冬場に行った 方が良い結果を得られました。 さらに、 冬場の挿し木だけで十分成功 いたしますので、接木して挿し木をする 必要はないかと思います。枝を切って 挿すだけで発根いたしますので。 |
![]() 石鼎、 備中、 ウミナイビ、 伯州、 宮姫など接木 |
この接木は昨年の6月に接いだものです。ポットに植えて接いであります。根は3曲くらい付けてあります。 1年経過しただけです。私も最初は種子からですと、大変な年月がかかるのではと不安を抱いて おりましたが、そうでもありませんでした。 色々な点で好都合な面が多いように思われます。 小さなポット苗ですので、蕾を付けている苗もあります。このポット苗に10本接ぎますと、ポット 10個接ぎますと、すぐに100本です。2〜3年経過しますと大変な数になります。 根もポリ袋の中で曲が接いております。この曲のついた苗を庭や畑で、或いは大き目の鉢に植え替えて 1年栽培いたしますと、鉢植えとして見事な樹姿になるのでは。蕾の付きも早く写真を撮るのには いいですね。種子を蒔くことは大変大きな楽しみを与えてくれると思います。沢山の品種を楽しみたい方には 是非試されてください。ポット苗ですので管理、特に置き場所もそれほど心配ありません。 |
色々な楽しみ― 種子、取り木、蕾、接木
今日は10月1日。 早いものです。異常な暑さがうそのようです。沢山の花々が
蕾をつけてきました。
8月の中旬に採取しました種子が根を出し始めました。(写真 1 )昨年より1ヶ月以上早いと思われます。
この種子が大変大事になってきます。台木として、新花作出に欠かせない楽しみです。
今日はもう一つ一子侘助の取り木をはずしました。( 写真 2 )台木用にするつもりです。
来年からは1月〜3月の冬の挿し木で十分間に合いますので、取り木による台木作りは
少なくする予定です。 庭では殆どの蕾が膨らんできました。今年はデジカメを壊してしまい、
新しく購入しましたので、もう少し写真を上手に撮ろうと考えています。なかなか見事な
写真を撮るのは難しいですね。生産業者はカタログの写真が最も大事ですので、 相当
写真の撮り方を研究されていると思われます。 プロの写真家が撮影しますと、どの花も
求めたくなるくらいすばらしく見えるのではないでしょうか。これからはミカン, 柿、 栗など
秋の果物がおいしい時期ですね。 時期ごとの旬の食べ物は大変身体に良いと聞いております。
おいしい秋の果物と同時に、 椿の手入れなどされて、秋の良き季節を楽しく過ごしてください。
![]() 1.発根し始めました |
![]() 2.一子侘助の取り木2本 |
![]() 新世紀の蕾 |
![]() 庭の木に接木 |
種子苗と4月の挿し木
冬場の挿し木や緑枝接ぎなど比較的期待していました成果があがりました。
冬場の挿し木は期待していた以上の成果で、皆さん方にも試していただける
のではないかと思います。何しろ今年初めてでしたので、冬に挿して根が出るのか
考えもしませんでした。私の兄も驚いて時々庭を見に来ています。これからは
色々な樹木に応用できるのではないかと思います。今年はアケビの腕の太さ
の挿し木も2本成功しました。来年はフジの木やツルウメモドキ、イチョウの木
サルナシの木、 石榴の木等沢山試してみるつもりです。初めからこれはダメだろう
と思わないで、ダメでもともとと思ってためしてください。庭の梅の木に接木しました
緋梅も十日過ぎ、上手くいったようです。接いで1週間以上経過して接ぎ穂の葉
を取ってみますと、ポロット取れるようでしたら、上手く成功した感じがします。
緋梅は成長が少し遅く、 剪定もなかなか難しく、 枝を途中で剪定しますと枝全部
枯れこむ危険性があります。ですから、庭木の大きな木に接木するほうが何倍も
早く花が見れますし、見応えがあります。以下少しずつ写真について述べてまいります。
☆色々試しておりますとあっという間に3〜4年経過しますので、次々に今まで試した
ことが忘れているうちに実を結び、大きく育っています。のんびりと楽しんでやってください。
![]() 1.4月挿し3年目― 接ぎ穂の残りの 石芽(潜伏芽)を利用 |
![]() 2.五島の藪椿実生苗―3年目 花芽1〜2本だけ |
![]() 3.今年の種子苗 |
![]() 4.5年目の種子苗―肥前百合姫、 鶴姫、千羽鶴、小田原ヤブ、月照等 |
1.の写真は五島の藪椿ですが接ぎ穂を送っていただき、残りの枝を捨てるのはもったいないと思い挿しました。
タケノコ芽は一つもありませんでした。ことしで3年目ですが、素晴らしい花と聞いておりますので楽しみです。
2.の写真は五島の新品種の種子苗です。発泡スチロールに植えたために蕾が少ないです。
種子苗は小さなポット苗で、順次大きくした方が花芽が早くつくようです。今年ポットに全部植え替えの予定です。
3.の写真は今年の種子を蒔いたものです。これと同じ数が蒔かれた発泡スチロールが5つあります。同じように
今年か来年の春植え替え予定で、花芽を目指します。
4.の写真は5年目の種子苗です。 花芽も付き始めました。この頃は全く分らず、種子を蒔き芽の出た苗を鉢に植えて
いただけです。それでも、肥前百合姫や千羽鶴、鶴姫などに蕾も付き、どんな花が咲くか楽しみです。
冬場の挿し木ービックリするほどの成果でした
数日前に冬場の挿し木をご覧いただきましたが、今日違う鉢の挿し木を引き抜いて
みました。すごい根の状態でした。太さは親指から親指の2倍くらいの太さです。
長さは30cmくらい、 挿す深さは写真でご覧いただけるように、三分の二くらいの
20cmくらい挿しております。15本挿してありましたが、3本だけはほんの少しだけ
発根していました。用土は桐生砂、 鹿沼土細粒、 蝦夷砂です。先日ご覧いただいた
挿し木とは全く違ってよく根が出ております。何が違ったのか分りませんが、おそらく
用土と置き場所かと思われます。今回の置き場所は半日、日が当たる場所でした。
これならば、取り木も必要がないですね。来年すぐに台木として使用できます。
約8ヶ月の管理でしたが、見事な成果でした。是非来年試して下さい。これならば
接木も夏の挿し木も必要はないかもしれません。園芸品種をどんどん挿してみてください。
最後に、このように途中で引き抜かないほうが良いと思います。引き抜く途中で
根が大分取れてしまいました。それにしてもビックリするほどの発根率です。
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() 取り木ではこのような根張りは 見られません。挿し木は全て枝を 2〜3本残して挿してあります。 |
今まで20年近く何をしてきたのかと思うほどの成果です。皆さんにお知らせ できて嬉しいです。沢山の鉢に試してありますが、この挿し木をした 状況を全てメモしてありますので、これから長年役に立つと思います。 試されるときは必ず色々な面から試されるといいですね。同じ方法だけでは、 もし失敗しますと来年を待たなければなりません。必ずこれはどうか、 あれではどうかと色々な試みをされてください。そのうちの一つでも成功 しますと、メモをされておけば一生自分の宝として楽しませてくれると思います。 |
これからの楽しみ
昨日接木のことを述べましたが、私にとって大事だと思える事は台木の状態だと思います。
台木が鉢に植えられていて、樹勢が良いことです。勿論季節によって揚げ接ぎもあります。
ある地域では根を掘り上げて、 ある長さに切って接木をし、 殆んど細根のない状態で
苗床に差し込んで増やしている例もあります。確かに根接ぎは成功率は高いと思います。
でも、初心者にとって半年前か数ヶ月前にきちんと鉢に台木を植えて、勢いのある台木に
接木されることをお勧めいたします。接木に慣れてきましたら、あらゆる事に挑戦されてください。
さて、これからの楽しみは、接木と交配かと思います。早咲き同士の人工交配など面白いですね。
特に、 赤花の早咲き種は少ないですので、アザレア椿との交配をお勧めいたします。
今年アザレア椿が沢山7月〜8月に咲き、たった一つ種子ができました。夏の時期で他に椿の
花が咲いていませんでしたので、自家受粉かと思います。まだ数個蕾がありますので交配を
して早咲き種を目指して交配したいと思います。最後に、早咲き種の花粉を冷凍庫に乾燥保存して
2〜3月に交配してみるのも面白いです。私が考えていますのはアザレア椿との交配ですね。
これからの交配で最も夢のある作業ではないかと思います。とにかく早咲き種ですので。
緑枝接ぎ苗の植え替え
冬場の挿し木もある程度の手ごたえを感じ、次に緑枝接ぎの小品苗の鉢作りに
取り組んでおります。おそらく300〜400本近くは苗が出来ていると思います。
五島の紅栄、大和なでしこ、細御前などはそれぞれ20〜30本くらいの数は鉢に
植えてあります。写真では250〜190くらいの大きさに縮小してありますので
曲の良さが分りにくいかと思います。初めはこんな細い根や枝に接いで花が咲くまで
相当の期間がかかるのではないかと思いましたが、小さな鉢に植えましたら2年目で
殆どが蕾をもちました。これからは、根回りを太くして、いかに曲や変化のある樹姿に
していくかだと思います。針金や整枝をしながら曲作りをし、手入れをしたいと思います。
種子苗の1〜2年生に接木するのが大変であれば、3〜4年生の種子苗に接木をすると
良いと思います。ある程度太くなっていますし、接木も楽で、見応えもあると思います。
種子からですので3〜4年は待つことが必要かもしれません。色々な根がありますので
非常に面白いです。7〜8年手をかけますと見事な樹姿になっているのでは。
今年は相当の緑枝接ぎをしてあります。毎年繰り返しますと3〜4年はすぐ経過します。
目標を持って、楽しみながら取り組んでください。自然に大きな輪になり、大きな力にも
なって地域社会にも貢献できるかと思います。がんばってください。
☆ 接木を経験されてない方は少し接木をされるといいですね。そんなに難しいことでは
ありません。初めは大変かと思いますが、繰り返すうちにすぐに慣れてくると思います。
私はおそらく普通の人の何十倍も試し、失敗したか分りません。それでも諦めませんでした。
あくまでも本等を参考にして、それでも分らない所は自分流に試し続けました。本等では
本当に細かな所は説明されてないかもしれません。接ぐ場所、接ぐ時期、置き場所、温度、
接ぎ穂の状態、 台木の状態等全てを頭に入れながら接木をします。それらのことも経験
されるうちに全て解決していくと思います。台木がどんなに細くとも、どんなに太くとも大丈夫です。
接木をマスターされますと1年で何十本、何百本という苗が楽しめます。がんばってください。
![]() 出雲大社藪 |
![]() 友の浦 |
![]() 大和なでしこ |
![]() 一休 |
![]() 紅フクロウ |
![]() 津川絞 |
![]() 珊瑚礁 |
![]() 細御前ー4〜5本の根を 見せる。根上がりです。 |
私が目指した冬場の挿し木
昨日お話いたしました冬場の挿し木ですが、 私の兄や友達もこのページを見まして
びっくりしておりました。剪定をした枝を挿しておけば、悪くとも半分近く発根することで
庭木の気に入っている枝を捨てないで、挿してみようと喜んでいました。私も今年が
初めてなもので、こんなにも発根するとは驚きでした。どうして、今までこんな素晴らしい
挿し木の仕方があるのに気付かなかったのか、と思います。沢山の椿友達のおかげだと
感謝しております。 素晴らしい品種を庭木として植えておきますと、必ず剪定や整枝を
しますので、その枝を冬場に挿し木しますと、普通の挿し木の5年〜8年くらいの太さの
苗が1年で得られるようになるのですから、楽しみですね。 来年の1月下旬に再び
冬場の挿し木についてお話したいと思います。挿し木をされますときは品種名を書いた
札を各枝に付けて置かれるといいですね。葉裏に書いておきますと、葉が落ちてしまう
こともありますので注意が必要です。発根剤は使用していません。太さとしては親指位の
太さがあれば十分ですね。台木用は台木用として別に挿し木すると良いと思います。
以前紹介いたしました、接木をして挿し木をする方法も2月〜3月初旬位にしますと楽しみ
です。このときは、多少管理の点で大事なことがあります。湿度をいかに保ち、光を当てる
かの問題だと思います。2月になりましたら再び私が教えていただいた方法をお話したいと
思います。まだまだ接木の適期です。色々な所に接いでみて下さい。来年の春が楽しみです。
私が目指した冬場の挿し木ー 見事な発根
私が今年最も大きな目標にしておりました冬場の挿し木の状態が7割くらい分りました。
まだ半分位引き抜いて調べていませんので、引き抜いた状態の苗だけお知らせいたします。
1月から初めて10月も間近です。長かったですね。各鉢ごとに全部で300本近く1月〜3月初旬
まで挿しました。庭に挿しましたのは2割くらいの成功率しかありませんでした。今年の暑さに関係
fがあるのでは。 しかしながら、よくこんなに発根してくれたかと驚いております。台木として、
園芸品種ならばそのまま整枝をしながら鉢に植え替えて育てることも出来ます。庭木としてそのまま
植えてもいいですね。色々な試みをしましたが、長さは20〜30cm、 太さは小指大〜腕の太さ
地中に挿した深さは半分から3分の2くらいでした。鉢に挿した苗ほど成功率は高かったようです。
今年の異常気象のためかと思われます。外での管理は大変難しかったと思われます。これで、
台木を求めることもなく、夏の挿し木苗の3年生と併用しますと、台木は余りすぎるほどで、安心して
いられます。園芸品種の選定や整枝などをされましたら是非冬場に挿して試してみてください。
冬場の挿し木、 庭木への数十品種の接木と保存、 種子苗への接木による小品盆栽への取り組み
さらに、種子を蒔いて新花作出への楽しみ等一つ一つ難関がclear出来まして嬉しいです。
もう一つ、私が使用しています用土は鹿沼土の細粒と蝦夷砂を適当に混ぜて使用しています。
時に、ほんの少し赤玉の小を使用することもあります。あくまで私の試みですので参考にされてください。
最後に、太いアケビの挿し木も見事に発根しました。来年、アケビ、 フジの木、 ツルウメモドキ、 イチョウの木
等親指〜懐中電灯の太さくらいの枝を挿してみてください。色々楽しみです。これからはハゼの種子を
採取して蒔いてみてください。今年は沢山発根しました。暑いお湯に台所洗剤を入れて、かき混ぜましたら
ビックリするくらい芽が出てきました。今年はハゼの種子は鈴なりです。楽しみに蒔いてみてください。
![]() 小指〜親指大 |
![]() 良く発根しております。 |
![]() 同じようにどの鉢も発根しています。 |
![]() 腕の太さの枝―周囲に根が出始めています。 |
![]() これだけ発根しますと試した価値が ありますね。 |
![]() アケビの挿し木―太いです。ツルが 長く巻きついています。 |
3月初旬の接木
3月に庭木に玉之浦と香り椿の接木をしました。玉之浦は五島の枯れる前の
枝を送っていただき接木したものです。覆輪など色を確認して良い枝を接木
しました。庭木ですので大きくなるものです。もう1本は香り椿を接いであります。
良い香りといわれる最近の枝を接木しました。順調に育てば来年の春や
夏頃には接ぎ穂がかなり得られると思います。9月になって庭木に相当接いでおります。
大事な、或いは珍しい品種を選んで接いでおります。鉢が多すぎますと、いずれ
枯れるものもありますのであちこちに接木をして絶やさないようにしております。
椿の苗が届き次第すぐに接いでおります。 最近は苗を注文しますとき、台木の太さ
等気にせずに、高さがありよく育っている苗を求めています。細い台木でも管理が
良ければ新芽が長く伸びています。太い台木でも、根が殆ど切り詰められて接木して
ありますと、伸びは良くないと思われます。とにかく、接ぎ穂が多く得られる苗を注文
して、すぐに鉢の充実した苗や庭木に接ぎ木して安全を期しております。良い時期に
なりました。朝の食事前の30分位接木を楽しんでみてください。
地域での展示会などへ
これからの時期には地域の〜会等で展示会などを催すことがあると思われます。
椿等鉢植えの苗木を出品されますと喜ばれるのではないでしょうか。
まだそれほど花の見られる時期ではありませんので、早咲きの品種が良いかと思います。
西王母、 炉開き、 舞、 東方朔やお茶の花(赤花茶)など、出品されています作品の間に
置かれたり、 入口などに置かれますとその場を引き立てるかと思います。
![]() 香り椿ー上部に2本 下枝にも接いでおります。 |
![]() 玉之浦ー五島 |
庭木を1mくらいの接ぎやすい高さで 切り接がれるといいですね。 枝が沢山あるとき時は、その枝を利用 して、その枝にも接木されるといいですね。 全部の枝を切ってしまい、上部にだけ接木 してもいいですが、せっかくですので各枝にも 接木されて違った色々な花を観賞されるのも 素敵ではないですか。たった1本の庭木で数種類の花を! 私みたいな狭い庭には最適な方法かと思われます。 |
庭木の接木
朝夕大変過ごしやすくなりました。挿し木や接木も順調に育っております。
今日は庭木に接木をしました。この時期では芽は伸びませんが、活着しやすいです。
1本の木全体を数種類或いは数十種類の椿を接いで木全体を接ぎ変えてしまいます。
春接ぐよりもこの時期のほうが涼しくなり、管理も楽で成功率も高いと思われます。
今日は椿姫の庭木にブラック・バード、 白孔雀、 津黒、 瀬戸千鳥、 絞唐子、 友の浦
玉ありあけ、 香椿等25本接ぎました。 注意しました事は、
1. 木全体の枝を短く抑制して接木。
2. 必ずローソクを使用して水滴が接いだ場所に入らないように。
3. 失敗の可能性もありますので1品種2本必ず接木。
4. ビニールを被せる時、 単に接いだ所に膨らませて被せるのでなく
接いだ穂の葉に密着して、ビニールを膨らませないで被せています。
5. 最後に寒玲紗を被せる。
11月になりましたら大き目のビニールに変えます。おそらく2ヶ月経過しますと活着して
いると思われます。今被せてあるビニールを破いて、その上から被せるだけです。
来年の2〜3月になりますと大変暑い日もありますので、蒸れを防ぐためです。庭木の
椿姫が全部なくなるわけでなく、 枝を単に短く切っただけですので、芽が伸びてきます。
また、太い庭木ですので胴吹きもしますので心配はないと思います。このように、この時期に
接木しますとすぐに庭に数十種類の椿の花が鑑賞できます。さらに良いことは、大事な品種
を接いでおきますと、枝の伸びが良いためにいつでも穂を利用出来、また保存も可能で、管理も
楽になります。 あちこち鉢を探さなくとも、1〜2本の庭木に何十品種と接いでありますと
花の観賞とともに、どこにどんな品種があるかすぐに分りますね。
もし、 接いでも良い庭木がありましたら楽しみながら試されてください。
4.の理由は大きめの袋で膨らんでいますと中の水滴が芽に落ちて芽がダメになることと、
活着までの間、 湿度を保ちカルスが出来、癒合して養分などを吸い上げるまでの補助
を考えてのことです。毎年試しております。
![]() ブラック・バードの接木 ナイト・ライダーに蕾が 似ています。芽の色が 黒ずんでいます。 |
![]() 玉ありあけ、白孔雀の接木 殆どの枝を短く切り 抑制してしています。 |
![]() 瀬戸千鳥、津黒の接木 あちこちに接いであります。。 |
![]() 絞唐子、友の浦の接木 接いだ穂木に薄いビニール 袋をくっ付けて被せています。 |
黒椿系統との交配
![]() 権堂絞 |
今日権堂絞が届けられました。権堂絞は牡丹咲きの大輪で微香があります。
先日お話いたしましたが、最近出ました良い香り椿との交配を考えております。
大輪の香り椿が誕生しましたら、さらにその種子を蒔き交配を重ねながら今までにない香り椿
を夢見ています。 もともと自然界には香り椿が存在しなかったために、 なかなか困難な
作業かもしれません。しかしながら分らないと思います。どこかで咲き出しているかもしれません。
最近発見されました香り椿も全くの偶然の発見と聞いております。どのようなことも諦めたら
おしまいです。 追い求める姿勢が可能をもたらすと信じております。さて、玉之浦系等の品種も
多くなりました。一重、八重と数も多く、慣れてきたせいか、 あまり感動を覚えなくなりつつあるのでは。
そこで提案ですが、黒椿系統と玉之浦椿との交配は面白いかもしれません。日本種や外国種合わせて
黒椿品種は数品種ありますので交配させますと、今までと違った色合いの覆輪花が誕生するのでは
ないでしょうか。さらに、手当たり次第どんな花とも交配をしてみると面白いと思います。どんな花が咲くか
非常に夢のある作業かと思います。昨日述べました2年目で種子の花を咲かせるのと同じくらいわくわくする
内容ではないでしょうか。ぜひ試してみてください。
接木の適期等
秋らしくなってきました。過ごしやすいですね。接木の適期でもあります。
椿だけでなく梅の接木もしております。今年は庭の大きな梅の木を思い切り剪定しま
しましたので、緋梅の接木をするつもりです。今年の春には紅筆を接いであります。椿と
同様1本の木に数種類接いで色々な花を咲かせたいと思います。さて、昨日の種子を
蒔いて2〜3年で花を咲かせたいとの思いですが、 まずはどのような液剤が適しているか
調べなければなりませんが。このような液剤がありますと大変便利ですね。
開花を早める液剤がありますので、 蕾を付ける液剤もあるのでは?このことに関しては
あまり情報がないように思えますが。私の勉強不足かもしれません。次に種子を蒔いて
鉢に植え替えるときには、 小さな鉢から徐々に大きな鉢に植え替えられたほうが蕾を
つけるには適していると思います。いきなり大きな鉢ですと水の量等のバランスが崩れますので。
次に肥料の問題があります。やはり水と肥料はとにかく大事ですね。どんなに一生懸命管理しても
水と肥料がきちんと施されなければ、早めに蕾は付かないと思います。種子を蒔き、植え替えて
3月の適期にきちんと施肥をされて初めて蕾が見られるようになると思います。それでも、大事なことは
種子苗の大きさに合わせた鉢に徐々に植え替えることですね。苗と鉢の釣り合いがとれませんと
なかなか蕾も付きにくくなると思われます。遅くとも3年目で花を咲かせることが出来ますと、種子を
蒔いて新花を作出しようという願いがますます強くなると思います。出来れば2年目を期待して
いるのですが。とにかく全国の皆さん方が研究されて取り組めば何とかなるのでは。今年の3月に
発泡スチロールに植えました苗は大きくなって、葉の勢いも良い状態です。今年の秋にある程度
植え替えて2年目の来年に期待したいと思います。
種子を蒔き2〜3年で花が咲くか?
以前紅栄の挿し苗2年で花芽が付き、今年花を見られそうですと
紹介いたしました。種子を蒔いて2年目で或いは3年目で花が見られるかどうか?
紅栄の挿し木2年目の花芽は、100円ショップの小さな鉢に植え替えたことと、
紅栄の木自体が開花樹齢に達していたためと考えられます。それでは開花樹齢
に達してない木の枝を挿しても2〜3年では花は咲かないかの問題です。
確かに種子を蒔いて2年目では開花樹齢には達していません。しかし小さな
100円鉢に植えて根の発達や、水の供給量を抑えてやりながら1年間管理したら
どうでしょうか。或いは2〜3年目でも蕾を付ける補助薬みたいなものがないか
確認している所です。時々椿の販売店には2〜3年生の挿し苗にぎっしりと蕾が
付いた苗が置かれています。おそらく、単に肥料だけの問題ではないような気が
いたします。何か有効な液剤を使用しているのではといつも思っております。
会社にしてみますと企業秘密のようなものかもしれません。自分で試して確認
してみるつもりです。液剤の倍数、 使用量、 使用回数、 使用時期、 使用方法
かける場所等10本くらいの、2〜3年生の苗木で試しますと分ると思います。
開花を早める液剤とは違いますので、 これから知り合いの大学の先生方に
お聞きして調査する予定です。2年目で花が咲きますとわくわくしますね。
まだまだ椿の分野でも夢のある分野が多くあり、楽しみです。
接木ー 楽しみ方
色々な楽しみ方がありますが、今日は1本の台木に数種類接木をしました
写真をご覧下さい。今まで1本の台木に何本も接ぎましたが、殆どが胴接ぎ
でした。今回は挿し木苗を短く切り芽を伸ばして、その枝に接木したものです。
庭木でもある程度の高さで枝を切りますと、 脇芽が伸びて数本の枝が伸びて
きます。挿し木苗でも、庭木でも同じですが、その伸びてきた枝に接木をされますと
簡単に1本の木で数品種の椿の木に変えることが出来ます。これも楽しみです。
このときの接木は出来るだけ台木の低い所から枝を出すといいですね。あまり高い
所で接木をしますと、見たり、飾ったりした時感じが良くありません。出来るだけ
コンパクトに仕上げたいものです。5〜6種類の花が1本の木で見られるのも
面白いではありませんか。また、大事な品種を保存したり、穂木を得るためにも
1本の木に接いでありますと便利でもあります。何よりも管理が楽ですね。
咲く時期の違う花を接木しますと1本の木で長期間花を楽しめると思います。
余っている台木がありましたら、或いは庭木で接木しても良い木がありましたら
楽しんでみてください。これからまだまだ接木の良い時期です。
庭木の場合、私は木全体の枝を全て短くして接木します。大きな木で1本の枝だけに
接木して他の枝は全て残して接木しますとなかなか難しいと思われます。
切っても良いと思われる木がありましたら試して下さい。庭木に接木される時は
木全体を接ぎ変えるか、2〜3本の枝に接木して、他の枝は切るか、短く抑制されて
接木されてください。
![]() 3〜4本接木― 3月接木 |
![]() 2本接木― 7月接木 |
![]() 3年生の挿し木苗に接木 |
カタログ紹介― 山口椿園→2010年〜2011年
今年も京都の山口椿園様のカタログをご覧いただきます。
京都と聞きますと素晴らしい場所に住んでおられるなあ、と羨ましく思えます。
私の連れ合いも大変京都、奈良が好きで毎年訪ねております。今年も10月〜11月
にかけて訪れる予定です。さて、 毎年カタログを掲載させていただきありがたく
思っております。日本種を409品種、 外国種を189品種載せられております。
私の知らない椿では、朝日大手毬、 彦乃、 染鹿子などの品種も見られます。
外国種椿は以前から豊富な品種がいっぱいで、このカタログで大体の外国種が
入手出来るのではないかと思われます。接木苗が殆どで、接木苗としては入手
しやすい値段になっております。園主であります山口様はとても温厚な方に感じられました。
小さい頃から花が好きで京都に咲く椿の花を見ておられたようです。植物、特に
椿の花に魅力を感じ、椿と共に歩んでおられるようです。山口様の素晴らしいところは、
まず花が好きだというところです。花の持つ美しさに魅力を感じられ、何十年と椿と共に
歩まれてこられたことは、すばらしいことですね。今後とも山口様の活躍を期待しております。
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山口椿園の推奨品 1.空 華( くうげ ) 白地紅縦小紋、 八重、 細弁蓮華咲き、小筒芯、 中輪、 ☆月の笛 × アワー・ベティ この空華を発売するまで10年近く経過しているようです。大変な努力ですね。山口様は蓮華咲き の花が好きで、この品種にかける情熱は高く、 満足できる品種といえるのではないでしょうか。 山口様の好きな品種― 岩根絞 山口様にお聞きしましたところ、岩根絞がお好きなようです。 椿らしく、晴れやかで、重厚な感じがする。さらにコンパクトであり、花が綺麗に良く咲くとの 感想をいただきました。京都からいつまでも素晴らしい椿の情報を発信していただきたいと 願っております。 ( tel ・ fax ) 0774−76−4158 電話かfaxでお願いしますとカタログを送ってくださると思います。 |
今年の挿し木― 試み
そろそろ挿し木も発根し始めてきたと思われます。ご覧いただく写真は75日
経過しております。全て発根しております。1と2は普通の挿し木の 2倍〜3倍の
長さがあります。 太さも地中はボールペン位の太さです。100円鉢に挿し、密閉挿し
で駐車場に吊るしておきました。半日しか日が当たりません。ちょうど条件が合ったかと
思われます。3の挿し木は普通の挿し木です。しかし細長い100円鉢ですが、密集して挿してあります。
青々としております。今までは隙間を開けて、 かなり間を開けて挿していました。
しかし、非常に多く挿す関係から葉と葉が重なり合うほど詰めて挿してあります。それでも
何の手も入れずに、 単に吊るして置いただけで上手くいく時はこうなるんですね。
おそらく、 吊るしましたので、以前お話いたしましたが、ポリ袋やビニール袋がピーンと張り
水滴が袋の周囲を伝わって挿し木の葉等に落ちなかったのが良かったと思われます。
もう一つ、水もかけませんでしたが、密閉挿しの状態でしたので上手くいったと思われます。
最初の5〜6日だけは水をかけました。これは用土を洗い流し、きれいにすると同時に、新しい
空気を送り、 発根しやすい状態にするためです。挿し木で最も注意していますことは、
直射日光と袋内の水滴が挿し苗に落ちないようにしていることです。湿度を保ちつつ、
水滴が袋の周囲に流れるように支柱や袋をピーンと張ることが良いように思われます。
吊るすことはその点でビニール袋がピーンと張りますので、殆ど挿し苗に水滴が落ちません。
台木用に少し太めの挿し木と、 園芸品種で大事な枝を分けて挿しています。全て葉の裏側に
品種名を書いてあります。今年は1鉢に同じ品種を挿さないで、違う品種を挿しました。
同じ品種だけですと1鉢が枯れてしまいますと、その品種全てだめになってしまいますので。
これからは、 接木の適期です。来年の春まで芽は伸びませんが、活着しやすいです。
![]() 1.長い枝を挿し木 |
![]() 2.長い枝を挿し木 |
![]() 3.かなり多く挿してあります |
ぼたぼたと水滴が挿し穂に 落ちないようにすることが 大事だと思います。支柱を立てても きちんとビニール袋がピーンと 張っていませんと挿し穂に落ちることが あります。色々工夫されて下さい。 |
大事な品種を絶やさないために― 狭い庭での工夫
今年の夏は大変な暑さでしたね。皆さん方の椿の状態はどうでしたか。
大事な品種は大丈夫でしたか。管理が大変だったと思います。ところで、
私は次のようにして大事な品種を絶対に絶やさないように工夫しております。
1. 挿し木― 一番簡単な方法ですね。
2. 接木 ― 1本の台木に数品種接いで管理
3. 接木 ― 緑枝接ぎ ― 簡単に出来る接木、管理も簡単。
4. 接木 ― 1本の台木に数十品種接ぐ、 自然交配に便利。
5. 接木 ― 緑枝接ぎ、 駐車場に吊るす、300〜500本くらい接木。
6. 接木 ― 1本の台木に数品種接木、 穂木を早く得るために太い台木に接木。
7. 接木 ― 接いだ年の秋に畑で1年間管理して鉢に植え替えをする、 成長が早い。
8. 挿し木― 冬場の挿し木、 期待した以上に上手くいきました。
9. 接木 ― 庭の椿の1本の木に相当数の品種を接木、 保存には最適、 管理が楽です。
10. 取り木― これもまた簡単です。
色々試しておりますが、最も感動したことは初めて1本の台木に数品種から数十品種自分なりの
工夫で成功したことです。夏場に行いました。このときはうれしかったですね。( 写真4 )
さらに、 今年初めて冬場の挿し木( 1月〜3月 ) をして今も青々していることです。小指大から
腕の太さくらいまで上手く言っているようです。これも感動しました。先日太い枝を引き抜きましたが
ぐるりと細い根が出始めておりました。 小指位の枝は完全に発根しておりました。( 写真 8 )
これからは緑枝接ぎを中心に曲があり、 味わい深い樹姿の小品盆栽を目指していきたいと思います。
さらに、 種子を蒔き続け新花作出に夢を託したいと願っております。皆さん方も是非色々試してください。
どのようなことよりも、長年自分で経験されることが大事かと思います。がんばってください。
![]() 1. 挿し木苗 |
![]() 2. 1本の木に 数品種接木 |
![]() 3. 緑枝接ぎ |
![]() 4. 1本の台木に数品種〜 数十品種接木 |
![]() 5.緑枝接ぎ、 駐車場に吊るす |
![]() 6.太い台木に接木 穂木を得るため |
![]() 7.畑で1年間育てた苗 |
![]() 8.冬場の挿し木 |
![]() 9.庭の木に接木 保存に適しています。 |
2と4の接木は1本の台木に相当数の品種を接いでおります。狭い庭での管理と 自然交配には適しております。また、大事な品種を一括して保存するには簡単な 方法だと思います。2はソウシン侘助、 瀬戸千鳥、 舞の袖、 新世紀、大社紫 細御前など接いであります。 6は穂木を早く得るために接ぎました。大社紫、 八雲、 小泰子、 山娘、 祷りの女神、 弓場絞り等接いであります。 冬場の挿し木は最低でも50%以上の確率で成功すると思います。 |
カタログ紹介― 船木園
先日船木園様のカタログを紹介いたしましたが、ネットで見ますと
個々の品種が画像で見られるようになっております。
時間的余裕がありましたらご覧下さい。ささい園、 久留米の花木、椿華園
様など殆どネットで画像が見られます。 少し注意されますことは、画像と
実際の花とは感覚的に少し違いがあることがありますので確かめてお求めに
なると良いかと思います。もし、今年の苗が届きましたら1〜2芽接木されてみて
ください。 来年の春には良い芽が伸びてくると思います。椿のさとさんや東和ナーせりー
さん等の画像もご覧になれます。色々ご覧になってどのような品種があるか
確認されるのも楽しみではありませんか。名前を付けるときの参考にもなるのでは。
花の美しさとは?
