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これからの作業

     来週辺りから少しずつ暖かくなってきそうです。梅の花もまだほんの少ししか咲いておりません。
     3月頃からが椿の作業をするほうが無難かも知れません。これから予想される作業は、接木

     挿し木、植え替え、施肥、消毒等が考えられます。今日はその中で、3月の入って、接木と挿し木を同時
     行う作業をお勧めいたします。数回ご紹介いたしましたが、私も、福岡県の八尋氏より教わり、10月11月

     そして2月の下旬から4月初旬くらいまで、芽の伸び具合によって試しております。接いで挿し木など出来る
     のかと、思いましたが、見事に芽を伸ばしてきました。この作業はあくまで楽しみでやっています。このような

     方法もあることをご紹介しています。この方法で最も大事な管理は、枝に接いで、雨傘を入れる細長いビニール
     袋を利用する方法です。私は欲張りですので、2〜5本くらい枝にに接いで挿し木をします。接ぎ終わりましたら
     
     霧吹きをして雨傘用のビニールを枝全体に被せて、湿度を保つように管理します。さらに、紙袋を被せ、あるいは
     寒冷紗をかけて、日除けをします。日光の強さ加減を考え、日除けをします。失敗の可能性も考え、1箇所に

     2本ぐらい接いでください枝の長さは20cm位でためしております。最上部と枝2本くらいに接いでおります。
     挿し木用の用土を用いて、管理さえ良ければ、5割以上の確率で活着いたします。接木が失敗しても

     挿し木が成功すれば、いつでも接木は出来ます。そのために、1〜2本の枝を短く残して挿してください
     枝を短めに切って挿すことは、枝の芽が伸びるに従い、発根を促す働きをすると、思われるからです。

     接いだ芽が伸びるよりも、枝に付いている芽のほうが、早く伸びて発根を促すものと思われます。
     この2〜3年試して、間違いなく芽が伸びております。ぜひ、遊び心で試してみてください。


昨年の11月接木と同時に挿し木をする。
芽が伸びて来ました。

今年1月の挿し木。すでに100本程度
挿しております。

以津の夢
なかなか良い花であると思います。


玉之浦系の覆輪

     紫の花も難しい面がありますが、玉之浦系も覆輪の出方が違います。できるだけ、
     覆輪がよく出ている穂を利用して、接いだり、挿したりしてください。もちろん気象条件

     にも左右されると思います。よく言われることですが、春になるにつれて、覆輪が薄れてきます。
     私の庭で咲きます玉之浦は毎年、咲きますと綺麗に覆輪が見られます。気象条件の他に

     接ぎ穂として使用する新梢の場所にも影響があると思われます。勢いのある上部の枝は
     なるべく用いず、少し下の節の詰まった穂を利用してみてください。もうひとつ、教えていただいた

     ことは、6月中旬以後の施肥を控えたら、どうかと教えていただきました。今年は3月〜5月まで
     肥料を与えて、それ以後は全く与えていません。住之江、湊晨侘助は綺麗に12月から咲いています。

     写真のタマ・グリッターズは半月以上昨年より遅いです。それでも、蕾の状態を見ますと、覆輪は
     良く出そうな感じです。先日もお話いたしましたが、このタマ・グリッターズの花でも、毎年覆輪が

     よく出ない年があると聞いております。気象条件の他に、最も影響を与えるのは、接いだ穂にあるのかも
     知れません。勢いのある、長く伸びた穂を用いて、どんどん増やしますと、影響が出るのかも知れません。

     接ぎ穂、気象条件、施肥の3つを頭に入れながら、栽培、管理されて試してください。私にも確かなことは
     言えません。経験して考えられる要素を述べていますので、是非、確認して試してください。


今日の覆輪状態
半月以上開花が遅いです。

違った蕾
もう少しで開花しそうです。

相当太い枝に取り木
今年の春外して、鉢植えにします。10本以上取り木してあります。
これだけでも、鉢植えにするには、十分楽しめます。この取り木の
枝に色々な品種を接木します。2〜3年で鉢植えとして、
楽しめると、思います。毎年取り木だけでも、十分なくらい、鉢植え盆栽が出来ます。


庭の花等

     2月の20日過ぎますと寒さも和らぐようです。そうしますと、いよいよ接木の出来る
     時期になりますね。今日は山茶花の台木に数種類接木をしました。前後左右枝が出て

     いますので、色々な品種を接ぐ予定です。上の枝から順次接いでいきます。大事な品種は
     呼接ぎが最も安心していられると、思います。ただし、私は1本の台木に何本も接ぎますので、

     どうしても、胴接ぎが多くなります。接いでからの管理で最も大事なことは、湿度を保ち、蒸らさない
     ことです。接いで、針金などで輪を作り、水滴が新芽にかからないように、してください。

     色々な方法がありますが、100円ショップの欄用の支柱や竹等を利用して支柱を立ててください。
     ただし、庭木の枝などに接ぐぐ場合は針金で輪を作り、接いだ場所を囲んでください。その後は

     透明のビニール袋と、新聞紙あるいは紙袋をかけて、日除けをしてください。私の経験では、日が
     当たらない場所で最後まで管理していますと、ある程度活着率が落ちると思われます。

     数時間でも日に当たる場所に置き、寒冷紗や紙袋、ダンボール等で適宜日除けをされると、いいですね。
     これからは、本当に楽しみな時期です。沢山ためして、楽しみを増やしてください。技術が優れているか

     どうかは、数多く試しているかに比例していると思います。工夫して努力すれば、どんなことでも達成できる
     と思われます。お互いにがんばって、椿の美しさを広めたいですね。
      

  


月の皇子
福岡県の八尋晋策氏より苗木を譲り
受ける。八尋氏も大変な椿研究家で
色々教えていただいて、おります。
濃紅・猪口咲き・小輪・葯退化(侘芯花)

寒さのために、色合いが少し違って
見えますね。

月照
数回ご覧いただいておりますので、
説明は省かせて、いただきます。
中部の白椿の中ではbest3に入ると
思います。


大きな山茶花の木に少しずつ
接木をし始めました。だんだんと
下の枝に接いでいきます。
月の皇子  − 昨年の花

いかがですか、この花弁の色合いと雪白の雄しべ

数回ご覧いただきますが、結実するそうです。

太郎冠者白侘助なども結実することはあるそうですが、

この月の皇子はよく結実するそうです。



庭の花等

     寒さが続きますね。少し雪が見られました。2月の下旬頃には春らしさが感じられると思いますが。
     この寒さでは接木など無理を、することはないですね。2月下旬から3月になって、暖かくなってから

     接木をすれば良いと思います。3月中旬以後でもいいですね。芽の動き方次第だと思います。
     今日は庭に作った棚の種子苗に接いだ小さな苗をご覧ください。どのくらい対だか分からないほど

     あちこちに接いであります。種子苗の1年生から2年生に接ぎましたので、細いですが、ビニール袋
     の中で曲を作り、鉢に植えてからもある程度曲を付けていますので、施肥をして、4〜5年経過しますと

     面白い苗木が出来上がるのでは、と期待しています。毎年種子を蒔き、接いでおりますので、種子苗に
     接いであるだけでも、絶対にどんな品種でも絶えることはないと思われます。種子苗に接ぐ利点は、

     何本でも、短期間に接木が出来、 管理が楽なことです。接ぐ作業より、接ぎ穂を準備するほうが時間が
     かかります。接ぎ穂さえ準備できれば、テープで巻いて終了です。この時は、縛らなくても良いテープ
 
     使用しています。何故かと言いますと、何百という台木を接ぎますので、ほんの短く切ったテープを2〜3回
     巻くだけで終了しますので。 この種子苗の作業は生産者の方々には向いていないと思います。何しろ

     細く、成長が遅いために、不向きであると思います。時間がかかりますので、趣味として楽しむには、結構
     期待が出来ると思います。ですから、種子苗に接ぎましたら、成長を促すために、大き目の鉢に植えて

     肥培して早く太くなるように、管理しています。松盆栽などのように、最初の2〜3曲ありますと、その後は
     ある程度自分で針金や整枝で樹姿整えることが出来ます。ビニール内での種子の根の曲は、人工的には

     無理であろうと思われます。そこに種子苗の価値があるように感じられます。接いでから、ある程度手を
     加えなくとも、施肥さえして、太くすることだけに気をつかえば良いと思います。太くなるまでは、挿し木苗、

     取り木苗、接木苗等管理している間に、自然に太くなっていくと思います。工夫によって色々な楽しみ方が
     ありますので、色々チャレンジすることですね。色々やっていますと、思いがけない色々な苗が見つかり、

     絶えてしまったと思える苗が現れるものです。種子を蒔き、挿し木や接木、取り木、交配などしていますと
     1年中何かに気を配り、確認しているようです。それだけ、喜びも増してくると思います。
     


初嵐l
先日解説しましたので。

白玉唐子
白色一重、唐子咲き、松江

種子苗に接木
種子苗を2〜3年肥培して接いでも良いと
思います。

地中でも曲が付いています
ビニールの中で相当曲が出来、
さらに地上でも曲を付けています。

相当


    写真の蓮華寺や銀の月は何年も前に接いで、どこにあるか分かりませんでした。
    1本の台木に何本も接いであり、狭い庭に今年ほとんど植えましたので、今名札の

    確認と、どこに、どんな品種が植えられているか、整理しているところです。私が良かった
    と感じていることは、9割以上の苗木に名札を付けておいたことです。それも裏表に書いて

    ありますので、花が咲き出して、どんな花か確認が出来ることです。それにもう一つ、どんな
    品種も必ず3〜4本の台木に同じ品種を接いでありますので、1〜2本枝が枯れたり、折れたり

    しても、絶えることがないことです。庭木、 求めた台木、自分で挿した台木、 種子苗、取り木
    の台木などほとんどの台木に同じ品種、特に大事にしている品種は必ず庭に4〜5本接いで


    あります。こうしますと、あの花はどこにあるのか、分からない時にも、花が咲いて、写真を撮る時には
    名札を見て、ここにあったのかと、ノートにメモして、現在品種別の簡単な地図を作成しいる所です。

    20年前に接いで、関心のない花が咲き出しますと、こんなところにあったのかと、急いでメモしています。
    名札と大事な品種は数箇所に接いでおくことは、大事な作業かと思われます。ある時期には、カタログの

    新花に夢中になって集めていた時期があり、古い品種は関心がない時がありました。これからは、
    自分で作出することに重点を移し、楽しんでいこうと、考えております。


蓮華寺
黒赤色、一重筒咲き、小輪、(京都

銀の月
移り白の一重、筒咲き、筒しべ、

近くの丘の花
色合いがよく、庭に植えて種子を期待しています。


接木など

     あと1〜2週間で接木される方もおられると思います。以前台木の準備を前もって、されておかれた方が
     良いのではないかと、述べたことがあります。言い換えますと、わたしは前もって鉢植えにされた台木に

     接木をされたほうが活着率がよいように思えます。揚げ接ぎと全く変わらないとお話される方もおられると
     思いますが。私が苗木を求めました経験によりますと、苗木によって、台木が細かったり、太かったりしますが、

     鉢植えの細い台木のほうが、太い台木よりも芽の伸長が倍以上のこともあります。おそらく太い台木で、
     芽が伸長ししていないのは、揚げ接ぎで、ポットに収まるように根を大分切って植え込んであるからだと

     思われます。そのために、1年くらいは芽の伸長が細い台木よりも遅れていると思われます。ここで、大事だと
     思われることは、やはり台木はどんなに細くとも、鉢植えにされておかれた方が活着や芽の伸長に良い結果

     もたらすと思われます。素人ながらに考えることは、接木後に、カルスを形成して根から養水分を送らなければなりません。
     そのためには、台木が充実していて、活発に活動していることが大事であると思われます。その時期は春の

     蝶や、多くの昆虫たちが飛び交う暖かな3月に入った頃が適していると思われます。しかしながら、1月、2月に
     接木しても、湿度を保って保護しておきますと、春には芽を伸ばしてきます。寒いからだめだというわけでは

     ありません。接ぎ穂が1月に届けられますと、私は挿し木と接木をしてきました。1月〜2月の寒中は確かに
     活着率は低くなると思われます。だからといって、届けられた接ぎ穂をそのままにしておくにはいきません。

     接いで芽を伸ばすには、確かに、温度と湿度が必要になります。だからといって、無理だというわけではありません。
     接いだ袋の中の湿度を保ち、2〜3枚のビニール(ポリ)袋を被せたり、家の中に取り入れたりして、春を待てば

     必ずある程度の確率で芽を伸ばしてきます。数回お話したことがありますが、苗木を求めたとき、細い台木だから
     といって、がっかりしないことです。大事なことは、芽がどのくらい伸びているかでは、ないでしょうか。

     芽が長く伸びているほうが、それだけ多く、穂を利用でき、接木が沢山出来るわけです。太い台木や庭木に接ぎますと
     求めた苗木よりも大きくなり、何本も苗木を得られる利点もあります。最後に、今日述べたかった要点は、台木は

     出来れば、鉢植えにされておいて、接木されたほうが活着率が高まるのではないかと、いうことです。
     台木が充実していて、活発に活動する状態になっていることが大事だと思われます。

庭の椿等

     植物ウイルスも相当の数が存在するようです。難しいのは、ウイルスが侵入しても、なかなか、
     斑点が現れないことや、 品種により、ウイルスが広がらないこともあるようです。 
     どのような台木がウイルスに感染しやすいか、しにくいか、あるいは耐性があるか調べることも大事かと
     思われます。ある程度はウイルスが感染しにくい品種とか台木は、専門家の方々にお聞きしますと

     教えてくださるのでは、ないかと思われます。特に何十年と椿を生産されています方々は数多くの接木
     を、されていますので、教えてくださると思います。今日は五島のヤブツバキの種子を蒔いた苗が

     蕾を持ち、5年目で咲き出しそうです。蕾は写真のように、極小輪です。どのような花色か楽しみです。
     葉も私が満足する細葉です。種子を蒔いて4〜5年経過しますと、楽しみですね。毎年蒔きますと

     毎年新花が見られますので。中には満足できない花がほとんどかもしれませんが、自分で交配したり、
     五島のヤブツバキやその実生が蕾を持ちますと、早く咲いてくれないかと、毎日様子を見に行ってます。

     自宅に植えられている、多くの場所から集められた椿や椿園の種子を毎年蒔き続けられるといいですね。
     本当に4〜5年先からは花が咲くのを心待ちするようになると思います。色々な花の観賞も良いですが、

     新花誕生の喜びは何よりも優る喜びであると思います。もう少ししますと、交配の時期になるかと思います。
     ネットや本などで少し調べられて、試されてください。そんなに神経質になることもありません。

     普通に交配しますと、初めてでも3〜5割程度上手くいくと思います。挿し木、接木、交配と楽しみな時期が目の前です。
     色々試されてください。
     


初嵐
この花を白玉と呼ぶこともあるようです。
区別してカタログに載せてあることもあり
ます。蕾が丸みを帯びているか、少し
尖っているかと説明されている本もあり
ます。細雪も2品種ありますね。

タマ・グリッターズ
私の好きな椿です。知合いの人の話ですと
この花も年により、覆輪の出方が異なる事
があるそうですが、私の庭の花はいつでも
綺麗に覆輪が見られます。確かに、覆輪の
花は難しい面がありますね。

サニーサイド
日本人好みの花と言われています。
挿し木苗を求めて8年経過しています。

五島のヤブツバキ実生
この蕾は極小輪です。五島のヤブツバキを
庭に植えて、種子を蒔き、初めて蕾が
見られました。細葉で綺麗です。

庭の花等

    昨日はウイルスについて述べました。赤色、桃色等の花に白斑点などの花が咲き、すぐにウイルスで
    あることが分かります。私の庭でも接木から感染したと思われる、数品種の花が咲いております。

    ただし、その木に色々赤花や桃色の花の品種を接木することは、避けたほうが良いと思います。
    ウイルスによる木の成長に影響を与えることは、ないと思われます。今日は苗木屋さんから玉都という

    品種を入手いたしました。玉之浦×都鳥で、八重のレンゲ咲きと説明されています。すでに最新日本椿図鑑
    に掲載されていますので、ご覧になったかと思います。都鳥との交配ですので、どんな花が咲くか期待

    しています。私は、玉之浦と、黒系の椿や、羽衣、都鳥などの交配を目指していましたので、期待が大きいです。
    玉之浦との交配では、すでに多くの品種が出回っていますので、今までと違った色合いや花形との交配でないと