時々私はお話をいたしますが、 どの花でも必ず美しさや特徴が
あると述べています。現在数千種といわれる品種の中でどの花が
椿の中の椿であり、 まさにこれが日本一だと言える品種名を聞いたことが
ありません。時々色々な生産者や椿の趣味家にお聞きしますが、なかなか
難しい質問ですねとか沢山あって即答できませんという答えが返ってきます。
一重から八重咲き、 或いは色々な花色、 古典椿から現代の品種まで
数が多すぎて答えられないのかもしれません。逆に人それぞれ好き嫌いがあり
思い思いの好みがあるのではないでしょうか。どんなに整った美しさを持った花でも
人によって選別する基準が違うかもしれません。あるいは、用途によっても
違うかもしれません。 お祝いの花、 切り花、 庭に咲かせる花、 頭に飾る花
茶花等それぞれの場所で大きな、あるいは小さな花、白花や赤花、 または絞り花
等必要とされるかもしれません。どんなに素晴らしい審美眼を持った人の選抜した
花でも時には受け入れられないこともあるかもしれません。色々な花々があって
それぞれの花を引き立てているのでは? 人も同じではないでしょうか。
そこで、 これから自分で作出しました花はダメだからといってすぐに捨てないで、
少し長く持っていてはいかがでしょうか。 初めはこんな花かと思っても、長年
椿を見ていますと思いもよらぬ特徴のある花であることに気付くこともあります。
或いは友達に見てもらいますと自分とは違った面で評価されるかもしれません。
全ての人に他人にない良さがあるように、 全ての花にもその花しかない美しさがあります。
花の美しさを評価するには、 花を愛する純粋な心が大事なのでは。花っていいですね。
種子を蒔いて花をいかにして早く咲かせるか!
種子を蒔いて花を咲かせ、確認して世に出るまでに相当の年数がかかると
言われております。種子を蒔いて2〜3年位で花が咲きますといいですね。
そうすれば自分だけの花を咲かせてみようと思う人が多くなり、より良い、
今までに見られない新花の期待も大きくなるのでは。花を早く咲かせる方法
として、小さな鉢に植えることですね。このことは私も知っておりましたが、今年
大変ビックリしましたことは紅栄の2年目の挿し苗に殆ど蕾が見られました。
100円ショップの飲料水用のプラスチックのカップに去年植え替えました。
小さい苗の場合出来るだけ蕾をつけないで、 消耗させないように注意をしております。
今年蒔きました種子苗を10月に色々な大きさの鉢に植え替えて、2年目、遅くとも
3年目に花を咲かせたいと考えております。 2年目にどんな花か分るだけでも
すごいことだと思います。 期待の持てる花であれば、すぐに接木をして増やし、
ダメだと分れば台木として使用します。 早く咲かす方法としては植物成長調整剤
の使用や、接木等の方法があります。いかにして早く咲かせることが出来るか。
次々と考えることがあるもんですね。新花の誕生に向けてがんばりたいと思います。
☆ 庭やハッポウスチロール等広がりがあり、根が自由に広がる場所では花芽は
なかなか付きにくいと思われます。2年目に小さめの鉢に植え替える方がかなり早く
花芽を付けるのではないでしょうか。試して下さい。100円鉢の苗も2年目でかなり
蕾を付けております。
![]() 紅栄の挿し苗―2年目― プラスチックのカップ に植えてあります。 |
![]() このように殆どの挿し苗に 蕾が見られますー2年目挿し苗 |
![]() 五島の品種ですが30cmくらい あります。発泡スチロールに 植えてあります。蕾なし |
![]() 今年の種子苗ー秋に小さな 鉢に植えて来年花芽を 見たいものです―数百本ありますので 2年目で必ず咲かせたいと思います。 |
香り椿ー 何故強い香りがーーー?
香り椿もある程度見られますが、 これはすごいやとかなんといい香りなんだと
ビックリさせる品種はあまりないように思えますがいかがでしょうか。
日本人が香りにあまり関心がなかったせいか、或いは交配親で香りの強い
椿やサザンカが出現しなかったせいか、 良く分りませんが。いずれにしても、
これだけ品種が多く見られる時代に見事な香り椿があまり見られないのは残念でも
あります。香り椿の親と言われていますヒメサザンカは小輪で香りもそれほど強く
ないと言われていますが、その辺にもなにか強い香りの誕生しない要因があるのでは
ないかと思われます。 匂吹雪、 珠錨、 古都の香、 東海、 香紫、 暁の香 等
これまで良く耳にした香り椿ですがいま一歩と言う感じがいたします。袖の香も強い
匂いがしますが。 これから強い香りの花が誕生しましたら香り椿と交配させ、
さらに戻し交配を繰り返していったら、 それほど遠くない時期に夢の香り椿の誕生となるかもしれません。
最近良い香り椿が誕生したようですので太い木に接いで早く種子を得たり、交配をしてみたいと思います。
ルッチエンシス( ルチェンシス )や久留米産の権藤絞等と交配しても面白いと思いますが。
権藤絞は牡丹咲きの大輪で微香ありと言われています。今までの姫サザンカは小輪でしたので
大輪の花で香りがある花との交配も良いと思われます。強い香りといっても、安らぎを覚え、
うっとりとするような香りがいいですね。近くの山に咲いているかも?花の咲く時期には
花の香りを嗅ぎながら鑑賞するようにするといいですね。もしかするとーーーーー!
接木について
長い間接木をしておりますが、ほぼ1年中可能かと思われます。
勿論施設がありますと私が考えている以上に成功率は高まると
思います。温室設備のある場所では1月から接木をしていました。
今年私も穂木が送られてきた関係で1月中旬接木をしました。
1月から2月にかけて温度が0度前後になったりしました。外では凍りついた
ことも何回かありました。それでも3月になって新芽を伸ばしてきました。
接木の外的条件であります温度は20度〜25度くらいが適していて、高湿度
が良いとされております。私は全く設備がなく、外で管理しています。
今年接ぎ木で感じました事は、どんなに寒くとも、早い時期でも
接ぎ木そのものには全く影響がないみたいです。活着して芽が伸びてくるには
ある程度の温度が必要になりますが、寒いから、早く接いでしまったからダメだと言うことはないみたいです。
穂が萎れないように湿度を保ち管理さえ良ければ暖かくなって活着し芽が伸びるのを
気長に待てばよいと思います。台木が活動し、芽が動き出して来た4月の10日前後でも
今年は成功いたしました。各地により穂木の成長が違いますので、いつ穂木が届けられるか
分りません。ですから、 1月から12月のいつでも接がれることをお勧めいたします。
せっかく穂木が送られてきましたのに、 時期が悪いからといって捨ててしまうのは
もったいないです。枯れてもともとという気持ちで何でも試して下さい。どんなときでも
湿度を保ち、いかに穂木を枯らさないで春まで良い状態に保てるかが勝負ではないかと考えます。
これからは接木に良い時期です。この暑さが和らいでから是非試して下さい。
緑枝接ぎ― 2ヶ月半経過
6月の初旬から中旬にかけて接木しました緑枝接ぎですがこんなに芽を
伸ばしてきました。駐車場に吊るしてあります。午前中は日が当たります。
水をかけましたのは8月中旬頃でした。2ヶ月間吊るしたままでした。
揚げ接ぎが殆どでしたが、注意しました点は
1. 根が長い場合には出切るだけ接いだ部分近くまで土を被せ、
ポリ袋を固く縛り密閉状態で吊るしました。湿度は完全に
保たれ、 半日だけ駐車場の場所で半日陰状態で管理が
偶然上手くいったものと思われます。
2. 写真の如く吊るしてありますので、中の水滴がピーンと張った
ポリ袋の周囲を伝わって外側に落ち、 接いだ中の苗に
落ちなかったことが幸いしたと思われます。
かなり沢山の接木をしましたのでこれから1本1本鉢に植え替えるが大変かと思います。
吊るす場所は駐車場と外の木と木の枝に鉄棒をかけて吊るしてありますので
場所を取らずに、さらに密閉状態ですので水も殆どかけずに済みました。9月からは
接木に適しておりますので、 挑戦してください。私は庭木に昨年度同様相当の種類の
椿を接木して保存する予定です。10月まで接木が楽しめますので試してください。
![]() 1. 緑枝接ぎ ( 1年目の種子苗 ) |
![]() 2. 根を出切るだけ 地中に。 |
![]() 白孔雀の緑枝接ぎ 先端に蕾あり。 |
![]() 昨年の緑枝接ぎ |
![]() 駐車場に吊るす。 |
![]() 外の木の枝に鉄棒をかけ吊るす。 |
挿し木と種子ー その管理場所
今年最後と思える挿し木をいたしました。この暑さですので十分発根すると思われます。
庭を見渡して珍しい品種を主に挿してみました。あちこちに挿しておきますと、枯れたり
人に差し上げてしまったりして、 必要なときにとても便利です。駐車場はすでにいっぱい
になり、 庭の木と木の間に鉄棒を渡し、ぶら下げております。空間利用ですのでいくらでも
利用出来ます。寒玲紗をかけるだけで終了です。この管理の良さは、
1. 場所を取らない
2. 吊るしますのでポリ袋がピーンと張り中の水滴がポリ袋の周囲を
伝わり、殆ど挿し穂に落ちないことです。
3. さらに、 きちっとポリ袋を縛ってありますので、 中で適当に蒸れて
水をあまりかける必要がないように思えます。( いつも湿度は保たれて
いるように感じます)
4. 雨でも心配なく、 暑さにも寒玲紗で十分対応できます。
次に、 種子ですが、 1000個以上ポリフクロに入れて暖かな場所で管理しております。
この暑さですので11月までには発根すると思われます。1袋ですので 個数が多すぎる
かも知れませんが昨年も試しておりますので心配ないかと思います。この種子は台木用で、
新花作出用の種子は別に管理しております。台木用は他にも管理してあります。種子から
出来ました台木の接木は簡単に出来ますので、できるだけ多く採取・接木して短期間にある程度
鑑賞できる苗を作り出したいと考えております。
![]() 今日の挿し木ー 9月3日 |
![]() 空間に挿し木苗や接木苗を吊るす。 |
![]() 台木用の種子の管理 |
カタログ紹介― ささい園
昨日ささい園様の推奨椿を2品種紹介いたしました。カタログの表紙でしたので
分りにくかったと思われますので再びご覧いただきます。
表紙の花では他に翠麗、 紅桔梗、 瑞宝華等があります。 皆さん方好き好きが
ありますので、カタログを見ながら、或いはネットで確認しながらささい園様の
素晴らしい花々をご覧いただけたらよいかと思います。ささい園様の推奨品種は
他にもあります。岡山から届けられました椿の美しさに感動しております。
![]() 玄至宝 |
![]() 海老茶 |
ささい園様の育種に打ち込む情熱が 伝わってくるようです。毎年新品種を 作出され、 椿に限りない情熱を注いで おられる様子が伝わってきます。 毎年カタログを楽しみにしております。 |
郷愁の由来
紅栄の種子から親より優れていると言われる郷愁についてのお話を
伺いました。 岩永氏が作出しました紅栄の種子が毎年沢山見られ
その種子を吉田氏が蒔き育てた中にこの郷愁が誕生したとのことです。
岩永氏は沢山の色々な種子を椿仲間とともに育て、お互いに新花誕生の
夢を期待しているそうです。そうした中で、この親木(紅栄)より優れたと
思える( 岩永氏のお話)新花が誕生したとのことです。岩永氏はこの花を
吉田氏から見せられた時、 驚いた様子をしていたそうです。多くの人達が
種子を蒔かれ新花を追い求めて、お互いに努力いたしますと、それだけ
新花誕生の可能性が大きくなると思われます。一人でやるにはある程度
限界がありますね。お互いに種子を分け合い、共に協力しながら競い合うこと
で喜びを分かち合えるのではないかと思います。 五島の大地でさらに
椿を通じて交流を深め、 椿の美しさを全国に広めていただきたいと思います。
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カタログ紹介― ささい園
昨日岡山のささい園様よりカタログが届きました。昨日は船木園様のカタログを
紹介させていただきました。ささい園様の品種は日本種381種、 外国種221種
原種7種と全部で609品種掲載されております。ささい園様のオリジナル品種も多く
一度カタログやネットを見て楽しむのも興味を惹かれるのではないでしょうか。
私が興味を惹かれます品種は玄至宝、 海老茶、 黙墨、 白帆、 白桔梗、 書院
小黒侘助等です。笹井様の苗は接木を中心として販売されております。入手しますと
すぐに花を見られる苗が多いかと思われます。他のカタログに見られない品種も多く
ネット等で見るだけでも楽しいかと思います。他のカタログと同様に電話等でお願い
いたしますと送ってくださると思います。カタログを色々比較されますと、今どのような品種が
出回っているか勉強にもなりますし、 名前を付けるときの参考になるかと思います。
これだけ多くの品種がありますのである程度ネット等で確認して名前を付けられると
いいですね。色々な文学、 歴史本或いはテレビや雑誌等で印象に残られる名前を
メモしておかれるといいですね。そこで大事だと思われることは、その名前を見て、聞いて
これはいい名前だというイメージが膨らみ、良い響きがあることを心に留めて名前を付けられ
ると良いのではないかと考えております。
☆ 岡山県東区中尾260−47 ( TEL ) 086−279−4767
![]() |
ささい園様のカタログ 侘助を中心としてオリジナル品種の改良や育種に 力を注ぎ、 1万5千坪の土地に4500品種の椿を 定植しておられるとのことです。(右側の写真) 笹井園様の推奨品 1.玄至宝ー 白〜極々淡桃・一重、極小輪 農林水産省登録品種(上段左側) 2.海老茶ー 小豆色を含む特殊紅、一重、筒咲き 中輪。 木が充実すると外では小豆色 を発色しやすい。(真ん中の花) |
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カタログ紹介― 船木園
各地より椿のカタログが届き始めました。どのような品種が見られるか。
色々比較しながら見るのも楽しみです。日本種397種、 外国種95種、
原種13種、 サザンカ22種紹介されております。 新しい品種と思われる
ものは、 黄の泉、 黄のたまご、 清正、 玉都 等ではないでしょうか。
すでに販売されているかもしれません。また、外国種ではリリー・ポンズや
タマ・グリターズ、 エレガンス・シャンペーン等が私のお気に入りです。
リリー・ポンズは白色、 八重レンゲ咲きで都鳥に似ている感じがいたします。
タマ・グリターズは以前何回となく掲載しましたのでご存知かと思います。
タマ・シリーズの中では最も優れた品種かと思いますが? 苗木は2〜3段階
に分かれており、 値段も求めやすく、 挿し木苗を中心に販売しております。
東京の武蔵野市に位置しておりますので、そちらの方に行かれる際には訪ねられたら
良いかと思います。
☆ 友の浦が挿し木苗として登場しております。大変求めやすいと思われます。
![]() |
船木園 総合園芸店として鉢物、 植木、 園芸資材を販売しており、 ネットでもご覧いただけます。椿のカタログ販売としても長年 携わっております。カタログを入手されてご覧いただきたいと 思います。連絡しますとすぐに送ってくださると思います。 〒180−0023 東京都武蔵野市境南 1−25−3 TEL.. 0422-32-1627 FAX. 0422−32−1310 |
新花と台木用の種子
今日友達より椿の種子が届きましたので、自分で果実の皮を破り種子を
取り出しました。( 写真左 )11品種あり、全体で500個くらいの種子を
蒔く予定です。昨年もほぼ同じ程度の種子を蒔いております。さらに、今日は
新たに台木用としての種子を採取してきました。( 写真右 )おそらく1000個
以上の種子はあると思います。1個の果実には5〜9個くらいの種子が含まれて
います。( 中には1〜2個の場合もあります )
これらを2〜3日水に浸してポリ袋に入れて管理する予定です。台木作りや挿し木、
接木から新しい花の作出へと夢を求めていきたいと思います。 自分の庭の種子も
今日採取しました。その中にはタマ・グリッターズや友の浦等と交配した種子も含まれて
おります。 友達から送られました種子の中にも一休や村下、月の皇子等なかなか
得られない種子もあり大変楽しみです。 玉之浦系の種子も含まれておりますが、
玉之浦系の品種も多くなり、新鮮さや珍しさに欠けてきましたので、 何と交配したら
面白いか考えているところです。黒系の椿( 黒椿等 )等との交配は良いかもしれません。
これから種子の果たす役割は色々な面で大事になるかと思います。
初めて挑戦される方にとっては大変難しいかと思われます。ポリ袋の中にミズゴケを入れて
暖かな場所で管理いたします。詳しくは本やネットで少し調べて試して下さい。
![]() |
種子の採取 左側が新花作出のための種子で 右側が台木用の種子です。 12月初旬までには発根すると 思います。暖かな場所で管理 します。 |
![]() |
久留米の花木― 2010秋〜2011春
今年も各地より椿のカタログが送られて来ています。今日は昨日ご紹介いたしました
久留米つつじ生産組合のカタログです。多くの品種が見られ、 挿し木苗を中心として
値段も手頃で非常に求めやすくなっております。品種が多くて、こちらが求めたい品種が
揃っているのがいいですね。カタログも電話かfaxでお願いしますと送ってくださると思います。
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久留米のカタログ 表紙の椿 1. 玉都― 濃紅色の白覆輪、八重蓮華咲き、大輪ー 久留米 2. 黄のたまご― 淡黄色、 一重、 中輪、 金花茶交配―久留米 3. アザレア椿― 朱紅〜深紅色、 一重、長筒咲き中輪ー 7〜10月に多く咲く 中国 (tel) 0942-47-0242 (fax) 0942-47-0251 |
カタログの紹介
本日久留米より今年のカタログが届きました。詳しくは明日ご紹介したいと思います。
玉之浦の実生や金花茶との交配種等が掲載されております。
私は出来るだけ椿の果実を集めることに集中しております。種子を蒔いて1年目より
接木も出来ますし、種子の台木は非常に接木がしやすく、接いだ後の管理も大変楽
で置き場所も狭い場所で済みます。おそらく半日で100本くらいは楽に接木が出来ると思います。
種子を採取する時台木にする種子と新花作出するための種子を分けてポリ袋で管理してください。
今週は種子や新花の枝を送っていただくようになっておりますので大変楽しみです。
さらに、7月初旬に挿し木が根を出し始めました。最も楽しみな冬場の太い挿し木も元気です。
早く発根した状態を掲載したいと願っております。次の目標は新花の作出です。今年も
花芽をつけている苗が数本あります。各地に花の便りを届けられるといいのですが。
自然交配の驚き
交配も人口交配と自然交配がありますが、五島の岩永氏はある時期より自然交配を
中心に新花の作出に取り組んでおります。殆ど園芸品種に気を取られることなく、
五島の素晴らしい藪椿等による自然交配で自分の椿に対する取り組みのスタイルを
確立しております。人工交配でなくとも、これだけの成果をあげておられますので、私を
含めて大いに参考なり、現在自然交配による新花の誕生に夢を抱いてがんばっております。
全国各地で多くの方々が交配により新花を作出されておられると思います。
名花が世に出て脚光を浴びている率は2〜3割くらいかと思われます。各地の趣味家や椿の
愛好家の手もとには驚くほどの花が存在しているのでは?ぜひ、皆さん方もがんばって
種子を蒔き続けようではありませんか。今週から是非果実を採取してください。
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![]() 祷りの女神 |
![]() 紅栄 |
今日の挿し木
今日庭の手入れをしながら、伸びている枝を挿してみました。挿し木はまだまだ可能
だと思われますが、8月中にされたほうが良いと思います。発根率が違ってくると思います。
下の写真は時々ご覧いただきますが、九州と五島の椿です。祷りの女神と瓊子は五等の
岩永氏の作出ですが、祷りの女神は紅栄の実生です。さらにこの花より優れていると
思われる紅栄の実生の郷愁という品種も誕生しております。白手香と月の皇子も私の
気に入っている品種です。絶やさないようにあちこちに接いであります。今日この写真を
掲載しましたのは、 是非種子を蒔かれて新花の作出に夢を抱いて欲しいと思ったからです。
一年でこの時期しかありません。近くに神社や椿園などがありましたら、許可を得て種子を
採取されてください。必ず蒔き続けますと素晴らしい花とめぐり会えると思います。
ポリ袋での管理が良いと思います。ミズゴケを使用されて陽のあたる場所で管理して
下さい。今年中には発根します。時々ポリ袋を回転させて根に曲を付けてください。
椿園などは何百種類の花が自然交配をしていると思われます。期待が持てるのでは?
![]() 白手香 |
![]() 月の皇子 |
祷りの女神 |
![]() 瓊子(玉の浦実生花) |
接木ー椿の根に接ぐ
以前椿の根に接木をしている地区の事をお話いたしましたが、毎年12月に
根を集めて3月に揚げ接ぎしています。細根は全くありませんが、接いだ後
活着いたしますと細根が出てきます。春に接がないで鉢に植えて夏の時期に
接いでもかなりの確率で活着いたします。太さがありますので最上部に4本、
左下に1本接いでありますが、すでに1ヶ月以上経過しており、心配はないかと
思います。写真の如く接いだ後小さなビニール袋を1枚被せ( 縛りません )その上に
大きめのポリ袋を被せております。大き目のポリ袋1枚でも良いかと思いますが、
湿度を保つ関係上内側に小さなビニール袋をかけて湿度を保っています。
その時内側の袋の下側は縛りません。 蒸れるといけませんので、被せただけの
状態です。置き場所は駐車場で半日くらい毀れ日が当たる場所です。
椿の根の利用も良い結果が得られます。出来れば比較的若い根を利用されると
良いと思います。曲がありませんので面白みはないかと思いますが、品種保存
の目的で接がれますと良いかと思います。来年是非試して下さい。
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細御前、 新世紀、 大社紫、 五色八重散り椿 白蝶の舞を接いであります。9月には秋芽を伸ばして くると思います。右側は内側にビニール袋を被せて 湿度を保っております。今では数多くの品種の芽が いつでも利用出来ますので、あちこちに接いであることが とても役立ちます。庭に植えますとすぐに成長すると思います。 |
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果実の状態と挿し木等
昨日お話いたしました果実の状態は50〜60個採取して今日
種子を見ましたが写真の如くほぼ大丈夫だと思われます。今週から来週にかけて
採取され始めたらいかがでしょうか。挿し木の写真は2月に挿したものです。
西王母ですが根が完全に出ております。いつもの如く引き抜いてみました。
取り木はさすがに少し早いと思われます。 太い枝ですが出始めの根が3本と
カルス周りに白い根のような粒がいっぱいありました。取り木の外しは9月下旬
位いが適していますね。これからは果実の採取に焦点を当てて台木作りや、新花
の誕生目指して野山を歩いてみるつもりです。果実が落ちる前に採取が大事かと
思います。2〜3年後の素晴らしい小品盆栽を夢見て採取されてみてはいかがですか?
![]() 西王母ー 2月挿し木 |
![]() 取り木ー 4月にかける |
![]() 真っ黒ですね |
![]() 果皮が青くとも大丈夫ですね |
椿の果実採取
今日早速椿の果実を採取してきました。約50〜60個くらいです。明日種子の写真を
ご覧いただき、今週から来週( 休日の日)にかけて採取されたら良いかと思います。
果実を50個くらい採取しますと種子は全部で200個くらいはあるかと思います。
狭い庭で楽しむには最高の趣味かと思います。採取後の処理の仕方については
色々なところで説明されておりますので参考にされてください。おそらく、ネットで検索
されましてもご覧いただけるものと思います。私は五島の岩永氏やつばきの椿さんの
ブログを参考にしていろいろ学ばせていただきました。両人の説明は非常に分りやすく
解説されております。私もそうですが、解説を参考にさせていただきながら、自分自身
の方法を確立してください。 今年はとにかく果実の採取ですね。是非始めてください。
あす採取しました種子をご覧いただきますが、おそらく来週くらいからは採取しても
心配ないかと思います。曲があり、味わいのある、しかも手の平にのる鉢盆栽を目指して
共にがんばっていきたいですね。
緑枝接ぎと夏芽の利用
一本一本ポットに植えた種子苗の緑枝接です。地中で2〜3曲あり、地上でも2〜3曲
付けたいと考えております。これからはハリガネや整枝をしながら新芽を利用して
曲を付けるつもりです。来年植え替えるときには地中に隠れています根の曲がもっと良く
見えるように植え替えるつもりです。この種子苗の台木に接木する場合、私が考えています
ポイントはいかに根に2〜3曲付けるかという事です。松などの模様木等においても根際からの
2〜3曲が大事かと思われます。根に曲を付けると同時に枝にも曲を付けて味わいのある樹姿
にしたいと考えております。3〜4年経過しますと大変面白いミニ盆栽を期待できると思います。
毎年繰り返しますと5年で1000鉢位の数になると思います。最初の接ぎ苗には見事な花と
見事な曲のあるミニ盆栽的な樹姿を鑑賞できると思います。最初の4〜5年が大事ですね。
この種子苗を利用した緑枝接ぎの鉢苗を見ましたら、おそらく夢中になられるのではないでしょうか。
管理が楽であり、 接木も簡単で、 活着率も高く、 普通の接木では味わえない変化のある
樹姿に、良くこのような変化のある形に出来たものかと驚かれるのでは? 私は自分で経験して
ビックリしております。 それには種子を蒔いてポリ袋の中でいかに変化のある根を作るかにポイント
があるかと思います。もうすぐ果実が裂開して種子が採取できますので、 是非採取してください。
さて次に、 夏芽が伸びてきました。昨日お話いたしましたように、枝は全て利用して挿し木、接木、
その残りの枝も挿し木して大事な品種の保存に役立ててくださいと。 同じように、夏芽も極少ない
大事な品種を増やすために、これから大事になります。1〜2本しかない品種はここで伸びてきました
芽を利用して9月から10月にかけて接木をします。今年中には芽は伸びませんが、来年確実に
芽を伸ばし、 1本の苗が3〜4本には増えると思います。接木をしないで、そのままにしておいても
良いのですが、3〜4本に増やしておきますと枯れてなくなる心配もなく、来年には3〜4本の苗から
芽が多く利用出来る利点があります。これからまだまだ椿の作業が続きそうです。
☆種子の採取を忘れないで下さい。ぜひ試して下さい。(今年は熟すのが早いようです)
![]() 昨年の緑枝接ぎ |
![]() 今年の緑枝接ぎ |
![]() 昨年の緑枝接ぎ |
![]() 今年の緑枝接ぎ |
![]() 1. 伸びてきた芽ー 細御前 |
この新芽が大事です。数少ない品種でしたら1〜2芽残して 接木してください。秋の接木の成功率は非常に高いです。 今年中に活着してしまいますので、来年の春には勢いの良い 芽が伸びてくると思います。、鉢に植えられている台木を 利用してください。 |
緑枝接ぎと2月の挿し木
6月に接ぎました緑枝接ぎは250本ほど鉢で管理しております。なかなか成績
は良く、90%くらいの確率で成功しております。T〜2年の種子苗の台木に
接木しましたが、秋に1本1本植え替えましたらご覧いただくつもりです。
種子苗の良いところは, ポリ袋内で根に曲が付いて、さらに発芽してから
枝にも人工的に曲が付けやすく非常に面白く変化に富んだ樹姿が見られる
ことだと思います。もう一つ付け加えますと、3年〜4年経過した種子苗の
台木ならば接木して、すぐにも見応えのある鉢盆栽として飾られるでしょう。
種子を蒔き台木として接木し花を咲かせるまで、あるいは新花作出までには
4〜5年は管理して待たなければなりません。時々お話いたしますが、毎年
色々な事をしていますと、すぐに4〜5年は経過してしまいます。私が感じます
ことは種子を蒔かれることだと思います。台木として、或いは新花作出に大変
大事な作業だと思います。曲のある樹姿や全く新しい花の誕生と夢がありますね。
次に大事なことは、1月〜3月初旬に椿の挿し木をすることだと思います。必ず
50%以上の確率で成功すると思います。出来れば親指以上の太い枝を挿される
方が発根しやすいと思います。10月になりましたら引き抜いてご覧いただきます。
この二つの作業をしますと、いつでも接木は出来ますし、接木しなくとも園芸品種であれば
太い挿し木苗だけですぐに花を見られるようになると思います。私は椿に興味を持って
すでに25年以上経過しておりますが色々遠周りしてきました。無駄なことを色々
しすぎました。やっと最近椿が分り始めてきた感じです。皆さん方もぜひがんばって
いただき、感動のある日々を過ごして欲しいと思います。
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緑枝接ぎ 1鉢に10本以上接いで あります。地中でも地上でも 曲をつけるようにしております。 2〜3年後が楽しみです。 |
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2月の挿し木 鉢によっては90%以上の 確率で成功しております。 ある程度太い方が成功率 は高いと思われます。 |
枝の利用法ー がっかりしないために!
挿し木や接木をする際にタケノコ芽のある枝を利用しますが、皆さんはその残りの
枝をどういたしますか。殆どタケノコ芽のない下の枝は捨ててしまうかと思われます。
私は大事な品種は挿し木や接木をした残りのタケノコ芽のない( 潜伏芽だけ )
枝を挿して大事に育てております。春挿しでも夏挿しでも貴重な僅かしかない品種の
枝は全てを利用しております。 万が一どれかが失敗しても確実にその大事な枝を
保存できるように努力しております。春でも夏でも潜伏芽の枝の挿し木は半分以上の
確率で成功しております。ですから、貴重な品種の枝は全て利用してみてください。
接木や挿し木はほぼ1年中管理と枝の利用法によって可能かと思われます。どんなことでも
数年間試されてみてください。試される時同じ方法ではなく、2〜3の違った方法で試す
ことが大事ですね。同じ一つの方法では、それが失敗しますと来年を待たなければなりません。
例えば、枝の長さ、 挿す深さ、 管理する場所、 ポリ袋の大きさ、 光の当て方、 湿度の
問題、 支柱の立て方や長さ、等色々な角度から一度に試されるといいですね。そうしますと、
その試した中で成功した例をメモして毎年繰り返されると失敗はなくなるかと思われます。
夏の挿し木や接木した残りの今まで捨てていた枝を挿して貴重な品種を増やしております。
本当に数少ない品種を入手しましたら一度試されてください。
椿を楽しむ
8月14日になりました。1月から挿し木・接木を繰り返してきましたが
増やすことよりも、いかにして台木を確保して、早く花を咲かせたいという
思いで色々な事をためしてきました。冬場の挿し木は確信を持てました。
10月頃になりましたら、引き抜いてご覧いただくつもりです。太い枝ほど
上手くいくみたいです。それも、2〜3本枝をつけたままのほうが、なんとなく
成績が良く思えますが。今日はお茶の台木に接木と昨年試しました枝に
接木して挿し木した写真をご覧下さい。かなり成績は良いみたいです。
![]() 接木して挿し木ー接木のすぐ下まで 差し込んでおります。 |
![]() 同じ写真です。45日経過しました。 |
枝に接木して挿し木 昨年も試ししましたが、昨年より確実に上手くいっております。 昨年は相当太い枝に接木しましたが、今年は発根率を 考えて小指大の枝に全て接木して挿しました。45日経過 しております。枝の長さは6〜7cmと短くして、できるだけ 地中に差し込みました。昨年は小指大の接木の挿し木は 殆ど上手くいっておりました。小指大の太さがあれば十分かと 思います。湿度と光の調節が大事ではないでしょうか。 短めな枝と地中に深く差し込んだ事も上手くいっている要因 かと思われます。 |
![]() 太いお茶の台木 |
![]() 駐車場の管理場所 |
お茶の台木と挿し木・接木の管理場所 お茶の台木に接木は珍しいことではないかもしれません。 親和性がありますので接木が成功するのは当然かと 思われます。ただし、接木後どのくらい成長するのか観察 したいと思います。サザンカの台木と同じようであれば、 今後利用したいと思います。以前ご覧いただいた管理場所 ですが駐車場です。ますます多く吊るしております。ちょうど置く場所 には向いているかと思われます。 |
カタログ紹介― 新潟の椿華園よりー第36号( 最終回 )
さて、今日は椿華園のカタログより洋種椿を2品種紹介いたします。
エレガンス・シャンペンとレモン・ドロップです。カタロウには洋種椿が
100種ほど載せられております。アザレア椿や昆明八重金花茶等はすでに
表紙等で説明されましたので、私の好きな下の写真2品種をご覧いただきます。
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エレガンス・シャンペン 白色、 中心クリーム色、 大輪 大輪の花で葉は鋸歯があり桜葉です。 エレガンス・スプレンダーの枝変わりとのことです。 エレガンス・シャンペン、 エレガンス・スプレンダー、 エレガンス・シュープリムと3品種 が有名ですが、このエレガンス・シャンペンが最近では最も人気があるのでは。 とても良い花だと思います。ただし、少し栽培が難しく思えますが?いかがでしょうか。 |
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レモン・ドロップ クリーム黄色、 八重咲き、 中輪 なかなかまとまりのある花で、 唐子咲き、 八重、 千重咲きへと変化するのでは。 以上2品種ともに私の好きな花ですが、洋種椿の栽培は少し難しい面もあるのでは ないかと思われます。用土と水やり、それに加えて施肥には注意が必要かと思います。 |
カタログ紹介― 新潟の椿華園よりー第36号
今日は春の台と越の麗人を紹介いたします。私も新しい品種を集めがちでしたが、今年の夏は
江戸期の椿を数種類挿したり、接いだりしました。都鳥、 岩根絞り、 光源氏、 絞り唐子等を
接いで花が咲くのを楽しみにしております。江戸期の椿が注目を集めているかと思われます。
関心がありましたら育ててみたらいかがでしょうか。また、椿園などにはカタログに載っていない
品種があるように思われます。花の咲く時期に近くの椿園に行かれて調べられるといいですね。
思いもよらぬ品種に出会うことがあるかと思います。
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春の台 淡桃色、紅色縦絞り、八重蓮華咲き 江戸期の椿としてなかなか人気がある椿ですね。 桃地以外に白地もあるようです。縦の小絞りが入る綺麗な花です。 絞りや白斑の入る椿は色合いが変化し、白覆輪の春の台も見られるようです。 絞りの花を集められて、色合いの変化を観察し、その枝を保存してみてください。 |
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越の麗人 乳白色、 紅覆輪、 八重咲き、 中輪 この花は越の麗人の花としては最も綺麗な状態だと思われます。 肉厚で丸みを帯びている中輪の花です。紅の縦絞りも入ります。 このように見事な状態の花の枝を保存されて、挿し木や接木をされては どうでしょうか。それでも、絞り等の入る花は色々変化すると思われます。 |
カタログ紹介― 新潟の椿華園よりー第36号
本日は五色八重散り椿と糊こぼしを紹介いたします。
両品種とも大変有名な京都と奈良の椿です。
この2品種は庭に植えて鑑賞したいですね。今年この2品種を
挿したり接いだりしました。2〜3年後には花が咲くのが楽しみです。
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五色八重散り椿 ( 京都 地蔵院 ) 白地紅縦絞り、白、紅、桃地、白覆輪咲き分け、八重 基本色としては白地に淡紅の縦絞りの花色。 京都の地蔵院にあり、加藤清正が朝鮮出兵の際、持ち帰り豊臣秀吉に献上したといわれております。 当時の木は枯れてしまい、今ある木は二世とのこと。それでも樹齢120年と言われております。 速水御舟が名樹散椿として描いております。御舟が写生した当時は樹齢400年の老木だったそうです。 |
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糊こぼし ( 東大寺 開山堂 ) 紅地白斑入り、八重咲き、平開咲き、 中〜大輪 東大寺のお水取りに先立って、練行衆が色和紙を用いて椿の花の造花を作っている際に紙の上に こぼした糊の斑点が椿の花に似ていたことから名づけられたと言われています。この椿は星〜雲状斑が出ますと 綺麗です。椿華園のこの花は見事だと思います。糊がべたっとこぼれた状態と、雲状斑が良く出ております。 良弁僧正にちなんで良弁椿とも呼ばれています。関東では白斑が多く出ている椿をはっかんと呼んでいます。 |
チャドクガと種子
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雲竜椿の種子 大変早い時期ですが雲竜椿の種子を採取してきました。 まだ裂開していませんでしたが、写真のようにある程度 熟していました。様子を見ながら採取されてください。 椿によっては8月20日頃採取する適期になるかも しれません。今年は熟するのが相当早いかも? |
本当に暑い日々が続きます。温暖化の影響もあるのでしょうか。
病気になって初めて健康のありがたさが分るという言葉がありますが
くれぐれも皆様方のお体に注意されてください。毎日梅干を一つ食べて
気をつけております。さて、 庭で気ずきますことはチャドクガの発生です。
早ければ、手で葉を取り足で踏み潰してください。動き出す前に処理することが
大事ですね。当分の間は様子を観察されてください。
次に椿の種子ですが、昨日椿園に行き、雲竜椿の種子を採取しましたが、
すでに黒くなっていました。この暑さですので例年よりは種子が熟すのが早い
ようにに思えます。普通は裂開して採取しますが、 忘れていますと、落ちて何日も経過
しますと多少発芽しにくくなりますので今年は早めに採取されてはと思います。
カタログ紹介― 新潟の椿華園よりー第36号
昨日ご紹介いたしました君まち坂の名前は地名ではないかと伺っております。
確認したいと思いますが、なかなかしゃれた名前ですね。また、祝い鶴は中部
の品種かと思いますが、同じ名前の品種がやはり中部にあるように思えます。
名前をつけることは難しい面がありますね。これはいたしかたないことだと思います。
全国的に知られてきますと、どちらかが区別するために名前の変更をすることがありますので。
名前も品種もこれから無数に世に出ると思われますが、このことは椿の底辺を拡大させるのに
大いに役立つことと感じております。お互いに意欲を持って新しい椿のページを切り開いていきたいですね。
さて、本日は箱根の香、 昆明八重金花茶、 三橋孔雀、 絞りおけさばやし
をご覧下さい。色々変化のある椿でいいですね。
三橋孔雀椿は写真で白く見えますのは光線の関係かと思います。また、箱根の香は
淡桃色のようです。( カタログの解説では紅色と書かれておりますが )
☆ 白斑や絞りは一定して出にくいですので求めた後写真と違っていることの方が
多いかと思います。
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箱根の香 淡桃色、一重筒咲き、小輪 野生椿 香り椿は天候や時間帯或いは 湿度によって香りの強さが違う かと思います。さらに、咲きだし よりも2〜3日経過した方が香が 強いと思います。 |
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昆明八重金花茶 昆明の金武花茶の実生 八重咲き、 中輪 種子を蒔かれると面白い ですね。 |
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三橋孔雀 濃赤色、 八重、 細長弁、 極大輪 孔雀椿と外国種との交配と 聞いていますが。大輪で 10cm以上あるのではと伺っております。 |
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絞りおけさばやし 赤色、 雲状斑、 八重、大輪 おおけさばやしに白斑を入れたもの かと思います。 上手く平均して白斑が出てくれると いいのですが。 |
カタログ紹介― 新潟の椿華園よりー第36号
昨日紹介いたしました歌舞伎は玉霞の実生で秋咲きとのことです。
ファイヤーダンスは洋種椿ですがこの表紙のファイヤーダンスバーは椿華園で白斑を
入れて作出された花とのことです。本日は君まち坂、 桜島黒神、 祝い鶴、 旋律紅を
ご覧下さい。祝い鶴と旋律紅は今年初めての登場かと思いますが。
祝い鶴などの名前はいいですね。名前を見て何か良いイメージを膨らませてしまいます。
ネイミングの付け方も大事ですね。あらゆる事に当てはまりますが、名前と実物そのものが
優れていることが大切かもしれませんが。しかしながら、どんなに沢山品種が出ましても
最終的には皆さん方から好まれる品種がいつの時代にもその美しさを輝かしていくのだと
思われます。夢を追い求めながら生き生きと躍動する毎日を過ごされることが大事かと
思われます。種子を蒔き続けて、新たなる美しさと感動を求めていきたいですね。
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君まち坂 濃赤色、一重抱え咲き、小輪 以前にも掲載されたかと思います。 明治時代からの大木かと聞いております。 |
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桜島黒神 濃赤黒、一重盃状咲き、中輪 木が成長しますと黒ずんだ色合い になると聞いております。 |
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祝い鶴 淡桃色、紅桃ぼかし、 覆輪一重抱え性 まだ本来の色合いが見られないかも。 ネイミングがいいですね。お祝い事に プレゼントされると良いかも。 |
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旋律紅 弁端紅ぼかし黄色、八重大輪 黄の旋律の枝変わりか? 新世紀ともよく花が似ている 感じがしますが?分りましたら お知らせいたします。 |
カタログ紹介― 新潟の椿華園よりー第36号
毎年ご紹介いたしております椿華園さんのカタログが届きました。鮮やかな
色合いの表紙の椿と写真の多さには驚かされます。苗を求める私たちには
非常に便利なカタログであると思います。どのような色合いの花かある程度
確認できますので求めやすいかと思います。表紙を彩るカタログの花は
このカタログの顔であると思えます。それにしても毎年新花を要求されます
生産業者の方々の苦労は大変ではないかと思われます。椿華園の園主であります
大岡様は以前ご紹介いたしましたが非常に熱心な方で本当に椿を心から愛して
おられるように思えます。椿以外にも、歌や詩、俳句、 そしてお話も味わい深く
非常に穏やかな心豊かな園主でもあります。お酒も大変好きですが、お酒に
飲まれることはなく、お酒を楽しんでおられるようです。雪椿の研究家として
これからもご活躍されることと期待しております。
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1.紫紺雲竜 ( 上部左側 ) 紫を含む紅色、一重咲き、中輪ーーー葉変り椿で紫の色合いがどの程度か関心があります。 2.珊瑚礁 ( 上部右側 ) 紫を含む赤、鮮明な白覆輪、一重中輪ーーー昨年発表された品種ですね。この位の白覆輪 もいいですね。まとまりがあります。 3.ファイヤーダンスバー ( 中央 ) 濃赤色、ッ白斑入り、八重咲き、 大輪ーファイャーダンスの白斑入り 白斑入りや絞り花は多少色合いに変化があると思います 4.大和なでしこ ( 下部左側 ) 濃赤色、白覆輪、一重咲き、小輪ーこの花も昨年発表されましたね。珊瑚礁を同様細い白覆輪が この花の特徴です。締まりがあると思います。 5.歌舞伎 ( 下右側 ) 赤色、白斑入り、八重〜獅子咲き、 中輪ーーー ネイミングがいいですね。岩根絞りの実生かも? 訊ねてお知らせしたいと 思います。 数回に亘りご紹介したいと思います。次回は写真の椿を紹介したいと思います。 どの椿が良いかは私にもわかりませんが、椿を評価する基準があると思いますが、販売目的でなく自分で楽しまれるならば 自分が気に入った椿が最も良いかと思われます。全ての事において当てはまると思いますが、変化のある椿を数種類集められると いいですね。同じような椿ばかりでは面白みがないかと思います。異常な厚さですので身体に気をつけてください。 |
今していること!
元気でいらっしゃいますか。とにかく暑いですね。くれぐれも熱中症には気をつけて
ください。さて、挿し木ですが、これまでの管理では少し心配かと思い椿に30年近く
携わっておられる方にアドバイスを求めましたところ、
1. 朝早めに十分水をかける。
2. 午後は1時ごろ葉水をするか、 夕方水をかけてはどうだろうか。
とのお話をしていただきました。今までの管理の仕方では不安でしたので、数日前に
私がお話いたしましたように、毎日水くれは必要かと思われます。今までは挿し木を
してから1週間くらいは毎日水をかけていましたが、この暑さが続く限りはある程度
水をかける作業は必要かと思われます。 私が今年最初にしました挿し木の状態は
40日経過しましたが、カルスが形成され始めています。発根はしていません。発根
するまで45日〜60日は必要かと思われます。昨日まで挿していました。
この時期に適している作業としましては、胴接ぎだと思われます。非常に良く活着いたします。
胴接ぎの方法についてはすでに多くの本に説明されていますので、私が述べるまでもないと
思いますが。私は接いでローソクを使用しますのでテープで穂を巻きません。穂をテープで
巻きますと湿度が保たれますので私が行っていますローソクの使用より成功の確率は
高いかもしれません。試されてください。とにかくこの時期の胴接ぎは試す価値があるのでは
ないかと思います。早めに穂を入手するには良い方法だと思われます。昨日新潟の椿華園より
カタログが届きましたので今日中に載せたいと思います。
1月〜2月の挿し木
この暑さで挿し木や接木の管理はいかがですか。挿し木は朝夕サット水をかけております。
接木は少し大きめのポリ袋に入れて蒸れすぎに注意しております。
さて、冬場の挿し木ですが写真の枝は細く見えますが挿してあります所は全て親指以上の
太さです。2〜3回相当の太さの挿し木をご覧いただきましたが、100%といかなくとも、
相当高い確率で上手くいきそうです。小指以下の太さでは発根している感じがいたします。
これらの挿し木は全て鉢に挿し木をして大きなポリ袋を被せていました。以前お話いたしましたが
300本近く挿してあります。半分位成功してくれればと期待していましたが、今のところ
期待以上ではないかと思えます。挿した品種は特に記録しませんでしたが、殆どの品種が
可能かと思えます。挿しました用土はいつもお話しております鹿沼の細粒と蝦夷砂、それに
時々赤玉の小を使用しております。夏の挿し木も同じです。今年の状況では親指以上の
冬場の挿し木で椿の苗は十分間に合うかと思います。接木も冬場の挿し木苗で十分間に合い
ますし、挿し木の2〜3年生苗を加えれば余りすぎるほどではないかと思います。冬場の
挿し木が親指以上ですので、2〜3年経過しますとその枝に取り木をしますとすぐに台木として
或いは苗としても楽しめると思います。挿す枝は2〜3本細い枝をつけたままでも、丸坊主でも
良いと思います。私の感じでは親指以下の太さでは細い枝を2〜3本つけたままで挿されたほうが
発根率が高いかと思われますが。いずれにしましても、楽しみです。今後は種子を蒔き続き、、新花作出
に力を注ぎたいと思います。
以下の挿し木はすでに6ヶ月以上経過しております。全て親指以上の太さです。
![]() 1月の挿し木 |
![]() 1月の挿し木 |
![]() 2月の挿し木 |
芽の動き出した接木
4月5日にご覧いただきました芽が動き出していました穂を接いだものです。
失敗してもともとと軽い気持ちで接木しましたが、全て芽が伸びて数品種増えました。
1月の物凄い寒さや4月以降の接木等何でも試してみるものではないでしょうか。
芽が動き出して接木しても上手くいかないという話もありますが、台木から水が流れ
出ていましても活着するものもありますので、どんなことでも色々工夫して試して
みたら良いと思います。このとき接木しましたのは伯州、 屋久島リンゴ椿、 白藪つばき、
それに各神社で咲いていました椿等です。管理(特に湿度)さえ上手くいきますと
接木の成功率は高まると思います。まだまだ挿し木や接木は適期ですので
できるだけ試されてください。どんなことも、最初の一歩がなければ始まりません。
私などは最初穂木を新幹線に乗って求めにいきました。すべて失敗したことを覚えて
おります。それから、自分で習得しました技術は友達にも教えてあげるといいですね。
お互いに色々学びあいながら交遊されることは大変意義あることと思います。
接木はあと3ヶ月、挿し木でもあと1ヶ月以上の期間はあると思います。楽しみながら
毎日をお送りください。
![]() 今日接ぎ木- 4月5日 芽が動き出しています。 |
![]() ほぼ全部活着しました。(今日現在) |
今楽しんでいること
1. 大事な品種の接木
最近集めました品種でほんの僅かしか伸びていない2〜3芽から
1芽を残して接木をして増やしております。( 写真1.2. )
その芽を春採取しました椿の太い根に接いでいます。( 写真3. )
根を台木として春接いでいる地区もあると聞いております。
太いですので最上部に3〜4本接いでおります。根に接ぎますと
発根率は良く思えます。7月中に接ぎますと新芽が伸びる確率は
高いと思います。来年の秋までには1本の苗から10本くらいの苗
に増えるかもしれません。接木をしなくてもいいのですが、珍しく、
大事な品種は絶えず可能な時期に接木や挿し木をして楽しまれると
いいですね。
2. 椿以外の楽しみ
今年の夏には色々な挿し木をしました。三つ葉ツツジや姫コブシ、紫陽花
百日紅等10種類以上の植物の挿し木を試しました。三つ葉ツツジや姫コブシ
は1〜2割くらいしか発根しませんでした。それでも鉢に植えて花が咲く
のが楽しみです。春挿しましたアケビは腕くらいの太さですが芽が長く伸び
発根しているのではないかと思われます。写真で曲を付けていますのは
南京ハゼと山に生えていますハゼの木です。南京ハゼは発芽率はすごく
高いです。山に生えていますハゼは洗剤で種子を洗いましたらビックリするほど
発芽しましました。手で曲を付けて石を置き曲を付けています。1週間ごとに
石を置き換えて曲に変化をつけております。ハゼは1〜2年大きな鉢で育てますと
成長が良く、すぐに鑑賞できるようになると思います。皆さん方も是非楽しまれてください。
![]() 1. 1芽残して接木をします。 |
![]() 2. 1芽残して接木をします。 |
![]() 3. 椿の根に接木 |
![]() 初めての蕾でも1〜2芽残して接木します。 |
![]() 南京ハゼに曲を付けています。 |
![]() 山ハゼに曲を付けています。 |
新芽の柔らかな時期に根際に2〜3曲つけておかれますと 成長したときにハリガネ等を用いてさらに樹姿を整えることが 出来ると思います。どんな曲でも良いと思います。 思い切り曲げておかれると面白い樹姿の盆栽がいくつか 見られると思います。楽しんでください。 |
緑枝接ぎや冬の挿し木
この暑さでカリカリ梅の売れ行きが良いとのこと。水分や塩分を摂取し
できるだけすずしい場所で身体を休めてください。あまり無理しますと帯状疱疹
の心配もあります。挿し木や接木も終わり管理で忙しいです。緑枝接ぎの2年目
ですが殆どが小さな鉢に植えられていますので花芽が形成されています。
種子を蒔かれて早めに花を見たいときには100円鉢などに植えますと2年目くらい
から花が見られるようになるかもしれません。緑枝接ぎは写真でご覧いただくように
沢山接いであります。根際は曲がありますが、2〜3年目からは新梢が伸びますので
整枝が必要になると思います。今の時期では花芽を付けておりますので、そのままにして
花が咲き終わってから整枝をし、全体の樹形を整える必要があると思います。鉢の
大きさと、根際の曲に合った樹形が大事かと思います。
冬場の挿し木ですが、太郎冠者と紅栄ですが写真のごとく胴吹き芽が沢山出て勢いが
良いです。冬場の挿し木で感じたことは太い枝ほど発根率は良く思えます。太郎冠者は
腕の太さで、紅栄は懐中電灯の太さくらいです。切らずに残した枝には沢山花芽が付いて
おります。この状態が続きますと、台木の心配はなくなり、全て冬場に挿し木をすれば安心
していられます。駐車場に吊り下げた緑枝接ぎの苗は順調で250本くらいの数があります。
空間を利用していますので管理が楽です。ビニール袋を途中で縛りますと中に空気が入って
いますので膨らみ支柱を立てる必要がありまん。ビニール袋が風船のような状態で水滴が
接木の上に落ちることはなく、ビニールを伝わって脇へ流れるように思えます。接木でいつも
注意しておりますことは水滴が接木の新芽に落ちて柔らかな葉が黒くなり落ちてしまうことです。
この暑さですので接木や挿し木の管理とともに、皆様方の健康にも十分気をつけられてください。
![]() 細御前の緑枝接ぎ |
![]() 白孔雀の緑枝接ぎ |
![]() 玉童子の緑枝接ぎ |
いかにコンパクトに仕上げるかが 大事ではないでしょうか。 剪定等で整枝をしながら脇芽を 利用して変化のある枝ぶりに したいと思います。 |
![]() 太郎冠者の挿し木 |
![]() 紅栄の挿し木 |
![]() 緑枝接ぎ2年目 |
![]() 今年の緑接ぎ1鉢に10本以上あり。 |
この暑さ!
挿し木や接木の管理が大変ではないでしょうか。私は寒玲紗を2重に
被せ、さらにダンボールを被せて日除けしております。温度が30度以上
にもなりますと、人間と同じで穂木自体の体力も弱り消耗すると思われます。
ただし、全く陽が射さない場所でも発根率は低くなるかと思われます。
挿し木をして最初の1週間くらいは毎日水を午前と午後の2回かけるように
教わりました。これは、挿し土の中の汚れ等を洗い流し、きれいにし、さらに
用土を固定しながら発根しやすい状態にするものと思われます。挿し木をして
すでに20日以上経過していますが、この暑さですので、朝夕葉水( または軽く水をかけて)
をしながら管理しております。患者の様子を見ながら適切な判断を要求される医者
と同じような管理が求められるかもしれません。
今日は葉裏にチャドクガを発見しました。時々葉を観察されてください。
気がつきましたら、葉を取り足で踏み潰してください。消毒をしなくとも
済むと思います。この暑さで挿し木や接木は一瞬にして葉が落ちてしまいます。
管理場所に気をつけられ、絶対に直射日光に当てないように管理してください。
挿し木や接木等
本当に暑いですね。必ず水分を定期的に補給されてください。
家の中や体育館などでも熱中症にかかるとのことです。暑すぎても
寒すぎてもいけませんね。さて、挿し木や接木はいかがですか。
毎日色々管理して忙しいです。全て外での管理ですので。
挿し木は約800本、 接木は250本いたしました。接木は絶対に
絶やしてはいけないと思われる品種を主に接木をしました。
挿し木は色々送っていただいた品種や自分で集めた品種を挿しました。
暑いですので管理に十分注意されてください。
真冬の接木ではどんなに寒くても接木は大丈夫です。穂木の届く時期が
一定しませんので、工夫次第でいつでも接木が出来るようです。私は
外で全て管理しております。台木からは水が滴っていました。ある人に
相談しまして、一工夫しましたら活着に影響しませんでした。また、温度も
それほど気にしなくても大丈夫です。3月になりますと、きちんと芽を伸ばして
きます。色々試していますと次から次へと新しい発見に出会うものです。
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今年の夏ポット苗に接木 大事な品種を接いであります。 1本の台木に4本接ぎ、ビニール 袋を被せて輪ゴムでとめて終わりです。 ローソクを垂らし、水をかけています。 台木の長さは6〜7cmです。 |
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今年の冬の接木 すでにポリ袋を外しております。 1月の中旬接木。台木を切ると 水があふれてきました。それでも ご覧いただくように見事に成長 しております。温度もマイナスの ときもあり、雪らしき時もありました。 それでも、工夫次第で何とかなりました。 |
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今年の夏の接木 大事な品種の接木です。 ほぼ大丈夫だと思われます。 2週間もしますと大体上手くいったか どうか分るような気がいたします。 あらゆる太さの枝を接いであります。 |
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夏の挿し木 ご覧いただくように葉は6ー7枚 付けてあります。数が多いですので できるだけいっぱい挿しています。 葉の枚数や葉を半分切る等色々 工夫されても良いと思います。 各自が毎年経験されている方法 が最も成功率が高いかと思います。 |
アザレア椿開花
4日前位から咲きだしました。白く見えますのは光の関係です。
最も驚いたことは蕾の多さです。今日蕾を20個ほど落としました。
あまり早く咲きだしますと種子が出来ないのではと心配しております。
なるべく10月くらいまで咲いてくれるといいのですが。早咲きの椿と
上手く交配してくれるといいのですが。真夏に咲き出す椿なんて思いも
しなかったです。とにかく種子をまいて新花を早く咲かせて見たいものです。
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アザレア椿 現在6本育てております。出来るだけ多く接木して 交配させたいと願っています。 この時期に咲きだしますので、花の好きな人に 差し上げても喜ばれるのではないでしょうっか。 大変楽しみな花ですね。 |
穂木の切り方等
接木に最も良い時期です。接木で大事なことは管理であるとお話していますが
穂木の削り方も最初の頃はなかなか難しいものです。左手で穂木を、
右手でナイフを持ちクサビ型に削りますが、上手く先端が合わずにだんだんと
短くなり使えなくなってしまったことはありませんか。私は穂木の先端を切るために
杉やヒノキを台に利用しております。クサビ状に切りましたら先端を切り(写真A)
最後に両側を2〜3回軽く削って先端を鋭くします。比較的簡単に出来ると
思います。手で持って1〜2回で簡単に先端を揃えるのはなかなか難しいものです。
木の台を利用されますと楽になると思います。特に細く接木が出来ないのではと
思われる枝は写真のように木の台を用いて穂先を切りますと簡単にクサビ状に
切れます。その接ぎ穂を2年生の台木に接木して大事な穂木は全て利用します。
あまりにも細い穂ですので彫刻刀で切っております。穂を切る台は写真のように
大工さんにいただいたヒノキや杉の木を用いております。ご参考にされてください。
物凄く細い枝の切り方
![]() 細い穂は台の上で。切る長さは 1cmもありません。 |
![]() 2年生の挿し苗 |
![]() 2本接木―大事な品種はすべて どのような枝も全て利用します。 |
![]() 台を確保してあります。 |
クサビ状に削って先端を揃える
![]() クサビ状に切る |
![]() 2.ナイフで先端を切る |
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最後の調整。先端を |
玉之浦の白花― 再び紹介
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鷺浦(白花ーさきほ)ーー五島産 小輪の一重筒芯、玉之浦実生花 私の知る限り玉之浦の交配種としての白花は 初めてではないかと思いますが。この花は五島の 岩永氏から穂木をいただき大事に育ててきました。 今年はじめて咲いた花です。 |
挿し木
今年最後と思われる挿し木をいたしました。接木をした残りの枝ですが、
殆ど上部のタケノコ芽がなく、潜伏芽しかありませんが捨てるのは
もったいないと思い挿し木をしております。この時期ですのでボールペン
から小指位までの太さであればかなりの確率で発根するように思えます。
かなり貴重な品種ですと全ての枝を捨てないで、接木の残りの枝を挿し木して
おきますと9月中旬には半分位は発根すると思われます。上手くいきますと
胴吹き芽も出て捨てないでよかったと思えます。1本の枝から接木、挿し木
さらに残りの今まで捨てていた枝も挿し木と試しております。
枯れてもともとと思って何でも試してみてください。必ず何本かは発根して
新しい発見をされることと思います。
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接木や挿し木をした残りの枝 このように全て貴重な品種は 挿しております。 9月下旬に結果は出ていると 思います。ご報告いたします。 |
その後
パソコンの具合が悪くなり、色々試しておりますがなかなか私の手に負えない
ように思えます。だましだまし使用しております。昨日は取り木の台木に
各地から送られました品種を接木しました。取り木の台木は2ヶ月くらい前に外し
胴吹き芽を確認して、これなら接木しても大丈夫ではないかという時期に行いました。
いつものように何本も1本の台木に接ぎ、鉢に植え替える時いらない枝を整枝し
見栄えの良くなるようにいたします。最近は管理のために台木を短くして
5本〜10本くらい接いでおります。ローソクを使用していますので接木後必ず
水をかけてビニール(ポリ)袋を被せています。支柱も大事だと思います。
今日はアザレア椿がまさに咲きそうです。花付がいいですね。色合いも良いと
思います。また、山百合も咲きだしました。現在6本ありますが30本くらいに
増やそうと考えております。私も家族も他の百合よりもこの山百合が最も気に入って
おります。少し斜面の水はけの良い場所に植えますと絶えないのではないでしょうか。
![]() 取り木の台木に接木 |
![]() 大事な品種を主に接木 |
![]() アザレア椿―良い色です。 |
![]() 山百合― 季節感があります。 |
挿し木
今日は挿し木を300本ほどいたしました。各地区に頼んでありました穂木が
同時に届きましたので1時間ほどかけて葉裏に品種名を書き、300本ほど
挿し木の準備をし、100円ショップの鉢3個に全て挿しました。約2時間費やしました。
葉は2〜3枚残し、ハサミで水平に切りそのまますぐに鉢に挿し、水道水をかけます。
その後、100円ショップの蘭用の支柱を2〜3本立て、ビニール袋に入れて完了です。
同じ品種を1つの鉢に挿しませんので、全て葉裏に品種名をボールペンで
書いております。 最後に、挿し木できない細く芽が伸びていない枝は全て接木
をして安全を期しています。あちこちに同じ品種を挿すことで、同一品種が全て
失敗しないように心がけております。明日,明後日と時間がありましたら挿し木や
接木をされて楽しまれてください。今日挿しました品種の数は40品種以上です。
毎年新しい品種を接いだり挿したりして花の咲く時期を楽しみにしております。
![]() 挿し木― この箱で20箱挿しています。 この品種は玉之浦です。 |
![]() 紅栄の冬場の挿し木―見事に胴吹き 芽が伸びて楽しみです。 |
![]() 太郎冠者の冬場の挿し木―太いほど 勢いが良いように思われます。 |
![]() 緑枝接ぎ―150本ほど接ぎました。 これからまだ接ぐ予定です。 |
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駐車場にこのように大事な品種を沢山吊るして 管理しています。午後から陽が当たらない場所です ので明るくちょうど良い場所のように思えます。 一鉢に20本くらいの接木や挿し木をしてあります。 ここだけでなく、吊るせる場所にはあちこちに吊るして あります。 |
新潟県の椿(雪椿)→津川絞ー 桃色〜紅色に変化、赤色の縦絞、千重咲き
新潟県の雪椿です。ユキツバキノ中でも私が好きな椿です。最近では赤津川絞、 覆輪津川絞
が見られます。絞りの花の中でもとても気に入っている品種の一つです。
絞りの出方が一定しないこともありますが、 トータルで見た場合、人目を惹き、是非とも育てて
いただきたい品種であります。数日前に挿し木と接木をしました。庭を飾る場合、変化のある
花が咲いていますといいですね。知り合いの方が訪れますと、この枝を持ち帰ります。皆さん方は
どのような印象をもたれるでしょうか。 コレクションに加えたいという答えを期待しているのですが。
![]() |
この花は10年位前に入手しました。 とても変化に富み、赤色の縦絞は目立ち、この花の美しさを増しています。 千重咲きの椿の中でも私が好きな椿の一つです。 この花は雪椿でもあります。 |
挿し木
挿し木をして約60日〜90日経過しますと発根しだすと聞いております。
今挿しますと8月下旬から9月初旬には発根しだすのではないかと思います。
管理や気候条件により変わると思いますが、挿し木は非常に多くの苗を得る最も
簡単で確実な方法であると思います。挿し木の仕方については述べるまでもないと
思いますが、それほど神経質にならなくとも大丈夫だと思います。挿し木苗でも
細くて小さいからと言って粗末にしないで下さい。3年経過しますと立派な花が
咲き出すと思います。接木でも咲き出すには2〜3年かかると思います。時々
お話いたしますが、挿し木を購入する良さは値段が安いことですね。
さらに挿し木苗の芽を利用して、9月〜10月に接木しますと1本の苗から3〜4本
翌年には増えていると思います。私はこれは欲しいと思う苗はカタログが届き次第
すぐに注文して、早めに苗が届くようにしております。いつでも台木が準備されている
ことが大事ではないかと思います。もし、台木がなければ沢山ある挿し木苗等を
利用してください。挿し木苗の2〜3年生があればすぐに接木が出来ます。秋の
接木はとても活着率は高く、管理がしやすいです。私は、挿し木の用土は鹿沼の
細粒と蝦夷砂、時に赤玉の小を混ぜて使用しております。私の兄は鹿沼だけで
良く発根しています。また、知り合いの椿歴30年以上の方も鹿沼の細粒だけと
聞いております。各地にそれぞれ挿し木に適した用土があると思いますので、慣れた
土や砂を使用されるといいですね。台木用に少し挿し木をされることをお勧めします。
台木用の品種としては、玉之浦、 乙女椿、 春蜀光等を使用していると聞いております。
どの品種でも大丈夫だと思いますが。ついでに、どうせ挿し木をするなら何本かはボールペン
位の太さも試されてみてください。翌年からすぐに台木として利用出来ると思います。
昨年の7月下旬の挿し木― 小指大〜親指大
昨年の夏には挿し木ですぐに台木が出来ないものかと、色々試しました。
時々経過をお話いたしますが、私の場合、小指大の太さの枝ではほぼ
発根しております。 1.の親指大の太さでは発根はしていますが根が充実
していません。2.の枝はよく発根しております。小指大の太さで発根すれば
すぐに台木として使用できますので便利かと思います。また、挿し木をします枝から
3〜4本枝が分かれている枝を挿し木しますと発根率が良いようにおもえますが?