    注目されないのでは、ないかと考えております。あるいは自然実生による変化ある花の出現を期待しております。
    玉之浦との自然交配によるダイヤモンド・リングは極小輪〜小輪ですが、小さくともきらりと光っています。

    私に庭でも玉の浦の実生による八重の花が昨年度から咲き始めました。ただし、よほど変わった色合いか、花形
    でないと愛好家の心を惹きつけないのではないかと、感じております。色々な角度から交配をされたり、自然

    実生に夢を抱き続けることが大事ではないかと思います。
     


戸室
鮮紅色、一重咲き、小輪

細雪
白色の一重咲き。筒しべ。  2品種ある
ようです。抱え咲きと筒ラッパ咲き。
気品のある良い花ですね。

三河数奇屋
濃桃色。私は数奇屋(侘助)のほうが
好きです。三河数奇屋に白斑が入った
花を乙姫と呼んでいます。

ダイヤモンドリング
五島の椿 − 岩永氏作出

庭の花等

      昨日は香り椿についてほんの少し、述べましたが、最近は箱根の香りを庭木に接いで、大きくなりました。
      香り椿は常に香りがするという、わけではない様に思えます。色々な条件がある程度あるのでは。

      さて、今日はウイルスについて、少し疑問を持っていました点について述べてみたいと、思います。
      今日私の兄がウイルスについて相談にきました。要点は、太い台木に花が咲き、ほんの少し、綺麗な
 
      縦絞りが入っているが、ウイルスかどうか
との相談でした。もしウイルスならば、桃花や赤花を接ぎますと、
      いつかはウイルスが感染してしまうのでは、とのことでした。 絞り花等が全て、ウイルスに犯されている

      わけでは、ないようです。。鮮明に絞りや筋がある場合はウイルスではないようです
      逆に、花弁に、にじんだ、雲状班みたいな斑点がある場合はウイルスではないかと、注意されたほうが

      良いとのことです。また、葉を見て黄色の斑点が出ている場合はウイルスである確率が相当高いと思って
      間違いないようです。私が指導を受けた人の話によりますと、接がれる際は2本ナイフを用意して、ウイルス用と

      そうでない枝の接ぎ木用に分けて、使用されたほうが賢明であると述べられていました。1本の木に何品種も
      接がれる時は、注意が必要になりますね。ナイフの管理も大事かと思います。覆輪花でも微妙な花もあるようです。

      玉之浦などは、遺伝子ですが、ウイルスが入り込むこともありますので、注意が必要かと思います。ウイルスに犯されて
       いるのではないかと思われる玉之浦もあるかもしれません。花と葉を観察して、注意されることは、大事ですね。         


瀬戸の娘
花の特徴は薄桃色の小輪で、葯が退化
した侘芯です。

蓮華寺
黒赤色、一重筒咲き、小輪、(京都)

錦初釜
白地に赤の縦絞りが入る抱え咲きの小輪

実生 −  5年目で咲く
特に葉が気に入っています。極小輪

庭の花等


 − 今でも人気があるのでは。

内弁3枚が紅色、外弁3枚が白色
寒暖の差が数日続き、だんだんと春の気配を感じて、くるのでは、ないでしょうか。
次から次へと咲き続けるには、もう少し待たなければ、ならにように感じます。
私の庭でも、蕾が多く、毎日2〜3個の花が見られる程度です。その中で、香り椿が

咲き始めてきました。以前ほどの話題になっていないように、思えますが。
夢(萩屋氏作出、大岡氏命名)や村田氏作出の港シリーズなどは人気のある
品種であったと思われます。写真の古都の香や十里香等もなかなか良い花である

と思います。香り椿で少し物足りないのは、もう少し香りが強く、眠気を誘う椿が出現
すると良いのですが。香りを感じる時期や時間帯等の条件ががあるように思われます。
天候や、咲き始めてから数日後、ある程度湿度等にも影響を受けるのでは、ないでしょうか。

私が持っています、春風、サクラ等は日本名ですが、海外で作出された椿です。
逆にシルクロードは日本での作出と言われております。最近紅花の香り椿を発見しました。
犬も歩けば棒に当たると言いますが、色々散策しますと、何かに当たるものですね。

飛天
 兵庫の椿 ー 白〜淡桃色の花弁、
       紅の吹掛け〜小紋入り

高大寺
桃色、一重筒咲き、細芯

十里香
十里先まで香るかと、思いましたが、それ
ほどでもありませんね。

古都の香

名前がよいと思います。それに多花ですね。
紅色、一重筒咲き、小輪。


庭の花等

      まだまだ寒さが続いております。気温が15度〜20度くらいになって、欲しいですね。
      そうしますと一斉に花が咲き出し、接木や挿し木を本格的に行うようになるのですが。

      今日は椿の葉をご覧ください。全て我が家の実生苗の葉です。比較的まともな葉のように
      思えるのですが。葉が反ったり、丸まったり、変形したりしますと、花は良いが、葉が悪いと

      言って批評されます。ある程度全体の調和が取れていませんと、評価されません。私は
      花の色合い、花形、シベ、大きさなどがすばらしいことが、大事では、ないかと思います。

      今日取り上げました葉ですが、花の咲いていない時期に野山に出かけ、枝を挿し木する時に、
      葉の状態を見て枝を挿されると良いのではないでしょうか。葉が小さくよれのない葉を見つけて、

      挿されると、比較的綺麗な花が咲くかも知れません。花の咲かない時期にはこのような楽しみ方も
      ありますので、試されてください。ほとんど1年中何かしら椿の作業があるものです。

      いつもお話いたしますが、太目の枝を挿して短期間に鉢植え苗として鑑賞できますよう、試されて
      ください。これからが、挿し木、接木を楽しむには絶好の季節になります。がんばってください。


種子苗の葉
まあまあの葉だと思います。

種子苗の葉
この葉は期待出来ると思います。

種子苗の葉
この葉も期待できるのでは。

種子苗の葉
少し先端が曲がっていますが。

タマ・グリッターズ
半月以上遅れています。
友の浦とともに最も期待できる花のように
感じます。色々な面において。

キザクラ
原種以外の黄椿は淡い黄色の花が多く
原種の色合いを見ましたら、物足りなくなるのでは。


     昨日より気温は低めでしたが、少しずつ蕾が膨らみ始めました。植物は正直なもので
     春の足音を敏感に感じているようです。もう少しですね。

     今日は挿し木苗の細い枝に2〜4本接いで蕾を付けている写真をご覧ください。挿し木をして
     2年目に先端を切っておきますと、翌年切ったすぐ下の芽が2〜3本伸びてきます。その芽に

     接ぎます。これと同じように、庭木を枝を剪定しますと、芽が何本か伸びてきます。その数本
     伸びた枝の少し下に取り木をかけて、翌年2〜4本の伸びた枝に接木しても、同じです。

     細いボールペン以下の苗木に3〜4品種接いだ花が見られます。種子苗の1年生の根や枝に
     接いで、きちんと活着します。私の経験では、どんなに細くとも、足や腿位の太さの台木

     でも接木は可能のように思えます。3〜4本出ている場所に取り木をかけたり、同様に数本出ている
     枝を挿し木して、その枝全部に9月頃接木されると、数品種の花が咲く苗木が沢山短期間に得られる

 
     と思います。挿し木、取り木、接木が可能な時期にいつでも出来ますと、大変役立つと思います。
    
上記の3つのことがある程度可能になりますと、椿の楽しみは尽きないと、思います。とにかく、とことん

     試して、楽しんでください。


肥前百合姫
15年前に庭木に接ぐ

新宴
4年前に久留米より入手。
普通は紅色地に白斑ですが、絞りや
白斑椿は毎年出方が違いますので、
自分では、どうにもならないですね。

近くの丘の椿
ほとんどが白斑入りのように、思えます。

細い挿し木苗に3品種接ぐ
蕾は紅栄、と白孔雀



     2月中旬になりますと、気温もある程度上がり、椿の花も少しづつ、咲き始めると思われます。
     今日は気温が少し上がり始めたために、少しづつ、蕾も膨らみ始めました。

     今の時期の楽しみは、ヤブツバキの探索ですね。ヤブツバキの群生地がある地域の方々は
     楽しみだと思います。必ず何か、変化に富んだ、魅力的な花に遭遇するかもしれません。

     落ちている花を確認して、調べてみてください。近くに神社、お寺、別荘、公園、大きな植木屋など
     色々行かれると、古い大きな椿の木が存在し、目に留まる花が見られるかもしれません。

     接木の時期も間近ですね。接木の台木で一つだけ、お話したいと思います。取り木や、求められた
     台木に無数の細根がある場合は、なるべく細根を取り去り、(何本か残すぐらい)接がれた方が

     良いように思われます。直根に接がれている方を見学された人の話では、細根をほとんど取り去り
     接いでいるそうです。また、私が実際ヤブツバキの直根を切って接ぎましたが、今では相当の太さに

     育っています。鉢植えにしてある場合は別ですが、取り寄せたり、取り木苗をそのまま台木にする場合は
     数多くの細根がある場合は注意が必要になるのでは、ないでしょうか。(揚げ接ぎの場合です)

     私だけかもしれませんが、そのような事例があったことをお話しておきます。確かめられてください。
     今日は膨らみ始めた庭の花をご覧ください。


ことじ斑入り
接木でウイルスが入ったものと思われます。
接木のときは絞りなどの品種は最後に
接ぐ必要があります。また、ナイフを常に砥いで
管理したいですね。

土佐有楽
紫を帯びた桃色、一重、ラッパ咲きの小〜中輪
太郎冠者の自然実生と言われています。

錦初釜 -
白色の赤の縦絞りが入り抱え咲きです。
松浪とイワラジエンシスとの種間雑種とのことです


五島の椿挿し木

     まだまだ凍りつくような毎日です。それでも、接木や挿し木は生き生きとしています。
     本格的な挿し木、接木はこれからですね。接木の台木の準備は出来ましたか。

     寒さのために、接木を心配されておられる方は、3月中旬以降でも十分間に合うと思います。
     太い枝の挿し木も3月〜4月下旬くらいまで、大丈夫です。この気温では、各地の椿祭りも

     例年より遅れるかもしれないですね。ただし、一斉に咲き出しますと、交配には都合がよいかも
     知れません。

今年挿しました枝から蕾の花が
咲き出しました。こんなに寒い日が

続きますが、秋には必ず発根して
おります。ある面で、接木よりも

太い枝の挿し木のほうが、鉢植え苗
として、早く鑑賞できると思われます。
哀愁紅色、筒芯筒蕊・一重小輪  岩永 彰氏

 昨日紹介しました旅愁とともに、私の好きな椿です。

 私も自分で種子を蒔いたり、ヤブツバキのありそうな

 色々な場所を探索して、誰もがまだ、持っていない

 ヤブツバキを集めております。田舎や地方に沢山ヤブツバキ

 が、見られますが、都会にも、場所によっては意外とあるものです。


五島の椿

     まだまだ寒いですね。庭の花も咲きかけているのですが、すぐに花弁が傷んでしまいます。
     今日は以前紹介しました五島の椿でも、私の好きな花をご覧ください。しばらくの間、ユキツバキや
     ヤブツバキを中心に楽しんでみようと、考えております。

旅愁鮮紅色、筒芯筒蕊・一重小輪        岩永 彰氏
              
     この花は旅情の自然実生花とのことです。旅情は五島の椿20選で紹介されています。
   
     花の色彩と筒蕊、筒芯が見事です。さらに葉が細長で花との調和もよく、

     私の好きな椿です。旅愁、 哀愁、 弧愁という3種類の品種が誕生しております。

     さらに色々品種が植えられているようなので、自然交配で同様な花が誕生しつずける

     と思われます。この段階まできますと、毎年花の咲くのが、楽しみでならないのでは。
 


庭の花等

     寒さが厳しく咲きかけの花も黒ずんだりして、います。この状態ですと、2月中旬を過ぎてからでないと
     咲きださないのでは、ないかと思われます。昨日の紫の花は今年、大社紫が蕾を数個持っていますので、

     どの程度か判断がある程度分かるのではと、期待しております。松江で咲く花と違い、用土、気象条件
     施肥の仕方、穂木の取った新梢の場所など皆違いますので、咲いてから、大体の判断が出来るのでは?

     他の紫系統の花は残念ながら、春の訪れとともに、紫の色が薄れていきます。昨年度私のページの表紙
     を飾っていました夢式部は五島で発見されたのですが、実に良く紫の色が見られました。色々な場所で、

     確認されると、紫色の度合いが確かめられると思います。椿には紫の色素はないと聞いておりますが、
     今まで紫の花を発見された場所では、本当に見事な色合いだったことは確かだそうです。場所により、
 
     生育環境により、紫色が出ると分かれば、常に紫の色合いを見られる花を咲かせることが出来るのでは。
     本日は数少ない咲き出しそうな蕾をご覧ください。


土佐有楽
紫を含む桃色、筒しべ、中輪

新司錦?で購入
普通は白地に紅の小紋、大小の点斑入り

1月の接木
2〜3年生の種子苗に接木。胴接
これはと思うヤブツバキを接ぐ。


紫の花

     現在まで紫色の花の品種はある程度販売されております。私も3〜4品種育てておりますが、
     完全に紫のままで花が終わる品種はほとんどありません。最初から紫色が薄かったり、ある程度

     紫色が見られるが、春に近ずくに従い、赤花になることが多い経験をしております。しかしながら、
     品種により、花が咲いている現地で見た時は見事な紫色であったと知り合いの方が話す内容も

     事実だと思われます。その見事な紫色の枝を接いで全国の各地で育てますと相当のパーセントで
     現地で見られた見事な紫色が、だんだんと薄れていく話も事実であると思います。生産者によっては

     紫の花は扱いにくいと言っておられる方もあるようです。カタログによっては見事な紫色の写真が載って
     おります。これもまた、事実かと思われます。 そこで、見事な紫色の花を発見された方は、次のような
   
     ことをされて、試されてみたらどうでしょうか。その紫の枝を持ちかえり、園芸品店で販売されている用土
     育ててみることです。その用土も2〜3種類違った用土がいいですね。絶対に同じ場所や地域の用土を

     使用しないで試すことです。それにもう一つ、同じ県でなく違う地域の知人がおりましたら、その人にも
     枝を送り違った環境で確認してもらうことも大事かと思います。私が確認のポイントと思うことは、用土

     と気象条件が大きな要素になっているのでは、ないかと推測しています。その他肥料やどんなを使用
     しているかの要素はあると思います。それでも、まず、違った場所や用土と気象条件で試されて、どこでも同じ

     見事な花が咲いたならば、すばらしいことだと思います。2〜3年試されて、その結果を待たれてから、発表
     されるといいですね。どこかの地域では、毎年見事な紫の花を咲かせている方がおられると聞いております。

     そのかたは、やはり、用土や気象条件等管理するに当たり、注意を払っていると聞いております。

近くの山の花


     自宅から30分ほどの丘に植えられた椿の花を観察に行きました。咲いている花は10品種くらいでした。
     名札は何も付いていませんが、少しでも早咲きの花を見たいと思い、出かけました。今年はだいぶ遅れて

     いるように思えます。車で2時間ほどの場所にヤブツバキの公園があり、そこには園芸品種はほとんど植えられていません。
     そのような場所が最も楽しみです。どのようなヤブツバキが咲いているか、1種類でも自分の好みの花が咲いていた時は

     どんなに時間をかけて、出かけても嬉しいものです。写真のように、明らかに園芸品種と思われる花は、自宅で挿し木や、接木をして
     大きくして、花を楽しむか、種子を蒔いて新花を作出させます。自分でだいたいわかっていましても、絶対に名前をつけたり、

     増やしたりしません。何故かと言いますと、自分に自信がないことと、種子がこぼれて、同じような花が咲いて成長した違った
     かもしれないからです。白斑や絞りなどは種子からや、ウイルスの台木に接木をしますと、同様の花が次から次へと

     誕生すると思います。ですから、多少自信があっても、名札のしっかりした場所や販売店の苗木以外は、野山の園芸品種
     と思われる花は注意しています。自分だけで庭で楽しむには、影響がないと思われます。大きくなって、種子が出来ますと

     楽しみです。同じような花が咲くかもしれないからです。いぜれにしても、名前の分からない綺麗な花や、これはと思う花を集めて、
     庭を飾り、数年後、自然交配で新花を楽しむのも、期待が出来ると思います。 色々試みていれば、次から次へと期待も大きく

     なり、苗木の生長、交配種の誕生等椿だけでも、老いを忘れるほどになると思います。
     写真の花はだいたい分かりますが、絶対ということができませんので、挿し木や接木で庭に植えて楽しむつもりです。


近くの丘の椿

近くの丘の椿

近くの丘の椿

庭の木の挿し木

挿し木と庭の花


      昨日も挿し木のお話をいたしましたが、椿を増やすには、挿し木や接木が早いですね。取り木もあります。
      挿し木でも3年経過しますと、ある程度の太さにはなります。しかしながら、私がいつもお話しています

      太目の枝の挿し木と取り木が最も早いように思えます。最初の頃は太い枝を切って挿しておりました。
      最近は、曲を考え、剪定して曲のある枝を中心に挿しております。2月中旬頃より本格的に挿し木をする

      予定です。すでに数十本挿しております。3月頃までは、寒風を避けるため、ビニール(ポり)袋を被せています
       3月下旬頃より袋は被せません。寒冷者を天候具合により使用しております。太い枝の場合切った上部からの

      水分の蒸散(樹液が流れ出す)を予防するために、接ぎロウを用いています。20cm〜30cmくらいの長さで
      半分以上挿しています。 小枝は2〜3本短く切ったり、あるいは長めに付けて、挿しています。1日くらい水に

      浸けて挿してもいいですね。用土に関しては、赤玉土の硬質、 鹿沼土の細粒、桐生砂、蝦夷砂等混ぜております。
      水はけの良い用土がよいですね。 一つだけ気をつけていますことは、枯れるのではないかと思い、日陰にあまり
 
      置かないことです。半日でも数時間でも必ず日に当たる、場所において管理しています。その時には、寒冷紗等
      の日除けが必要になります。 寒さが厳しいので、2月中旬以後挿されてはいかがでしょうか。3月に入りますと

      接木、挿し木、植え替え、施肥、 剪定、消毒など色々あります。それでも、挿し木、接木が主な作業になると思います。
      挿し木の台木作りが初めの人でしたら、試してください。庭に直接挿されるよりも、鉢に挿されたほうが管理が楽で、

      発根しやすいと思います。品種により、発根率に差が出ると思いますが、どんな品種でも試してください。それほど心配
      する必要はないと思います。


昨年の2月の挿し木苗。小枝は長めにして
挿してあります。こんなに多く小枝を付けなくとも
良いと思います。

同様に昨年の挿し木苗
小枝は接いだり曲を付けるために、とても
便利です。

月照。 良い花ですね。
白花ではかなり、優れていると思います。
この花と中部千羽鶴などを最初に求め
ました。

常蓮の春
感じの良い、やさしい椿です。


太郎冠者の挿し木 −  知人の試み


     私が目指しています椿の台木作り。そのきっかけを教えていただいた大学の先生の庭で
     今日太郎冠者の指し木を観察してきました。親指からそれ以上の太さの挿し木が見事に

     鉢に挿されていました。( 写真 )その先生の話では、太郎冠者は挿し木が大変やさしく、
     非常に発根率が良いとのことです。私も何本も挿してありますが、実際ほとんど成功しております。

     何本かの中には。すでに接いで活着している木も何本かありました。2月中旬以後、挿し木
     をすれば、台木の心配は全く必要がないくらい、太さもあり、曲もある枝が沢山挿されていました。

     私もある程度、挿し木による台木作りには、自信が持てるようになりました。今年は3月中旬頃
     太い曲のある枝に接木をして、沢山挿し木をしようと考えております。挿し木のコツが分かり始めましたので、

     今まで何度も試したことのある、接木して、挿し木を同時にしようと、考えています。沢山枝や、接ぎ穂が
     ありますので、人に差し上げても、喜ばれる品種を行う予定です。同時に接木をするのが大変でしたら、

     挿し木をして、9月頃、鉢に植えられているまま、接木をすれば、来年には芽を伸ばしてきます。そうしますと
     1年内で太さのある、苗木が何本も得られると、思います。接木して、挿し木をする場合は、発根するまで

     接ぎ穂が枯れない様に、ビニール袋等を被せ、湿度を保つ必要があります。この時期は相当暑さも増して
     きますので、蒸らさないように管理をすることも大事です。何回もお話いたしますが、台木作りが出来れば、

     いくらでも、苗木はできますね。 取り木、挿し木に重点をおき、台木作りを進めて下さい。


日月 − 白色、淡桃色、淡桃色地に
紅縦絞り、淡桃色地に白覆輪など
いろいろ咲き分けます。

青海姫 −

濃紅色一重筒しべ小輪

青海白も良い花です。

     

 

太郎冠者の挿し木
小さな鉢に3本親指以上の
太さの枝が挿してあります。

太郎冠者の挿し木
何本も挿してあり、びっくり
しました。

太郎冠者の挿し木
沢山の挿し木苗があり、
これほど簡単に発根するのかと
驚きました。


庭の花

    何千種類あると言われている品種の中で、侘助の花はなかなか人気があり、好まれているようです。
    写真の胡蝶侘助や白侘助等昔から日本人好みの花で、販売店等にはよく見られます。

    生産業者の方々も安定した売れ行きで、なくてなならない品種ではないでしょうか。一つだけ言えますことは、
    色合いが限られて、あまり変化がないように思われます。それでも、侘び、寂びを重んじる茶花の世界では

    大事な品種と思えます。何千種類と言われる椿の花の中で、これから、どの花を選んで楽しんでいくかは、
    むずかしいですね。最初は綺麗な花と思える品種を何でも集めたがるものです。数年経験しますと、品種の多さや、

    好み、管理の面で集める品種を絞っていくようになると思います。同じような品種があまりにも多く出回っている
    こともあると思います。白斑、絞り、白花、紅花等限りなく見られます。最後は自分の好みと、他の品種にない特徴

    を備えた、珍しい花等が注目されてくるように思います。その中でも私自身はヤブツバキの美しさの中に、椿の
    原点があるように、思われます。それぞれの立場や好みで、皆違うと思います。皆さん方が、種子を蒔いたり、枝変わりを発見して

    新花を誕生させることで、椿の花が注目され続けて、いくものと思います。多くの趣味家や愛好家が色々な取り組みをされて
    いくことが大事ですね。


マークアランバー
紅色、白斑、八重咲き、大輪
白斑の出方が良く整っていると思います。

胡蝶侘助
紅色地に白斑入り、猪口咲き
色合いも赤や白斑の出方が異なり、
大きさも大小ありますね。

紅炎 − 五島
濃紅色の花です。私の庭に植えられて、
7年経過しています。

バターミント
クリーム黄色、千重咲き
毎年沢山の花が咲きます。
昨年から咲いて、可愛らしい花です。

庭の花


     寒さが厳しく、蕾も膨らみません。毎日数本、これはと思う椿を接いでおります。車で出かけては
     ヤブツバキを持ちかえり、接いだり挿したりして、楽しんでおります。私の庭は半日陰で、ほとんど

     冬場は日が当たらない場所もあります。2月の下旬頃にならないと、いっせいに咲き出さないかも
     知れません。 このような時期に、できるだけ、ヤブツバキの咲いている場所に行き、気に入った

     今咲いている椿を選別しています。2〜3年後に咲かせるように、あちこちに足を運んでいます。
     3〜4月には椿以外の色々な花が咲き出しますので、この厳寒の中、咲いている花を見つけ出し、

     接木、挿し木をされたほうが、花の価値が高まると同時に、栽培していくのにも、花の少ない時期に
     咲く椿の花を所有されていたほうが、楽しみが増えると思います。できるだけ、早咲きの素敵な

     ヤブツバキを探されてください。ある程度、これは良い花だと思える枝を集めて、2〜3年後花が咲き、
     やはりこの花は見事だと思われる花だけ保存するようにされると、いいですね。

     今日は庭で咲く花と蕾の花をご覧ください。


五島の椿。接いで3年目で咲く。
色合いや花形も気に入っております。

タマ・グリッターズ
昨年はすでに咲いていましたが、今年は
遅れています。お勧めできる品種です。

長期にわたり、覆輪が見られています。

太郎冠者の挿し木。昨年の挿し木苗。
ほとんど発根しております。色々な太さを
挿してあります。1本庭に植えておかれると
楽しみな品種です。成木になりますと、種子が
でき、侘助の新花が期待できると思います。

五島から届いたヤブツバキの美

五島の椿

作出 − 命名者 岩永 彰氏

         箱入り娘    

        一休の自然実生 

薄桃色、筒咲き、筒芯の一重小輪

一休の自然実生とのことです。全体的な
イメージは一休に似ているのでは。
品種を選んで、種子をまき続けること
ことですね。

  



細御前 − 同様に一休の自然実生。
我が家でも花が咲き始め、増やせる状態

になりました。

青春のかおり ー 同じく、一休の自然
実生。全て、筒芯、筒シベ。


一休からは種子が出来な言われていますが、このことに関しては以前、お話をしたことがあります。
   私には難しい問題です。太郎冠者の来歴がはっきりとしていないように、五島に植えられている一休が

   一休でないと証明することは、むずかしいですね。どういう経路をたどって現在に至るのか、明らかにする
   ことは不可能だからです。色々な条件が重なって、現在の一休が存在するものと思います。この件で

   絶対そんなことがないと、主張される方もあるかと思われます。私は九州で長年椿と携わっておられる方に
   問い合わせをいたしましたが、その方も一休に種子が見られるということでした。地上に誕生した最初の一休

   から長年の変遷を経てきたものと思われます。私には明確なことは分かりませんが、自然界ではわれわれが
   予想も付かないことが起こるのではないかと考えております。間違いないことは、この種子を蒔きますと、

   非常に期待できるということです。私にとって、とても良い新花誕生の夢のある椿です。

   


五島から届いたヤブツバキの美


とても良い花だと思います。実際写真だけですが、
岩永氏と電話でお話をして確認しあいました。

このようなヤブツバキを庭に10品種位植えて
自然交配をされたら、すばらしい花が見られる

と思います。
            五島のヤブツバキ

  発見 ー 命名者    田中 範彰氏
      

      
    プリンセス マコ

          濃紅、筒咲き〜抱え咲き、筒芯の一重、小輪  

岩永氏の友人であります田中氏より、五島のヤブツバキの写真を届けていただきました。
以前、再びヤブツバキのブームが予想されると述べましたが、この花を見ました時、

本当に良く整った、ヤブツバキの美しさを再認識いたしました。色合いといい、花形といい
私のコレクションに入れたい花です。時々お話いたしますが、今まで多くの人が探索に
  
出かけ、これ以上良い椿は発見できないだろうと、思いますが、そうではないと、時々
書かせていただいております。毎年繰り返し、自然界では自然交配をして、種子が

落ち、新花が誕生していると思います。広大な五島の椿林では、必ず夢のある椿がこれ
からも、数多く発見できると思います。田中氏も五島のすばらしい環境に住まわれ、

椿を趣味として継続していくには、最高の条件に恵まれていると思います。暇なとき
色々な場所を探索され、ヤブツバキの美しさを届けられてください。

椿の鑑識眼、審美眼を養うには
数多くの花を観賞して、椿の探索に
出かけるように、私は教わりました。
数多くの椿本を見たり、園芸店に出かけたり
椿展示会にも出かけました。
そうすることにより、野山に出かけたとき、
この花は今までの花と違うぞとか、珍しい
花ではないか、等の鑑識眼が生まれてくる
と思われます。1〜2年は取り付かれたように
椿に接することも大事かと思われます。

五島のブドウ椿に似た椿


      以前五島のブドウ椿についてお話いたしました。現在挿し木、接木で成長しております。
      最近、私もブドウ椿に似た椿を見つけました。1箇所に全部集まっているのではなく、節間が詰まって

      1箇所に集中している感じがいたします。両方の花が咲いた時良く観察して、詳しく調べてみたいと思います。
      全国どこにでも、このような椿は見られると思います。私は昨年も、もっと花が付いている椿を見つけました。

      現在挿し木をしています。木自体の粘性が良いのと、周囲に交配に適した品種の椿が植えられていて、受粉
      が容易なことも考えられます。 これらの椿で楽しみなことが、ひとつあります。果実がどのくらい生るかということです。

      花が沢山咲くことが、果実が多く生るということであれば、椿油の生産に適しているかもしれません。1本の木から
      出来るだけ多くの油が得られる品種を探しだすことが、今後の椿油活用に生かされてくると思います。

      五島の岩永氏から送っていただいた種子は普通の種子の倍近くありました。いずれにしましても、1本の木から
      出来るだけ多くの油が得られることがポイントだと思います。果実が大きくとも、数が少なければだめですね。

      多くの果実がなることが基本的に大事かと思います。大きな果実で、多くの果実が付くことがもっとも適していると
      思います。太い台木に接ぎますと、数年で花が咲き、果実の生り具合が分かると思います。


枝全体に蕾が付いている感じです。

まとまって12個蕾が付いています。

五島のブドウ椿

飛天 − 吹きかけ絞り、兵庫産


台木の状態 − 接木をする時の良い台木状態
      1月も下旬になりました。約1ヶ月経過しますと接木される人もおられると思います。
      温室のない場合、3月20日以後が最も活着率は良いと思われます。しかし、3月に

      なりますと、地域によっては接木の適期になっているかもしれません。私は台木を植え替え
      た場合、出来るだけ、3月下旬にしています。それは、きちんと根ずき、最上部が肉を

      少しでも盛り上げてくる時期を判断しているためです。写真をご覧いただいて、お分かりのように
      挿し木の切断面がカルスを形成して、盛り上がってきています。台木の成長具合が良く、

      このような状態の台木に接木をしますと、活着が大変良いと思います。台木の細胞が増殖しようと
      して、活発に活動していると思われます。注文された苗は、接いだ場所を綺麗に巻き込ませる

      ために、いったん平らに切って接いであります。販売する目的でなければ、カルスが形成された
      状態で、接いだほうが活着率は高いと思われます。そのために、前もって(2〜3ヶ月前に)台木を

      切って準備されると良いと思います。その時、いつもお話いたしますが、全部の小枝を切らないで
      接木するときまで、必ず1〜2本は残して、台木を生かしておくほうが、良いと思います。丸坊主に

      しないで、ある程度養水分を吸い上げられる状態に保たれる状態にです。接木するときは、ほとんど
      小枝は切り落としますが、太い大きな台木は、必ず短めにして、小枝を残して接いでいます。

      色々経験しながら、これからも接木の台木作りを勉強したいと考えております。
      時々お話いたしますが、台木作りは接木の基本ですが、このように挿し木だけでも十分です

      もし、夏の挿し木苗をこれだけの太さにするには、数年を要するのでは。 たったの10ヶ月しか
      経っておりません。3月に接木して、2〜3年で花が咲き、鉢植えとして、鑑賞できるようになると

      思います。接木や胴吹き芽が色々な方向に出て、枝振りがよくなるように、小枝を必ず残して挿し木を
      してください。もちろん、胴接ぎも出来ますが。


梅の木の台木準備 
赤い胴吹き芽が出始めています。

昨年の胡蝶侘助の挿し苗
カルスが形成され、接木に良い状態
だと思われます。

同様に胡蝶侘助。挿し木苗で、この台木
に今年は10品種位接木する予定です。
太さは親指と人差し指を丸めた太さ。

舞の袖の花。見事に覆輪が出ています。
あまりにも、出すぎの感じがいたします。

接木の準備 − 根の利用と庭木を鉢に植える


     私の目指す苗木作りのひとつで、今日は根と庭木のご紹介です。夏の挿し木の良いところは
     大変発根率が良く、大量に生産出来ることです。長年趣味として、楽しんでおりますと、数が

     多すぎて、管理が難しくなります。水くれ、置き場、肥料、名札、消毒など次から次へとしなければ
     ならないことがあります。そこで、どうしたら、狭い庭で多くの品種をたのしみ、余裕のある管理が

     出来るか、少し考えてみました。椿の普及率が少し低下している理由のひとつには、庭の問題が
     あるかと思います。私の庭みたいに、何本も植えるには、狭すぎる問題があると思われます。

     そこで、このまま、大量に毎年挿し木をしていても、いけないと思い、考え付いたのが、いつもお話
     しております、太い挿し木と、庭木に接木することだと、考え、数年間試し続けました。その結果

     3〜4本でも太い挿し木や庭木があれば、その枝に色々接木をすることにより、どんなに狭い庭でも
     何十種、何百種と花の観賞と保存が出来るようになるのでは、と思いつき、現在に至っております。