夏の場合も確実に小指大の太さであれば発根し、鉢に植えられたままで9月〜10月
或いは来年の3月には台木として使用できるのでは。小指大では細すぎるのでは
と思われる方がおられるかもしれません。しかしながら、太い台木でも、春の揚げ接ぎ
では鉢に植えるために、周りの根を全て切ってしまうことがあり、1年目の生育状態は
あまり芳しくないように感じられますが。小指大でも鉢に植えられていますと、成長は
早く比較的長く伸びているのでは。揚げ接ぎでも2年目からは根も充実し、苗も生長
してきます。いずれにしましても、冬場の挿し木、夏場の挿し木、秋の挿し木と1年中挿し木を
楽しみ、挿し木の技術を習得されてください。夏場の普通の挿し木はこれからが適期ですね。
私はすでに、400本ほど挿しております。この湿度ですとまず心配はないと思います。
ハサミで切って挿すだけですので、何本か試して下さい。鉢に挿しましたら水をかけて
ポリ袋かビニール袋で管理してください。寒玲紗も必要だと思います。直射日光には注意
されてください。
![]() 小指大 |
![]() 1.親指大 |
![]() 1.親指大―1の写真の根 |
![]() 2.小指大から少し太め |
アザレア椿の開花日と挿し木
アザレア椿の蕾の多さにビックリしましたが、本日知り合いの人から6月の中旬から
咲き始めているとのことでした。5月の下旬くらいまで遅咲きの花は咲いておりますので
今の状態でもほぼ1年中咲くことになると思われます。その人の話では色合いも比較的
鮮やかであるとの話でした。種子苗もできているとのことでどのような花が咲き、いつ頃
から咲き出すか楽しみにしております。さて、今日は自分の庭の剪定や挿し木等をしました。
今挿し木をしますとほぼ100%位の確率で発根すると思われます。単に上部の細い枝だけでなく
少し太い(小指以下の)枝も試して下さい。あまり多くやりすぎますと、管理が大変になりますので
目の届く範囲内で楽しんでください。私は足場もないほど置いておりますので、中には大事な
接木や挿し木が枯れていることもあります。接木や挿し木をしましたら、必ず支柱を立てて
管理してください。芽が出始めますと水滴で新芽が黒くなり、落ちてしまいます。
今日挿し木をしました品種は都鳥、 白覆輪羽衣、 吹雪侘助、 高台寺白、 黒船、 新世紀
等です。 この中で都鳥はやはりいい花ですね。この都鳥に似た洋種椿でリリーポンズという
椿があります。 私も接いでいますが、とても気に入っている花です。 知り合いの人の話では
この花は葉が都鳥に良く似ていて、都鳥の実生のように思えると話しております。アメリカで
作出された品種かと思いますが、純白で蓮華咲きの大輪の花です。どこかでお目にかかりましたら
1本求められるか、穂木をいただき接木でもされてください。気に入る花かと思います。
アザレア椿― 花芽の多さにびっくり
このアザレア椿は4年位前に購入した苗です。早咲きで知られていますが
もうすぐ開きそうな蕾もあります。私の家では7月に咲いておりますが、知り合いの
地域では6月の下旬に咲いたとの知らせもあります。早咲き以外に朝夕の開閉に
特徴のあるこの椿はこんなにも沢山蕾が付くのには驚きました。
知り合いの人はすでに種子苗があるそうですが、この状態を見ますとますます新花
の期待が持てそうです。もしかすると、本当に1年中椿の花が咲き出す時がくるのでは
ないかと予想いたします。おそらく、すでに新花が作出されているものと思われます。
沢山あります品種の中でもこれほど早咲きで新花の期待が持て、1本求めてみようかと
駆り立てられる椿も少ないのではないかと思われます。色合いもいいですね。
接木の時期ですので、知り合いの方でこの椿を持っている方がおりましたら、穂木を
譲っていただき接木されることをお勧めいたします。写真のアザレア椿の色合いは
良くありませんが、実際は大変良い色合いです。7月中に接木されますと、新芽が
伸びてくると思われますので楽しみです。交配種として大変有望な品種ではないでしょうか。
![]() 少し開きかけてきました |
![]() 蕾の多さにびっくり。 |
![]() 各枝に沢山の蕾が見られます。 |
![]() 昨年の花。 |
香川県の椿→覆輪乙女ー 桃色、白覆輪、紅の絞、千重咲き
7〜8年前に香川県より穂木を送ってもらい接木をしていたものです。
なかなか人気のある椿とのことです。綺麗に覆輪が入りますと人目を惹き
鮮やかなものです。この椿は他府県でも見られるそうですが、同じ品種か
定かではありません。また、糊こぼしも他府県にあると聞きますが、これもまた
確かではありません。もしかすると、何らかの経由で持ってこられたかもしれません。
最近覆輪ーーーという品種が少しずつ増えている感じがいたします。成木になるに従い
覆輪が出やすくなるのでしょうか。源内牡丹も好きな花です。
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庭木に接木
剪定を繰り返しております。全てに枝を捨てるのもどうかと思い2〜3本づつ
挿しております。沢山ありますので、途中でめんどくさくなり、全部捨てようと
思いますが、いつか役に立つこともあるだろうと挿し木にしています。今日は
庭の木を切り新しい品種を接ぎました。最も気に入っている花を接いでできるだけ
穂木を得たいとおもい接ぎやすい高さに切って5〜6本接いでみました。
最上部とその脇につぎ、少し下に2〜3本接いであります。接いだ品種は玉之浦と
香り椿です。これから徐々に庭木に接木をしていくつもりです。このままでは、相当数
捨てるようになると思いますので、できるだけ手のかからない形にしておく必要が
あると思います。接ぎ終わりましたら、ローソクを塗ビニール袋を被せさらにお菓子袋
を被せ、最後に寒玲紗を被せて終了です。もっと暑い日が続きますと、ダンボール
で覆いながら、管理をしていきます。この庭での接木は暑さ路の戦いですので日除け
に注意されて毎日様子を観察してください。成功しますと5〜6品種はいつでもこの木から
穂木が得られますのでらくです。庭木えに接木は珍しい椿や、高価な椿、特徴のある椿を
接木されておくと良いと思います。いつまでも枯れませんし、来客の人達に感動を与えたり
椿を通じて色々な話が発展していき、椿が縁で色々な人達との有効の輪が広がることも
ありますので、これからも挿し木、接木をがんばっていただきたいと思います。
![]() 接ぎ台は翁頭紅です。 A. |
![]() 接ぎ穂の上部−本接いであります。. |
![]() 竹を利用して日除けを作る |
![]() 残りの台木に玉之浦を接ぐ |
接木と挿し木
昨日五島の10品種、枝が届きました。すぐに今日全部挿し木と緑枝接ぎをしました。
挿し木は約100本、接木は30本位です。台木は2年生の種子苗ですので比較的
太さもあり楽に接げました。3年生の台木ですともっと楽で、太さも見栄えがすると
思います。家中接木だらけですので、この種子苗は扱いも簡単で、管理場所も場所を
とらずに、1鉢に30本植え込んでいます。3年後には花が咲き、太さも増し、面白い
姿になっているのではないかと考えられます。今年はすでに180本程度接ぎました。
挿し木はこれからです。明日は五島から送られました玉之浦の挿し木を100本ほど
挿し木の予定です。玉之浦はいいですね。今年4月まで咲き続けていましたが、沢山
ある品種の中では初めての方に推薦できる花の一つかと思います。タマ・グリッタ−ズ
もいいですね。今年は殆どの品種を緑枝接ぎしようと考えています。
外で接木をする場合は曇りの日がいいですね。沢山一度に接ぎますと大変ですので
少しずつ楽しみながら接いでみてください。挿し木は最も簡単な方法ですね。
葉を2〜3枚付けて、斜めでも平らでも切って挿してください。平らでも良く根が出ます。
それから、穂木を水に浸さなくとも、全く発根に影響はないようです。でも、毎年扱いなれた
方法が良いと思います。自分が経験して、自分流の確信が持てた方法が安心して作業が
できると思います。今年も挿し木、接木とがんばってください。
![]() 祷りの女神 |
![]() 黒いダイヤ |
![]() 五島の薫{嘉助) |
![]() 緑枝接ぎ |
![]() 五島の椿ー挿し木 |
![]() 玉之浦 |
五島の椿とヤブ椿
今日も緑枝接ぎと幼根接ぎをしました。数回ご覧いただいておりますので
写真は省きますが、枝を剪定していますので、全部捨てるのはどうかと思い
接いでおります。以前お話しましたが、普通の接木ではこの時期ですので
揚げ接ぎは活着率が良くないと思いますが、緑枝接ぎや幼根接ぎでは
揚げ接ぎでもそれほど活着率は変化がないように思われます。毎回接木の
写真ですので、今日は椿の花をご覧下さい。旅愁は五島の岩永氏の作出
です。旅情の実生とのことです。以前ご覧いただいたかと思います。また、右側
の花は近くの丘で出会いましたか抱え咲きの花です。抱え咲きの品種は比較的
少ないように思えますので、大事に育てております。最近の椿情報ではアザレア
椿が50くらいの蕾を付けております。7月には咲きそうです。1本ありますと
花以外でも種子を蒔かれて新花の期待が持てますね。枝を分けてもらうといいですね。
活着はとても良いと思います。これから接ぐ予定です。
![]() |
旅愁 鮮紅色、筒芯筒蕊・一重小輪 五島の名花20選の旅情の 自然実生であります。 |
![]() |
近くの丘で偶然出会いました 抱え咲きの椿です。 椿が沢山あります場所に咲いて いました。神社やお城等を散策 しますと思わぬ発見があると 思います。 |
挿し木等
毎日庭木の選定をしております。庭中椿の葉に覆われてしまいますので、
毎年この時期に剪定をし、管理をしやすくしております。もう一つ剪定の
目的は地面が見えませんと、いつもじめじめして、落ち葉などがありますと
蚊が湧く原因になりますので特に気をつけております。
今日は剪定しました枝を少し挿し木しました。1.の写真がそうです。小指
位の太さの枝を切り、2〜3本枝分かれしている枝を挿しています。昨年
の経験から小指大の太さと、途中で枝を切り2〜3本枝分れしている状態で
挿しています。1本の長い枝をそのまま挿さないで、5〜6cmで切り、枝分かれを
させています。夏の場合はあまり太い枝は発根しにくいので、小指大までが
良いように思えます。たまたま昨年度うまく発根したのかもしれません。
鉢に挿した後ポリ袋で被せて管理しております。次に2.の写真ですが2月の
挿し木です。全ての親指以上の枝から芽が長く伸びて順調のように思えます。
根が出ている感じもいたします。枝を持って上に上げてみますと、少し抵抗があり、
発根の兆候がありました。取り木もしていますので秋は大変楽しみです。
最後に椿の写真をご覧下さい。五島の品種で晴れ着です。岩永氏の作出ですが
私のコレクションのひとつです。自然実生と聞いておりますが、良い品種を周りに
植えますと、考えられている以上に良花が出現するものだと思います。ここが
面白いところだと思います。相当の種子を蒔いても、親以上の良花が出るのは
極僅かだと言われています。それならば素晴らしいと言われている品種だけを
数十本植えて確認をすると面白い結果が出るのではないかと、素人考えで思います。
宮崎の種牛と同じで最高の品種同士の交配を目指したらどうなるか?良花が出る確率
は高くなるのでは?とにかく色々考えますと椿って面白いですね。試したいことが
まだまだ沢山あるような気がいたします。おそらく一生追い求めていくのではないかと思います。
ところで、椿の花を写真で見ましても分らないことが多いですね。実際花を見て求めたほうが
後悔しないと言われています。花の好き嫌いも人によって違いますので、どんなに素晴らしい
花であっても、違う人が見ましたら他の花を求めるかもしれません。花を判断する基準が
全てクリアーしていましても、 ヒットしたり人気が出るとは限らないからです。自分の目に
かなった花が最も良い花だと思われます。そこに楽しみも生まれ、椿に取り組む意欲が
生まれてくるのではないかと思われます。種子を蒔かれ自分の花を是非作出されてください。
![]() 1.色々な品種の挿し木 |
![]() 1.鉢に挿す |
![]() 2.1月の挿し苗―根が出ているかも? |
![]() 晴れ着―五島の品種 |
接木ー 外気への慣らし
春に接がれました芽が伸び始めてきたと思います。1〜2芽伸び始めましたら
徐々に小さな穴を開け始め、次第に多く、大きく開けて外気に慣らせます。
もうすでに慣らし終わっているかもしれません。外気に慣らしましたら、次に
ポリ袋やビニール袋の上部を徐々に開けて、中の温風を外に逃がします。
私の経験ではいっぺんに袋を外さないで出来るだけ長く被せておかれたほうが
成長が良いと思われます。7月の中旬か下旬くらいまで大丈夫だと思います。
ここで注意されますことは、袋の下部でなく、上部を開けるようにしてください。
下部を開けましても、温風は上部に溜まりますので注意が必要かと思います。
慣れるまで少し難しいかと思いますが、諦めずにがんばってください。
今週から接木等を本格的に始めても良いかと思います。心配な方は7月まで
待ってください。1週間待てばすぐですので、それまでの間どんな品種を接木したり、
挿し木をするか考えて、椿友達に頼んで準備されてください。この時期は苗木が
販売されていませんので、自分の持っている品種か友達に聞いて良さそうな
品種の枝を分けてもらってください。接木の場合は一枝あれば十分です。
何度もお話いたしますが、これから10月にかけて接木が出来ますので、一度
失敗しても、何回も試す機会があります。今年初めて接木にチャレンジされる方は
10月までの間に完全に技術が習得できると思います。接木に慣れておられる方
が周りにおられましたら、最初は是非聞いて、指導を受けられたら良いかと思います。
一度接木の技術を習得されますと、次から次へと接木が出来、大変楽しみが増えると
思います。退職後も楽しむには最適の趣味だと思います。
緑枝接ぎと冬場の挿し木状態
毎日緑枝接ぎをしております。今日で約150本程接いだと思います。
2年生の種子苗を台木として使用しています。簡単に接木が出来ますので
50本位は楽に接げます。結ばなくても良いテープが終わってしまい、100円
ショップの柔らかなテープを使っています。短く切り、さらに幅が広いために
真ん中で裂いて2本にして使用しています。とても柔らかいので使いやすいです。
1本購入しますと200本位縛れるのではないかと思います。今日は2年生の苗
ですので割り接ぎも簡単で大変楽に早く接げました。今日は津黒、出雲大社藪、
黄の旋律、 他に奈良県の椿等接いでみました。津黒は間違って接いである
枝を全部剪定してしまい後悔しております。ざわざわと覆い茂ってきましたので
6月中に殆ど剪定をして、接ぎ木用と挿し木用に少し残すだけにしています。
さて、1月から2月にかけて挿しました太い枝も順調です。私がお知らせするまでもなく、
すでに椿に長年携わっています愛好家や趣味家の人であれば殆どご存知のことで
あると思われます。私がただ知らなかっただけかもしれません。写真1.2.3.のように
殆どの枝から芽が吹き出してきています。以前お話いたしましたが、冬場の挿し木は
親指以上の太さを、 これから夏場にかけては小指以下の太さの挿し木が適しているように
私には思えますが、参考にしてください。色々試しておりますので、台木は殆ど購入の
必要はなく、今日も取り木の台木に20品種接いでみました。これからは楽しみな時期です。
色々工夫されて大いに楽しんでください。 これから4〜5ヶ月間接木、挿し木と楽しめます。
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![]() 1.紅栄の挿し木 |
![]() 2.太郎冠者と今熊谷の挿し木ー 相当太い |
![]() 3.紅栄に胴吹き芽ー太い枝です |
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緑枝接ぎ
1. の写真は2年目の種子苗です。接いで、ローソクを垂らし鉢に植えました。
2.の写真は鉢に植え、鹿沼の細粒と蝦夷砂を混ぜた用土を使用しています。
水道水で水をかけています。接ぎ穂全体にもかけます。
3.。の写真は緑枝と根の両方に接いでいます。 2〜3本接いでも活着しています。
4.の写真は管理場所です。カーポートに吊るしています。午後から日差しが当たりません
のでちょうど良いのかもしれません。今日で10個ほど鉢を吊るしました。
→ 2。の写真では用土は接いだところまで被せています。揚げ接ぎですので出来るだけ
根や接いだ部分が乾かないように深めに土を被せて管理しています。用土も
比較的サーと水がしみ込んで、じめじめしないような土を使用しています。
今日は剪定した枝のハネムーン、 青海姫、 月の輪、 美保の関、 紫泉、 湊晨侘助
等を接木しました。品種を絶やさないためにあちこちに接いでおります。
根を長くするには深めの鉢に植え、時々土を上にかけていきますと根が長くなります。
長い根を2〜3本束ねて鉢に植えても面白さがあると思います。
![]() 1.鉢にまとめて植える |
![]() 2.土を被せ水をかける |
![]() 根が2本出ています |
![]() 長い根を20本ほど作りました |
![]() 3.緑枝と根に接ぐ |
![]() 3.緑枝と根に接ぐ |
![]() 3.緑枝と根に接ぐ |
![]() 4.カーポートに吊るす |
緑枝接ぎ- 昨年の秋の種子苗を台木として
あと2週間で7月です。早いですね。今月の下旬辺りから接木をされても大丈夫と
思われます。挿し木も大丈夫かと思いますが、それほど急ぐこともないと思います。
私は失敗しても関係なく、次々に試しています。5月20日頃の種子接ぎ、6月の初旬の
緑枝接ぎなど今のところ順調です。今日は写真でご覧いただくように、昨年の秋蒔いた
台木に20本ほど緑枝接ぎをしました。この時期ですと全く接ぎ穂は心配ありません。
ある程度固まっていますので確実に活着すると思います。1年生の台木ですので剃刀
を使用するといいですね。私はカッターを使用しましたが、台木が細いので、剃刀のほうが
確かだと思います。この種子接ぎでは、 揚げ接ぎでもそれほど心配がないみたいです。
20本程度ですと1鉢に全部植え込んで、ビニール袋で密閉して管理しています。
1年生の台木ですので根だけしか曲がありませんが、2、3年生苗ですと根以外の
地上に出ている部分にも曲を付けていますので、変化に富んでいると思います。
今日は庭木の剪定をしました。枝が大変多くでましたので、昴、 バターミント、 彩霞、
紫泉、陽の岬U(陽の岬の実生と思われる)等を接ぎました。この種子苗の台木は
9月にはかなり多く採取できますので大変便利です。この種子苗の2〜3年生を台木
としますと大変面白い鉢苗が出来ると思います。椿の種子は椿を楽しむには、大変素晴らしい
素材であると思います。どこでも、 いくらでも入手出来、 経費もかからず、ポリ袋の中で
思いもよらぬ曲が見られるからです。花が咲くまで2〜3年の辛抱は必要ですが。
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今日の作業― 緑枝接ぎ、取り木外し、胴吹き芽の利用
1. 胴吹き芽の利用
相当太い枝を根際で切り胴吹き芽に接木したものです。接木で失敗しましても
この胴吹き芽を利用しますと簡単に接木が出来ますので試してください。
また、根を鑑賞しても面白いと思います。さらに、ある程度長く台木を残しますと
胴吹き芽が10本位出ますので、全ての芽に接木が出来ます。
2. 緑枝接ぎ
今が良い時期ですね。もし、種子苗の台木がありましたら試して下さい。
種子苗の台木ですので作業は簡単です。挿し木苗か種子苗を台木と
する場合はカッターか剃刀を用いると便利かと思います。2.の接木は
胡蝶侘助の3年生です。胡蝶侘助の枝を2本残し接いであります。奈留侘芯、
五月姫、桜島黒髪を接ぎ、台木の胡蝶侘助の花も咲かせるように枝を残してあります。
3. 取り木
何回もご覧いただきますが、何本も取り木がしてあります。3.の取り木は3本の枝を
一つに束ねて根を出させています。それぞれの枝を外して接いでも、そのまま接いでも
問題はありません。私はそのまま接いで後で切り離しております。
→秋から冬場の太い枝の挿し木、 2月〜3月の接木、 5月から6月の種子接ぎと緑枝接ぎ、
3月下旬から6月初旬位の取り木、6月から9月初旬くらいまでの挿し木、 6月下旬から10月までの接木、
11月から太い枝の挿し木と 1年中椿の作業があると思います。この時期以外にも挿し木、
接木と工夫しますと可能のように思えます。1年中ある程度の基礎知識を持って試してみてください。
本当に1年中椿の作業はあるものです。そんなに増やしてどうするんですかと聞かれますが、工夫次第では
必ず役立つと思われます。色々な楽しみ方があると思われます。がんばってください。
![]() 1.胴吹き芽の利用 |
![]() 緑枝接ぎ |
![]() 緑枝接ぎ―今日は20本程接木しました。 来年は3年生の種子苗と2年生の種子苗が 1000本以上用意してありますので忙しく なりますが、大変楽しみです。 |
![]() 2.緑枝接ぎ―3本、 2本と接いであります。 台木は2本とも胡蝶侘助です。 |
![]() 1年経過した取り木 |
![]() 3.1年経過した取り木 |
接木等
今日は知り合いの人の庭の木の剪定のお手伝いをしました。
色々な素晴らしい庭木が植えられています。その中でヤマボウシの写真を撮りました。
沢山の花を付けて今が盛りとばかり真っ白な花を咲かせていました。広い庭ですので
ヤマボウシにぴったりの場所かと思えました。その他に枝垂れモミジ、松、マキ、梅、
三つ葉ツツジなど剪定をしました。 さて、5月20日から試しております種子接ぎ、緑枝接ぎ、
挿し木等全て順調のようです。管理は全て駐車場にて行っております。駐車場
の支柱に吊るしてあります。半日陰で場所として適しているみたいです。全て内側に小さな
ビニール袋外側に大きめのポリ袋を使用して吊るしています。この時期で大事なことは
湿度のような気がいたしますが?内側の小さなビニール袋の中に少し水を入れ、或いは
1週間に一度くらいの割合で霧を吹いています。密閉しておけばそれほど気を配らなくても
大丈夫かと思いますが。これからまだまだ緑枝接ぎの適期です。何本か試してみてください。
種子接ぎも適期かと思います。失敗してもいいではありませんか。必ず自分なりの技術を習得
されると思います。接木では10月まで何回も試すことが出来ます。諦めずにがんばってください。
![]() ヤマボウシ |
![]() 種子接ぎ |
![]() 種子接ぎ |
![]() 緑枝接ぎ |
![]() 緑枝接ぎ |
![]() 接木して挿し木 |
緑枝接ぎ( 新梢接ぎ )
2〜3年前よりこの時期に緑枝接ぎを行っております。新芽が固まってきましたこの時期に
行います。地域により多少接木の時期が異なるかと思います。私は5月20日より種子接ぎ
やこの緑枝接ぎを試しております。時期的にはこれからが最も良い時期かと思います。
私は昨年と今年の種子苗を台木にしております。今年の種子苗は細く接木しにくいかと
思われます。やはり2〜3年経過した種子苗を台木としたほうが接木しやすく、成長も早いかと
思います。写真の台木は昨年の種子苗の台木です。ある程度の太さもあり接木がしやすいです。
100円ショップのカッターと100円ショップの柔らかなテープを使用しています。接いだ後は
いつものように縛ったテープの上下にローソクを垂らし、鉢に植えます。上から水をかけて、
内側は小さめの柔らかなビニール袋で密閉し、外側は営業用のポリフクロで被せて駐車場に
吊るしておきます。台木は毎年秋に採取して蒔いてありますので、非常に助かります。
3年生の種子苗ならばもう少し太く、鉢に植えても見応えがあると思われます。秋に種子を採取され、
毎年蒔かれますと100本くらいは毎年鉢苗としてすぐに皆さんの庭先を飾ることが出来ると思います。
この種子苗に接木する時、枝でなく、根についでも活着率は殆ど同じようです。また、2〜3年生の台木ならば
緑枝と根の2〜3箇所に接ぐことも出来ます。色々ためされてください。テープだけの場合は上から
水などはかけてはいけません。接ぎ口から水が入り活着しなくなります。この接ぎ方はコウベ・
カメリア・ソサエティーの解説を参考にして、毎年楽しみで行っております。さらに、時々お話いたします
つばきの椿さんのブログや五島の岩永氏の説明を参考にしております。
![]() 緑枝接ぎ |
![]() 出雲大社藪 |
![]() 紅栄 |
![]() 津黒 |
接木の準備→取り木
6月もすでに一週間経過しました。 本格的な接木、挿し木の時期に迫っております。
今日も20本程種子接ぎをしました。今の時期ならば今年伸びた枝も固まっており、
とても良い時期だと思います。。5月に試しました種子接ぎも順調です。また、4月13日
に芽が動き出していました接木も上手くいっております。今年はそれぞれ早いと思える
接木、挿し木を行いました。いかに穂木を活着するまで、生き生きと保つかが大事なように
思えます。そのために、内側のビニール袋内の湿度に的を絞り駐車場の半日陰の場所に
吊るして管理しております。時々霧を吹き湿度を保っています。また、挿し木の場合用土が
大変重要になってきます。桐生砂の細粒と蝦夷砂を中心として、時に赤玉や桐生砂の小
を少し混ぜることもあります。用土に関しては各地それぞれ違うと思われます。各地の最適
の用土を使用してください。今日は接木の準備として取り木を外し鉢に植えました。
この作業は今年2回目になります。前回の取り木の台木と合わせて十分なくらいの台木です。
来年からは、取り木の台木に加えて、秋〜冬場の太い挿し木がが用出来るのではないかと
思えます。 さらに、挿し木の2〜3年生の苗木も使えますので6月下旬から10月まで挿し木、
接木と大いに楽しめるかと思います。 今日は写真1.のように胡蝶侘助の枝に3本接木をして
挿しました。挿し木自体は少し早いと思いますが、いくらでも枝はありますので、6月いっぱい
楽しんでみるつもりです。 普通の挿し木と違い接木して挿しますので、2〜3注意が必要かと
思います。湿度と用土かと思います。各枝の接いだ部分まで薄く用土を被せ、内側のビニール
袋内に水分を含ませできるだけ湿度の管理に気を配ります。7月になりますと高温になりますので
半日陰で、明るい場所で管理することが大事になります。今のところ駐車場に吊るす考えです。
![]() 1.胡蝶侘助に3本接木して挿し木 ボールぺン位の太さが適しているのでは? |
![]() 3本太めの取り木 可能な限り接木の予定 |
![]() 12本取り木ー 1本の枝に10本以上 接木予定 |
接木の準備→取り木
色々な事が試せる時期になりました。これからは大変楽しみな季節であると思います。
昨年行いました取り木を10本ほど外して下旬に行う接木の準備をいたしました。
10本もありますと今年の夏の台木は十分かと思います。枝分かれをしていますので
1本の木に少なくとも10本は接げると思います。これほど早く間単に太めの台木を
得られますので便利ですね。鉢に植えて接木の準備をいたしました。また、取り木を外して
すぐに接木して鉢に植えて管理しても、全く心配はないと思います。ただし、普通の接木
ではこの時期の揚げ接ぎは心配ですね。1.の枝ですが取り木ををしようとして、枝を削って
そのままにしておいた状態です。肉を巻いた状態で枯れませんでした。1年経過しております。
これから鉢や庭に挿して発根するか観察する予定です。もし発根すれば、これから取り木したい
部分に太目のハリガネを巻いておきますと、肉が盛り上がりますので、それを切って挿せば
台木として利用出来るかもしれません。いろいろ試してみるつもりです。いずれにしましても、
取り木は短期間に鉢苗や花を観賞出来る良い方法かと思われます。
今日はさらに花梅の種子を集めてきました。毎年蒔いておりますので、これも楽しみです。
近くに梅林がありましたら集めて楽しんでみてはいかがでしょうか。花梅ですと種子を採取
しても大丈夫かと思います。管理人がおられれば一言お話して、採取してください。
![]() 見事に根が出ております。 |
![]() 枝分かれしている下で取り木を かけますと発根しやすいのでは。 |
![]() 1.枝を削ったままで放置 |
![]() 珍しい雑木の挿し木 果たしてうまくいくか? |
接木して挿し木の試み
6月に入り天候も落ち着いています。2週間後には接木や挿し木の準備に入る
方もおられると思います。私も種子接ぎや雑木の挿し木を楽しんでおります。
種子接ぎは2週間経過しました。今のところ順調です。5月の20日頃でしたので
少し早いかと思いましたが、大丈夫みたいです。今頃種子接ぎをしますと完全に
成功すると思います。今日は若い枝に接木をしまして挿し木をしました。挿し木は
時期的に少し早いと思いますが、用土と管理次第では上手くいくのではないかと
試しました。それぞれの枝に2〜4本位接いであります。用土は鹿沼土の細粒と
蝦夷砂を混ぜています。水はけが良く、ある程度水分も保てる用土かと思います。
緑の枝に数本接いで、少し枝が長いですので接いだところまで薄く用土を被せて
各枝と接ぎ穂が湿気を保てるように管理しています。さらに小さめのビニール袋
に水を含ませ枝全体に被せ、外側に大き目のポリ袋を被せ駐車場に吊るしてあります。
内側の小さなビニール袋は接ぎ穂の芽を出させるために湿度を維持するためのものです。
芽が伸び始めますと発根が促がされると思いますので、袋内の湿度の維持は大変
大事な要素かと思います。台木の枝はそれほど太くなく、昨年の枝を利用しています。
今までの経験で、これからの挿し木は小指以下の太さであれば発根率は高いかと
思います。ボールペンの太さの枝に接木して挿し木をしますと結果が良いように
思います。その点冬場の挿し木と全く逆のように思います。この接木して挿し木をする
試みも7月にするほうが良いと思います。発根率が違うと思われます。さらに、沢山
接いで、枝が長ければ長いほど、それだけ枯らさないで体力を維持する管理が難しく
なると思います。初めてのときは、できるだけ1枝に1本だけ接いで、接ぎ穂が枯れないように
袋内の湿度をいかに保つかが大事になると思われます。私は常にローソクを使用していますので
接いだ後水をかけ、 さらに時々様子を見ては接いだ苗に水をかけて湿度を保っています。
カルスが形成され、癒合し、発根して枝自体が自力で水分(養分)を吸い上げるまで、
人為的に水分を補給してやらなければなりません。私はローソクを使用していますので
接いだ穂は水をかけても全く影響ありません。接いで縛った紐の上にローソクを垂らし
絶対に水が入らないようにしてあります。おそらく、接ぎ穂を枯らさず台木からの水分(養分)
を枝自体が自力で供給出来るまでの管理をいかにするかの戦いかと思われます。
それには用土と湿度の問題が生じます。それに管理場所が大事ですね。
6月の下旬になって試しますと、この試みの成功率は高まると思われます。
![]() 接木して挿し木 |
![]() 雲竜椿に接木して挿し木 |
![]() 雲竜椿に接木して挿し木 |
![]() 1本の枝に4本接木 |
昨年の今頃のページ→取り木
昨年のちょうど今頃のページです。取り木について書いてあります。まだ取り木は間に合うと
思います。是非試してみてください。取り木をされる時は枝が2〜3本出ている少し下に取り木
をかけてみてください。発根率も良く、各枝に数品種接木が出来ると思います。以下の内容は
昨年書いたページです。
時々取り木についてお話いたしますが今日2〜3本取り木を外しました。見事に根が出ております。
昨年の5月に取り木をしました。ちょうど1年経ちました。おそらく挿し木の10年位はあるのでは。
鉢に植えて夏には接木する予定です。1本に10品種位接木をしまして楽しむつもりです。
@はある程度曲があり2本枝がありますので面白い接木が出来ると思います。
小指位でも曲さえあれば大変味のある接木が出来ると思いますのでこれからでもぜひ試してください。
これほど早く曲のある台木作りはないと思います。楽しみは増すばかりです。
→ 取り木も色々な面で優れています。相当の太さの台木として利用出来ます。次に鉢盆栽として
短期間に鑑賞できます。また、ある程度の太さですと10品種以上接木が出来ますので、5〜6本
の台木がありますと、それだけで椿の花を見るのには十分なくらいです。5〜6鉢ならば管理も楽
ですし、他の花とともに楽しめると思います。がんばってください。
![]() @昨年の取り木 |
![]() 根の出方 |
接木予定品種 陽の岬、 月の皇子、 紅栄、 細御前、 島の娘、 友の浦、鷺甫、 夕日、 白手香、浅茅白、 湊晨侘助 |
![]() |
![]() |
取り木の台木に接ぐのは 大変楽しみです。 このように数品種接ぎますと 置き場所の心配もなく、花を 楽しめると思います。 |
冬場の挿し木とアザレア椿
冬場の挿し木については100%大丈夫だという確信はありませんが、友達や
私の試みでは、皆さん方に試してもらっても大丈夫ではないかと思われます。
それも、太い枝 ( 親指以上の太さ )が良いと思われます。長さに関しては
15cm〜30cm位が良いのではないかと思います。地中に挿す深さは枝の半分から
三分の二位で試しております。丸裸の棒状の枝よりも小枝を2〜3本付けて挿す方が
発根が早いのではと思われます。 さらに、庭と大き目の鉢に挿してあります。
時期的には秋の11月から3月の初旬頃が良いと考えられます。秋の挿し木では
先日ご紹介いたしました大学の先生の自宅で成功しております。小枝を付けております。
私が感じますには、太い冬場の挿し木はそれほど神経質になることはなく、庭や鉢に
ある程度の長さで挿して置けば発根すると思われます。注意していますことは、切った枝の
最上部に樹液が流れないように接ぎ蝋を塗るか、ローソクを垂らすことと、寒玲紗等で
直射日光を予防することです。下の写真のように鉢に挿して管理しています。
次に、アザレア椿ですが花芽が沢山見られます。早ければ7月から咲き始めますので
大変興味のある椿ですね。知り合いの人はすでに、このアザレアの種子苗が出来て
花が咲くのを待っているそうです。 このアザレアとの交配種は私にとっては最もわくわくする
事柄の一つです。もしかしますと、5月や6月から椿が咲き始める可能性があるからです。
園芸品種の太い挿し木、 取り木による短期間の太い椿盆栽の作出、 そしてこのアザレア
椿との交配による新品種の作出と次から次へと夢が膨らんできます。椿って1年中作業があり、
飽きることのない趣味ではないでしょうか。 本に書いてない事とも沢山ありますね。昔みたいに
技術や芸をひそかに学ぶ時代ではないと思います。どんどん自分の知っている情報を発信して
皆さん方に試していただき、 そこから新たな知識を学び取ることが出来ればうれしいですね。