     おそらく庭木1〜2本に30〜50品種位十分接げますので、この方法が普及しますと、日本の狭い
     土地問題もなくなり、椿の普及率も、かなり違ってくるのではないかと思います。先日も述べましたが、

     ヤブツバキ、ユキツバキ、侘助、白斑、 絞り,覆輪花などの代表的な品種を接いでおきますと、十分なくらい
     庭で花を観賞して楽しめると思います。あとは、時々気に入った品種を集められたほうが、管理の面で

     すごく楽になると思われます。庭木でなくとも、大き目の鉢に何十種類咲く1本の木を植えておきますと、
     動かすことが出来ますので、玄関先や家の入り口等に置けて、家族だけでなく、近所の人たちの目を

     楽しませることにも、なるのではないでしょうか。今日は比較的太い根の利用と、山茶花の太い庭木を
     鉢に植えて接ぐ準備をしました。大きな木に接ぐ場合、鉢に植えて接いだほうが楽です。ただし、全く日に

     当てないのは良くないです。挿し木も同じで、半日陰位の状態で管理しないと活着率は悪いと思います。
     接木の場合、台木を取り寄せて、台木に無数に細根がある場合、活着はあまり良くないように、思えます。

     1〜2年前に畑から堀上げて、畑にやとっておいた苗は何百と無数に根が出ていました。この苗に接いだ経験
     がありますが、あまり成績が良くありませんでした。注文するときは、接ぐ年か、前年度に畑で太根を切った

     状態で送っていただいた、台木のほうが良いように、感じます。色々試されてください。
     

写真の右側の山茶花の木ですが、庭から掘り起こして、鉢に植え替えました。写真では縮小してありますので、
   太く見えませんが、20年近く経っております。この木1本だけでも、30品種位は接げます。残してある枝が

   大事です。この枝に、色々な品種を接いでいきます。1枝に1品種でなく、5品種位接いで、全体で30品種位になります。
   枝の出方の問題も、接ぎ方によって、全て解消されます。とにかく枝があれば、方向を考えて接ぎますので、色々な方向に

   枝が伸びます。実際接ぐ時は、もう少し枝を、切り詰め幹に近いところで接いでおります。


3年間根を庭に植え、脇目を伸ばし、
今年の春接木の準備。

根を伏せておくだけで、変化のある
形が出来ます。この根に接木。

根や枝に接木して、変化のある
苗木にする予定です。

短期の鉢植え苗の試み

      取り木と太い挿し木による短期による鉢植え苗の養成方法は、最も効率的で
      時間を要しないと思われます。昨日も述べましたが、 この取り木や挿し木の

      途中でも接木ができ、鉢に植え替えてからも、どこにでも色々な品種を接ぐことが出来ます。
      管理の面で、大き目の鉢に太い木を植えて、接木するのが最も確率が高いと思います

      庭木での接木はなれませんと、管理の面で失敗しやすいと思います。何しろ何十本と
      接ぐわけですから。 数本ならば、庭木でも管理は簡単です。少しずつ庭木に接いでいけば、

      安心かもしれません。以前にもお話いたしましたが、夏の小さな挿し木はほとんど止めて、
      取り木や挿し木の太い枝に接いで、楽しもうと考えております。このような考え方にいたるまで、

      15年〜17年近くかかっております。始めた時、数回専門家の挿し方や接ぎ方を勉強させていただき、
      そのまま同じことを繰り返していました。なかなか見学しただけでは、上手くいきませんでした。

      そのうちに、自分なりに1年中接木や挿し木を繰り返し、 どの時期にどんな方法が最も効果的か
      少しずつ分かるようになりました。本や、見学だけでは半分も習得できないことが分かりました。

      どんなことでも奥が深いと思います。少し慣れてきましたら、私が勧める取り木と太い枝の挿し木による
      台木作りが最も経済的で、早くある程度鑑賞に堪える鉢苗作りが完成すると思います。

      ここまでたどり着くのに、15年も経過しているのですから、何事も大変ですね。私の能力が足らないのかも
      知れませんが。 最後に、どこにでも接木が出来るように、接木の技術を磨いてください

      接木により、一段と椿の鉢植え苗が変化と彩り、 保存と管理の面で効果を上げるものと思います。

      


出雲大社藪椿の取り木
4月ごろ取り」外す予定です。

左の木を上から見た所
二股に分かれています。
挿し木の10年位の年月はあると思います。

朧宗旦 ー 宗旦×玉之浦
桃色、白覆輪、一重、小輪

中部千羽鶴の取り木
挿し木の7〜8年はあると思います。


庭の花

    今日は午後より暖かくなり、花びらも開花しはじめました。接木には少し早いと思いますが、接ぐ予定の
    高さより少し上で切っておかれた方が良いと思います。樹液の関係で、接ぎにくく、活着が悪くなると

    思います。鉢に植えられている台木も、予定している台木の場所より少し高めで切って、樹液を出して
    おかれた方がいいですね。台木不足のでしたら、椿の根に接いでも良いと思います。5cm〜10cmくらいの

    長さに切って接がれると、活着いたします。地域によっては根を台木として利用しているところもあるそうです。
    私が感じます台木作りは、挿し木と取り木、それに山取りだと思います。ただし山取りはなかなか難しく思います。

    挿して、あるいは取り木して1年で接げますので、この利用法を勧めたいですね。冬から春に挿し、9月〜10月に接いでも
    大丈夫です。 あるいは最も早い接木は、3月〜4月に枝に接いで挿し木をすることです。密閉にして管理をし、

    9月にはすでに活着していると思います。枝に接ぎましたら、雨傘用に使用する細長いビニール袋をかけて管理
    します。雨の時、ストアーに行きますと、入り口に沢山置いてありますので、いただけると思います。

    1年間色々な接木ができますが、少し太い台木に、何本か気に入った品種を接いで、管理されるといいですね。
    10本もあれば、100品種は接げると思います。 それだけあれば、あとは楽しみで時々良い花を探して増やして

    いかれると良いと思います。あまり、持ちすぎますと、管理が大変です。色々な色合いの代表的な花を最初に集められ、
    その後は、これは凄いと思われる花を徐々に増やしていかれると、いいですね。

    五島の岩永氏より送られる自然実生の花は、極小輪の花が多く、ヤブツバキの美しさが鑑賞できて、楽しみです。
    
     



朧宗旦 ー 宗旦×玉之浦
桃色、白覆輪、一重、小輪

弧愁 
五島の椿、岩永氏より
旅愁、哀愁、弧愁と3品種
あります。

湊晨侘助
下総侘助の自然実生、12月より咲いて
います。

昨年の冬挿し 
残してある小枝に3月接木の予定


真冬の接木

    温室もなくこの時期に接木しても、成功率は低いかと思います。でも、私は毎年接ぎ穂が届けられる
    時期が地区によって違いますので、いつでも接木、挿し木をしなければ、ならない時があります。

    今年で7年くらいそのような経験をして、何とか届けられた接ぎ穂を1本でも保存するようにしています。
    夜から朝方にかけて2度から零下1〜2度になることもありました。それでも10本接いで2〜3本の割合で

    活着いたしました。ビニール袋やポリ袋を2〜3枚被せたり、たまに霧を吹いたり、オガクズを用いたり、
    密閉して、室内に置いたり、発砲スチロールを数個用いて鉢が入る大きさに作ったりして、活着を試しました。

    発砲スチロールで管理した鉢が確率では最も良かったと思います。寒いから絶対活着しないというわけでも
    ないと思えます。 それなりに工夫しますと、確率はは良くありませんが、2〜3割の成功率が期待できます。

    接木のベテランに聞きましたところ、真冬でも活着する人の話を聞いたと教えていただきました。とにかく2月下旬まで
    接ぎ穂を生かしておく方法を工夫することだと思います。2〜3枚袋を被せて密閉しても良いと思います。

    全て接木が失敗しても良いように、挿し木をしておくことも良い方法だと思います。出来れば枝の太さが、ボールペン
    太さが欲しいですね。真冬の挿し木では、ある程度の太さのある枝が適していると思います。どの時期でも接ぎ穂が手に入り

    ましたら、時期、時期に合った管理方法を考えて試されてください。現在挿し木は4鉢、50本近く、接木は20本近く
    試しています。最も安全な接木の時期は3月には入ってからだと思います。3月の中旬後であれば、ほとんど活着

    すると思います。しかしながら、地域により芽の出方が違いますので、届けられた時期に、最善の方法で処理されますように。

椿色々


    寒いですね。雨やミゾレ、強風などで外に出られない状態です。花も咲きかけている花弁が
    変色しているものもあります。2月になりませんと、なかなか花は見られないかもしれません。

    暖かくなりますと、一斉に咲き出します。春になって色々な花が咲き出してきますが、それに合わせて
    椿の花が咲き出しても、椿の花の良さが認識されません。厳寒の中、1輪、また1輪庭に花が咲いている姿

    に、椿の花の良さを再認識するのでは? 他の花の咲いてない時期に咲く椿の花を私は探し続けています。
    それも、ある程度一級品に近い花です。1日探し求めてもなかなか見つかりません。そこで、昨日述べました

    ように、古い別荘地や田舎のあまり人の訪れない神社、お寺を主に捜し歩いております。1日に1品種発見できれば
    十分です。どんなに遅くても1月中にまで咲く花を探しております。どんなに良い花でも、周囲に色々な花が

    咲き誇りますと、それだけ価値や、喜びも半減してしまうと思われます。誰もが所有しない、その時期にあまり
    花が見られない時期に咲く花が良いと思います。9月〜10月、 12月〜1月と、この時期に咲く花で、1級品の

    花であれば、必ず枝を持ちかえり、接木、挿し木をされておくことです。1本でも活着すれば十分です。2〜3年後
    接木ですぐに大きくなります。今日は庭を有効に使用するために、を作りました。40鉢くらい置けるようです。

    大事な品種をまとめて、分かるようにしてあります。 他の写真の説明も読んでください。
私が現在最も有望と思われる品種はアザレア椿ではないかと思っています。7月から咲き出す最も早咲き品種だからです。
   このアザレア椿と9月咲き、あるいは5〜6月咲きの品種を交配して果実が出来ましたら、大変期待できる品種が誕生

   すると思われます。とにかく、早咲き品種と、最も遅咲き品種との交配に夢をかけています。


置き場所に困り、1m30cm位の高さに
を作る。40鉢ほど置けますので、
大分楽になりました。その下に、接木や
挿し木を置いて、管理も出来ますので。

庭木に接いだポリ袋は、ご覧のように必ず
円錐形にして管理することです。水滴が
外側に袋を伝わって落ちるからです。

全て接いだ苗は玄関内に入れて
管理しています。日が出たときは
外に出しています。

以前ご覧いただいた、接木の穂木を削る時
に使う杉の木の台です。非常に便利です。
一度でクサビ形に綺麗に先端を整えることは
難しいですので、一度台の上で先端を切って
、最後に裏表軽く2〜3回調整して台木に
はめ込みます。


接木や挿し木等

     昨日発見した椿の接木と挿し木を完了しました。非常に寒く、寒風が吹いていましたが、
     なるべく早く接ぐ方が良いと思い、接ぎ穂10本と挿し木7本を処理しました。そのほかに、

     庭木の枝を切って挿し木をいたしました。この時期で最も注意していますことは、寒風です。
     写真のようにビニール袋とさらに白い大きな業務用のポリ袋を被せ、昼間は日が当たる場所に

     夜は家の中に入れて管理しています。挿し木苗は写真のように、1鉢に20本位挿して、ビニール袋と
     ポリ袋を被せ、接木と同様の管理をしております。寒風に当てないで、ある程度の湿度を保ち

     春の訪れを待ちます。4月以後は袋の上部を少し開き、日に当て、寒冷紗を用いて管理しています。
     その他に、用土を選び、太い枝は最上部に接ぎ蝋を塗っております。 10月頃からの挿し木や3月以後の

     挿し木では、庭にそのまま挿して発根している知人もいます。1月〜3月初旬位までは、ビニールなどの
     袋を被せ、寒風を防いで管理されたほうが良いと思います。少し心配な場合は3月頃に挿し木をされると

     安心していられると思います。時々様子を見ては、 葉水などしています。少しづつ、試されてください。


別荘に植えられていた椿を接木。
台木は種子苗ですので、切らないで、
胴接ぎをしています。

接木した残りの枝は、挿し木をします。
接木と挿し木で、絶対に活着させて、
保存できるように、管理しています。

挿した後、 針金か竹で支柱を立て、
袋を被せます。この時、針金はドーム型に、
竹ならば、全部同じ高さでなく、水滴が流れ
落ちるように長さに長短をつけます

庭の木の挿し木 − 太い枝を切り
20本位1鉢に挿しています。葉や枝が
少し多すぎますが、花を見てもっと切り詰め
ます。袋は2枚被せています。


      今日は昔の財閥の別荘や町の管理になっている公園に行って椿の花を観察に行って来ました。
      全部で何十本ある中で自分の気に入った椿の花は1本だけありました。足くらいの太さで、極小輪

      のヤブツバキのようです。色々な場所に行くたびごとに、1本見つかれば十分です。極小輪で早咲きの
      濃紅色で、しかも筒芯です。この寒さの中で咲く花で総合的に整った花はそれほど、見当たらないのが、
    
      普通です。全国の神社、別荘、お寺等まだまだ一級品の花が見られると思います。すでに全国的に知られた
      名所よりも地方の、誰もあまり訪れない神社や別荘地などに古い椿の木が残されている場所が狙いどころ

      のように思われます。誰が見てもこれは良い花だと思われる木を、昨年と今年各1本発見しました。太さは
      かなりの太さで、両方ともに極小輪の筒咲き,筒芯の良花のように思えます。種子苗と違い、接木さえすれば、

      2〜3年で咲き出しますので、椿の探索も楽しいものです。2月〜4月にかけて咲きだす花よりも秋からこの時期
      に咲き出す花のほうが、良い花であれば、観賞価値も育てる楽しみも大きいと思います。園芸品種と同時に

      まだ誰も栽培していない品種を集めて密かに楽しむのも面白いかもしれません。 


何百本の鉢苗を庭に植える。手間がかからず、
名札さえ付けてあれば、管理が楽です。
今年さらに、名札をもう一枚付けて、絶対
間違えないように、するつもりです。

今年の1月届けられた五島の椿の接木。
昨年山取りした種子苗の2〜3年生に接ぐ。
鉢植えにしてあり、半年以上経過していますので
根が張って、若木にため、活着が良いと思います。
このような若木を数十本用意しておきますと、
いつでも、簡単に接木が出来、活着して
芽が伸び始めましたら、太い庭木に接いで
保存することが出来ます。また、この寒さですので
このような小さな苗木がありますと、いつでも
簡単に接げて、室内や、暖かな場所に置けて、

管理が出来ます。1年中接げる準備が必要かと
思われます。明日も今日採取した枝の接木を
いたします。時々、接ぎ穂に霧吹きで、水分を与えて
ください。カルス形成→癒合するまで、台木よりの
水分を得ることが出来ませんので。

椿色々


     昨日はパソコンが故障して半日がかりで、直していただきました。自分ではどうにもなりませんでした。
     どうしてもサーバーに送信できず、友達に来ていただき、完全に復活してもらいました。

     さて、昨日は足以上の太い椿の木に接木して、100品種位の椿を接木して1本の木に品種をまとめる
     お話をいたしました。全ての枝を短く切って、胴吹き芽などを出してから、その芽に接いでもいいですね。

     または、枝を短くして、胴吹き目が出なくても、すぐにその切った枝に接いでも良いと思います。
     2年がかりで、庭木などは接木をされると良いと思います。一度に全て接木しようとしますと、管理が
   
     大変になりますので、春、夏、秋と枝ごとに20〜30品種接がれると管理もしやすくなると、思います。
     失敗した所は、1年で数回の接木チャンスがありますので、繰り返して接木すれば、相当の接木が

     成功すると思います。今日は春に接木する庭木を数本1mくらいの高さで切り、接木の準備をしました。
     この時、全ての枝を同時に切り落とさないことです。2〜3本はどんな枝でも残しておいてください。

     人間で言えば、手足を切り取ってしまうことと同じことになります。幹を1m位のところで切りますので、
      丸裸にしないで、木自体を生かしておく必要があります。接木されるとき、もう一度幹を5cm〜10cm