明日から6月です。色々試すには良い季節です。良い成果が上がるといいですね。
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上の写真は全て挿し木です。この状態が 10月まで続くとうれしいです。 下の写真はアザレア椿です。このアザレアの 種子を楽しみに待っております。 新品種を作出出来る期待があるからです。 1年中椿の花が見られる夢を追い求めて。 |
太い挿し木と取り木等
5月もいよいよ終わりですね。早いもので、少し前に接木や挿し木をしたばかりのように思えます。
今日は以前ご紹介しました大学の先生の庭で太い挿し木をされた枝から胴吹き芽や枝から
新芽が伸び始めました。先生の話によりますと、福岡県で先生の父親が椿が好きで沢山の
接木をされていたそうです。父親の影響を受けて先生も椿に興味を持たれ、椿を楽しんで
いるそうです。太い枝の挿し木も父親が試しているのを見て覚えていたようです。
写真の挿し木は11月にされたそうです。枝を2〜3本つけて半日陽の当たる場所に挿して
あり、他に3〜4本同じように芽が伸びておりました。冬場に挿しました枝よりも芽の伸長が早く
完全に成功したように思えます。太い枝の挿し木は秋から冬にかけてが適期のように思えます。
これで、ますます太い台木が得られる幅が広がり楽しみが増えました。
挿し木以外に取り木も楽しんでおります。今年は台木に使用する取り木以外に、すぐに鉢に植えて
花が見られる園芸品種の太い枝も取り木をかけております。写真ではアケビと月照の枝です。
アケビは挿し木もすでに芽が沢山出ております。椿では月照、 一子侘助、 おにゆり、 タマ・ピーコック
出雲大社藪等相当の太さの取り木を試しております。庭では、ハリガネで曲を付けて台木として
太らせている実生苗が育っております。根はポリ袋の中で2〜3曲ついていますので5〜6曲くらい
曲があると思います。3年目の来年掘り上げて接木をする予定です。今日は沢山の色々な枝を
挿してみました。写真のように駐車場の支柱を利用して棚を作り綺麗に挿し苗を揃えました。
これから毎日雑木の挿し木と椿の種子接ぎで楽しんでいくつもりです。
![]() 庭での太い枝の挿し木 |
![]() アケビの挿し木 |
![]() 月照の取り木 |
![]() 種子苗の曲作り |
![]() 挿し苗の置き場所 |
取り木はまだまだ大丈夫です。 小指位でも試されてみてください。 毎年芽が伸長し剪定や整枝をされる と思います。自分で色々試されるのも 楽しみではありませんか。鉢の少し大きな 枝でも試されて増やされてください。 |
庭木への接木等
枯らさないで、最も安心していられ、管理も楽で、接ぎ穂も十分得られ、取り木で
盆栽にも出来るという大変便利は方法がこの庭木への接木です。
昨年の9月〜10月にかけて接木しました芽が伸び始めてきました。この庭木への
接木は9月〜10月にかけて行うのが管理も楽で活着も良いとおもいます。
春と夏の庭木への接木は暑さのため外での管理が大変だと思います。9月過ぎですと
暑さも和らぎ始め、成功率が高く、来年の春に芽が伸び初めてきます。
庭木ですので、成長も早く沢山の穂木が利用出来ます。水くれや、施肥等の必要もなく
全く手間がかかりません。活着してしまえば本当に手間がかかりません。庭木ですと
各枝に沢山の品種を接げます。狭い庭で沢山の花を観賞するには、1本の庭木に
沢山の品種を接いで楽しむには庭木への接木は良い方法ではないかと思いますが。
さて、椿以外に相当の挿し木をしております。写真のように冬場に挿しましたアケビです。
何本か太いアケビの木を育てておりますが、来年2月頃に挿し木をされてみてください。
ツルウメモドキも冬場の挿し木で育つみたいです。写真のように色々な花を楽しんでおります。
季節ごとの花を楽しめて楽しいものです。バラなども野バラに接木して楽しめます。
色々なことに興味や好奇心をもたれると楽しみもそれだけ多くなると思います。植物は
いいですね。色々な人とのーーーーもなく、 楽しみと落ち着きを与えてくれております。
![]() かぎろいー金花茶交配種 |
![]() 琉球白妙―千重咲きの花 |
![]() 津黒― 接木3年目 |
![]() 太いアケビの挿し木。芽が伸び始めて きました。腕の太さくらいです。 |
![]() バラ |
![]() セッコク |
![]() アケビ |
![]() 伊吹ジャコウソウ |
この時期の作業等
高温多湿の時期になり、新芽が勢い良く伸び始めております。この時期には、特に鉢植えの
苗には水やりを控えめにして、花芽の形成を促がすように言われております。
一番問題なのは枯らしてはいけませんので鉢の乾燥状態と何処に置いてあるのか
、さらに新芽が垂れ下がっていないか確認して水やりをしてください。
これからは肥料は控えた方が良いと思います。花芽がつく時期ですので。色々試しながら
自信を深めていってください。庭木や大きな盆栽はそれほど気にしないでも花は咲くと思います。
この時期からチャドクガの幼虫が発生しますので時々見回り、気がつきましたら葉ごと取り去り、
足で潰してください。或いは気がつかない所に発生しているか分りませんので、一度ぐらいは
消毒をされることも必要かもしれません。
さて、接木にも色々な接ぎ方が本等で説明されております。この時期では呼び接ぎがいいですね。
9月頃まで楽しめると思います。成功率はかなり高いと思います。盆栽などには三角接ぎが奨励
されていると思います。少し難しいかと思いますが。コブや台木の接ぎ目が気にならない良さが
あると思います。単に接いで花を見るだけならば、切り接ぎ、割り接ぎ、瓶接ぎ、胴接ぎで良いと
思います。 これから私が目指している増やし方は、少し太くして庭木にして取り木をかけたり、
冬場の太い枝の挿し木が良いと思われます。最も手軽に、コブ等の見苦しさもなく、台木の心配も
なく、さらに普通の挿し木の何倍もの太さの苗木を短期間に入手出来ることです。取り木をかけたり
挿し木をする時の注意点が多少ありますが、そのまま盆栽に仕立てられますので、お勧めかと思います。
もう少しで挿し木、接木と楽しみですね。少し太めの庭木がありましたら、取り木を楽しんでみてください。
1月の挿し木状態等
冬場の挿し木 → 1月〜2月にかけて挿しました色々な太さの枝も順調に胴吹き芽を伸ばし
始めました。枝を何本か残して挿したり、全く何も付けずに挿したりして
試しました。胴吹き芽だけの場合は写真1.のように少し芽の出方が遅いようです。
ぶつぶつと胴吹き芽が少し出始めたばかりです。
枝を数本残して挿しました枝からはA.B.の写真のように新芽が長く伸び始めて
います。300本ほど挿しました枝は殆ど胴吹き芽や2〜3本残した枝から新芽を
勢い良く伸ばしています。このまま10月まで順調であれば私にとっては
椿と向き合う新しい段階に入れそうです。庭での挿し木よりもポリ袋の中での
挿し木のほうが私にとっては成績が良かったみたいです。(今のところ)
10月になりましたら、発根状態を確認したいと思います。
挿し木苗に接木 → 毎年挿し木をしておりますと、次から次と増え続けますので、昨年から接木の台木
に用いております。比較的若木ですので挿し木の2〜3年の苗は接木に向いていると
思います。園芸品種苗ですと、もったいないと思いますが、置く場所がなくなり
管理も大変になりますので、接ぎ台として便利だと思えます。2〜3年の挿し苗が
ありましたら、今年の夏の接木で試して下さい。1本の台木に4〜5本の穂が接げると
思います。できれば、揚げ接ぎよりも、鉢に植えられている台木を使用してください。
夏でも揚げ接ぎが全くダメとは言えませんが、鉢に植えられている苗のほうが全ての
点で安全であると思います。ただし、夏場に取り木の台木では全く失敗はありません
でした。運が良かったのかもしれません。でも、失敗の危険性があることはしないほうが
いいですね。7月から10月まで4ヶ月間接木が出来ますので楽しんでください。
今年中に芽を伸ばしたいときには出来るだけ7月中に接いでください。
![]() 1.紅栄の挿し木―太い枝から胴吹き芽 |
![]() A.今熊谷の挿し木―懐中電灯の太さ |
![]() B.色々な品種の挿し木 |
![]() 挿し木苗3年生に4品種接木 八重白玉、舞の袖、八重日光、エレナ |
実生花と種子接ぎ
今日玉之浦の実生花が誕生しました。種子を蒔いて5年目です。長いようでしたが
他の接木や挿し木等に夢中になっていましたので、それほど長く感じませんでした。
この時期ですので、白覆輪は僅かですが、八重咲きですので、今年から来年にかけて
どのような花が咲いてくれるか期待が大きいです。種子を蒔いて管理さえ良ければ
毎年順次咲いてくれますので、私みたいな素人には、椿の花は最も簡単に新花を作出
できる植物の一つではないでしょうか。玉之浦は何故か今まで咲いた花では一重が
多かったのですが、今年初めて八重が咲いてくれました。玉之浦の一重は数多く見られ
ますので、今後は変化のある色合いや花形の作出に夢をかけたいと思います。
今日も種子接ぎをいたしました。種子や根、新芽に接いでみました。そのあと、写真のように
駐車場に吊るしました。意外と明るく、日陰にもなり管理が楽かもしれません。あと1ヶ月くらいで
挿し木や接木の時期になりますので、この種子接ぎはあくまで楽しみで行っております。
この種子の利用方法は2〜3年太らせ曲を付けて接木をされた方が見応えがあるのでは
ないかと思えますが。小さな鉢で1年生の接木苗を植えますと、見応えのある苗木に成長
するまでかなりの時間がかかるのではないかと思われます。夏場に接木を予定していましたら、
できるだけ鉢に植えられた台木を利用してみてください。鉢に台木がない場合はこれから
何本か鉢に植えられて準備をされると良いかと思います。管理の面で楽かと思います。
私はこれから、枝に接木して挿し木をする予定です。この時期では太い枝よりも小指
位の比較的細い枝に接木して挿し木をするほうが活着率が良いように感じます。この数年間の経験では
小指大の夏場の挿し木は大変発根率が良くうまくいっております。ですから、小指大の枝に
接木して挿し木をしますと台木が必要でなく、枝さえあれば増やすことが出来るのではないかと
感じております。これからは暑さとの勝負ですが、管理の面で十分配慮が必要かと思います。
![]() |
![]() |
玉之浦実生花 5年目にして咲きました。外弁と内弁に 僅かに白覆輪が見えます。八重の中輪 ですが、来年度どのような覆輪花を見せて くれるか大変楽しみです。今年すぐに何本か 接木をして育てたいと思います。 |
![]() 種子接ぎ |
![]() 発芽していませんので根に接ぐ |
![]() 新芽に接ぐ |
![]() 駐車場に吊るす |
種子接ぎと4月13日の接木
夏のような気候になりました。椿の枝も伸び始め、6月に一度剪定をしなくてはなりません。
毎年6月に剪定をしております。少し挿し木には早いと思われますが、枝で庭中が茂って
しまいますので、挿し木と接木用の枝だけ残して7割くらい切ってしまいます。消毒の作業を
楽にするためです。さて、写真1.のように種子接ぎをしました。これは2〜3年前にコウベ・
カメリア・ソサエティーの解説を参考にして、毎年楽しみで行っております。この種子接ぎは
発芽種子に割れ目を入れて接木する方法と、発芽種子の新芽に接木する方法の2通り
の方法が解説されております。種子の新芽に接木するときには、前もってポリ袋の中で
曲を作っておかれた方が接いだ後、見応えがあり、鑑賞価値が高まると思います。
次に4月の13日に接木した芽が伸び始めました。以前一度遅すぎるのではないかとお話
しましたが、写真のように順調のように見えます。通常接ぎ穂は休眠期に彩穂して接ぐのが
最も適していると説明されております。私が接木したときの状態は芽が完全に動き出し、
樹液も流れ出している時でした。捨てるのはもったいないと思い、接いで見ましたが、
今のところ大丈夫みたいです。まだ安心は出来ません。穂木自体の水分で芽が伸び始めて
いますので、カルスの癒合が始まり、台木からの水分を得られる状態にならなければ、
失敗してしまうと思います。そこで、できるだけ台木からの水分を得られるまで、写真のように
雨傘用のビニール袋に水を入れて湿度を保ちカルスの癒合が始まるまで穂木を枯らさないように
努力しています。もし、この接木が成功しましたら、ご報告いたしますので参考にしてください。
同じ場所で1月に接木したり4月に接木したりしております。穂木の入手時期により接木の時期が
違いますので、できるだけ色々試して、とっさの接木に備えたいと思います。いずれにしましても、
湿度が接木の大きな要素であるように思えます。
![]() 1.種子接ぎ |
![]() 2.4月13日の接木 |
![]() 2.4月13日の接木 |
![]() 2.4月13日の接木―屋久島リンゴ椿 |
![]() 3.雨傘用のビニール袋で湿度を保つ。 |
![]() 瑞祥ー 整枝して植え替えました。 |
冬場の挿し木
冬場の挿し木を見るのが楽しみです。接ぎ穂の伸びや、胴吹き芽がどのくらい
伸びているか確認して、挿し木が順調かどうか判断しています。
今日の挿し木の変化は、枝を切った上部の部分が、カルスを形成し始めたことと、
腕くらいの太さの枝に胴吹き芽が伸びてきたことです。自分が目指しています
今年の目標に向かって少しずつ手ごたえを感じているところです。知り合いの
人に聞きました所、昔からこのような挿し木はしているとのことでした。
何も新しい試みでもなく、 本等に詳しく書かれていないだけのことだそうです。
でも、私にとっては、自分で試行錯誤しながら、 わくわくした気分で最終コーナー
を目指しています。これだけの太い枝が発根してくれますと、接いで増やすことよりも、
次は交配だけに的を絞って打ち込みたいと思います。今年は大変楽しみな年に
なりそうです?この冬場の挿し木で皆さん方も、色々な椿をより早く増やされ、
椿の花がより身近な存在になってくれるとうれしいですね。
![]() |
見えますか。枝の最上部の カルスの形成部分を。 ここまできますと少し安心 出来るのでは。 この枝は途中に接木もして います。 |
![]() |
琉球白妙 遅咲きなのか分りませんが、 沢山咲きだしています。 千重咲きの中輪ですが、 私の好きな花です。 |
![]() 挿し木― 胴吹き芽が伸びています。 |
![]() ここまできますと、毎日見るのが楽しみです。 |
太い挿し木の胴吹き芽 次々と胴吹き芽が伸び始めています。 初めての試みでしたが、こんなにも簡単に 上手くいくのだろうかと少し心配しています。 とにかく1年に一度しか試すことが出来ませんので、 かなり沢山挿しています。 |
椿の楽しみー 冬場の挿し木
1月下旬から3月初旬にかけて挿しました太い枝の状態を少しご紹介します。
全て順調に庭や鉢で順調のように思えます。太い枝は全て丸裸の枝と細い
枝を2〜3本残して挿してあります。今のところ残してあります枝から全て新芽
が伸び始めて、発根に良い結果をもたらすのではと思います。細枝を何も
残さないで挿しました太い枝からも少し胴吹き芽が出始めております。
全部で何百本と挿していますので、半分発根するだけでも大成功です。
この他に接木して挿してあります枝もありますので、これからは管理に重点を
移したいと思います。特に寒玲紗などを用いて直射日光に気をつけたいと思います。
根に接木しますと、新芽が伸び始め、発根を促がすと思われます。同様に、挿し木
においても、胴吹き芽が伸びてきたり、枝に残しました細枝から芽が伸び始めますと、
発根をし始めるのではないかと思います。ですから、胴吹き芽や残した枝からの新芽の
成長が大いに発根を促がす大事な要素になると考えております。
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1月の下旬に挿しました。手前の横に なっている枝です。2本だけ細い枝を 残しています。その枝から新芽が伸び て育っております。庭の挿し木では まだ胴吹き芽が少ないです。でも残し ました細い枝から新芽が伸びて きていますのでこのままの状態で9月 を過ぎれば良い結果が報告できる と思います。 |
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この枝は五島の紅栄です。 鉢でポリ袋を用いて管理して いましたので、胴吹き芽が出て きました。残した枝からも芽が 伸びています。相当太い紅栄 の枝からも少し胴吹き芽が 出始めております。 |
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左側の写真は鉢に挿しました枝です。 30本くらい挿してあります。細枝を2〜3本 残して挿してあります。全て新芽が長く伸びて きました。根に接木して、新芽が伸びてきますと 私の経験から100%成功いたします。芽が伸びて きますと、それに伴って発根を始めるのでは ないかと思われます。右側は紅栄の挿し木です。 |
椿の楽しみ
A. 庭木に接木
写真1.のように庭木に接木してその穂を利用する方法です。
以前にも何回かお話いたしましたが、庭木に接木しておかれると、
とても便利です。保存、接ぎ穂の利用、花の観賞等にいいですね。
特に絶対枯れませんので。次に毎年穂が沢山得られます。
それも、1本の庭木で、大きさにもよりますが、何十品種も接げると思います。
庭木に接ぐ場合は、普通の接木と同様に、全ての枝に同時に行ってください。
今年はこの枝、来年は違う枝等別々に接木をされないほうが、活着率が良いと思います。
B. 種子苗 一般的に交配による新花の誕生には種子を蒔いて4〜5年ですが、その後2〜3年は
様子を見ます。きちんと固定したかどうか確認して世に出ると思います。さらに、生産業者
に方々においては、その誕生した新花がヒットするまで数年を要すと思われます。
どんなに良い花でも世に出て5年〜10年かかることもあるようです。ですから、
一つの花が誕生して人々の評価を得るまでには相当の年月を要していると思います。
それでも、交配を繰り返し、新花を誕生させる努力は必要です。ここに、これからの
椿の命運がかかっているように思えます。個人でもいいですが、何人かのネットワークが
大事になってくると思います。特に、地域地域での活動が大きな柱になるような組織体
が大事ですね。営利を目的とすることも大事ですが、生活の中に根ざした椿の存在を
アピールしていく努力が大事かと思います。写真2.では五島の椿(8品種80本)が3年目を
迎えています。今年花が咲くかもしれません。昨年今年も種子を蒔きました。その数約500
位だと思います。毎年繰り返して蒔きますと、4年目位からは毎年新花が見られるように
なります。その新花誕生の感動と喜びを自分ひとりではなく、周囲の人達と共有できることが
椿の普及の意味において大事かと思います。自分を捨てて、周囲の人を育てていってください。
C. 胴吹き芽に接木
台木を切って、胴吹き芽に接木すると、大変活着が良いです。接木で失敗しましても
胴吹き芽を大事に育てて、7月〜10月までに接木をされてください。写真3.では
1本の胴吹き芽に2本接いであります。とても良く活着いたします。接木に失敗しても、
がっかりしないでください。それよりも5〜6本の胴吹き芽が出れば、その胴吹き芽全部を
大事にして、7月以降に接木されてください。失敗したためにより多くの品種が接木できます。
→これからは葉が固まり次第種子接ぎや挿し木を考えております。挿し木は1年中試すつもりです。
椿だけでなくあらゆる樹木の挿し木を考えております。今日は桜や吊花、ニシキギ、胡桃など挿しました。
来週はテッセンやハゼの木等を挿す予定です。最初から結果を考えずに楽しんでいこうかと思います。
![]() 1.庭木に接木 3年目ですがかなりの穂が得られます。 |
![]() 2.五島の種子苗 今年辺り花が咲くのでは? |
![]() 2.五島の種子苗 色々な葉が見られます。 |
![]() 3.胴吹き芽に接木 1本の枝に2本接木 |
奈留侘芯→岩永 章氏
本日五島の岩永氏より五島産の椿奈留侘芯について便りがありました。
要約してみますと、 紅色一重の極小輪。筒咲きで侘び芯花。世界一小さな椿。
稀に二つの花がくっついて一つになった咲き方もすると述べられています。
11月〜5月まで咲き続ける花期の長い花で、花だけでなく、今年は
葉にも変化があり、連理葉(二枚の葉が一つになった葉)、やらんちゅう葉が
出るとのことです。今年は侘芯花であるが正常花が現れ一個だけ果実が
成長しているようです。
→一休同様に月の皇子、そして奈留侘芯と果実が見られるとのことです。通説では侘芯
花は結実しないとのことですが、ここが面白いところですね。自然界では我々が頭で
考えられないことが起こるのですね。最近では交配による新花の誕生の率が多くなって
いるようですが、時々椿の新花を探しに山歩きすると思わぬ花に遭遇することがあるかも
しれません。視野を広くしながら、好奇心をもって椿と取り組みたいですね。
![]() |
胴吹き芽を残したままの接木の成長過程 数回ご覧にいただきますが、何の心配もなく 育っております。胴吹き芽は10本出ております。 あと1.5ヶ月後には10本の胴吹き芽に新しい品種を 接ぐ予定です。秋までには接いだ芽は相当伸びると 思いますが、途中で少し短く切り、胴吹き芽の接木 とのバランスをとるつもりです。 |
椿の楽しみ
交配→椿の種子を蒔きますと新花が出やすいと言われております。
自然交配にしましても、人工交配にしましても楽しいものです。
しかしながら、花が咲き出すまで少し時間がかかるために、
誰もが簡単にやって楽しんでみようという段階にまで達して
いないのが現状ではないでしょうか。さらに、せっかく咲いても
今まで以上の素晴らしい花の誕生はほんの僅かしかないと
言われております。それでも、営利を目的としなければ、色々な
楽しみの一つとして交配を続けられれば、全く変わった素晴らしい
花の誕生が待っているかも知れません。そのために、私はこれはと
思う品種を集めて庭で自然交配を主に試しております。その合間に
人工交配も写真のように楽しんでおります。長時間かかり、
花が咲いてみるまで成果が分らない交配に力を注ぐのはと
話される人もおりますが、逆にそこに期待と夢があり、力を注ぐ
原動力が湧いてくるのではないかと思われます。人工交配もそれほど
難しいことではないように思えます。本等で解説を見ながら試されて
ください。好奇心と興味がありさえすれば、見事な花の誕生となるでしょう。
![]() 友の浦×おにゆり |
![]() 友の浦×月照 |
![]() 3年生の挿し木苗に接木 周山、津黒、アザレア、百合椿、大和なでしこ |
庭の花と楽しみ
庭の花 ベラ・ロッサ→ 数年前にヌッチオ農園より求めた椿です。当時は数多くの品種を
集めました。最初は管理のしかたが分らず、あまり興味もありませんでしたが、
最近は良く咲いてくれます。用土、水かけ、肥料と少しずつ管理が分るように
なり、大事に育てております。
椿以外の種子苗 → 2〜3年前より椿以外にも興味を持つようになり雑木を楽しんでおります。
昨年はハゼを蒔きましたが、5〜6本しか芽が出ませんでした。
今年は何百本と芽が出ております。 色々調べまして、どうしたら芽出るか
やっと分りました。簡単なことでした。50度〜60度くらいのお湯に台所で使う
中性洗剤を混ぜて一晩浸しておいただけです。 こんなにも沢山発芽して
驚いています。これからハゼの枝を挿し木する予定です。どんな種子でも
蒔いておきますと楽しめます。挿し木や取り木も楽しいものです。1年で数百鉢
の小品の種子苗が部屋を飾ってくれるものと思われます。
取り木 → 数日前から取り木に励んでおります。椿の取り木は比較的簡単ではないかと
思います。今日は友達に頼まれましたタマ・ピーコックや因幡百合など5本
試してみました。園芸品種ですので接木をする必要はありません。この他に、
梅の取り木もしました。緋梅や茶青梅などです。梅は品種により挿し木は
難しいですので、取り木や接木で増やそうかと考えております。
→これからは取り木に良い時期だとおもいます。曲のある少し太い庭木鉢植え盆栽などで整枝や剪定を要する
枝に取り木を試されてください。挿し木の何倍かの太さの苗や台木が手に入るかと思います。
挿し木、接木、それに取り木と繰り返していきますと、かなりの数の苗が集まり、楽しみが増え続けていきます。
時期、時期に出来ます楽しみを是非味わっていただきたいと思います。
![]() ベラ・ロッサ |
![]() モミジ、山椒、、南京ハゼ |
![]() ハゼ2本 |
![]() 取り木―タマ・ピーコック |
![]() 取り木―因幡百合 |
![]() ハゼの実生苗―今年は見事に 沢山発芽しました。 |
庭の花と楽しみ方
1. 種子苗
3月に発泡スチロールに植えました種子苗ですが、芽が出ていなくて
そのままポリ袋に入れておきました種子から約60個の種子に芽が
伸びていました。この時期ならば、植え替えても寒さなどで枯れる
心配がありませんので安心していられます。ポリ袋に入れておきますと
5月になっても案外良い結果が出るものだと喜んでおります。
2. 芽の利用
今年鉢の台木と庭木の芯を切っておきましたところ、写真のように枝から
沢山の芽が伸びてきました。私が2〜3年前から行っている方法で
す。これは1本の木に何本も接木をして保存したり、接ぎ穂を得るために
便利な方法です。ボールペン位の太さでも最低5本は接木が出来ます。
庭木であれば、数十本の接木が可能になると思われます。
3. 胴吹き芽
通常接木をされて新芽が伸びてきますと、胴吹き芽は切り取りますが、
太い台木の場合、切り取らないでそのまま残しておいても影響はない
ようです。以前お話いたしましたように、太い台木の場合、台木を切って
接木をしますと、バランスが崩れて枯れるのではないかと心配して
胴吹き芽をそのまま残しておきました所, 全く影響がありませんでした。
かえって台木の成長を促進させる効果があるように思えます。
細く短い台木の場合には胴吹き芽を切り取る方が普通かもしれません。
庭の花では住之江が咲いておりました。この時期まである程度の覆輪を残していました。
最後に寒玲紗の使用か直射日光に当たらない場所に接木苗を置かれて下さい。
![]() 住之江 良く今日まで咲いてくれました。 |
![]() 今日植え替えました種子苗 |
![]() 2年生の挿し木苗 芯を切り取る。 |
![]() 庭木―芯を切り取る。 |
![]() |
太い台木 この胴吹き芽を切り取る必要はないように思えます。 接ぎ穂の芽と胴吹き芽も同じくらい伸びております。 頂芽優勢ですので最上部に接木しました時は、 接ぎ穂より下の胴吹き芽をそれほど気にすることは ないように感じるのですが。この胴吹き芽を利用して 7月に10本位接木をする予定です。秋までには10本 以上の品種が芽を伸ばしていると思われます。 心配なときは芽を短くして抑制しておきますと 安心していられると思います。 |
庭の花と楽しみ
時々お話いたしますが、毎年接木、挿し木、取り木等繰り返しておりますと、
翌年から1年中楽しみが増えてまいります。今の時期は今年の接木や挿し木、
昨年の8月から10月までの接木や挿し木、それに取り木の状態等次から次へと
芽が伸び出してきました。2〜3年前の接木や挿し木、 種子苗などを管理しておりますと
これからは大変忙しくなると思います。何しろ外で管理しておりますので、日除けが
最も大事な作業です。温室や作業場などがありましたら、どんなに楽で今の何十倍の
苗の生産や新しい取り組みが出来るのではないかと思います。でも、これだけ楽しんで
いるので我慢しなければと思います。さて、今日は昨年の7月下旬に接木して挿し木を
しました芽が伸び始めてきました。少し挿す時期が遅すぎたと思っていましたが、6割くらいの確率でした。
もし、6月下旬から接木→挿し木をしていれば、成功の確率も、芽の伸びももっと良かったと思われます。
今年は1月〜3月まで接木→挿し木と太い枝の挿し木をしております。おそらくこの試みは
は上手くいくのではないかと思っています。発根するまで数ヶ月待たなければならないと
考えております。これからは取り木を行い、下旬には種子接ぎを予定しております。取り木は
曲があり、枝が沢山出ているところに行います。枝が沢山出ていますと、それだけ多く接木が
出来ますし、胴に接ぐよりも成功率が高いからです。取り木を行う場合は1年前に枝を
切っておかれると良いかもしれません。胴吹き芽が出てくるからです。
庭の花では琉球白妙も好きな花です。純白で千重咲きの素晴らしい花と思います。夕照は松江の
椿ですが、黄泉の銀花の正常花を固定したものです。良い花であると思います。
瀬戸千鳥は岡山産の椿です。この時期ですので先端の紅ぼかしがはっきりしません。
でも、夢の古里とともに好きな花です。 私の感じでは、挿し木に関して言えますことは
1月から12月まで(6月初旬中旬を除いて)試す価値がある季節かと思います。
接木に関しましても、1月〜3月、 6月下旬〜10月までの季節は可能かと思います。
地区によっては4月中旬まで可能かと思います。私自身今年4月13日に接木をしました。
芽が相当動いていましたが、偶然入手しました接ぎ穂を捨てるのももったいないと思い、
接ぎましたら、すでに芽が伸びております。私の経験から、ある程度の知識を持って、
いつでも挑戦することが大事かと思います。絶対ダメということはないかと思います。
活着する条件を整えて管理することが大事かと思えます。これほど1年中楽しませていただける
植物も珍しいかと思います。固定観念を持たず絶えずtry してください。思わぬ発見があると思います。
![]() 1.親指大の接木→挿し木 紅栄―芽が伸びてきました。 |
![]() 2.親指の2倍の太さ。接木→挿し木 月光と白斑孔雀ーあと少しの状態です。 |
![]() 3.挿し木と接木と挿し木 親指の太さです。 |
![]() 琉球白妙―五島産 白色、千重咲き、中輪―沖縄産 |
![]() 夕照― 濃紅色、筒咲き、筒しべ―松江産 |
![]() 瀬戸千鳥―岡山産 白色・花弁の先端薄い紅ぼかし・一重小ー中輪 |
庭の花とこれからの楽しみ
ある程度品種を集めますと、写真のように接ぎ穂は無数に得られ、挿し木、接木を
しますと、2〜3年内で何倍、いや何十倍にも増やすことは可能かと思われます。
挿し木も1年中(6月はされない方が良いとおもわれます)可能かと思いますが、
特に7月〜8月が最も良い時期でないかと思われます。接木も1年中出来ますが、
2月〜3月、7月〜10月が良い時期かと思います。種子苗、 挿し木苗、 接木苗、取り木苗など
管理していますと、すぐに庭いっぱいに広がり、管理が出来なくなります。
出来れば、1本の庭木にそれぞれ10本〜20本単位で接木されて保存されておくと便利かと
思います。鉢の椿がいつ枯れても庭木として残っていますと、いつでも増やすことが出来ます。
鉢で管理しておりますと、数多くの管理が大変になります。特に2〜3年に一度
植え替えをするようになります。中には枯れる苗も出てくるかもしれません。
大事な苗は2〜3箇所に接木されたり、挿し木をされて、いつでも安心できる状態にされておくと
いいですね。また、椿の友達がおりましたら、数少ない大事な品種をお互いに育てておきますと、
いざという時に安心できますね。5月になり、種子接ぎも間近です。是非楽しんでください。
![]() 新梢が無数に出ております。 これらを全て挿したり接木しますと何万 本になろうかと思われます。 |
![]() 五島の種子を蒔いて芽が伸びてきました。 おそらく何百本かと思います。 このほかに台木としても蒔いています。 |
![]() 接木、挿し木等全部外で管理しています。 全て営業用のポリ袋で冬の寒さから保護 しています。 |
![]() ダローネガ |
![]() 玉之浦 |
![]() 明待―香川産 |
![]() 赤玉―奈良産 |
椿の花と雑感
さわやかな新緑の季節になりました。皆様の庭の椿の花はいかがですか。
私の庭の花はほんの僅かです。越の麗人は覆輪花ですが、見事な紅覆輪
で咲くことは少ないような気がいたします。赤花であったり、紅覆輪が多すぎたり、
ほんの僅かであったりします。紅覆輪が安定している枝を保存して、接木や
挿し木に用いると良いかもしれません。右側の花は山の中で見つけましたが
おそらく花富貴かと思いますが?花と枝を持ち帰り、今日挿し木をしました。
覆輪は周縁キメラと呼ばれて、絞りの一種と考えられているようです。その絞りが
花弁の先端に集まり、白覆輪、 紅覆輪、あるいは底白の品種があると言われております。
知り合いで椿に詳しい人に聞きました所、突然変異により白花に部分的に紅の
色素を作るのではないかと教えていただきました。Novalis様の掲示板に覆輪乙女の
質問がされておりますが、もともとピンクや桃色地の花弁に覆輪が出ることは
相当の確率で少ないのではないかと思われますが、いかがでしょうか。
覆輪乙女は私も香川県の人から接ぎ穂をいただき育てておりますが、乙女椿
から誕生したものか知りたいと思い、色々お聞きしましたが、はっきりしませんでした。
この覆輪乙女椿と良く似た花が他の県にもあるとのことです。覆輪乙女椿の由来について
ぜひ知りたいと思います。さて、庭では沢山の新梢が伸びております。この夏も
大変忙しくなりそうです。細御前の接木も順調に伸びています。以前お話いたしましたが
太い台木では胴吹き芽はそのままにしておいて影響がないように思えます。
太い台木の場合は胴吹き芽が逆に台木自体の勢いをもたらし、接木にも良い結果を
与えているように思えますが。
![]() |
越の麗人 乳白色、紅覆輪、八重咲き、中輪 完全な紅覆輪ではありませんが まあ、まあの色合いだと思います。 接木の時は最も良い覆輪の枝の 穂を使用してください。 |
![]() |
花富貴? 紅色、 抱え咲き、 八重咲き、 大輪 昨日山で発見。相当の太さです。 花富貴であると思いますが? 完全な抱え咲きです。 |
![]() 白孔雀の新梢 |
![]() フランク・ハウザーの新梢 |
![]() 細御前の接木 |
![]() ツクバネウツギ(山で採取) 100年以上は経過していると思われる。 |
庭の花と冬挿し
4月も今日で終わりです。仕事で遅くなりました。殆どの花が咲き終わりました。
残っていますのはほんの僅かです。庭の花では初黄の花ですが、金花茶との
交配種では色合いから判断して栽培する品種としてはお勧めできる品種かと思われます。
金花茶の交配種は色々見られますが、全体的に色が淡黄色が多く見られます。
原種の黄色の花を見ますと、少しがっかりするのではないかと思われます。しかしながら、
交配種の中でもこの初黄はこの時期でもご覧の色合いです。私以外でも、私と同じ
感想をもたれております生産者の方もおられます。 初黄はなかなか良いと思われますが?