     下で切り直し接いでください。いま幹を切るのは、春に近ずくに従い、樹液が出てくるからです。
     色々これから準備がありますが、毎年行って、自分が確信を持っている方法で接木でも、挿し木でも

     行うといいですね。全国には色々な方法で接木、挿し木を行っておられる方々がおられると思います。
     毎年繰り返して、上手くいっている方法がベストだと思います。私が述べています方法はあくまで

     一方法であって、参考になるところがありましたら、取り入れてください。下の花は庭の花ととヤブツバキです。


庭木を切り、接木の準備。必ず2〜3本
枝を残して幹を切っております。

高台寺 − 桃色、 一重筒咲き
    高台寺白もあり。

ヤブツバキ − 広い山の中に1本だけ
ありました椿の枝を昨年挿し木して、花
が咲きだしました。ほんの、わずかに、
ピンクが入ります。


 狭い庭の利用法 − 接木

         昨日はこの時期の挿し木接木のお話をいたしました。特に挿し木に関しては、ある程度
         太さのある枝のほうが活着率は良いと思います。少し心配でしたら、3月〜4月に入ってからでも

         大丈夫です。ただし、穂を入手した場合は、どんな穂でも挿したり、接いでみてください。
         珍しく、なかなか入手できない穂であれば、花だけ見て、枝を捨てるのは、もったいないです。

         今日は狭い庭で椿の花を沢山観賞できる接木を参考にしていただきたいと、思います。
         どのような椿の木でも結構ですので、2〜3本庭木にして5〜6年育ててください。1mくらいで

         ある程度太くなりましたら、剪定をして、 5〜6本の小枝を5〜6cmに切って接いでいる人もおります。

         1本の枝にたった1本の接木では面白くありません。3〜4本接いでください。5本枝がありますと、
         20品種位接げることになります。全て上手く接げなくとも、年に何回も接げますので、繰り返して

         接いでください。このとき大事なことはビニールを被せ、春の訪れとともに、温度が上がり、ビニール内が
         <B>蒸れてきます。 水滴が新芽に落ちないように工夫することです。針金などである程度の輪を作り、その上に
 
         ビニールを被せて、水滴がビニール内で、針金を通じて、外側に流れるようにしておくことです。ほとんどの
         <B>失敗は、ビニールが小さすぎたり、蒸れたり、水滴が新芽に落ちたり、直接日差しが穂に当たることです。

         写真の3枚は同じ木です。 足以上の太さがあり、50年以上経過していると思われます。全ての枝を短めに切り
         胴吹き芽を出して、昨年から接いでおります。3mくらいで抑えてあります。おそらく100品種以上接げると

         思います。この木1本だけで十分な品種や穂が取れ、楽しむには十分なくらいです。庭に1〜2本邪魔でない場所
         に椿をうえて、数年成長させ、接いで楽しむのを味わっていただきたいと、思います。 




マーク・アランバー −紅色、白斑
八重咲き、大輪

右側の木の枝に接ぐ。 
左側が五島のブドウ椿。右側は箱根の香り。

2〜3年経過しますと、穂が沢山得られると思います。

同じ木に箱根の香接ぐ。
同じ品種をあちこちに接いで、
絶対絶やさないように、しています。

この木に接いでいます。50年以上
経ております。毎年新しい品種を
接いで、多くの品種をまとめる予定です。

庭の花等

     まだまだ寒さは続きますね。少し高い山に花を見に行きましたが、ほとんど咲いていませんでした。
     この時期に接ぎ穂が届けられますと、少し考えてしまいます。接木をしようか、挿し木をしようかと。

     私はいつの時期も失敗を避けるために、両方行っています。この時期の挿し木では、少し太い枝のほうが
     体力があり、発根率が高いです。それでも、細い枝しかない時は挿し木をしています。ビニールを2枚被せ、

     暖かな場所(簡易温室、室内の日差しの当たる場所)に置いて管理します。接木はこの時期では、カルスを
     形成し、癒合するまでには、温度が不足しています。そこで、台木からの養水分を受けられませんので、接木を

     しましたら、接ぎ穂が水分を保てるように、接ぎ穂だけに小さなビニール袋を被せ、その中に水と水にぬらした
     オガクズを入れて、春の暖かな時期まで管理します。接ぎ穂が枯れずに、ある程度の水分を蓄えていれば、

     20度前後の暖かな春の訪れとともに、活着いたします。これは、すでに何度か試しています。この時期では
     挿し木も接木も無理ではないかと、誰でも思うかもしれません。でも決して諦めてはいけません。30%〜50%

     位の確率で活着しております。ビニール袋とか、ある程度の暖かな場所に置くなどの管理は必要になるかと思います。
     接ぎ穂はなるべく早く処理したほうが良いと思います。遅くなれば、なるほど、活着率は低くなるのでは?

     今日は交配した果実と庭の花や蕾をご覧下さい。


アザレア椿×初嵐
上手くいきそうな気がします?だいぶ、
大きくなってきています。

志賀源 − 新潟産
15年前に接木しました。

覆輪春の台 ー春の台の枝変わり
  この他に、赤春の台が販売されて
  います。

イースター・モーン
大きな薄桃色の花弁で、
黄色の葯が目立ちます。

五島の椿 − 岩永 章氏より


      紫の花色はなかなか難しいですね。色々花を贈られてきましたが、自分のところで育てて、咲かせますと、
      ある程度の紫色はでますが、春の訪れとともに、だんだんと赤みを帯びて紫色が薄れてきています。

      完全に咲き始めから咲き終わるまで、これが本当の紫の花だといえる椿を栽培してみたいですね。
      生産される方々も覆輪花や紫の花の椿の苗の販売には注意をされているのでは、ないでしょうか。

      種子島や五島列島など、チャンスがあれば、今頃椿林の探訪をしたいですね。おそらく、色々な花々が
      咲き乱れていると思います。 その時、私みたいに、あまり椿を識別する自信がない場合は、これは変わっているぞ、

      とか、変な色合いや葉等の枝を持ちかえり、すべて挿し木や接木をして、花を咲かせることが、大事だと教えられました。
      その中にあっと驚く花が咲くことがあると思います。出来るだけ多くの花を観賞して、花を識別する眼を養う

      ことも大事ですね。単に山に出かけるだけでは、良い花を見落とすこともありますので、花を識別する要素の
      ある程度の基本を頭に入れながら、探訪されると、すばらしい椿との出会いがあるかもしれません。

      沢山の花を何度も鑑賞して、椿の花の特徴を勉強することが大事だと、教えを受けました。
      今日も五島の花をごらんください。ある程度の良い花を植えて、種子を蒔き続けることが大事ですね。


玉之浦の自然実生 − 紫色から少し黒味
がかった一重の極小輪。玉之浦の種子を蒔きますと
八重や一重、純白、濃紅等様々な花色が咲きます。
これからは覆輪の花より、変わった色合いの花が
良いと思います。

春眠 ー 濃紅色の、一重、小輪
  
       明るい花色で、早咲きの目に
       飛び込んでくるような、花色です。

五島の椿 − 岩永 章氏より

      日本全体が冷蔵庫の中に閉じ込められたような寒さでした。最近テレビで、肺炎でなくなる人の
      ニュースが伝わってきます。風邪を予防して、お互いに注意しましょう。手洗い、うがい、マスクの着用

      等大事とのことです。それから、毎食後の歯磨きが大事だそうです。今日は五島の岩永氏より新花を
      まじえた花が届けられました。ほとんどが自然実生と聞いております。 咲き出しの花ですが、ほとんどが

      極小輪〜小輪です。 ある面では、人工交配以上に珍しい花が見られると思います。現在も自然実生
      中心に新花の誕生に夢を膨らませ、一方では、 仲間の椿愛好家や色々な方々に種子を配り、椿の

      美しさを広められているようです。長年の夢が着実に実ろうとしているのでは、ないかと思います。
      いつも謙虚で、努力を惜しまぬ岩永氏の椿への情熱に、深く敬意を払っております。 下の写真をご覧ください。


 − 濃紅、筒芯、筒咲き、一重の極小輪。

かくれんぼ − 紫〜黒味がかった極小輪
          一重の良花だと思います。

えびす − 濃紅、 筒芯、一重の極小輪〜小輪、

庭の花等
      
      新花を入手したり誕生させるには色々な方法があります。昨日述べましたように、この時期には
      野山や椿園、椿林などを散策されて、変わった花びらを探されるのが良いと思われます。

      ただし、椿園の花はほとんどが、園芸品種と思われますので、注意が必要です。椿園での
      新花探しは、目の届く限りの場所の花を観察して、枝代わりを探してください。それから、椿が公園や

      土手や川原に数本、あるいは数十本植えられている場合は、まず園芸品種と考えています。
      山の中に1本だけ大きな椿の木があり、綺麗な花が咲いている場合や椿林の花は確率的には、

      園芸品種ではないかと思います。それでも、誰かがすでに、採取して販売されているケースもあると
      思われます。同じ品種ではないかと思われる、園芸品種があります。同じ品種でなくともそっくりの

      品種もあるかと思います。疑いがある場合は、専門家や、ネット、本などで一度確認する必要がありますね。
      今日は、椿以外の梅や蝋梅の接木の準備をしました。梅は種子を毎年蒔いています。蝋梅は太い木の

      根を切ってその枝に色々な蝋梅を接木する予定です。それから、松江の紫の花で大社紫の花がいくつも
      蕾を持っていますので、楽しみです。大社椿は紫色が比較的濃いと思われ、私の地域でどのような花が

      咲くか楽しみです。最近は、ある程度紫色の花について自分なりの意見は持てる気がしています。
      しかしながら、あらゆる試みをしていませんので、結論を出すにはいたっていません。全国の趣味家や
   
      愛好家の方々、あるいは専門家等から意見を聞き、 自分の取り組みと比較しながら、判断したいと思います。
      ひとつだけ、毎年ある工夫で、相当濃い紫の花を咲かせている方の話を聞いております。それらの工夫を

      参考にして、今家にある紫色の椿を試してみたいと思います。


志賀源 ー 新潟産

昨年の緋梅の接木ー台木を
斜めに切り、接ぐ。寝際に接ぐ。

蝋梅の根を切って、2年目。
この枝に色々な蝋梅を接ぐ予定。

松江の大社椿。 種子苗や太い台木に
接いであります。松江では平均的に紫色
が濃いそうです。遺伝子や環境、気象条件
用土、年齢など何が最も影響しているのか、
ある程度分かれば、と考えております。
本来、椿には紫色の色素はないといわれていますが?

庭の花

     今日は午後から寒かったですね。近くの丘にヤブツバキを探しに行ってきました。毎年たずねている
     場所でも、見落としや、 新花と出会える幸運があるものです。特に椿林や椿園などは毎年自然交配

     繰り返しているわけですから、新花と出会えるチャンスがあるのは当然かもしれません。数メートルもある
     大きな木では、花を見るのが大変ですので、地面に落ちている花を拾い上げて、その周辺の木を探し

     当てます。少し遠い場所で、再び訪れるのが大変な場所では、特徴のある花を見つけて、 各枝を2〜3本
     持ちかえり、挿し木や、接木をして、2〜3年後開花して、残しておく花かどうか判断すればよいと思います。

     今のこの時期に咲く花で、整った花は枝を持ちかえり、増やしておかれたほうが、いいですね。販売店でも、
     どこでも、すばらしい花と出会った時は、その場で入手することにしております。後で訪れた時に、なくなって

     いることがありますので。毎年この時期は椿林の散策に行かれるといいですね。そして、中以上と思われる
     花の枝を採取して、自宅で咲かせてみることです。咲いているとき。分からなかった特長が、分かってくるものです。

     長く花を観察していますと、自分自身の審美眼や鑑識眼も増して、椿の花を見る目が出来てくるからです。
     これは変わっているな、と思える椿を持ちかえり、2〜3年後あっと思える花と対面出来るかもしれません。

     今日はヤブツバキと庭の花をご覧ください。最初の花ですが、なかなか綺麗な花です。今満開でしたので、12月
     頃から咲き出していると思います。枝を採取して、すぐに挿し木をしました。 太い枝では、今年あるいは来年にも

     咲き出しますので、楽しみです。気に入らなければ、台木に利用されてください。


近くの丘のヤブツバキ。評価としては
中の上以上かと思います。

白太郎庵 − 白色の一重、丸弁、肉厚、筒咲き、
筒しべ、中輪。花弁が寒さで傷んでいます。

姫侘助 − 尾張地区で発見された椿とのことです。
淡桃色地 淡紅縦絞り, 猪口咲き 侘芯 極小輪

庭の花等

      昨日のアザレア椿も2月〜3月まで咲きそうです。接木するために枝を切った所に新しい芽に、蕾が付きました。
      普通であれば、7月から10月下旬くらいまでで、咲き終わるのではないかと、思います。

      今日は昨年太い枝に針金を巻いて取り木をする予定でした。針金を巻いたままでしたので、今日様子を見ましたら、
      写真のように、太い針金が全て幹に食い込んで、いました。普通針金を蒔いて取り木するには、針金を3〜4重巻きにして、

      剥皮した上下がつながらない様にして、ミズゴケをでくるんで取り木をします。1年遅れでも、今年針金の下を環状剥皮
 
      して、取り木を予定しています。肉が盛り上がっておりますので、1年送れですが、発根率は普通の針金による取り木より
      良いのではないかと考えております。相当の太さの幹に取り木をしてありますので、このように2段階を経て、取り木を

      したほうが、良い結果が出るかもしれないと思います。このような太い枝や幹に取り木をかける場合は最初から3重位の
      針金を巻いた方が発根が早いと思われますが? 普通の環状剥皮による取り木と発根率が、どのように違うか試して

      お知らせしたいと、思います。すでに1年経過して、肉が盛り上がっていますので、ここに環状剥皮して取り木をしますので、
      太い取り木の成果を楽しみにしております。今日は庭の3品種の花をごらんください。
 
 


青海姫 − 小輪の整った、良い花です。
         青海白もあります。

乗蓮の春 − 感じの良い底白の一重

初黄 ー 蕾ですが、管理状態が良いと、
       見事な花が咲きます。

針金を巻きつけた幹の状態
太い針金が食い込んでいます。この食い込んだ
下に、環状剥皮して取り木をします。
果たして結果はどうなるか?