大の元も好きな椿です。さて、冬場の挿し木ですが、簡単な図で説明してあります。
私の知人が送ってくれたものです。1.は 曲の付いた枝を切り、2.は接木をしてビニールで被せる
3.は鉢に挿しましたら、動かないように紐で縛り、固定して終了です。
枝を逆さにして接いで挿しても根は出るとの事です。枝垂れのような状態で面白いかもしれません。
来年是非試されてみてください。全国各地で研究されています色々な方法を学び、お知らせ出来る
事を願っております。4月も終わりですが、これからは毎日ではなく3〜4日位のペースで書きたいと思います。
3月の時も同じようなことを述べましたが、1ヶ月間書き続けました。これからは私が試しております
接木や挿し木の情報をお届けしたいと思います。時々このペ−ジにも遊びに来てください。
![]() 初黄 |
![]() 初黄 |
![]() 大の元 |
![]() 1. |
![]() 2. |
![]() 3. |
図の説明 1. 曲の付いた良い枝振りの部分を切断 2月〜3月の 接木→挿し木 2. 接木をする。 ビニール袋(傘包み)スーパー等の入口に置いてある。 3. 鉢の中に挿して、 動かないようにビニール紐で固定す。 4. 接ぎ穂を菓子袋などで覆い、日除けをする。 |
庭の花と種子苗の曲作り
昨日接木で竹を利用して支柱を立てますが、この竹は出来れば細い竹を利用してください・。
自由自在に曲がりどこにでも使用できて、便利です。また、庭木の枝に接木したときは、土が
ありませんので支柱を立てにくいです。さらに枝と支柱を結びますと、どうしても隙間ができます。
そこで私は100円ショップにあります支柱を利用しております。4本で100円かと思います。
蘭類に立てる支柱かと思います。少し堅さがありますのでビニール袋の大きさに2重3重位に
丸めますと反発してビニール内を広げてくれます。とても簡単に庭木の接木に利用出来ます。
さて、今日は鉢に植えてあります種子苗に曲を付けて楽しみました。最初にポリ袋の中で曲が
ついておりますので、地上部でさらに曲を付けて3年目の来年に接木をする予定です。折れやすい
ので少し苦労しました。接木をするときは一度引き抜いて、曲の状態を見て正面を決めながら
どの辺りに接木をするか決める予定です。種子苗から鉢盆栽にするには大変ですが、時期ごとに
出来ることをやっておきますと1年中遊ばせてくれます。次に写真1.2.ですが、以前お話しました
が、苗を購入する場合挿し木苗で十分でないかと述べました。写真1.2.の芽の伸び方をご覧下さい。
2.では昨年芽が伸びず2cmくらいの長さでしたが、今年は10cm以上の長さに伸びています。1.は
挿し木苗です。昨年の挿し木苗の2〜3倍の長さになっています。この長く伸びた芽を7月に接木すれば
数本の苗木が出来上がります。少し太い台木に接木しますと、今年中に芽が伸びて立派な鉢物として
鑑賞できるのでは。沢山品種を集めておられる方々には接木をされて増やされるといいですね。
台木が用意されていますと何本でも増やすことが出来ます。時々お話いたしますが、接木の時は台木が
鉢に植えられていますと大変活着率が高いと思われます。5月下旬辺りから種子接ぎ、緑枝接ぎを考えて
おります。
![]() |
![]() |
![]() |
![]() 1. |
![]() 2. |
![]() ミリンダ |
![]() プリンセス雅子 |
庭の花と接木の一工夫(4・28)
接木の一工夫ですが、芽が伸び初めて外気に慣らし始めます。私はその前にポリ袋の中で
第一段階として小さなビニール袋を被せて、芽が伸び始めてからそのビニール袋を外す作業
をいたします。それから第二段階として外側の大きなポリ袋の中で完全に芽が伸びてから、
徐々に外気に慣らし始めます。大きな外側のポリ袋は1月に接木しましたので2枚使用しています。
内側のビニール袋の中にも竹で2〜3本の支柱を立てております。水滴が芽にかからないように
するためです。さらに写真でご覧いただくように外側にも竹の支柱を立てて2段階で管理をしております。
このように2回小さなビニール袋内と外側の大きなポリ袋内での工夫をしてやりますとほぼ完全に接木が
成功するのではないかと思います。この後の対応は比較的簡単です。芽が完全に伸びましたら徐々に
ポリ袋に穴を開けて外気に慣らせます。最初は小さな穴から徐々に大きな穴へと移行していきます。
このことは椿のどの本にも説明されております。線香やタバコの火を用いて穴を開ける事も書かれております。
最初は小さな穴を3〜4箇所開けて慣らしてください。一気に大きな穴を開けて、突風や寒さが新芽に
当たりますと萎れてしまう危険性があります。ゆっくりと慣らすようにしております。何時までポリ袋を
被せておくかの問題ですが、完全に外気に慣れましたら、ポリ袋の上部を開けて中の暑い空気を外へ
逃がすようにしてしています。私は7月中旬〜下旬までポリ袋を完全に外しません。6月中で外しても
かまいませんが、その後の成長が違うように思えます。7月中旬まで被せておいて管理をされたほうが
良いように思えます。その時期は大変暑いですので、日陰か直射日光に当たらない場所で管理してください。
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昨日ご覧いただいた写真ですが、小さなビニール袋を被せています。 ここで大事なことは、ビニール袋の下は縛っていません。 小さな袋ですので、天候次第ではすぐに蒸れてしまう恐れがあります。 あくまで湿度を保ち、芽が伸び始めるまでの対応です。 外側の大きなポリ袋だけでは芽が伸び始めるのを促進するには少し 遅くなるような感じがいたしました。 |
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白手香 筒芯の大変綺麗な花です。 比較的長期に亘り咲き続けます。 咲き進むに従い、少しづつ花弁が 開きますが、陽の岬とともに私の 大好きな花です。 |
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庭の花と楽しみ方
太い台木に接木
☆ 接木では台木が太いとか、細いとかはあまり関係がないようです。
足位の太さでも,ボールペン位の太さでも同じように思えます。
イ。 一つは鉢に植えられているかの問題ではないかと思います。
揚げ接ぎでは少し心配があります。接木の時に台木の状態が
良いかどうかの問題があるように思います。揚げ接ぎでも活着
しますが、成長が遅いように思えます。樹勢が良くなければなりません。
ロ。 次に接いだ後、湿度の問題があると思います。
この湿度が新芽を伸ばす最も大きな要素になるのではと思われます。
→ この二つをきちんと確認して接木をしますと活着して芽を伸ばすまでは成功すると
思えます。写真1.では接ぎ穂に小さなビニール袋を被せ、さらに二枚の大きなポリ袋を
被せて管理していました。小さなビニール袋を水に浸して、被せます。いつも接ぎ穂と
ビニール内は湿度が保たれます。ただし、芽が動き出しましたら、小さなビニール袋は外しています。
何時までも被せておきますと、水滴が葉に落ちて、葉が落ちてしまいます。
→ 太い台木では接木部より下の胴吹き芽はそのままで
良く、台木の樹勢を保つように思えます。
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このように、小さなビニール袋をかけて 外側に営業用の大きなポリ袋2枚使用。 小さなビニール袋の中で湿度が完全に 保たれ、全ての接木が芽を伸ばし始め ました。様子を見ながら、この小さな袋を 外します。 |
太い枝に接木→挿し木- 雨傘用の細長いビニール袋使用
☆ 根のない太い枝に接木して、根を出させる方法です。細根のない単なる棒状の根は
接木して挿しますと、沢山発根しますが、 太い枝に接木して挿し木をする方法です。
2月〜3月初旬に行うようです。写真2.では見事に接いだ穂から芽が伸び始めています。
このように芽が伸びてきますと、発根が促がされてくると思われます。
→この方法は確実に根を出してくるとの事です。台木がない時にはべんりな方法ではないかと
思えます。太い枝に接木して(私は3〜4本接木します)、 挿す方法です。
この方法と同時に単に太い枝を挿しております。胴吹き芽が出始めました。すごく楽しみです。
何故ならば、台木の心配がなくなるからです。この冬場の太い挿し木と、夏場の小指大の挿し木
であらゆる品種が台木を求めることなく、増やせる期待が膨らんできました。
![]() 1. |
太い台木に接木ー細御前 相当太い台木です。2月の下旬に 接ぎ木しました。2本接いであります。 1本は左側ですが芽が伸びきって いませんので見えません。葉だけ見えて 下に垂れています。胴吹き芽を残したままです あまり影響はないようです。 相当長く伸びてきましたら、短くして抑制して 処理すれば、そのままにしておいても 良いかと思います。 |
![]() 2. |
太い枝に接ぎ木し、挿し木 2月の中旬枝に接木して、挿しました。 接木しましたのは、3箇所です。 最上部と枝の途中に2箇所。 すでに芽完全に伸び始めております。 この方法は以前お話いたしました 九州の趣味家に教わり、今年初めて 試しました。5本試しておりますが 全て順調です。新しい道が開けて わくわくしております。 |
![]() タマ・ピーコック この時期ですので、少しだらしのない色合いです。 |
![]() 玉之浦 今年最後の最後の玉之浦の花です。 |
五島で発見されました玉之浦椿は全国に広まり、 また、国際椿協会発行の名鑑で紹介されるなど 白覆輪の美しさは見事です。色々な交配種が誕生 しておりますが、五島で誕生しました玉之浦椿を 増やし、日本各地に植えられ、玉之浦椿の 美しさが広がる事を願っております。 |
庭の花と2〜3年後の楽しみ
庭の花も4月下旬ま咲き続けるか分りません。殆ど咲き終わりました。
毎年2回ほど強い剪定をしますので、枝は短くなっています。
1.のシルク・ロードは横文字ですが日本で生まれた椿です。
エレガンス・スプレンダーは桃色地ですが今の時期ですと本来の
色合いが出にくいです。私はどちらかというとエレガンス・シャンペンの
花の方が好きです。種子を蒔き3月の中旬に植え替えました苗は芽を
伸ばし始めました。台木用や新花を期待して蒔いた種子は相当数に
になりますので、管理が大変です。4月初旬の寒さで2〜3割枯れてしまいました。
それでも、残りの苗を大事に管理しております。昨年も一昨年も少しずつ蒔いて
おりますので、そろそろ今年辺りから花が咲き始めるかもしれません。
3〜4年経過しますと楽しみです。毎年順に花が咲く始めるからです。自分だけの
花で庭を飾ってみたいと考えています。 今日は2年前から色々な種子を蒔いて
鉢に植え替えました鉢物に苔を載せ、寒玲紗をかけて過ごしました。南京ハゼ、サンショウ
白山吹、 コナラ、 椿、 モミジなどありました。面白い木ではニッキや羽子板で遊ぶ
羽に付ける黒い実のムクロジも植えました。ニッキは小さい頃お祭りで根をよく買ったもの
でした。皆さん方も覚えておられませんでしょうか。 気温も上がるかと思いますので
管理に注意されてください。
![]() 1.シルク・ロード 桃〜濃桃色、外弁は色が濃い。 列弁咲き〜らせん咲き |
![]() エレガンス・スプレンダー 桃色地白覆輪、八重唐子咲き |
![]() 2.種子苗 芽が伸び始める |
![]() 鉢で楽しむ 今年80鉢植え替えて管理しています。 |
椿の楽しみー増やす喜び
新芽が伸び始めてきました。紅栄の新芽は接ぎ穂が50芽以上得られると思います。
写真のタマ・グリッターズは昨年の挿し木ですが、やはり1本で3〜5芽ぐらい接ぎ穂が
得られると思います。ですから、時々お話いたしますが、苗の購入の際には挿し木苗で
十分です。挿し木を5本もしますと、次の年には少なくとも10本〜15本の接ぎ木苗が出来ると
思います。それも挿し木苗の何倍の太さの台木に接ぎ木しますと、非常に手っ取り早く
鉢物として楽しめると思います。挿し木苗でも1年経過しますと、接ぎ穂を得る手段として
大変貴重な存在になると思います。挿し木は花が咲き、太くなるのに時間がかかると
思われるかもしれませんが、接ぎ木というもう一つの増殖法でその役割は大であると
思います。接ぎ木の技術は覚えられますと、楽しみが何倍にもなるかと思います。
7月〜10月まで接ぎ木が出来ますので、ぜひ試されてください。
庭の花では旅情と十六峯庵をご覧下さい。すでに一度ご覧いただいた花です。
まだ少しは花が咲くと思いますが、ほぼ私の庭では終わりかけております。
![]() 紅栄の木―約1m50cm |
![]() タマ・グリッターズの挿し木苗 昨年の7月挿し木 |
![]() 旅情―五島の椿ー今日の花です。 五島の銘花20選の一つ。 |
![]() 十六峯庵―花仙山実生ー松江産 以前ご覧いただいた花です。 今日の花です。 |
庭の花と接ぎ木
1月下旬から接ぎ始めました接ぎ木が芽を伸ばし始めました。
雪が降ったり、温度も零度以下になったりしたこともありました。さらに、接ぎ木の際に台木から
水が出てくることもありました。今日全てポリ袋を開けてみましたら、殆ど芽が伸び始めていました。
今年の接ぎ木で分ったことは、
1. 接ぎ木では寒さには全く影響をしないことです。
接ぎ木の時に或いは接いだ後相当の寒さになりましても心配する必要が
ないように思えます。私の管理場所は全て外です。ポリ袋での管理です。
台木は1年前から写真のようにビニールポットに入れて管理していました。
おそらく今年の天候では揚げ接ぎでは成功しなかったと思われます。
ただし、カルスが形成され癒合が始まり、芽が伸び始まるには温度が必要に
なります。根が伸び始まるまで接ぎ木後に相当の寒さを1〜2ヶ月間経ても
なんの問題もなかったことにはびっくりしました。このことから、接ぎ穂が1月中に
届き、接ぎ木しましても、早すぎるのではないかと心配する必要は全くないと
思います。次に芽が伸び始めてからの管理についてですが、
1. 1本1本の台木に少し多めの支柱を立てる
写真でごらんのように竹を用いて支柱を立てています。少し多すぎるほど立てて
います。私は芽が伸び始まるまで台木に小さなビニール袋を、そして全体に
営業用のポリ袋を2枚被せます。芽が伸び始めましたら台木に被せてあります
小さなビニール袋を外し、2枚の営業用のポリ袋を1枚にしながら慣らしに入ります。
この支柱は大変大事です。少し多くても良いと思います。もし支柱がなくて中の水滴が
伸び始めた新芽に落ちますと、葉が全て黒くなり次第に落ちてしまいます。
その後少しずつ芽の伸び具合に応じて、ポリ袋に穴を開けて外気に慣らしていきます。
支柱はドーム形にして水滴がポリ袋を伝わって外側に落ちるようにします。
ポリ袋の中心が最も高く外側に向かってだんだんと低くなっています。
その後の管理についてはいつか述べたいと思います。
庭の花ではゆりかもめと香周蝶をご覧下さい。ゆりかもめは松江の品種ですが
名前がいいですね。咲き誇ったときの姿はゆりかもめにそっくりなのかもしれません。
香周蝶は愛媛県の品種です。15年近く接ぎ木してから経過しております。小輪の
ヤブ椿選抜種です。各地には数多くの素晴らしい品種があります。まだ見ぬ椿も相当
あり、しかも永遠にその美しさを見ぬままかもしれません。いつの日か、各地の椿愛好家の
育ててまだ世にでぬ椿を見たいものです。
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1月の下旬に挿し木の台木に接ぎ木 12本の台木に接木。1本の台木に3本接ぎ木 総計36本の穂を接ぐ。 今の時点で左の写真のような状態です。 もう少ししましたら慣らしに入ります。 |
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2月の初旬に取り木の台木に接木 殆ど芽が開きかけております。 取り木には自分の好きな品種を沢山 接いであります。 |
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ゆりかもめ 移り色の一重、ラッパ咲き〜 平開咲き、 筒しべ、小〜中輪 12月〜3月咲き 松江産 |
![]() |
香周蝶 紅、一重、長い筒・ラッパ咲、 筒蕊、小輪、春咲 愛媛県産 |
庭の花と挿し木
本日も少し挿し木のお話をいたします。今日は挿す枝の太さですが、7月の初旬に
挿しましたボールペン〜小指大の太さは80%位の確率で活着しております。
親指以上の太さでは、活着する確立はかなり低くなっており、20〜30%くらいかと思います。
発根しましても2〜3本しか根が出ておりません。 夏場の少し太い挿し木ではなるべく7月の
初旬に挿すほうが良いと思われます。ボールペンから小指位の太さがあれば来年すぐに
接木台として使用できますので、便利かと思います。親指以上の太さの挿し木は、冬場の
挿し木を今試している最中です。この冬場の挿し木は間違いないものと思えます。
専門家や実践している人の報告を聞いておりますので。それも相当太い枝との事です。
次に挿し木の用土ですが、私が述べるまでもなく、色々なツバキの本で説明されております。
私は赤玉、蝦夷砂と鹿沼土を混ぜて使用しています。鹿沼土の細粒だけで挿し木をして
おられる方もいます。ただし、大き目の用土は適さないと思います。初めて挿し木をされる
方はともかく、長年挿し木をされておられる方は、自分が試してきた方法が最も良い方法
かと思います。どのような用土を用いて、どのような管理が良いかは地域や人によっても
違うと思われます。自分で試されながら、自分流の挿し木方法を確立してください。
庭の花では筑紫舞が綺麗だと思えます。福岡県のある地区の会報に掲載された椿だと
思います。白花では愛媛の白眉も育てて10年以上経過しております。長崎県の田平町
にも肥前白眉という花があります。畦別当は藤田友一氏の発表品種で、長筒咲きの
野生ツバキです。花を追いかけますと, きりがありませんが、追い求める気力を失せますと
新しい発見もなくなるかと思います。やはり、常に何かを追い求めていく姿勢がプラスになって
いるのかと思います。
![]() 筑紫舞 |
筑紫舞 福岡県より接ぎ穂をいただき 接ぎ木しました。 筒咲きの良い花です。 福岡産 |
![]() |
紅の剣 鮮紅、八重、剣弁、中輪、 岡山県に原木があるとのことです。 接ぎ木にて保存 岡山産 |
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白眉 花の特徴は白色の筒咲きで、小輪です。 少しふくらみのある良い花です。 愛媛県より接ぎ穂をいただき接ぎ木にて 保存しています。 愛媛産 |
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畦別当 白、一重、長筒咲、筒蕊、 小輪、春咲、野性ヤブツバキ選 別種、藤田氏発表 五島産 |
庭の花と挿し木
殆ど花が咲き終わりそうです。9月の下旬から咲きだし4月の今頃まで
約7ヶ月間咲き続けてくれました。これからの楽しみは接ぎ木と挿し木の
様子を観察して、成長具合を見ることです。庭の花では紅車が咲きだし、
夢の古里は沢山咲き、最後の一輪です。私自身は夢の古里のような品種
は好きな花です。キキョウ咲きの淡桃色の小輪です。すでに皆さん方も
育てている品種かと思います。チューリップ・タイムとかその自然実生の
の以津の夢、さらには楼蘭、 秀蘭等のような色合いの花もいいですね。
さて、本日は挿し木のお話ですが、私自身も数年前までは7〜9月の時期
だけが椿の挿し木をする時期かと思っていました。確かに7〜8月は高温、多湿
で挿し木には適期かと思われます。しかしながら、3月〜5月の時期にも40〜50%
の確率で活着いたしました。さらに、少し太くなりますと、10月〜3月の秋から冬に
かけて挿し木をしますと成功するようです。私の友達でも10月〜11月にかけて太い
枝を庭に挿しただけで今年芽を吹き、新芽が伸びてきています。さらに椿の趣味家や
椿の生産と育種に長年携わってきました人達からも秋から冬場の太い挿し木について
のお話を伺っております。今年の冬、数百本の太い挿し木の試みをしております。
そのなかには、すでにお話いたしましたように、2月〜3月に接ぎ木をして挿し木の成功した例を
図示して教えていただいた趣味家もおります。おそらく、6月を除いて1年中挿し木は可能かと
思われます。椿を職業としておられる方たちは夏場の挿し木以外はあまり効率的ではないと
思われます。さて、挿し木ですが、皆様方は穂木の切り方をどうしていますでしょうか。
斜め切りや水平切りのどちらかだと思います。私は水平切りです。私の知っております
椿の専門家の人は斜め切りだそうです。その人の話では挿すのに適しているからだそうです。
下の写真では水平切りで、ぐるりと根が出ております。生産業者の方でも斜め切りのお話を聞いております。
おそらく、何万本、何十万本と挿すには斜め切りが適していると思われます。
どちらの切り方が良いかは分りませんが、どちらもあまり不都合はないように思えるのですが。
もう一つ、葉の付け方は2〜3枚でも4〜5枚でも、私の場合は変わらないように思えます。
さらに、穂木を切って水に1〜2時間浸すようにと言われておりますが、何十本単位の穂木では
ハサミで切ってすぐに鉢に挿し、水をかければ全く問題はないように思えます。逆に長時間水に
浸しておきますと発根率に影響を与えるかと思います。接ぎ木でも挿し木でもそれほど神経質に
なる事はないかと思います。大事なことは接いだり、挿したりした後の管理の問題かと思われます。
7月からの接ぎ木や挿し木で色々試されてください。長年皆様方が試されてきました方法が最も
良く、成功の確率が高い方法かと思います。自分流の確固たる方法でがんばってください。
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紅車 濃桃色の八重、 割りしべ、 中輪、 4〜5月咲き 5年ほど前に接ぎ木 |
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夢の古里 淡桃色の一重、キキョウ咲き、 筒しべ、 小輪、 2〜3月咲き |
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昨年7月の挿し木 水平切りです。 プリンセス・雅子 |
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昨年7月の挿し木 私はたまたま水平切りですが、 椿の専門家でも斜め切りで増やされて います。どちらでも問題はないように 思われますが。いかがでしょうか。 |
全国には花が似ている椿があるものですね。殆ど同じかと思う時があります。
これだけの多くの品種がありますと、当然かと思いますが。
これからはますます多くの類似した花が誕生すると思われます。
多くの花を観察し、花の特徴をしっかりと学び、鋭い鑑識眼を持つことが
要求されるかと思われます。本日は下の4品種をご覧下さい。カタログに
記載されていない品種もあるかと思います。自分で楽しむには、どのような
花でも、咲いてくれますと嬉しいものです。生活を楽しみ、人との交流の手段として
椿を育てることは大いに意義があるあるように思えます。
![]() 森松ヤブ |
濃紅一重、小輪〜中輪 十数年前に接ぎ穂をいただき 接ぎ木にて保存しています。 愛媛産 |
![]() 普門院 |
移り色の一重、筒咲き 筒しべ、 小〜中輪 松江産 松江には素晴らしい椿 が沢山あります。 |