アザレア椿等

     あと1ヶ月近くで、暖かな地域では接木が始まるのでは、ないでしょうか。灯油などの高騰で
     3月〜4月にかけて接木をする方々も多くなっているのではないか、と思われます。

     地域によって、半月ぐらいの差はあると思いますが、3月の下旬になりますと、全国どこでも、
     接木が出来るのでは、ないでしょうか。私の経験では、接木における寒さはそれほど、気に

     されなくとも、大丈夫だと思います。1月に接木したり、2月に接木して、活着しておりますので。
     3月であれば、接いでから、相当の寒さが訪れても、そのままの状態で管理しておけば、それほど

     心配はないと思います。もし、心配される時は、袋をもう1枚被せたり、室内に取り込んで管理されて
     ください。 わたしは、長い間全て外で管理しています。 これからは、接木の準備が必要になる

     と思います。太い台木の枝や接ぐ高さを決めて切り詰めたり、 ナイフの手入れ等行ってください。
     ナイフはそれほど高価なものでなく、普通の接木ナイフで十分です。ウイルスの心配がありますので

     接ぐ時は必ず砥いでおかれた方がいいですね。また、1本のナイフで全て接木されるときは、最後に
     ウイルスの入った枝を接いでください。枝を分けてから、接ぐことが大事かと思います。

     テープは縛らないでくっ付く簡単なものが販売されていますが、 少ない場合は物を縛るなどのテープで十分です。
     100円ショップで販売されているテープを時々使用しています。2月下旬になりますと、色々楽しみな時期に

     なります。あれこれと、考えるのも楽しいものです。下の花をごらんください。



アザレア椿ー 寒い中、虫に花弁を食べられ
ましたが、真冬でも咲くことが分かり、来年
の交配の参考になりました。 

アザレア椿 この蕾は完全に、2〜3月咲く
のでは?
そうしますと、交配出来る確率が高くなり、
とても楽しみです。冷凍庫にも保存してあります。

この花は昨年初めて咲いた、楼蘭の自然
実生です。楼蘭よりも色が濃いです。全体の
雰囲気は楼蘭に似ています。


庭の花

     早いもので、1月も1週間経過しました。あっという間ですね。2月からは、本格的に挿し木をする
     予定です。2月から5月中旬まで比較的太い枝をよていしています。10月11月にも挿しております。

     1月でもビニール袋やポリ袋を被せれば大丈夫だと思います。2月〜3月の挿し木でも袋を被せて
     おります。 太い木の接木は早めに枝を短めに切っておかれた方が良いと思います。樹液と肉の盛り上がり

     が関係するからです。 4月以後は普通の挿し木で、袋を被せなくとも、あるいは被せて、上部を開けたままで
     管理しておけば、上手くいくと思います。10cm〜30cmくらいの枝を試してください。挿し木は夏に行うものだと

     思っていましたが、全く考えを新たにしました。ほぼ1年中可能であると分かりました。後は確率の問題です。
     時期による管理の問題です。数年間色々な角度から、試して、ある程度の太さ(親指と人差し指、あるいは、親指と中指を丸めた太さ))

     ならば、50%〜70%の確率で発根することが分かりました。今のところ夏場での太い挿し木は行っていません
     ので、 分かりませんが、それ以外の季節ではある程度必ず発根することが分かりました。 以前にも述べましたが、

     昔からこのようなことを、行っている方々がおられると聞いています。いまさら新しいことではないと思います。ただ、
     私みたいに、初めて気付かれた方もおられるのでは、ないかと思い、お話しする次第です。

     今日は庭の花をご覧ください。戸室はいい花ですね。まだまだ寒さのために、蕾状態ですが、これからが楽しみです。


 白髪山

 
白色の一重、小ー中輪で、筒しべで大変整っております。花形も、
 葉の大きさもバランスがとれていてすばらしく、

 
島根を代表する花にちがいありません。
 人により好き嫌いがあると思いますが、おそらく誰が見ても、
 良い印象を持たれると思います。
雪舟とともに人気のあるつばきでは。
  

霜月 − 霜月は桃色を帯びた白色

       の平開咲きで中輪です

戸室 − 濃紅色 一重 筒咲き 筒しべ 小輪 

      石川県産ーとても良い花です。
      知人に差し上げましたが、喜んで
      いただきました。

庭の花
 
     昨日は太郎冠者のお話をいたしました。侘助椿の親ではないかと言われています。昨日お話
     いたしましたが、太郎冠者がこの世に誕生した当時に生まれた人はいませんので、こうではないかと

     色々研究されて、侘助の親ではないかという説が最も有力になっています。ただし、上記で述べました
     ように、その木の誕生を確認して、証明する手立てはないのですから、来歴がはっきりしていないと

     答えるのが、最も正しい説明のしかたかもしれません。以前一休に種子がなり、 新花が誕生している
     ことをご紹介しましたが、種子がならないというのが定説です。 ただ、一休にしても、2代目、3代目と

     交配を重ねて、親の一休でない可能性もあるのでは。このことは、誰もわからないことだと思います。
     どのような来歴を経て、一休に種子が生るようになったのか、私には分かりませんが、五島や鹿児島で一休に

     種子が見られる木が存在することは確実なことです。2人の椿歴何十年というベテランに確認しておりますので。
     侘助においても、例外があるように、あらゆることにおいて、例外が存在しますので、 私は断定をしないで、

     そういうこともあるので、なかなか難しい問題ですね、と答えるようにしています。今日は庭で咲く吉兆夢あかり
     の花をご覧ください。


大阪の椿→吉兆淡桃色・唐子咲き・小輪

  錦腰蓑との種間雑種とのことです。
  花の特徴は淡桃色の唐子咲きで小輪です。
  
  良い名前であると思います。

  錦初釜と同様寒さには弱いかもしれません

夢あかり −外弁は白色と桃色、内弁は紫がかった
         桃色の八重です。新潟


庭の花

    昨日太郎冠者の花をご覧いただきました。種子は少ないが、この種子を蒔くと侘助の花が見られると
    言われています。 侘助の定義はなかなか難しく、 この太郎冠者は侘助を語るとき必ず引き合いに

    出されて、説明されています。 子房に絹毛があり、中国産椿との雑種ではないかと、考えられています。
    日本の椿は無毛ですが、太郎冠者は絹毛があることにより、中国産の椿に起源があるのではないかと言われています。

    侘芯椿という名前をよく見られると思いますが、この侘芯椿も侘助椿の仲間に分類されています。
    ただし、侘芯椿は日本産の品種(ヤブツバキ、ユキツバキ)に見られる特徴で、正常花が出たり、出なかったり、なかなか固定

    しない花もあります。種子も同じで、種子が見られる時も、見られない時があります。侘助椿でも無毛の品種
    が数品種あるようです。色々苦労されて、侘芯椿を侘助椿の仲間として説明されたのだと思います。例外は必ずあります

    ので、私のような素人が、少し疑問に思うところもありますが、日本では侘助の定義として定着しているのではないかと思われます。
    日本の椿でも、侘助の定義に当たる項目が1〜2ありますので、私には難しく、なかなか完全な説明を求められても、私には

    出来ないのが、本当です。何しろ、何百年、何千年前に、この地上に出現した植物ですので、誰一人その当時に生存して、
    確認した人はいないのですから、何時間と議論しても、色々な角度から、現在説明されている侘助の定義が妥当では

    ないかと結論に至るのではないでしょうか。さて、今日は細雪と胡蝶侘助、それにツルウメモドキの太い木をご覧ください。


細雪 − いい花ですね。私の好きな花です。
     種子もでき、今年沢山蒔いてあります。

胡蝶侘助 − この花は花粉が見られ
ますので、交配してみる価値があると思います。

ツルウメモドキ − 太い株を短く切って
 袋を被せて、保護しております。


庭木への接木→取り木による鉢植え苗の準備など

     太い枝の挿し木、取り木などへの接木による鉢植え苗の作出など述べてきました。今度は今
     庭木に接木して→その木を取り木する試みです。取り木して接木する反対の順序です。

     庭木への接木はそのまま、花を観賞するならば、そのまま庭木としておいてもよいです。
     それでも、毎年枝が伸び剪定をしなければなりません。名品であれば、剪定せずに、毎年取り木

     により、簡単に増やすことで出来ます。取り木して、鉢植えにしますと、取り木で増やすには
     なかなか太らずに年月がかかると思います。
いずれにしても、 取り木→接木庭木への接木→取り木

     の両方を行うと便利です。 高価な椿を早く増やすには、太い椿の木に胴接ぎをすることです。
     腕の太さの木に接木しますと、すぐに伸びて、挿し木、接木と簡単に増やすことが出来ます。

     一番右側の庭木は枝をほとんど切って来月からの接木の準備です。接ぐ間際に枝を切りますと
     樹液がでて、上手くいきません。今頃から切っておきますと、樹液も止まり、 肉も盛り上がり始めて、

     活着率がよくなると思います。庭木でも、どこかで太い椿の木が入手出来ましたら、試してください。
     庭木でも、邪魔だから切ってしまおうなんて、思わないで、枝だけ短く切って、接いで見て下さい。

     新品種のすばらしい椿を早く増やすには、太い木を庭に植えるか、 大きな鉢に植えて、胴接ぎ
     されると良いと思います。 大きな鉢での太い木への胴接ぎのほうが、簡単です。管理が楽だからです。

     半日陰において、どこにでも自由に動かすことが出来ますので。庭木の場合は、寒冷紗など日除けの
     注意が必要になります。 でも、寒冷紗を2mくらいの高さに張って、その下の庭に植えてもいいですね。

     庭での接木出の利点は、接いでから、水やりの必要がなく、早く枝が伸び、接木、挿し木用の穂が沢山
     得られることだと思います。
     


昨年の秋接木

昨年の秋接木

太郎冠者の挿し木の花

2月に接木するため、枝を切り詰め。
樹液が止まり、切った部分の肉が
少しずつ盛り上がってきます。


私の夢の実現に向けて、今年にかける − 太い挿し木苗

       私の最終的目標である取り木や挿し木、それも普通の挿し木の5年〜10年位の太さの
       苗作りに着々と進んでいます。このような方法を全国の方々に知っていただくことは、椿

       普及の面で大いに意義があることと考えております。椿に関する書籍などで、多少述べられておりますが、
       ある人の言葉がヒントになり、自分で試しましたら、こんなにも簡単なことかと、びっくりいたしました。

       細かな技術的問題など、ほとんど考えなくとも、 園芸品種の庭木を利用して、いくらでも苗木が出来ることの
       驚きとすばらしさは、今までの夏の挿し木の常識を覆す程衝撃的なことでした。何故、これほど短期間に出来る

       苗木作りに焦点をあわせた、説明を大きく取り上げなかったのか、不思議なくらいに思えます。挿し木でも
       小さな苗作りから行い、取り木でも説明はありますが、あまり重点を置いた説明ではないように思えます。

       これからは、1年中太い枝の挿し木に焦点を合わせた、苗木作りに取り組んでください。取り木にしてもそうです。
       さらに、それらの苗木に味を加え、仕上げの段階には、接木をされて最終仕上げを提案いたします。

       これから2月〜11月(7月と8月は除く)にかけて、挿し木の好機です。 最低でも親指大の枝を挿して、より
       早く満足できる鉢苗の誕生を期待しています。 そうしますとより、小さな夏の挿し木などは、だんだんと数を減らして、

       苗木作りの重点が、太い枝の挿し木や取り木へと移り、短期間に様々な品種の鉢作りへと楽しみが増えてくるのでは
       ないかと考えております。今年の夏の挿し木はほとんど少なくしました。何故ならば、取り木や挿し木1本発根しますと、

       何十品種と太い枝に接木が出来るからです。 管理や時間的な面で、非常に簡略化できることになります。
        どの品種の枝でも、また野山の椿の枝でも大丈夫です。是非試して、より良い豪華な鉢植え苗を目指してください。

       以下の挿し木苗は2月〜5月までの行ったものです。これらの枝や主幹に接木をして、樹姿を整え、完成させる予定です。



私のもうひとつの楽しみ

      私が昨年目指したこれからの目標は、取り木と太い枝の挿し木による、短期間の苗を作り出すことです。
      だいたい、その目標も達成できるのではないかと思えるようになりました。それらの目標の間に、楽しみとして

      種子による小盆栽の楽しみがあります。 これは、時間的に長くかかると思いますが、人工的には無理かと
      思われる曲の面白みがあります。 さらに、この種子苗を台木とした場合、何百という接木苗が簡単に手に入ることです。

      おそらく、半日作業をしていますと、200本〜300本の接木は可能かと思います。穂木作りが少し時間がかかるだけで、
      接木そのものは簡単に処理できます。この曲のある苗を4〜5年大きめの鉢で、育てながら、鑑賞に耐える太さと樹姿に

      なりましたら、小さな鉢に植えて、鑑賞しますと、太い苗の鉢植えと違い、味わいのあるものになると、期待しております。
      今年は今まで最も多い種子を採取しました。これらの種子苗の接木を2〜3本くっつけて、一緒に植え込んでも面白いと

      思います。太くなるにつれて、1本の木となり、変わった変化のある樹姿になるのでは。あるいは、鉢の中に、どんどん土を
      被せていきますと、値上がりの変わった姿も見られます。その値上がりの苗を5〜6本くっつけて植えますと、これまた

      違ったネズラの苗木が楽しめると思います。これらの曲のあるところに接木してあらゆる方向に枝を出し、切り詰めながら
      小盆栽を楽しむことも出来ます。これらの楽しみでの取り組みは、あくまで、自分で楽しむことに基本がないと出来ないと思います。

      生活をかけて取り組みますと、失敗は許されませんので、色々余分なことは手を出しにくいと思います。その点、私みたいに
      あくまで、余暇を楽しむ気持ちで試していますので、どんなに失敗しても、繰り返し、成功するまで追求できる時間的な余裕が

      ありますので、追い込まれなく、自由に取り組めることは、ラッキーだと思います。お正月などで今年にかける私の目標や
      ユキツバキ(雪椿)や自然実生によるヤブツバキ[藪椿)の新花の誕生などご覧にいれましたが、自分が好きな椿を集めて、自然交配

      や人工交配など是非楽しんでください。ユキツバキ(雪椿)もいいですね。ヤブツバキ(藪椿)とともに今年はもっと多くのユキツバキ(雪椿)
      を求めて、私の庭を飾りたいと思います。


2本接木

3本接木

3本接木


根が離れませんので、そのまま接いであります。

これらの苗は大きめの鉢に植え、太くしながら
1本1本小さめの鉢に植え込んでいきます。

40〜50本くらいなら1時間もありますと
接木が出来ます


五島の椿 − 新年を飾る花 −    岩永 章氏の作品     ( 1月1日 )


     ほとんどをヤブツバキ(藪椿)の自然実生から新花を誕生させて、楽しまれているそうです。
     五島の豊かな自然から生まれた、純粋な花の魅力に心奪われて、五島の椿を今宵なく愛し

     続けてきた岩永氏の鋭い審美眼や鑑識眼に敬服するとともに、玉の浦を世に発表された藤田氏の
     元で、世界に誇る五島のヤブツバキなどの発見と育成に努力された功績は大変大きいと思います。

     自分の利益のためでなく、色々な方々に、椿の美しさを届けられたり、次代を担う子供達の指導など
     多岐にわたり、五島の椿の美しさを広められております。自然実生に自分の人生をかけてこられた

     岩永氏の着眼点もすばらしかったと思います。それも、何十年間にわたって継続してこられたことへの
     思いは真似のできない努力だったと思います。おそらく、種子を蒔き、7年〜10年位観察されて、

     初めて世に送り出した花もあるのではないかと、聞いております。花を見て、きれいな花だということは
     簡単ですが、その花を誕生させるまでの期間は大変な苦労があったと聞いております。毎年台風の

     被害に遭い、数年間育ててこられた苗が台無しになったことなど多くの困難に直面されながらも、ひとつの
     思いに、真剣に取り組んでこられたからこそ、大きな成果が生まれたことと思われます。今年は数年ぶりに

     山の散策に出かけられるとのことです。何か大きな発見があるといいですね。これからも大いに期待しております。
     

五島からの便り − 新花紹介



新花 − 雪嶺

五島 −岩永 章氏  


  白手香の自然実生。    極小輪 

  

 新花 −うす化粧

  
 五島 − 岩永 章氏


   淡粧の自然実生。 
   小〜中輪花

哀愁

      濃紅色の筒芯、筒しべ、一重の筒咲きです
     筒咲きで、花弁と蕊の色合いの対比が見事で          す。
     親不明の自然実生とのことです。

     作出者命名者→ 岩永 章氏

旅愁
    この花は旅情の自然実生花とのことです。旅情自体が
  五島の椿20選で素晴らしい花ですので、
   
  花の色彩と筒蕊、筒芯の見事さ、さらに
  葉が細長
で花との調和もよく五島を代表する
  花となるでしょう。
     
     作出者ー命名者 → 岩永 章


  青春のかおり

 花は先日紹介いたしました細御前と同じく
 
一休の自然実生とのことです。
     
紅色の筒しべ,筒芯、筒咲きの小輪
感じがいたします。

   作出者ー命名者 → 岩永 章


白穂
     筒咲き、小輪、 

 ヤブツバキの白色は少ないようです  が、

 とてもまとまりのある花で、自然実生

 とのことです。

作出者ー命名者→岩永 章氏


    


 
ダイヤモンドリング
  
濃紅色一重、 筒咲き、 筒芯、小輪
  小輪の花で細覆輪です。 
  小輪ですが締まりがあり
  今までの玉之浦系の花とは少し感じが違う   ようです。

   作出者ー命名者 → 岩永 章氏

 

雪椿(ユキツバキ)の話等 − 新潟の椿華園様の雪椿(ユキツバキ)に関するお話 ( 12月31日 )

      ユキツバキの特徴について大岡氏は次のように述べている。深い雪の中から多くの枝を持ち上げて
      開花し、日本海側から内陸部まで見られるのはユキツバキの特徴であると言う。

      さらに、ユキツバキは枝が折れにくく、落葉や落花しにくく、花は平開咲きで、雄しべの花糸は鮮やかな黄色で、
      葉柄は有毛で大変短いそうです。色合いは鮮明で独特の色合いがあり、、ヤブツバキとは違う点であると述べられています。

      耐寒性や耐乾性の面ではかなり劣るそうですが、雪の中で寒さをしのぎ、乾燥などを免れる利点を持ち合わせているそうです。
      雪に埋もれているために、成長が遅く年輪幅がおおよそ0.5mmでヤブツバキは1mmとのことです。