![]() 愛染寺 |
濃紅の一重、筒咲き 筒しべ、 小輪 香川産 香川県にも多くの良い品種が 沢山ありますね。 |
![]() 青海小紫 |
濃赤紫色、 一重筒咲き 小輪、 対馬産 接ぎ木にて保存しております。 |
玉之浦の最後の花と接ぎ木
今日で最後の玉之浦の花です。(写真c)長期間に亘りたのしみました。この玉之浦は
五島から接ぎ穂を送られ接ぎ木したものです。白覆輪の出方は見事でした。
覆輪系の花は良く花を見てきちんと覆輪が確認されて求められるといいと思います。
写真B. の接ぎ木ですが、昨年の9月に接ぎ木。下部と上部に枝を残して接ぎ木
をしています。少し太めの長さのある接ぎ木では、所々に短い枝を残されて接ぎ木
しますと活着が良いように思えます。太い台木を全て切ってしまいますと、弱ったり
成長が止まってしまうのではないかと、少し不安に思うからです。太くても5〜10cm
位の短い台木ならば全ての枝を切ってしまっても差し支えないと思います。
イ、ロの写真は根接ぎの状態です。今年の2月に接ぎました。根自体が太いので
細根が出るまで5〜6ヶ月要すると思います。根接ぎは15本程です。
Dの山百合は庭に4〜5本植えてあります。やはり増やす計画をしております。
ロの熊谷草もまた50株にしようと考えています。比較的簡単に増やせそうです。
注意していますことは肥料をしないで、山の黒土で育てています。
最後にEの挿し木です。この鉢には30本くらい挿してあります。全部で数百本
あると思います。色々工夫して挿しています。どの挿し木が最も成功率が高いか
楽しみにしています。太い枝の挿し木は2〜3月にかけて挿すのが最も良いという
結果が出てくれるといいのですが。今のところ順調のようです。8月を過ぎれば
結果は出ると思います。同時に色々な種類の梅の挿し木も順調のようです。
![]() A.昨年の8月の接ぎ木 |
![]() B.昨年の9月接ぎ 上部、下部に枝を残す。 |
![]() イ。今年の根接ぎ ほぼ成功だと思います。 |
![]() ロ。今年の根接ぎ 大丈夫だと思います。 |
![]() C.玉之浦の最後の花 良く咲いてくれました。 |
![]() D.山百合 増やし続ける予定です。 |
![]() E.今年2月の挿し木 この挿し木に希望を託しています。 |
![]() F.熊谷草ー50株目指す。 3年くらいで可能かも? |
庭の花
4月の寒さで種子苗を植え替えされて被害はありませんでしたか。
色々な植物の新芽が痛んだようです。梅やお茶の葉、私の親戚の家では
台湾熊谷草が全て葉を痛められ、花が殆ど咲かなかったようです。私の家でも
種子苗が少し枯れてしまいました。幸いポリ袋で覆っていましたので、7割くらいは
助かりました。長い間にはこのような予想もしないことが起こるものですね。
さて、庭の花ですが、左近白は10年以上前に接ぎ穂をいただき接ぎ木したものです。
小輪の肉厚で大事に育てております。伊福は今年初めてですが、小輪で閉芯の
良い花です。香川県も福岡県(久留米)も沢山の良い品種が沢山ありますね。
ルッチェンシスはご存知のように沖縄産の香り椿で人気の高い花のようです。
多花性で可愛らしい花ですね。ハネムーンは先日ご覧いただきましたが何故か
今満開です。栽培は少し難しいようですが、大きな木になりますと花がよく咲くみたいです。
葉は細長く厚みがありますが、一般的な金花茶の葉のようではありません。クリーム色で
半抱え咲きです。私も数種類育てておりますが、原種以外はあまり黄色の色合いが
薄い感じですが、いかがでしょうか。多少レモン・ツイストが他の金花茶交配種よりは黄色の
色合いが強いように思えますが。どの品種が良いかは分りませんが、良く花色を見て
求められるといいですね。寒さに弱い品種がありますので注意が必要になると思います。
沢山鉢植えの椿を管理しますと、植え替えや施肥、消毒など作業が多くなります。
また、枯れることもあります。もし、庭などに植えるスペースがありましたら時々鉢から
出して外に植えてやりますと、根ずまり等で弱りかけています木が息を吹き返してきます。
育てている椿を半分位づつ交互に鉢と庭や畑で栽培されますと管理も楽になり、枯れる
心配も少なくなり、木のためにも良いかと思います。私みたいに狭い場所で育てるには
1本の木に数十種接いで保存するしかないと思われます。それでも毎年増やし続けています。
そろそろ庭も限界に来ております。次はどうすればよいか思案中です。
![]() 左近白―白一重、筒咲き、筒芯、 肉厚、小輪、 香川産 |
![]() 伊福―紅色、一重、閉芯、小輪 久留米産 |
![]() ルッチェンシス―白色、一重、 |
![]() ハネムーン―金花茶交配種 クリーム色、中心部僅かに黄 |
庭の花と新芽の利用
私の庭の花も少なくなりました。新潟ではこれからだそうです。
新潟などの地域ではまだ接ぎ木が出来るかもしれません。
さて、庭の花では紅栄が依然として咲き続けております。また、紅栄の
太い挿し木も胴吹き芽が出始めました。数多くの挿し木の状態が順調
で楽しみです。1.の玉之浦の実生花の夢乙女はさすがに白覆輪は
殆ど見られません。私も沢山の玉之浦の種子を蒔いて花が咲きだしておりますが
これだけ多くの交配種が出ておりますので、ご覧いただいても、
同じような白覆輪の花では感動は殆どないと思われます。今までの花と違った
花が作出できましたらご覧いただきたいと思っています。本日は苗を購入される際に
太い接ぎ木の苗を求めたがる傾向があるかと思います。また、細い台木ですと
何故か太い台木の方を求めたくなるのではないかと思いますが。今庭では新芽が
沢山伸び始めています。写真A.B.C.の新芽を見てください。昨年の挿し木芽でも
接ぎ木芽でも素晴らしい伸びです。1本の新しく伸びた枝から少なくとも3〜5芽くらいの
接ぎ穂が得られるのではないかと思います。そこで、苗を求められる時、
挿し木苗や細い台木の接ぎ木苗で十分であると思います。1年目の挿し木苗から
3〜5芽の穂が得られますので、今年の7月に接ぎ木しますと1本の品種が1年以内で
3〜5本増え、楽しみも増すかと思います。太い台木を得たいときには、取り木や挿し木
で試して下さい。挿し木の場合は2月から3月にかけて接ぎ木をされて、ビニール袋で
枝を被せ湿度を保ち挿してください。この方法は九州の愛好家から教えていただき
ました。接いだ所はお菓子袋を被せ日除けをしています。台木(取り木、挿し木)、接ぎ穂、
ナイフ(100円ショップのカッター)、テープ(100円ショップの柔らかいテープ)、鉢(100円ショップ)
支柱(2〜3月細い竹利用)、ローソク等利用出来る範囲以内で楽しんでおります。
全て身の周りのものを利用し、自分で増やされ楽しまれるといいですね。種子を蒔かれ、台木として
あるいは新花作出と楽しみは尽きないと思います。
![]() 彩門―極淡桃色、八重、割りしべ 中輪、3〜5月咲き、松江産 |
![]() はにかみー五島産 |
![]() 宝授盃 ―朱紅、一重 ヤブ椿×淡妙蓮寺、愛知産 |
![]() 紅栄―五島産 |
![]() 1.夢乙女―五島産 玉之浦実生 |
![]() A.昨年の3月接ぎ木 |
![]() B.昨年の7月挿し木 |
![]() C.接ぎ木2年目 |
庭の花― 残り少ない花
松江の会報を読みながら、非常に熱心にツバキの研修をされていると
思いました。日常の椿管理、剪定の目的、ウイルス防止対策、絞り花の
穂木採取、椿の生育用土、椿の増やし方、挿し木の適期、割り接ぎ、慣らしの
必要性などの項目が目に入り、松江の椿会の充実した活動内容に関心いたし
ました。このような毎年の研修を通じて、椿を選別する鑑識眼が養われていくの
ではないかと思われます。今後ますます山陰カメリアン・クラブの活躍を期待して
おります。さて、本日は庭で咲く花をご覧下さい。そろそろ咲き出す花も少なく
なりました。胡白蝶の花はとても好きな花です。10年以上前に求めた椿です。
最小白花と大谷の勾玉の品種は、私の間違いでなければ、花仙山の実生かと思います。
先日の十六峯庵も花仙山の実生から誕生しました。花仙山の種子を蒔かれますと
小輪の色々な新花が期待できるのでは。どの花の種子でも良いと思いますが、
色々蒔かれて夢を見ようではありませんか。毎年蒔かれますと、永遠に夢を追い求める
ことが出来ます。夢を持ち、何かに自分を懸ける物を持つことは素晴らしいことだと
思います。いつか、きっと綺麗に花開く時がくると思います。
![]() 胡白蝶ー 白一重、筒咲き、 筒芯、白侘助×細雪 |
![]() 浅茅白―白一重、筒芯、 盃状咲き 小輪、対馬ヤブツバキ |
![]() 最小白花―白一重、筒咲き、 筒芯、花仙山の実生 |
![]() 大谷の勾玉―濃朱紅色の一重、 筒咲き、筒しべ小輪、花仙山の 自然実生 |
松江の椿- 私の愛育椿
ヤブツバキが多く自生している松江周辺ですが、毎年新花の誕生があるようです。
おそらくツバキが自生する立地条件の良さだけではなく、山陰カメリアンクラブの会員及び
及びその周辺の椿愛好家の人達の日頃の熱心な取り組みに起因するものであると思われます。
特にカメリアン・クラブの会長さん及び監事の役員の皆様の椿に対する深い思いがあればこそ
クラブの活動が活発であり、より良い活動内容が会報を通して知ることが出来るのではないかと
思います。本日も私の愛育椿として掲載されております3品種をご覧下さい。
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(仮称)新花仙山 淡桃色の一重、筒咲き 先細りの筒しべ、小輪、圧弁 3〜4月咲き、花仙山の自然実生 井原 皓氏解説 |
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(仮称)丸倉山 赤色、一重の小輪 3〜4月咲き、中〜小輪 佐貫 明美氏解説 |
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(仮称)石の宮 暗紅色一重、中輪、 3〜4月咲き ヤブツバキ 佐貫 明美氏解説 |
松江の椿- 私の愛育椿
本日も松江の椿をご覧いただきます。色々な椿の楽しみ方もあるかと思いますが
私が考える楽しみ方としては、花を観賞し、花を活ける楽しみ、椿を増やす楽しみ、
椿の新花を誕生させる楽しみ等、多くあると思います。写真を撮る楽しみもありますね。
松江の椿会では日頃椿の管理や増やし方など大変研究熱心で努力されている様子が
会報の中から読み取れます。今日は私の愛育椿として掲載されております鎌田小輪ヤブと新石鼎をご覧
いただきます。
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(仮称)鎌田小輪ヤブ 濃紅色の一重、長筒咲き、 筒しべの小輪。花弁の端は 僅かに尖ってみえる。3〜4月咲き 井原 皓氏解説 |
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(仮称) 新石鼎 淡桃色の一重、筒咲き 筒しべ、 小〜中輪 石鼎より僅かに淡色。弁端 が尖る。11月〜3月咲き 井原 皓氏解説 |
松江の椿
昨日に続き最新椿図鑑に登場している椿2点をご覧いただきます。
両方の花とも図鑑に登場するほどの素晴らしい花だと思います。
実際自分で育てて咲かしてみたいと思います。自分の好きな花やこれはと思う
種子を蒔かれたり、自分で交配して3〜4年育てますと本当に楽しみですね。
最初の3〜4年だけが長く感じると思いますが、毎年続けていきますと
毎年新しい椿の花が誕生いたします。ですから、接ぎ木でも、挿し木でも、
交配でも全て始めてから最初の3〜4年が我慢のしどころですね。色々試して
おりますとすぐ2〜3年経過して、 毎年新花の誕生、接ぎ木や挿し木の花の
開花と楽しみを与えてくれるものと思います。お互いに色々がんばってみましょう。
花だけではなく、色々開花するものと思われます。
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淡石鼎 ベージュ色の一重咲き 中輪、 先細り芯、 2月〜4月 咲き。 石鼎の自然実生 井原 泰氏解説 |
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三穂津姫 暗紅色の一重、 筒〜ラッパ咲き 筒しべ、 極小輪、 12月〜3月咲き 樋野 俊晴氏解説 |
松江の椿
本日松江の会報33号が届きました。毎年の如く色々な記事や行事が掲載され
松江椿会の素晴らしい活動を知ることが出来ます。本日は会報の表紙の石鼎椿と
最新椿図鑑に登場している椿2点をご覧いただきます。十六峯庵の作出者は
井原 泰氏と伺っております。
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会報表紙 石 鼎 薄桃色の一重、筒咲き、 肉厚、 筒しべ、 中輪 私も時々ご覧いただいている椿ですが、花弁が厚く 透き通るような色合いです。表紙の花色をご覧いただくと お分かりですが、蕾のうちはピンク系の色合いですが 花弁が開くに従い薄いピンク色に変化していきます。 私が好きで保存している花です。 |
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雲州百合 濃桃色の百合咲き、中〜大輪 12月〜3月咲き、松江市楽山 で発見された椿との事です。 井原 泰氏解説 |
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十六峯庵 白地に濃い紅色の吹き掛け絞りや 縦絞りが入る。一重咲き小輪。 昨日私がご覧いただいた花です。 井原 泰氏解説 |
庭の花
今日は昨日と違い雨模様で非常に寒くなりました。殆どの椿の芽が伸び始めました。
5月下旬になりますと種子接ぎを、6月には緑枝接ぎを楽しむ予定です。
さて、庭の花も咲き終わりの感じがいたします。十六峯庵ですが、接ぎ木をして
咲くのをじっと待っておりました。今年初めて写真が撮れました。この時期ですので
紅の吹き掛け絞りが少し薄いと思われます。花仙山の自然実生ですが、花仙山からは
色々な花が誕生するものですね。色々な種子を蒔かれるといいですね。
五島の紅栄は何度かご覧いただきますが、長期に亘り咲き続けてくれます。色合いも
全く変わらなく、少し長筒咲きの花です。自然実生との事です。
白菊月は今頃咲いておりますが、清楚な良い花ではないでしょうか。椿の花は白花と
赤花が最も基本的な色ではないかと思います。野に咲く椿の花を見ましても、殆どが赤花
ではないでしょうか。白花は少ないですね。そこには、やはり大自然で生き抜き、子孫を
絶やさぬよう知恵を働かしているに違いありません。自然界で生き抜くためには赤色が
大きな意味を持ってきたのだと思われます。私たちにとっては、色々な色合いの花が誕生
してそれだけ多く鑑賞する楽しみは膨らみました。ある程度の品種が揃いましたら、そこからは
自分で新花を作出する楽しみを考えられると、違った面で椿に対する思いや取り組みが
違ってくると思われます。夢や期待がずっと大きくなるかと思います。
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十六峯庵 ― 松江産 花仙山の自然実生。 白地に紅色の吹き掛け絞り。 一重筒咲きの小輪。花仙山からの 吹き掛け絞りは珍しいのではないかと 思われます。 |
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紅栄 ― 五島産 何度かご覧いただく花です。 閉じ芯の農紅色で、私の好きな 五島の花です。岩永氏の自信作 の一つかと思います。 |
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ムーンライズ ヌッチオ農園の作出です。 薄桃色のほのぼのとする花です。 昨日の写真よりも少し良く撮れま したのでご覧下さい。牡丹のような 感じがいたします。 |
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白菊月 今咲いていますが、いい花ですね。何故か 私は白花が好きなようです。白花も沢山 ありますが、雪椿の一楽のように少し長筒咲き のように感じます。 |
庭の花等
ビックリするほどの暖かさです。今日は梅の種子苗の植え替えをしました。椿のように
種子を蒔きますと新花になるかどうか分りませんが、毎年緋梅性、野梅性、青軸性等の
種子を蒔いております。普通の梅林ですと、それほど多くの品種がありませんので、
沢山の品種が植えられております公園などに行かれて、種子をいただい蒔かれると
楽しみが増えると思います。1.の接ぎ木ですが、上部の大体同じ高さの周囲にぐるりと
4〜5本接いであります。同じ高さですので、成長も同じように伸びています。
普通は頂芽優勢ですので、何本も接ぎ木をしますと、上部に接いだ方の芽がどんどん
伸びます( 上部の枝を整枝して抑制しますとその心配はなくなると思います)が、
同じ場所に接ぎますので、同じ成長をするように思えます。早く接ぎ穂を得たり、台木が
不足した場合には便利な方法かと思います。庭の花では、ハネムーンが綺麗に咲いております。
金花茶との交配種ですが、中輪の良い花です。大の元は五島産で小〜中輪の長筒咲きの花です。
菱紅はもっと濃紅色の感じがします。唐子弁が混じり、菱唐糸の自然実生と言われております。
ムーンライズはヌッチオ農園より求めた品種です。温かみのある色合いではないでしょうか。
越の麗人は時々お話いたしますが花を良く見て求めてください。白地に紅の覆輪花です。
紅覆輪が綺麗に出ると素晴らしい花です。良い枝を保存して、接ぎ木されるといいですね。
![]() 梅の種子苗 |
![]() 1.同じ高さでぐるりと接ぎ木 |
![]() ハネムーン |
![]() 美保の関 |
![]() 菱紅 |
![]() ムーンライズ |
![]() 大の元 |
![]() 越の麗人 |
庭の花と植え替え
早いもので4月10日。春らしくなりました。庭では熊谷草が7個花芽を持ち上げてきました。
全く肥料は与えず、山の黒土だけで毎年増え続けています。冬はポリ袋を被せて管理
しています。50株を目指しています。さて、玉之浦系の花の最後の紹介になると思います。
ここまである程度白覆輪が見られれば満足です。五島から送られました玉之浦ですが長期
間楽しませてくれました。他の玉之浦系の品種は、すでに白覆輪が全く見られない花も数種類
あります。ブラック・マジックが咲き出しましたが、来年黒系のブラック・マジック、ブラック・オパール
後田侘助、黒船等と紫の花の交配をして見たいと思います。意外と面白い花が咲くかもしれません。
今日は昨年しました緑枝接ぎや、挿し木苗を小さな鉢に植え替えました。100円ショップの鉢です。
色々な品種を植え替えました。挿し木苗は曲がないためにあまり面白さがありませんが、鉢に植えますと
早く花が見られ、知り合いに差し上げても喜ばれるのではと思っています。鉢で鑑賞するには、やはり
種子を蒔き曲を付けて接ぎ木するのが最も良い楽しみ方の一つではないかと思います。
人工的には味わえない曲の素晴らしさがあります。あるいは、園芸品種の種子を蒔き、曲を付けて
そのまま鉢に植えますと、接ぎ木の必要がありません。この種子を利用する方法と取り木による増やし方
は私が最も熱心に取り組んでいる方法です。さらに、今年は冬場の挿し木です。ある程度成功して
皆さん方に報告できるといいのですが。種子苗にすぐに接ぎ木するよりも、2〜3年太くして接いだ方が
豪華さがあるように思えますが。1年目で接いで小さな鉢に植えますと、太らせるには長期間要するかも
しれません。あるいは、1年目で接いで、大き目の鉢で早く太らせるのも良いかもしれません。曲があり
味わいのある樹姿がいいですね。
![]() 鉢に植え替え。 |
![]() タマ・グリッターズ |
![]() 玉之浦 |
![]() タマ・ピーコック |
![]() 住之江 |
![]() 錦麒麟 |
![]() ブラック・マジック |
![]() 熊谷草 |
庭の花
この時期では大鐸姫の色合いが綺麗に出ております。紋繻子もなかなか
良い花ですね。肘川紅は殆どの花は咲き終わりました。挿し木苗の最後の
花です。さて、この時期は接ぎ木もそろそろ終わりかと思います。作業と言えば
移植や剪定等があります。少し大きめの木を移植するときは、枝葉をある程度
切り詰めてやるといいですね。その後も寒玲紗等で日除けをしてやりますと
枯れる心配は少ないかと思います。少し大きめの木がありましたら、
移植や剪定等しないで取り木をしてみますと楽しみではないでしょうか。
親指位の太さですと発根しやすく、10月頃には取り外して台木として、または
園芸品種でしたら、そのまま鉢に植えられると思います。取り木が出来るように
なりますと大変楽しみが増えると思います。挿し木の数倍の太さがあるのですから。
最後に、接ぎ木では普通1本の台木に1本の穂を接ぐと思いますが、もし失敗しましても
芽が動かない時期でしたら、もう一度接ぎ、接ぐ機会がなければ、胴吹き芽を利用して
接ぎますと良く活着すると思います。胴吹き芽は3〜4本残して接がれると楽しみです。
太い台木ですと何本も胴吹き芽が出てきます。可能ならば、7月中に接ぎ木されますと、
新芽が伸びますので楽しみです。これからは是非取り木を楽しんでください。
![]() 壷中の夢 |
![]() 肘川紅 |
![]() AY・ay・ay |
![]() 紋繻子 |
![]() エミリー・ドナン |
![]() 志賀源 |
![]() ドリーディー |
![]() 大鐸姫 |
庭の花と接ぎ木等
今咲いている花は最も良い状態の時の美しさから少しかけ離れています。
筑紫舞は閉じ芯のとても良い花です。桃ヤブや遠茜なども本来の色合いではありません。
陽の岬は時々ご覧いただきますが、私が気に入っている花です。この陽の岬の近くに
咲いていました陽の岬Uも大変良い花と聞いております。来年ご覧いただけると思います。
苗を求めるときは花を見て買うことが必要ですね。写真だけでは分らない面が多くあることに
気づきます。自分で育てて、数年間じっくり観察して見ますと花の特徴が良く分ると思います。
取り木はかなり太い枝が得られますので、鉢植えに向いていると思います。しかも接ぎ木しますと
かなり多くの品種の花が1本の木で鑑賞できます。これほど早く太い鉢植えの盆栽が出来る
楽しみは、根接ぎとともにぜひ勧めたいと思います。昨年の緑枝接ぎも芽を伸ばしてきました。
この接ぎ木では、面白い曲が得られますが、ある程度の太さになるのに少し時間がかかり過ぎる
のではないかと思われます。そこで2〜3年鉢や庭で太くして接がれたら良いかと思います。
ポリ袋の中である程度の曲が出来ておりますので、1年目に接がれるよりも成長も早いし
見応えも良いのではないかと思われます。私は色々な方法で考えております。出来るだけ自分の
好きな椿を増やしながら、自分で交配を重ね、自分自身の椿を作出しますといいですね。
数年後には自分だけの椿で庭を飾るようになると思います。がんばってください。
![]() 筑紫舞―福岡産 |
![]() 桃ヤブ―愛媛産 |
![]() 遠茜―愛媛産 |
この時期での花の写真撮影は 花の本来の姿や美しさを届けられない ように思われます。写真機や技術的な 問題もあるかと思いますが。白色の花が 一番撮影しやすいですね。 |
![]() 陽の岬 |
![]() 一子侘助に取り木 |
![]() 緑枝接ぎ―細御前 |
![]() 緑枝接ぎ―春眠 |
接ぎ木―誰でもできる?
どんなことでも最初は不安と恐れを感じて、躊躇するものです。
接木等も管理の面で最初は失敗の連続でしたが、繰り返し繰り返し
試しているうちに上手く行くものです。慣れてきますと、どんなやり方でも
成功するものです。ただし自分のやり方を会得しますといいですね。
今日の接ぎ木は1月の下旬に接いだものです。外で管理していますので、
雪が降り、強風にさらされ、大雨に遭い、温度も零度以下もありました。
それでも40本の接ぎ木苗は全部青々として芽が伸び始めてきました。
皆様にご覧いただくつもりで全てのビニール袋を取り、中の状態をご覧
下さい。今年の経験から接ぐとき、接いでから、どんな寒さが来ても全く影響
がないように感じられました。2。の写真の状態のように管理しております。
4の営業用の袋を最後にかけておりますが、その中は2.の状態です。
できるだけ湿度を保ち接ぎ穂を保護してやります。中の小さなビニール袋
は単に接ぎ穂の上に置いてあるのではなく、台木の周りに竹で支柱を立てて、
接ぎ穂に水滴が落ちないようにしてあります。接ぎ穂の芽が伸び始めましたら
中の小さな袋は取り外して外の大きなポリ袋1枚にしております。ここでも
支柱をきちんと立てて、水滴が新芽に当たらないように注意いたします。
短い台木ですので全て頂上に2本接いであります。ここでは計80本の接ぎ穂
を接いで1本だけ何かが触れて取れてしまいました。79本全て芽が動き出しました。
3の写真は梅の接ぎ木です。左右に芽が伸び始めたのがご覧になれると思います。
1本の台木に3本づつ接いであります。今年は挿し木もしましたが、今のところ全て
順調で芽が伸び始めております。それも全ての品種の芽が伸びております。8月まで
が勝負かと思っております。今まで挿し木は夏にするものだと思っていましたが、
今年の結果次第では2〜3月が適期であると考え方を変えなければならないかも
しれません。勿論、普通の小さな挿し木は7〜8月が適期であることには変わりが
ありません。皆さん、そろそろ取り木の時期です。1〜2本ためしてみましょう。私は
今日一子侘助の太い枝に2本取り木をかけました。成功しますと、すぐに10品種位
今年中に接ぎ木する予定です。色々試しておきますと楽しみですね。次から次へと
期待が膨らみ、待ち遠しい気がいたします。
![]() 1月接ぎ木 全て芽が動き出す |
![]() 1. 1月接ぎ木 全て芽が動き出す |
![]() 2.1本1本ビニール袋かける |
![]() 4.最後に大きなポリ袋をかけています。ー寒玲紗用意 |
![]() 3.梅の接ぎ木―緋梅、青軸 野梅1本の台木に接ぐ |
梅の接ぎ木は出来るだけ台木の一番下、 或いは根に接ぎ木されるといいですね。 面白い盆栽が出来ると思います。梅の場合、 緋梅性、青軸性、野梅性等一緒に接がれると 花の観賞が楽しみです。いたずら気分で試して ください。今年の種子を蒔いておかれると来年の 接ぎ木が楽しみだと思います。 |
庭の花
皆さん方の庭の花はいかがですか。そろそろ満開も過ぎてきたのではないかと
思われます。玉之浦系もそろそろ終わりになろうとしております。
1.の二つの花も白覆輪もまばらになってきました。それでもタマ・グリッターズは
最後の花を咲かせようとしております。紅湖畔は良い椿だと思います。花期が長く、
抱え咲きの小輪です。筒芯、筒しべで整っている感じがいたします。
神立の紅も今年から咲き始めました。早咲きのような気がいたします。
ブラック・オパールもこの時期に咲きますと濃紅色の感じがいたします。
写真を撮るにはこの時期はあまり適していないかもしれません。
今日の花の中では夢の古里が名前としては良いように感じます。昨日は岬、
今日は夢と古里の文字がイメージを膨らませますね。それも2つの文字が
上手くかみ合っているように思えます。椿の花はどんなに素晴らしい花でも
ネイミングが悪いとあまりヒットしないと聞いています。面白いものですね。
それほど名前が大事なんですね。もう一つ、同じような名前を付けてもいけないようです。
これだけ多くの品種がありますと、名前を付けるには苦労するのではないかと思います。
私は歌の本や文学本、広告やテレビなどからヒントを得て名前を付けています。
ふと浮かんだ名前をノートにメモしておき参考にしております。常に品種名を確認して
名前を付けるようにしております。
![]() 1.玉のかんざし |
![]() 紅湖畔―五島 |
![]() 神立の紅―松江 |
![]() 黄の旋律 |
![]() 黒百合―孔雀椿の実生 |
![]() 夢の古里 |
![]() 1.タマ・グリッターズ |
![]() ブラック・オパール |
庭の花と今日の接ぎ木
2〜3日お寺巡りをしまして椿の変わり花を持ち帰り、今日接ぎ木しました。
写真2.がそうです。芽が完全に動いていますが、試してみました。鉢に
植えてありました台木を引き抜いて、接ぎ木しました。台木の活動を少し抑える
ためです。それでも成功する確率は少ないと思います。試さなければ永遠にその
花を見ることはないですので、失敗してもともとのつもりで接ぎ木しました。
昨年の秋の接ぎ木の成功率は高いですね。秋だけで300本以上の接ぎ穂を
用いましたが、殆ど今芽が動き出しました。台木の状態により(比較的長い台木)
脇枝を残していますが、1.の台木では上と下に2本枝を残しその近くに接いであります。
この脇枝を残して接ぎ木をする方法は秋の接ぎ木に向いていると思われます。
太く少し長めの台木の場合効果のある接木ではないでしょうか。10cmくらいの
長さの場合には全部枝を切り取って接いでおります。
庭の花では、ラッキー・スターは白斑が入り、本来の色合いではありませんね。
玉のかんざしは日陰においてありますので、紅と白覆輪の対比がまだ綺麗に見えます。
花岬は最後の花ですので本来の美しさが見られません。花岬とか陽の岬など岬という
言葉が入りますと、何か別れとか出会い、喜びや悲しみなど、人の心を揺り動かす響き
があり、ネイミングに用いるにはいいですね。時々お話いたしますが、やさしく、イメージ
が膨らみ、 記憶に残る名前がいいですね。
![]() ラッキー・スター |
![]() 玉のかんざし |
![]() 花岬―愛媛産 |
![]() 昨年の秋接ぎ木 |
![]() 1.昨年の秋接ぎ木 脇枝を2本残して接ぎ木 |
![]() 2今日接ぎ木 芽が動き出しています。 |
![]() 2今日接ぎ木 芽が動き出しています。 |
庭の花とアケビの挿し木
今日は4月4日。覆輪の花はだいぶ色が薄れてきました。マリア様は接いで10年以上
経過しております。薄桃色の抱え咲きの花です。こがねゆりは多花性で花期が長いように
思えます。島根の美保関はいい花ですね。この時期ですが濃紅色で、ラッパ咲きの小輪です。
今この美保関を見ますと一重の濃紅色の椿はいいですね。各地に銘花が見られると思いますが
大事に保存してください。保存する最も良い方法は庭木に接ぎ木することだと思います。
よほどでない限り枯れることがないと思われるからです。1本の庭木に数十本の品種が接ぎ木
出来ますので、管理が簡単です。いつでもそこから接ぎ穂や挿し穂が得られます。
最後にアケビの挿し木をご覧下さい。今年挿し木をしました。すでに芽が伸びだしております。
庭には太いアケビが植えられておりますが、太いアケビをみますと挿し木をしております。
太いアケビを見つけましたら、その場で取り木をして10月頃か翌年の3月頃庭に植えられると
アケビの実が見られるようになると思います。受粉のためには2本必要かと思います。
アケビ等実物も風情がありいいものですね。次から次へと欲しいものが多くなり、怒られて
おりますが、庭で出来る楽しみですので我慢してもらっております。花々の咲き乱れる季節
になりました。庭での作業も、また楽しいものです。
![]() 住之江 |
![]() マリア様―長崎産 |
![]() 美保の関―島根産 |
![]() こがねゆり |
![]() アケビ挿し木―2本 |
![]() 玉之浦 |
庭の花―(4月3日)
4月に入りましたが、だいぶ遅れて咲き出す椿の花は大きさや花形も色合いも本来の
花とは少し変わっているように思えますがいかがでしょうか。写真を撮るには
時期初めの花が良いと思えますが。庭の花では陽の岬があちこちに咲いております。
私のとても好きな花です。移り色の抱え咲きで、小輪です。咲き終わるまで抱え咲き
で、鷺浦や白手香、浅茅白などとともに増やしている品種です。ヒナ桜はネイミングも
よく、色合いも濃桃色でいいですね。金殿の実生です。現殊院は五島の品種ですが、
五島の銘花20選の花の一つです。五島の花を紹介させていただいておりますが、
良い花が沢山見られます。しばしばご紹介いたします岩永氏は自然実生で数多くの
品種を作出してきました。毎年種子を蒔き新花作出のために努力をしているようです。
私も種子を分けていただき2〜3年前から蒔き続けております。これだけ多くの品種が
出回っていますので、これからの楽しみ方の方向としては、自分で交配して新花を
作出して楽しんでいきたいと思っております。何人かの仲間で良い品種の種子を毎年
蒔き続けますと、5〜6年経過しますと相当の数の品種が誕生するのではないかと夢見て
おります。近くの山や椿林に探しに行ってもなかなか難しく、自然交配による新花作出の
方がかなり確率が高いのではと感じられます。数多くの花を観賞し、椿の花を見極める
鑑識眼を得る努力をしながら、夢を追い続けたいと思っております。
![]() ドクター・クリフォード・パークス |
![]() 陽の岬―長崎産 |
![]() 陽の岬 |
![]() ヒナ桜―久留米産 |
![]() 現殊院―五島産 |
私が良い椿と評価しましても、皆さん方それぞれ好みが 違いますので、実際鑑賞されて、がっかりすることもあると 思われます。とにかく、自分が好む花が一番良いと思われます。 自分の好きな花を集められ、その花から色々な友の輪が広がり 潤いのある日々がある事を願っております。 |
花を楽しむ
洋種椿を中心に花びらだけを飾ってみました。今年は例年になく洋種椿が
綺麗に咲いてくれました。おそらく3月下旬頃に咲いて、寒風などにさらされる
ことが少なかったことと、多少栽培の仕方に慣れてきたのではないかと思われます。
洋種椿は豪華さはありますが、やや日本人好みではないように
聞いております。でも、時々お話いたしますが、色々な花の組み合わせがあって
初めてそれぞれの花の良さや特徴が分り、お互いに全ての花がその存在価値を
示しているものと思われます。ここ数年間小輪の筒咲きのヤブ椿等を中心に集めて
いましたが、次第に自分の気持ちも変化しております。八重咲き、牡丹咲き、千重咲き、
洋種椿等最近は色々な花に興味をもつようになりました。椿以外の花も少しずつ集めて
庭で楽しんでおります。庭を独占しておりますので、少しは家族の皆が楽しめる場所を
提供しなければいけないのではと感じております。いずれにしましても植物はいいですね。
季節ごとの楽しみや美しさを必ず届けてくれますので。これから植え替えをするつもりです。
![]() |
エレインズ・ベティー、 ベティーズ・ビューティー フランク・ハウザー、 スーパー・スター等 ヌッチオ農園より求めました花が咲いております。 これらの洋種椿を日本種の花と組み合わせて 庭に植えますと綺麗な花の観賞が出来ると思います。 |
庭の花と取り木
4月1日。まだまだ肌寒い感じがします。今月でほぼ椿の花の咲く時期は終わりかと
思います。4月の椿の作業としましては取り木がありますね。昨日蝋梅の取り木を5本
しました。(写真1)太い枝に取り木をかけ、鉢植えで鑑賞しようと思います。比較的
発根しやすいです。これから椿の取り木も予定しています。剪定する枝がありましたら
取り木をして台木用に楽しんでください。蝋梅は接ぎ木も簡単です。今年は試しに挿し木
もしてみました。また、この種子を蒔きますと沢山苗が出来ます。秋から春にかけて
椿、蝋梅、梅の花と季節を味わうには本当に良いと思います。庭ではダローネガが咲き出しました。
この品種も接ぎ木や挿し木をして10年以上経過しています。一般的に金花茶との交配種は
薄クリーム色のようですが、原種の金花茶の花を見ますと黄色の濃さが違うことに気づかれると
思います。タマ・グリッターズもいよいよ咲き終わりの感じです。私の感じでは、最も白覆輪が
安定している椿の一つではないでしょうか。玉之浦と友の浦も同じかと思います。他にも
白覆輪が今でもある程度見られる品種がありますが、鮮紅地に白覆輪の対比が長期間に亘り
見られる品種としてタマ・グリッターズ、玉之浦、友の浦などはいいですね。
(購入される時必ず花を見て求めてください)
4月からは2〜3日おきに何か情報をお知らせできればと考えております。時々私の椿とともに
もご覧下さい。最も私が今関心がありますことは、太い枝の挿し木と、接ぎ木をして挿しました
枝の状態です。これがある程度成功しますと、台木とか接木の心配がなくなりますので
新花作りに期待をかけようと思います。自然交配を中心としまして楽しんでいきたいと思います。
今年は五島の種子を沢山蒔き、すべて植え替えました。自分の庭でもある程度種子が得られる
状態ですので、少しづつがんばってみたいと思います。2〜3年後にはご覧いただけるかと思います。
![]() ダローネガ |
![]() スーパー・スター |
![]() 王昭君 ー 酒中花の枝変わり |
![]() タマ・グリッターズ―4月1日の花 |
![]() 1.蝋梅の取り木 |
![]() ヒナ桜 |
庭の花と松江の椿
今日は3月31日。 現在椿が満開の地域が沢山あるようです。桜も見頃のようです。
庭では一人静かが咲きだしました。牡丹や芍薬の芽も伸び始め、本当に春近しの感じです。
松江の花では名前の由来が難しい品種がいくつかあります。そのなかの一つが桃割れです。
桃色の唐子咲きですが、名前の由来は少女の髪形(桃割れ)を思わせることから、なずけられた
とのことです。落雁は名前の通り長筒咲きの形が雁の姿を思わせることによるとのことです。
以前お話いたしました婆の木や村下等もすぐには意味が分りにくいのではと思います。
しかしながら、松江には良い品種がたくさんあり、一度は必ず訪れてみたい場所だと思います。
写真1.は今日のタマ・グリッターズの花です。他の玉之浦系の花よりも長期間に亘り良い
状態を保ち続けていると思います。友の浦や玉之浦も私の家では素晴らしい花を咲かせて
くれました。今日は庭で挿し木の植え替えや草むしりをいたしました。また、名札の確認もしました。
数年間接いだ芽が長く伸びてきましたので、夏の接ぎ木や挿し木等が楽しみです。特に接ぎ木は
6月の下旬から10月の下旬まで4ヶ月間に亘り楽しめます。椿って本当に良い趣味だと思います。
![]() 一人静か |
![]() 桃割れ―松江産 |
![]() 落雁―松江産 |
![]() 森松ヤブ―愛媛産 |
![]() 1.タマ・グリッターズ―ヌッチオ農園 |
![]() 夢の古里―久留米産 |
庭の花と挿し木等
私の庭の花も剪定を強くするためにあまり花がついておりませんが、この時期に咲く花は
色合いや花形、大きさ等少し変わっているところもあるようです。あまり遅く咲く花は
本来の美しさに少し欠けるのではないかと思われます。玉之浦系の椿も春とともに
色合いが薄れてきたように思えます。それでも、4月間近のこの時期まで白覆輪が
ある程度はっきりしている花は保存して、増やされたら良いと思います。そのような意味では
この時期に花の良さを見極める良い時期だとも思われます。庭の花ではさつま紅時雨と
峰山白が今年初めて咲きだしました。2品種とも穂を送っていただき接ぎ木したものです。
浅茅白は接ぎ木してだいぶ経過しております。最小白花や白手香、白眉とともに私の庭
を飾ってくれています。紅栄も最後まで筒咲きの好きな花です。昨年はこの種子を沢山
蒔き、芽が伸び始めていますので新花が楽しみです。挿し木では接ぎ穂の残りの枝を
捨てないで、全て新花の枝は挿し木をしました。以前お話いたしましたが、1月や2月に
穂を送られ挿し木をしましたら半分位成功しましたので、新花の枝はどんな枝でも挿して
おります。そのような経験がありますので、冬の太い挿し木にも興味が湧き、今年大変多くの
枝を試すことになりました。それそれの結果をお知らせいたします。写真でご覧のように
玉之浦系の花も少し鮮明さがなくなってきました。4月1日の写真はどうなるか楽しみです。
4月まで玉之浦系の花弁の対比がはっきりとしておれば、うれしいのですが。
3月も残す所1日です。植え替えや施肥など済ませたでしょうか。まだでしたら、早めに
されてください。原種椿等の管理も注意が必要かと思われます。このような天候ですので。
![]() さつま紅時雨―鹿児島産 |
![]() 峰山白―香川産 |
![]() 浅茅白―長崎産 |
![]() みじょか―F五島産 |
![]() 湊晨侘助―埼玉産 |
![]() 紅栄―五島産 |
![]() 挿し木ー接ぎ穂の余り |
![]() タマ・グリッターズ |
庭の花と挿し木
これからの接ぎ木の管理は5月から6月にかけて芽の様子を見ながら
外気に慣らす作業があります。その後ポリ袋をいつまで被せておくかの
問題があります。さて、さしも500本ほど親指位の太さから相当太い枝まで
試しております。長さ、太さ、葉の枚数、脇枝を残したり、挿す深さ、庭に、鉢に、ポリ袋に、
さらに接ぎ木をしたり様々な方法で試しております。1月の下旬から試しておりますので
2ヶ月程経過しました。その結果は9月になると分ると思います。また6月から挿し木を
考えております。これからは取り木をする予定です。太い台木を確保するには今のところ
この取り木が最も簡単なようです。挿し木は今年始めたばかりですので、まだ結果が
出ていませんので秋に、はっきりとした答えが出てくると思います。夏の小指大の挿し木は
間違いなく発根します。ボールペン大の挿し木は100%成功いたします。1年に数回
挿し木の好機がありますので助かります。庭の木に接ぎ木して取り木の方法もありあすので
次から次えと色々な事が楽しめます。庭の花では松峰山はいい花です。また、この時期に咲く
洋種椿も豪華ですね。寒さから保護してあげますと綺麗な花が楽しめます。フランク・ハウザーや
エレインズ・ベティー等の花が見事に咲き、洋種椿の良さを再認識しております。
![]() 松峰山ー松江産 |
![]() 出雲安寿―松江産 |
![]() 蓮華―久留米産 |
![]() フランク・ハウザー |
![]() プリンセス・雅子ー埼玉産 |
![]() 桃豊―香川産 |
![]() 挿し木ー2ヶ月経過 |
![]() 挿し木ー2ヶ月経過 |
庭の花と接ぎ木
春の訪れとともに、花弁の色合いが少しずつ変化しているようです。
1.の花を比べて見ますと同じ玉之浦系ですがタマ・グリッターズの白覆輪
がはっきりとしています。3ヶ月間観察してきましたが、タマ・グリッタ−ズは
かなり長期間白覆輪が見られると思われます。同時に玉之浦椿も同様に
白覆輪が安定していると思われます。(咲いている花を確認して購入)
4月1日に玉之浦とタマ・グリッターズの最後の花をご覧いただきたいと思います。
接ぎ木も順調で次第に芽を伸ばし始めました。少し長くなりますと垂れ下がって
くるみたいです。最近、何本も接いで上部の穂だけが伸びませんかと尋ねられ
ます。以前お話いたしましたように、頂芽優勢で上部の穂がどんどん伸びていきますが
全体の芽を伸ばすには、上部の枝を抑制して整枝などをして上部の枝を押さえながら、
下の接いだ枝を伸ばしてやりますと平均化されると思います。もう一つ良く聞かれますのは
胴接ぎで接ぎ穂全体をテープで巻かなくとも芽が出てきますかという質問ですが、
幹と接ぎ穂の間にローソクを垂らすだけで解決しています。全体をテープで巻く意味は
どうしても胴接ぎの場合テープで縛っても幹と接ぎ穂の間が空き、水滴が入りやすい
ことと、湿度を保ち接ぎ穂を保護してやる狙いがあると思われます。最後に庭の花ですが
百合羽衣は接いで15年くらいになります。ヌッチオズ・カメオは赤花も咲いております。
玉之浦系の椿を日陰に植えますと、比較的長く白覆輪が安定するかもしれません。
4月に入りますと接ぎ木や挿し木の様子が気になりますが、楽しみでもあります。
![]() ゴールデン・グロー |
![]() 百合羽衣 |
![]() 佐多錦 |
![]() エレガンス・スプレンダー |
![]() ヌッチオズ・カメオ |
![]() 1.タマ・グリッタ−ズ |
![]() 1.玉のかんざし |
![]() 接ぎ木―芽が伸び始める |
庭の花と接ぎ木
昨日はパソコンをきれいにしようと思いゴミ箱や全体を掃除してましたら
大事な住所録など全て消えてしまい復元しようと努力しましたが、今朝の
5時までかかり、結局はむだでした。ゴミ箱はやたらに空にするものではないと
後悔いたしました。さて、庭では熊谷草が花芽を出し始め、アケビの太い挿し木も
芽を出し始めました。春近しという感じです。梅の接ぎ木を10本くらいしましたが
芽を伸ばし始めました。以前相当の品種を接いでいましたが、再び梅の盆栽を
始めようと思います。梅は接ぎ木は簡単ですが、毎年育てるのに苦労します。
その点、椿のほうが育てやすいように思えます。椿の接ぎ木の方ですが、写真
のように少しずつ芽が動き出しました。1本の台木に何本も接いでおりますが、
今のところ全ての穂が順調のようです。今年は接いだ穂だけで800以上の穂を
接いでいると思います。接いでから春の暖かくなるまでいかに湿度を保ち、接ぎ穂を
充実させておくことが出来るかが鍵になってくると思います。3月以降の暖かい時期に
接ぎ木された場合は比較的管理も楽で成功率も高いと思います。私の接ぎ木方法では
台木を鉢に植えておき、最低接ぎ木の10日前くらいには台木を切り準備されておく
ことが大事ではないかと思います。鉢に植えられてある台木に接ぎますと、細い台木
でも接いでからの伸びは、太い台木の揚げ接ぎよりも良いように思われます。
私は求める時は細い台木でも接ぎ穂が伸びている苗を購入いたします。なぜかと
いいますと、その苗木の穂をすぐに他の太い台木に接木して何本もすぐに増やせますし
求めた苗木は単に接ぎ穂を得るために利用しているかもしれません。写真のように
太い台木や太い挿し木苗に接ぎ木しますと1年で鉢物として見られるようになるからです。
庭の花も満開を過ぎてきたように思えます。花弁の色合いも少しずつ薄れてきたようです。
接ぎ木の管理にはくれぐれも気をつけてください。寒玲紗の用意を!
![]() 接ぎ木ー40日経過 |
![]() 接ぎ木ー40日経過 |
![]() 梅の接ぎ木ー芽が伸び始める |
![]() 熊谷草―花芽が出始める |
![]() 備中 |
![]() 玉シグレ |
![]() ルッチェンシス |
![]() まほろば |
庭の花
洋種椿ですが今年は綺麗な花が沢山咲いてくれました。エレインズ・ベティーやフランク・ハウザー、
それにベティーズ・ビューティーなど多くのヌッチオ農園より求めました花が咲いてくれました。いつもは
冬の寒さや管理のまずさで花弁が痛みあまり綺麗な花を見られませんでした。洋種椿は肥料や用土
水かけ等色々管理面で注意することがあり難しいと考えておりましたが、これからは毎年楽しめそうです。
水吉ですが香り椿です。雪椿では比較的少ないのではないでしょうか。そういう意味では価値のある
椿ではないかと思います。さわやかな香りがするそうです。香り椿は冬の寒い温度が低いときには
あまり香りがしませんが、温度が上がり、暖かくなりますと、とても良い香りがしてきます。湿度との関係も
あるかもしれません。求められて香りがしないと思われることもあると思います。良い条件のときに
試してみてください。さて、玉之浦系の花ですが、写真のように玉之浦はまだまだ見事です。3月中は
咲いてくれるようです。タマ・グリッタ−ズは少し白覆輪が少なくなってきましたが、それでも他の
玉之浦系の花よりは綺麗に思えます。白眉は15年位前に愛媛県より穂をいただき接ぎ木しました。
なかなか優れた花のように思えます。愛媛県も良い花がたくさんありますね。一重の白花は豪華さは
あまりありませんが、清楚で日本人好みの花ではないでしょうか。庭の花も色とりどりの花がありますと
華やかな感じがいたします。椿の種子を蒔かれましたら、楽しみですね。園芸種でしたらそのまま
鉢にでも植えられて、普通の種子でしたら台木として利用が出来ます。それぞれの時期に出来ることを試して
おきますと一年中椿と向き合っているようです。がんばってください。
![]() 水吉ー 新潟・有香 八重咲き |
![]() ベティーズ・ビューティー |
![]() 花見笠ー新潟ー雪椿 |
![]() 石鼎ー松江ー透き通る ような色合い |
![]() 玉之浦 |
![]() タマ・グリッターズ |
![]() フランク・ハウザー(ヌッチオ農園) |
![]() 白眉ー愛媛 |
庭の花と接ぎ木
接ぎ木には湿度と温度が必要です。温度は15度以上、20度〜25度くらいと言われる
人もいます。いずれにしても、活着するには絶対条件だと思います。突然1月の初旬、
まだ接ぎ木の時期でない時に穂が届いて、私みたいに温室等の施設がないときは、果たして
どうしたらよいか、と考えてしまいます。今年の私がそうでした。過去1〜2度そのような
経験がありましたので、あまり心配せずに接ぎ木をしました。ただ一つだけ注意しましたことは
接いだ穂に小さいビニール袋をかけて湿度を確保したことです。袋の中に水を入れ、穂の上から
40本の接いだ穂に1本1本被せて、全体を大きなポリ袋をかけて管理しました。時々2枚かける
こともあります。そのようにして中の小さなビニール袋は水滴が充満し、湿度が多く、接ぎ穂を
青々と保っています。春の訪れとともに温度も上がり活着して穂が伸びてきます。この時いつまでも
中のビニール袋をかけていてはいけません。ある程度芽が伸びてきましたら中の袋は外します。
袋の中の水滴が新芽に垂れて黒くなり葉が朽ちてきます。1月の初旬の接ぎ木では台木が活動し
活着して養分を吸い上げるまで約2ヶ月間くらい要しますので、その間湿度を保ち穂を生かしておく
ことが必要でないかと考えたのです。ここ数年間このような方法で1月からの接ぎ木は行っております。
さて、1の写真ですが根接ぎです。太い根ですので3本接いであります。1ヶ月以上経過しました。
接ぎ穂が多いほど発根しやすいと思われます。太い台木では3〜4本接ぎませんと片側が枯れこんで
くると思います。活着しますと発根してきます。ですから、根の採取が容易であれば根に接ぎ木して
ください。接いだ所に見える白いものはローソクです。庭の花では新世紀が咲き始めました。黄の旋律
の枝変わりと聞いております。ジョイフル・ベルズも綺麗に咲いております。また、こがねゆりが満開です。
非常に多くの蕾をつけております。きぼうも咲いております。淡クリーム色で大きな花に見えます。
桜の花も開花し、これからは良い季節ですね。おおいに春の素晴らしさを楽しんでください。
![]() 黄の旋律―接ぎ木3年目 |
![]() 新世紀 |
![]() 凹脈金花茶 |
![]() ジョイフル・ベルス |
![]() 淡海ーこのような花です。 |
![]() こがねゆり |
![]() きぼうー接ぎ木5年目 |
![]() 1.根接ぎ |
庭の花とその後の接ぎ木
庭の花では玉之浦とタマグリッターズは相変わらず良い状態です。1の夢乙女は少し
ぼやけてきています。五箇山絞はちょうど満開の状態です。大洲天が下は接ぎ木15年に
なります。私が最も良かったことは、送っていただいた穂を接いであったことです。それでなければ
殆どなくなっていたと思います。1本1本管理するのは大変なことではないでしょうか。
今日も種子苗の植え替えをしました。写真でご覧のように大きな発泡スチロールに百個
以上の苗を植えました。この苗は2〜3年後に接ぎ木する予定です。今年接ぐ台木は鉢に
植え替えました。接ぎ木がしやすいようにするためです。2〜3年経過しますと種子苗も
接いで、すぐにある程度見応えのある木になると思われます。植え替えが大変でしたら
庭に植え替えても良いかと思います。その時用土は挿し木用土や植え替えようの用土を
使用してください。べとべとした用土や堅い土では芽が伸びてこないようです。沢山ありましたら
庭や発泡スチロールに、今年接ぐ予定ならば鉢に植えて準備されるといいですね。
1月下旬に接ぎ木しました芽が動き出してきました。樹液が流れ出していましたが、上手く
処理できたようです。40本接いでありますので、ほっとしました。他の接ぎ木も順次伸び始めて
くるものと思います。外に置いて管理しておりますが、雪が降ったり、雨や突風にあっても
全く影響なく全て順調のようです。今年接ぎ木で感じました事は、どんなに寒くとも、早い時期でも
接ぎ木そのものには全く影響がないみたいです。樹液も流れていました。活着して芽が伸びてくるには
ある程度の温度が必要になりますが、寒いから、早く接いでしまったからダメだと言うことはないみたいです。
穂が萎れないように湿度を保ち管理さえ良ければ暖かくなって活着して芽が伸びるのを
気長に待てばよいと思います。台木が活動し、芽が動き出して接ぎ木するほうが失敗する率は
高いと思われます。これからは突然暑い日があるかと思います。日除けに気を配りながら管理
されてください。
![]() 玉之浦(3月23日) |
![]() タマ・グリッタ−ズ(3月23日) |
![]() 1.夢乙女ー五島 岩永氏作出 |
![]() 五箇山絞 |
![]() 大洲天が下 |
![]() 2.接ぎ木―2ヶ月 芽が動き出しました。 |
![]() 種子苗― 植え替え (発泡スチロール) |
![]() ポリ袋の中の状態 |
庭の花と種子苗の植え替え
今日は昨日お話いたしました昨年度種子を蒔き昨日発泡スチロールから出しました
苗を植え替えました。写真Aのように発根しております。種子の取り扱いで気がつきました
事は→ 1. 種子を出来るだけ早め(9月中)に採取。
2. ポリ袋の中で出来るだけ早めに発根させる。
3. 発根してきましたら出来るだけ曲を付けるために
手でポリ袋の中の水苔を動かし、位置をかえる。
4. 12月発泡スチロールに入れて寒さからの保護をする前に
直根を切り細根が出やすい状態にしておく。
→この直根を切る作業は11月でも12月でも良いと思います。
ある程度の長さに根が伸びてくれば、いつでも切って問題ないと思います。
5. そうしますと、3月頃に発泡スチロールから出して植え付けするときには
写真のように全て細根が出て成長が早く、枯れる心配がないように思えます。
この後私は植え付けた発泡スチロールを営業用の大きめなポリ袋に入れて寒さや風などで芽が
痛まないように1ヶ月くらい保護してやります。今日で5つの大きな発泡スチロールを使いました。
写真のように竹で区切り発泡スチロールの脇に何の種子か名前を書いて分るようにしてあります。
根が絡んでいて、ほごすのに大変でした。昨日と今日は園芸品種を主に植えつけました。
毎年種子を蒔きますと3年後位からは毎年順に蒔いた種子の苗から思いもよらぬ花が咲いてくれる
のではないかと期待しております。今年辺りからだいぶ咲き始めてきました。
さて、庭の花ですが、玉之浦系の花ですがまだまだ良い状態が続いております。湊晨侘助も小輪で
いいですね。時々花を見ながら感じますことは、同じ系統の花だけですと飽きてしまうみたいです。
何でも同じですが、毎日同じ物では、どんなに素晴らしい花でも、おいしい食べ物でも変化がないと
満足できないのでは。そういう意味では、どの花も皆価値があるように思えます。どのような事も
全てバランスの問題であると思えるのですが。
![]() 種子苗の発根状態A |
![]() 竹で区切り苗を植える |
![]() 湊晨侘助 |
![]() タマ・グリッターズ( (3月22日)の状態) |
![]() 玉之浦(3月22日)の状態) |
![]() 酒中花 |
![]() ヒナ桜 |
![]() 夕焼け冨士 |
![]() |
接ぎ木3年目で咲き始める。 1本の木に何本も接いであります椿の花が咲き始めてきました。 ここに置いてあります椿は10本の接ぎ木です。約200品種以上の 椿が10本の木に接いであります。写真を撮るのに大変楽です。 また、交配や接ぎ木するにも、どこに何があるかすぐ分ります。 自然交配にも期待しております。 |
五島の椿と庭の花
昨日から今日にかけて風が強かったですね。台風なみのすごさでした。
怪我などはありませんでしたか。地球の温暖化による異常気象によるものか、
これから少し心配になります。今日は昨年蒔きました種子が芽や根が出てきました
ので少し鉢や発泡スチロールに植え替えました。何しろ数が多く1本1本鉢に
植え替えますと大変ですので、大きな鉢やハッポースチロールに何十本と植え替え
ました。園芸品種だけでも数百本くらいの数になりそうです。それ以外に接ぎ木用の
種子苗が相当ありますので苦労しております。でも、その中に月の皇子、一休、都鳥
細御前、 月照、大和なでしこ、紅栄など私の好きな椿の苗が相当ありますので楽しみながら
植え替えております。五島の椿では鷺浦は玉之浦の実生ですが、白色です。また春眠は
私の興味をそそる花です。五月姫もいいですね。ムーン・ライズは数年前から咲き出しました。
淡海は桃地の白覆輪で、牡丹咲きです。玉之浦も今日の写真ですがまだまだ鮮やかに
白覆輪が出ております。そろそろ白覆輪も薄らいでくると思われます。
![]() 鷺浦―作出者ー 命名者 岩永 章氏 玉之浦実生―白,筒芯、 筒咲き、小輪 |
![]() 春眠―作出者ー 命名者 岩永 章氏 紅花、筒芯、筒咲き、小輪 |
![]() 五月姫―久留米産 |
![]() ムーン・ライズ―ヌッチオ農園 |
![]() 玉之浦 |
![]() 平成紅―中部産 |
![]() 淡海―香川産 |
![]() ベティーズ・ビューティー |
五島の椿と庭の花
今日は五島から今年最後と思われる花が届きました。いつもお世話になっております岩永氏
作出の花です。全てが自然実生ということですが、殆どが小輪の花です。配達の途中で少し
花が痛んだりしていますが、ご覧下さい。咲き出しの頃は大変綺麗な花です。
庭の花では凹脈金花茶が咲きだしました。実際は写真の花よりもっと黄色が強いです。
昨年この金花茶との交配で種子が出来、今年芽が伸びだしております。
今日は写真でご覧のように接ぎ木もいたしました。昨日五島より穂木が届きましたので
4品種8本接ぎました。台木はいつものように取り木を外し3本の枝に接ぎました。
少し遅い感じはいたしますが、残りの枝は全てさし木をしました。台木はいつも準備して
おきませんと間に合いませんので必ず用意しておきます。1本1本接ぐよりは管理が
楽なので大変便利です。今日咲きました金花茶はポリ袋1枚で覆い、外で管理して
しておりました。金花茶の葉をご覧下さい。営業用のポリ袋1〜2枚で冬の寒さから保護
できるみたいです。でも、雪国では軒下か温室等の保護施設が必要になるかも?
![]() |
哀愁 作出者ー命名者 岩永 章氏 濃赤色、 筒咲き、 筒芯、 小輪 自然実生 五島産 |
![]() |
晴れ着 作出者ー命名者 岩永 章氏 濃赤色、 筒咲き、 筒芯、 小輪 自然実生 五島産 |
![]() 凹脈金花茶― 挿し木苗 |
![]() 接ぎ木―紫の花等8本接ぐ |
![]() 白虎 |
接いだ後は水をかけて鉢に 植えますが、私は1本1本の 枝に小さなビニール袋を被せて 最後に大き目の営業用のポリ袋 を被せます。ローソクは色々な面 で便利です。 |
庭の花と玉之浦系の花の色合い
昨日の紫の花ですが本日私の家に届きました。発見されました日より約10日
遅れていますが、蕾の花は本当に濃い紫の花です。少し咲きかけております花
は少し紫色が薄れておりますがそれでも私が育てております紫の花と比べますと
はるかに紫の色は濃いです。私の感じでは1月から2月にかけて咲かせたら
見事な紫色(大根の花のような)の花が咲くのではないかと思われます。
2〜3年後の様子を観察しまして詳しいご報告をしたいと思います。
さて、庭の花ですが、紅あかりは鮮やかな紅色の綺麗な花です。禅月は15年位前に
広島の広中氏より枝を送っていただき接ぎ木したものです。花色は衣通姫に似ています。
広中氏は平成侘助、 禅風、 相国寺、瀬戸香等を作出しております。大鐸姫 は
枝を送っていただき接ぎ木したものです。迎春も好きな花です。住之江はこの時期ですので
少し色が薄れてきています。小輪の花です。玉之浦の花はまだまだ見事です。大和なでしこ
は細覆輪ですが鮮やかな色合いです。庭で咲く花を見ますと、接ぎ木します穂木によって
白覆輪の出方が違いますので、花が咲いている状態を見て購入し、接ぎ木することが大事
ですね。
![]() 紅あかり |
![]() 禅月―広島産 |
![]() 大鐸姫 |
![]() 迎春 |
![]() 住之江―小輪 |
![]() 玉之浦 |
![]() 大和なでしこ |
庭の花
五島からは紫の花に続いて2〜3新花の写真が届けられております。
私の庭では一斉に花が咲き始めております。玉之浦、友の浦、タマ・グリッターズ
と白花や紅花の濃い花との交配をしております。種子が出来るかどうか楽しみです。
昨年交配しました金花茶との交配が成功して種子を蒔きましたら今年根が出てきて
大変喜んでいる所です。昨年は非常に沢山の五島の種子を蒔き植えつけるのに
大変忙しくしております。今日の庭の花は夢の古里ですが私の好きな花です。
花形も色合いもいいですね。黒光も良い花です。氷室雪月花の実生ですが、時に
写真のように白斑が出るようです。これもまた紅花との対象が綺麗です。
玉之浦も少し色あせてきましたが、また明日にもご覧いただきたいと思います。
今日も少し接ぎ木をしました。芽が動き出しておりますが、私なりの方法で接いで
おります。接いですでに1ヶ月以上経過している鉢もあります。4月が楽しみです。
どれだけの数の芽が伸びているか、さらに挿し木が上手くいくか毎日観察しています。
![]() 玉之浦 |
![]() 夢の古里―福岡産 |
![]() 出雲吉兆―松江産 |
![]() 黒光―関東産 |
紫の椿― 五島より
パソコンの故障で昨日はお休みさせていただきました。今日は紫の椿について
五島より報告がありましたのでお知らせいたします。春になるに従い紫の花は
次第に紅花に変化してしまう品種があります。なかなか固定しないようです。私も
紫と名前の付く品種を育てておりますがなかなか目の覚めるような紫の色合いの
花を見かけたことがありません。場所や気候によっては一時的に物凄い紫の花になることは
あるようです。また、松江の大社紫は栽培されておられる人に尋ねましたところ、
紫の色合いが良く出るとの事です。私も太い台木に接木したありますので、咲き次第ご覧
いただくつもりです。報告のありました夢式部は暖かな五島の大地で、この時期に
これだけの紫がかった色合いです。ちょうど紫の上に近い花色だったそうです。2〜3年間
観察されて皆様方にご報告出来ればと考えております。それまでに、何人かの人達で
観察されるとの事ですので楽しみです。
![]() |
夢式部 発見者― 広瀬 健司氏 命名者― 広瀬 健司氏 3月10日頃五島で発見されました椿です。発見者の話では発見された日殆どの花が 今まで見たこともないような紫色の花だったそうです。花の背景に普通の紅花を添えて ありますが、目を疑ったようです。標高何十メートルとか何百メートルの高地ではなく 十何メートルの場所との事です。私のところにはもっと強い紫の写真が1枚届けられて おります。この時期に五島の平地でこれだけの紫の色合いは今後期待が持てるのでは。 挿し木や接ぎ木をされて様子を観察され、同じ色合いであれば最終的にもう一度すぐに 皆様にご覧いただきたいと思います。私は大変期待しております。 |