      年輪幅が狭いと言うことは、太くなりにくく、雪の重みにも折れにくい側面もあると話され、さらに雪解けの5月の下旬から葉芽を出し
      花芽の分化や種子の成長など5ヶ月間で全ての作業をしなければならないユキツバキは、そのために種子が生りにくいとお話してくださいました。

      大昔から過酷な環境の中で生き抜いてきたユキツバキは、その過酷な環境に順応し、生き抜く術を見事に身に付けててきたのではなかろうか。
      最後に私の好きな雪椿をご覧ください。ユキツバキ(雪椿)とヤブツバキの魅力にますます引き込まれていきそうになりそうです。

ユキツバキ[雪椿)の年輪幅が狭いために、ユキツバキ(雪椿)にヤブツバキ(藪椿)を接いでも台負けをして、
   上手くいかないようです。逆の場合は大丈夫だと思います。また、ユキツバキは低木で、発根しやすいようです。

   ですから、挿し木の活着率は良いと思われますが、いかがでしょうか?ユキツバキ(雪椿)もいいですね。ある程度品種が
   揃いますと、お互いに引き立てあい、見事なハーモニーを奏でるように見えます。私の夢はこれらの花々を品種別に、地域ごとに

   ユキツバキ雪椿)、ヤブツバキ[藪椿)と類別して、1本の木に接木することです。鑑賞、保存、管理など色々な面から、まとめていきたい
   と考えております。来年は日本全体が明るく、希望に満ちた年でありますよう願っております。今年1年ありがとうございました。


桜吹雪 ー 明るい桃色、牡丹咲き

鳥海 − 一重、小輪、雪椿野生種

岩の原 − 濃赤色、盃状咲き、梅芯、小輪

越の山吹 − クリーム色、 獅子咲き

姫白雪 −八重、蓮華咲き、極小輪

錦麒麟 − 桃色、紅色、小絞り、八重咲き〜獅子咲き

小松姫 − 雪椿の原種

津川絞 − 桃色〜赤色に変化

        千重咲き

わだつみ白斑 − 八重咲き、中輪

雪椿(ユキツバキ)の話等 − 新潟の椿華園様の推薦する雪椿(ユキツバキ)
     
       園主の大岡徳治氏は『 雪椿の第一人者として活躍されております。以前ご紹介いたしましたが、
       個別経営の部で第23回日本農業賞を受賞されました。さらに緑白綬有功章を受賞されておられます。 

       椿以外にも、牡丹、芍薬アヤメ等の栽培で知られた方です。学校を卒業されて、稲作等に従事され、その後
       椿一筋に情熱を傾け、今日の雪椿栽培や研究に全てをかけてこられました。時代の変遷に即応する経営
       
       能力と、研究心で今日の地位を確立されました。毎日毎日が真剣勝負とのことです。生活をかけて、いますので、
       椿全てに関して、鋭い審美眼と鑑識眼を持ち合わせ、椿栽培に関する技術は驚く程の知識にあふれています。
       
       時々お話いたしますが、 椿生産者の方々の知識や栽培技術はまことに優れていると思います。私も色々な
       方々に相談や質問をして聞いておりますが、生産業者の方々に相談して、全て教えていただいております。
       
       挿し木でも、接木でも失敗は許されない状況の中で、常に椿と真剣に向き合い、椿に自分の命を懸けて、取り組んでいる
       いるからだと、思います。 栽培技術の向上や研究心とともに、毎日があるのでは。そこに家族の生活や仕事の将来が直結
       

       していますので。 
       ですから仕事に関しては非常に厳しさがあります。自分の仕事にかける熱意がひしひしと伝わってきます。
       自分の足で日本海のユキツバキを調査され、今日の椿華園園主としての地位を確立しております。

       日頃は非常に温和な、物腰の柔らかい園主であります。大変な知識を持ち合わせているにも関わらず、大変控えめで
       相手の人を傷つけないように、 常に配慮しておられます。お酒の飲み方も、大変気持ちよく飲まれ、歌や書が上手

       気持ちの良い、お付き合いをされてくださいます。何か相談されることがありましたら、電話などで相談されてみてください。
       今日は、昨日大岡氏が推薦されました、雪椿の写真をご覧ください。大岡氏の推薦されました椿は、私が限定してお聞きしましたので

       数が少ないですが、電話でのお話でしたので、実際はもっと沢山推薦される花があると思われます。個々の品種については
       昨日の説明をご覧ください。


水吉

いろり火

春日山

花見笠

雪小国

津川絞

雪椿(ユキツバキ)の話等 − 新潟の椿華園様の推薦する雪椿(ユキツバキ)

     種子苗を発砲スチロールに入れた写真です。大きな箱には相当の数の種子が入っています。
     この箱にポリ袋を被せて、いつも管理しています。毎年種子の根は全く痛んでなく、生き生きとしています。

     さて、今日は雪椿について、新潟の椿華園の園主であられます大岡様にお聞きした内容を述べてみたいと思います。
     雪椿(園芸品種)とユキツバキ(原種)がありますが、大岡様のお話によりますと、最近ユキツバキの原種に

     興味を持たれる方々が多くなってきたように感じますと、話されています。求められるユキツバキでは原種の
     赤と白の品種が多いとのことです。素朴で創作でない、純粋な気品のあるツバキに心動かされるのではないかと

     話されていました。以前私も何千品種とある椿で、ヤブツバキに魅力を感じ、近いうちに、ヤブツバキが注目を浴びる
     時期が訪れるのではないか、と述べたことがあります。大岡氏もユキツバキの注文状況を判断しながら、ユキツバキの

     原種が注目を浴びてきているのではないかと話されていました。五島の岩永氏からも多くヤブツバキやその交配種
     について、教えていただいたり、穂木を送っていただき楽しませていただいております。大岡氏が語っておられますように、

     私が最終的に追い求める椿は、 ヤブツバキとユキツバキではなかろうかと、最近思っています。

      大岡氏が推薦するユキツバキ(雪椿)

            1. ユキツバキ(原種) 赤色、 白色の品種

            2.雪椿 (園芸品種)       
ア。  →   水吉 ー 香りあり、 八重咲き、 雪椿状芯

                                 イ。 
 →   いろり火 − 濃赤色、 獅子咲き

                                 ウ。 
ピンク → 雪小国 ー 淡桃色、 ボタン咲き、 大輪

                                 エ。
 縦絞り → 花見笠 ー 白地の紅絞り、 千重咲き

                                   オ。 
白斑  → 春日山 ー 紅色、横杢状入り、 大輪
   
  私が好きな雪椿         
                   1. 津川絞               6. 錦麒麟

                   2. 越の山吹             7. 白万代

                   3. 小松姫               8. 姫白雪

                     4. 桜吹雪               9. 岩の原
 
                   5. 鳥海                10. わだつみ白斑               


発根した種子を入れた発砲
スチロール − 左側の簡易温室
にも入っています。

湊晨侘助侘助 

白太郎庵

今日の作業

     今日は仕事で、9時近くに帰宅しましたので、写真も書く時間的余裕もありませんでした。
     今日は朝早く、種子苗を発砲スチロールに入れ、管理しました。数の多さにびっくりするほどでした。

     もう少し早く発泡スチロールに入れたほうが良いと思います。寒さが厳しいので、根が傷みます。
     発泡スチロールに入れた後、業務用の大きなポリ袋に入れ、ガムテープでしっかりと閉じて、風の

     当たらない場所に保管しておきます。来年の3月中旬以後に鉢に植えます。4月に入ってからでも
     大丈夫です。 種子苗は夏ごろまで、ポリ袋の中で、水分さえあれば、枯れずに生き生きとしています。

     ですから、3月〜4月くらいまでに鉢に植えれば間に合います。直根のまま発砲スチロールに入れた場合は
     春に鉢に植えるとき、必ず根を切って植えてください。 もうひとつ、原種椿は保護する必要があります。

     私は業務用ポリ袋を被せて外に置いたままです。寒さに弱いために枯れる心配がありますので、これはという
     原種椿は2枚袋を被せています。10枚で400円くらいだと思います。90cm×1mだったと思います。

     夏に挿された大事な品種にも袋を被せて、管理しています。業務用の大きな袋はとても役にたちます。
     今年も残り少なくなりましたが、風邪などに注意され、良き新年をお迎えください。

庭の花と取り木

     接木と取り木のことを述べてきましたが、椿の鉢盆栽(盆栽といえるか?分かりませんが)を
     自分である程度楽しむには、何といっても、 取り木や太い挿し木(椿の山取り、または、根の採取もありますが)

     が最も近道ではないかと思います。山取りはなかなか難しく良い根も探すのが困難ではないでしょうか。
     今日は18年ほど経過しています中部の千羽鶴の取り木をご覧ください。最初は取り木など考えませんでしたので、

     枝をやたらに切っていました。最近、取り木の重要性が分かってきましたので、剪定や整枝を繰り返しながら、
     枝作りに取り組んでおります。この千羽鶴と月照は佐藤稔氏から送っていただき、大事に育ててきたものです。

     3番目の写真で、根が出ているのが、ご覧いただけると思います。4番目の写真は取り木をした木です。
     剪定を繰り返し、枝があちこちに出しています。来年の春に切り取り、7月に接木する予定です。

     千羽鶴だけでも、きれいですが、自分では20〜30品種接いで、半年以上鑑賞できる鉢植えにしたいと考えています。
     太さは親指と中指を丸めたくらいの、大分太い枝です。このような枝が、20〜30本ありますと、自分が持っている

     品種をほぼ全部、接げることになると思います。 誰もがしていない、only one の椿を目指したいですね。長さは70cm
     位ありました。 これから3〜4年かかって、仕上げていきたいと思います。それと平行して、自然、人工交配による

     新花も楽しみです。庭の花も少しずつですが、開花してきています。 皆さん方の椿の花の状態はいかがでしょうか。


湊晨侘助侘助 

名札が取れて確認出来ず。自分では分かり
ますが、同じような品種が沢山ありますので
名札の取れた、品種は鑑賞するだけにして
います。万一間違えましたら、大変ですので。

中部千羽鶴 − 18年経過した椿です。
良い花で、毎年部屋に飾っています。
根がご覧いただけると思います。

千羽鶴の取り木した枝の状態
枝が沢山出て変化もあります。
30本ほど目指して、取り木をしています。


取り木について

     接木については色々な方法や時期があります。自分にあった時期や接ぎ方が一番いいですね。
     活着さえすれば、良いわけですので、どの方法でなければ、いけないことはないと思います。

     冬季を除いてほとんど接木は可能であるのではないでしょうか。冬季でも温室がありますと、可能です。
     1月から接木をしていた人の接木の仕方を見学したこともありました。 今日は取り木について、述べたいと

     思います。太い枝の挿し木と取り木を中心に、これから、鉢を増やしていこうと考えています。
     まず、取り木をする場合、勢いのある木に行うことが大事ですね。次に、剪定や整枝した枝などに行うほうが

     鉢植え盆栽に向く苗が出来上がると思います。 単に真っ直ぐな枝よりも剪定を繰り返した枝などは、すぐに
     鉢植え盆栽として、ある程度鑑賞できるようになります。そのような、枝は必ず色々な方向に枝が伸び、曲が

     ありますね。太さも親指以上の枝が簡単に得られます。その取り木の枝にさらに接木をすることにより、変化に
     富んだ花々が鑑賞できます。 取り木の凄さとか、面白さは私にとって、最も大事な作業のひとつになっています。
     
  12月26日取り木する時は剪定や整枝をしないで勢いのある、枝に取り木をかけます。
        
        その時、枝の樹姿を考えながら、どこに取り木をかければよいか、前もってしるしを付けておくといいですね。

        取り木する枝の長さはそれほど気にすることはなく、50cmくらいの長さまで試してください。
        
        環状剥皮は枝の太さの2倍〜2.5倍ほど剥ぎ取ります。絶対に肉が盛り上がって、上下の肉がくっつかない
        よう注意することです。絶対に形成層を残さないで表皮を剥ぎ取ることが大事です。
        
        環状剥皮した後は赤玉土や水蘚で押さえ、ビニールで巻き、上下を針金やヒモで縛ります。
        
        絶対にコケが剥ぎ取った部分から動かないようにきちんと、縛ることです。
        
        途中で剥ぎ取った部分が盛り上がってくっついていないか、コケの水分があるかどうか、確認すると良いです。
        ある時期まで寒冷紗が必要になるかと思います。

        取り木する枝の太さや、天候具合、管理状態により、根の出方が違います。3〜5ヶ月、1年、1年半、2年となることもあります。


        切り離した枝は、水蘚を良く取り、数ヶ月半日陰などで管理してください。

        取り木した上下の枝は、木の勢いがつきますので、切らないほうが良いと思います。
  
        3ヶ月〜5ヶ月経過しますと発根しだします。ビニール袋の外側から見えます。あるいは手でさわって見ますと、大体わかります。

        取り木を4月にかけますと、9月初旬には発根していると思います。

        発根が悪いときは、切り離さず、来春まで待って、切り離してください。

    剥皮するとき表皮だけ切り取るように説明されていることもあります。私は時々取り木しにくい部分は木質部を傷つけたりしますが、
       意外と発根しております。形成層を残さないことのほうが、大切に思えます。カルスが形成され、なかなか発根しないときは

       だめだと諦めないで、待ってみてください。発根することがありますので。取り木で大事なことは、木の勢いがあることですね。
       何十年という太い木の剪定を繰り返し、良い枝ぶりの節のところに取り木をかけています。出来るだけ、樹形の良い部分に

       取り木をかけて楽しんでください。その後の楽しみは、接ぎ木をして、色々な花を見たり、樹姿を楽しむことです。

庭木など

      昨日椿の接木で、接ぎ穂を保存していませんと述べましたが、落葉樹等の場合は接ぎ穂の保存が
     必要になるかと思われます。 椿の場合は保存する必要はないと思われます。穂を切って、2〜3日経過して

     接ぎますと、それだけ活着率が悪くなると思います。穂を切ってなるべく早く接いだほうが、賢明かと思います。
     台木に関しましても、接木する1ヶ月前辺りから、あるいはそれ以前に台木を切っておかれたほうが良いと思います。

     なぜかともうしますと、台木を早く切っておきますと、その、切り口を直そうと、ホルモンを出し、細胞分裂をして、台木の先端が
     青くなりながら、少しずつ太くなりますね。その青くなってきて、肉を巻いてきた場所に接木をしますと、活着が

     大変良く、理にかなっているのではないかと、個人的に思っています。接木の際には、台木が活発に活動し始めて
     いることが大事だと思います。カルスを形成し、癒合するためにも。 人間で言えば、血管が切れてしまうと、体全体に

     血液が回らなくなり、命が奪われてしまう危険性があると、同じではないでしょうか。そのためには、鉢植えの台木に接木
     して、早くカルスを形成し、癒合することが大事で、そうすれば、養水分を吸い上げ、接ぎ穂に送り込むことが出来るわけです。

     台木が充実していることが大事かと思います。 もうひとつ、接ぎ穂を採穂する時は必ず晴れた日に行うことだと
     教えられました。雨の日に採穂しますと、活着率は大変落ちるそうです。晴れた日の、同化作用をしている
     
     穂が接木には非常に大事と教えられたことを覚えています。日光を浴びた穂を使用して試してください。色々述べましたが、
     あくまで、私個人の経験をもとに、述べていますので、 違う方法で上手くいっている方々が多くおられると思います。
     
     色々な方法で、それぞれ試されて、沢山の椿愛好家や趣味家の方々が新しい技術の手本を示されてくださると、いいですね。
     今日は庭の蕾の花をご覧ください。湊晨侘助侘助と意宇の里です。


湊晨侘助侘助 − 下総侘助の自然実生と
             聞いております。

意宇の里 − 12月〜1月は底白で春に
       なると、単色になるそうです。


接木など

     椿の愛好家や趣味家の人であれば、ほとんどの人が接木の経験があるかと思います。
     私はほとんど切り接ぎです。ボールペン以下の細い台木の時は割り接ぎにしています。

     接ぐ時には必ず台木は鉢植えの台木を用いています。そしてこのページでも鉢植えかし、
     必ず何ヶ月前に鉢に植え返して、接ぐほうが、活着が良いのではないかと述べています。

     揚げ接ぎでも大丈夫かと思いますが、ある程度、 活着の確率が落ちるのではないかと
     思えますが? 施設があり、温度が保てる場合は心配ないと思いますが、いかがでしょうか。

     接木の際、 よく言われますのは、休眠期の穂を採穂し、保存しておくことが大事であると
     説明されています。 2月下旬から3月の暖かな時期に穂を採取して接木しますと、樹液が

     流れ出したり、 台木から養水分を受け取ることが出来なくなるからだと思われます。と言いますのは
     芽が伸びていくためには、台木からの養水分を十分受け取り、台木と穂が完全に結合していなければ

     なりません。ですから、接木をしてカルスが形成され、癒合して始めて、台木からの養水分を受け取る
     ことが出来ると思われます。時々穂の芽が伸び始めて、途中で枯れだすのは、 台木と穂の状態が

     上手くいってないからだと、思われます。喜んでいるうちに、枯れてがっかりすることが、時々あります。
     私は、ほとんど接ぐ時は、 穂を採り、すぐに接いでいます。保存をしたことは、ほとんどありません。

     椿の場合はそれほど気にしなくとも、上手くいくような気がしますが、いかがでしょうか。最も注意していますのは、
     鉢植えの台木に接ぐことと、 接ぐ1ヶ月前くらいに、台木を切っておくことだと、教えられました。

     暖かくなり樹木も活動しはじめ、樹液が出始めるからだと思います。色々な注意点はありますが、
     それほど神経質にならなくとも、椿の場合は、成功するような気がいたします。数多く接ぎ、要領を

     覚えてしまいますと、簡単なことだと思われるようになるのでは。基本的な知識を頭にいれて、あとは、
     繰り返して接木をすることだと思います。きっと、いつか、どんな場所にも接木が出来るようになると思います。

椿色々

     来年の2月下旬から3月にかけて交配の時期が訪れると思われます。昨日交配の温度を
     20度以上とお話いたしましたが、20度〜25度くらいが適しているのではないかと、思われます。

     色々お話を伺いますが、20度以下でも、大丈夫だといわれる人もおります。参考にする基準は
     ハチ等昆虫類が飛び交う、暖かな時期が良いかと思われますが。交配も秋、冬、春と品種により

     咲く時期が違いますので、難しいこともありますね。秋の早咲きの場合は温度が20度くらいある日もあります
     ので、交配も可能かと思われますが、冬の場合は温室など温度を保てる施設がないと、無理かと思います。

     最も無難な時期はでしょうね。 何も心配なく、午前中の10時ごろから交配を始めますと、自然な状態で
     交配が出来ると思います。また、交配を行う時、花弁を切るか、切らないかは、それほど結実に影響を

     与えないのでは、と思います。ただし、花弁を切らないで、そのままの状態で交配をするほうが良いと
     教えていただいた、方もおります。私は、ほとんど花弁を切って交配をしておりますが。どちらが良いか

     試されて、確認されることも大事かと思います。 最も気を使う交配の時期ですが、私は蕾が開花する
     直前と開花して2〜3日までの間に交配することにしております。必ず2〜3日ずらして、行っております。

     1回だけですと、結実の可能性が低くなるといけないからです。もうひとつ、 蕾が開花しそうな2〜3日前に
     袋を被せておくことも、大事かもしれません。今日は昨年の挿し木苗と取り木、今年の挿し木の写真を

     ご覧ください。


昨年の挿し木苗 − 全て名札を付けて
確認できるようにしてあります。今年からは
夏の挿し木は終わりにしました

昨年の挿し木苗 − 全ての挿し木は
駐車場に吊るしたものです。挿し木
全体で300品種はあると思います。

取り木の接木苗ー 今年の9月10月に接ぎ
足しました。半懸崖で10本接いであります。
左側に友の浦の蕾。葉が伸びているのは黄鳳

12月の挿し木 −秋から12月まで50本
ほど挿しております。 


庭の花等

       だいぶ、寒くなってきました。私の庭は半日日が当たりませんので、花の咲き方が
       少し遅い木がいたします。皆さん方の花はいかがでしょうか。そろそろ椿の種子を

       発砲スチロールに入れて、管理しなければなりません。ほとんど、発根し、根も切りましたので、
       細根も出ております。また、白玉とアザレア椿の交配も、今のところ実がついておりますので

       来年の3月まで、何とかして付いていて欲しいと願っています。途中でポロリと落ちてしまうことも
       ありますので。聞いたところによりますと、花を早く咲かせるためには、小さなポットに植えますと

       良いと言われています。同様に、交配するときも、 小さなポットに植えられている苗の花と交配
       したほうが、結実する効果は大きいという話を聞いたことがあります。子孫を残そうとするためでは

       ないかと思われます。もちろん温度も20度以上の暖かな春の日の、午前中が良いように思います。
       これからは、 よほど温室などの施設がない限り、交配は向かないですね。また、交配して途中で

       植え替えたりしないほうが、良いとのことです。環境状態が変化しますと、苗木そのものにも、ある程度
       影響があるからだと、考えられます。ポット苗での、交配のほうが、全ての面でやりやすいですね。

       今日は、庭の花と知人の庭に挿された太郎冠者の挿し木をご覧ください。


太郎冠者の挿し木 − 知人の家では
太郎冠者の挿し木が沢山発根しております。
この挿し木も庭に挿しただけです。太い枝が
何本も庭や、鉢に挿してあります。活着が
良いのだと思います。私も沢山挿しています。

本白玉 − 秋咲一重、筒咲き、小輪、

日本の誉 − 淡紅地に白覆輪。

     平開咲き、中輪 − 兵庫産

庭の花と色々な楽しみ

     昨日は私が最も答えることの難しい侘助について、自分の知識不足について
     述べましたが、 何故難しいかといいますと、疑問がいろいろ解決しない点が

     あるからです。その疑問点については、この数年間解決出来ませんでした。
     おそらく一生解決出来ないかもしれません。ですから、尋ねられましたら、良く

     分かりませんと、答えています。本当にこの疑問点は難解です。まだまだ勉強
     不足なのかもしれません。 さて、今日は庭の花やツル性植物を育てるために

     庭の有効利用、 それに取り木による短期鉢植え苗の楽しみ方をご覧ください。

取り木による鉢植え苗 庭木に取り木をかけ、鉢植え盆栽にする方法は是非、お勧めしたいです。

                   1.静止や剪定により、曲や小枝が色々な方向にでて、樹姿を作りやすい。


                   2.取り木の各枝に色々な品種を接ぎ、長期にわたり、花の観賞が出来る。

                   3.さらに1本の木で、 色々な品種が混じっていますので、自然交配が可能である。

                   4.挿し木からでは何年もかかると思われます。

                   5.もし、販売店に置かれていましたら、1本の木で数種類花が見られますので、
                     興味を持たれ、 1鉢〜2鉢あれば十分椿の花を鑑賞できる利点があると思います。

                   6.管理の点で最も楽ではないでしょうか。10鉢以上の苗の木を、たったの1〜2本ですむのですから。


専徳庵 − 加賀侘助の自然実生。
        外弁に紅のぼかしが入る。
  石川県産

吉備 − このように、2mくらいの高さで、枝を
       横に出し、下枝を全て切ってしまい
       ますと、庭も有効に使えます。

取り木 − 毎年取り木をかけ、 この枝に
        接木をして、鉢植え盆栽にします。
        この取り木と、太い枝の挿し木が
        最も早く鑑賞できます。

蝋梅の木にアケビをからませる。
     
    あけびのつるで、蝋梅の木が枯れない
    ように、 ツルを必ず、剪定して、
    短く切っております。

コブシの木にツルウメモドキをからませる。
毎日メジロが飛んできます。優雅で自然の
味わいを楽しめます。

楼蘭 − 外国種の自然実生。
       底白ぼかしで、中輪である。

       石川県産


庭の花等


     時々侘助や侘芯等の質問を受け、困ることがあります。大体あたりさわりのない、答えをしております。
     色々細かなところを、 質問されますと、 答えにくく、自分でも分からないことが、多いからです。

     侘助は子房に密毛や微毛があり、 日本のヤブ椿にはそれらがない位しか答えられません。
     しかし、侘助椿にも無毛の品種もあり、なかなか細かなところになりますと、 答えにくい面も、私には

     あります。昨日の太郎冠者と中国産の雑種と言われております。人間のDNN鑑定みたいな方法で
     ある程度確認が出来ないものか、と思うこともあります。われわれが誕生するはるか以前に地球上に

     出現した植物ですので。 大学の卒業論文のテーマには良いかもしれません。さて、今日は庭の花と
     早く鉢植え苗に出来、鑑賞できるような大きさの苗をご覧ください。 また、種子を蒔き接木苗として、いつでも

     接木できる状態にしてある苗も、再びご覧ください。 下段の花は皆、太い台木に接ぎ、観賞用にしたものです。    


台木の問題ですが、突然沢山接がなければならない時、 太い挿し木苗、 取り木苗がありますと、1本の台木に
   10本〜30本程度接げますので、困ることはありません。また、写真のように種子苗ならば、何百本といくらでも

   準備できますので、とても便利です。 毎年太い挿し木苗や取り木を10本くらいずつ準備しておきますと、色々な品種を
   各枝に接げて、花を楽しむことが出来ます。さらに、台木の色々な場所に接木が出来ますので、 樹姿も色々出来、

   変化に富んだ鉢植え苗が出来ると思います。


白髪山 − 松枝の椿。松江には良い花と
        品種が多いですね。

椿姫 − 昨日ご覧の花が再び今日開花して
       いました。

接ぎ木用の種子苗 − どんなに沢山穂が
届けられても、挿し木苗、取り木、椿の根、それに
この種子苗があれば十分間に合います。

古都の香 − 1m前後。 小輪の花ですが
          良い花です。香りあり

桜島黒髪 −1m を超えています。
   花も毎年咲き、鑑賞するには
   適しています。成木になりますと
   黒ずんできます

ソウシン侘助、黒光、 白孔雀、 大和なでしこ
   等を接いだ1本の木 1m位。


庭の花と台木作り

     昨日侘芯椿のことを述べましたが、最も簡単な覚え方は、 侘芯椿はヤブ椿から
     生まれた椿であるということでは、ないでしょうか。ただ、侘芯椿は固定しない品種

     が見られます。その中で、天輪寺月光、一子侘助などは安定しているように思えます。
     侘助椿からはほとんど、侘助椿が誕生するようです。太郎冠者の種子を蒔きますと

     侘助椿が誕生する楽しみがあると思います。ただし、成木になっても、果実が生るのは
     数個と言われております。 この太郎冠者と色々な品種を交配したら、面白いと思います。

     上手く交配するかどうかは分かりませんが、太郎冠者に種子が見られることは、花粉があり、
     交配が可能であると、考えられます。交配の可能性が少なくとも、色々試してみる価値がありますね。

     本日は庭の花、 椿姫アザレア椿をご覧ください。また、1本の木に非常に多くの穂を接げる台木の
     作り方も試してみました。 写真をご覧ください。


椿姫 −大きな庭木に接木。鉢の花よりも
      かなり大きな花が咲きました。
      

アザレア椿 − 数回ご紹介しております。
来年の1月には開花しそうです。
楽しみな品種です。上手く管理いたしますと
9ヶ月近くの長期にわたり、咲くかもしれません。

アザレア椿 − 同様に、2〜3月には
開花するのではないでしょうか。今までは
10月〜11月に咲いて、終わりでしたが、
7月に接木で切った後に、新しく出てきた
枝に蕾がつきました。

台木にするために、相当の太さの
庭木を途中で切り、胴吹き芽が
出てきました。二股に分かれています。
この木1本で20〜30本の穂を接げると
思います。鉢植えにして、玄関先等に
置きますと、見事だと思います。

庭の花

     寒冷地の椿で、感じたことですが、 果実が見られ、種子を蒔きましたら、相当耐寒性の強い
     椿が作出できるのでは、と思われますが。金花茶の耐寒性に強い品種が、作出されるといいですね。

     さて、本日は庭の花をご覧ください。 玉之浦二世、 曙、 白玉、 一子侘助 です。
     玉之浦系の花はやはり、 白覆輪が見られます。 日光の照射率や肥料の与え方などにも多少
 
     関係しているかもしれません。 いずれにしても、年内に咲く花ほど白覆輪が多く見られることは
     間違いないのでは。 遺伝子の問題があるにせよ。 それぞれの花の簡単な説明については、

     写真の所をご覧ください。 


玉之浦二世 − この花は比較的安定して
覆輪が出ています。ただ、同じ名前が
入りますと、多少人気の点で、影響がある
のでは。

 − ふっくらとした、抱え咲きの良い
  花ですね。この花は今年の
  挿し木です。3倍体の花で、加茂
  本阿弥同様、時々種子が見られる。

白玉 − 曙同様茶花として有名ですね。
  この白玉や、侘助等が年間を
  通じて、安定して、注文があるようです。
    

一子侘助 − 雄しべの葯が白く退化
    したものと言われています。
    また、これらの椿は侘芯椿
    呼ばれています。 

北限椿の話色々

     北海道の松前町の椿は北海道唯一の城下町ですので、松前藩で椿を植栽して
     色々利用したのではないかと、の説も伺っております。自生椿かどうかの確認は

     私には分かりません。いずれにしましても、 北海道で椿を育てられている方々は、フレームや
     大きな穴を掘り、 いろいろ工夫されていることと思います。また、家の中に入れたり、

     温室を利用されている方も、おられるかもしれません。さて、椿の北限地の話ですが、
     私が教えていただいた話では、夏泊半島ですが、 男鹿半島も北限地と言われています。

     さらに今日教えていただいたのですが、青森の深浦にも自生椿の場所があるようです。
     また、大船渡も実取り用椿の北限地とも言われております。男鹿半島の椿も夏泊半島の

     椿も国の天然記念物とのことです。緯度的には夏泊半島が一番高いのではないでしょうか。
     何かの理由があり、北限地の椿となずけたものと、思われます。寒い地域で生き延びるためには

     木が丈夫でなければなりません。 ですから、おそらく、 寒冷地の椿の特徴は葉肉が厚いと思われます。
     外国種でも葉肉が厚い品種ほど、丈夫で、寒冷地に適しているのではないでしょうか。 

     今日は、 玉之浦系の白覆輪と地域ごとに鉢に植えて、区別している写真をご覧ください。


舞の袖 − 先日ご覧に入れた花とは
  違う花です。年内に咲く花の白覆輪は
  高い確率で出るようです。

住之江 − 完全に開花した花です。
      このくらいの白覆輪のほうが
      私は好きです。 良い状態だと思います。

鉢毎に各地の品種を区別して育てております。
接木も各県ごとに接いで分かりやすく、してあります。



北海道の椿の話

     北海道の椿がもっと知りたく、電話などで知り合いに尋ねてみました。その人の話では
     函館や、南西部の熊石町、 それに南部の松前町辺りでは椿を育てている人が、いるのでは

     ないかと教えていただきました。特に南部の松前町では野生の椿が見られるのではとの
     お話でした。 また、 土を掘り、その中で工夫をされて椿を育てている人もいるようです。

     耐寒性のある椿でも、普通の品種は−7℃が限界のようですが?。それ以上の寒さになりますと、パンク(幹割れ)
     を生じ、 枯れてしまうのではないかとのことです。もっと耐寒性に優れている椿があるかもしれません。

     ニューヨークでは白侘助が植えられて、育てることが可能と実証されたとの話も聞いております。
     平均マイナス気温が−3℃で、最低気温は−20℃前後の時もあるようです。このことから、白侘助

     耐寒性に優れていると思われますが、いかがでしょうか。北海道にしてもニューヨークにしましても
     ある特定の地域に限定されているかも知れません。しかしながら、 栽培方法の工夫によっては、
     
     相当の寒さにもかかわらず、育てることが可能であると思われます。 私は、寒冷地での椿を育てる時は、
     ある程度の太さの苗木を植える、 秋田県の知人が行っているように、秋から冬にかけて、寒さを避ける

     対策や、 表土が凍り付いても、地中が凍りつかなければ良いと思われますので、深めに植えられる
     良いと思われますが、いかがでしょうか。何しろ自分で経験しておりませんので、 確かなことは述べられ

     ませんが、 是非、北海道の多くの方々に、椿の美しさを楽しんでいただきたいと願っております。

     

庭の花等

      北海道の玉之浦について述べましたが、 玉之浦も耐寒性に優れているようですね。
      新潟の知り合いの人に聞きましたり、ネットで調べましたところ、耐寒性に優れた品種

      としては、羽衣、 江戸錦、淡乙女、 正義、 和歌の浦などあるようです。その他にも
      色々あると思います。白菊もそうですね。 それぞれ特徴のある私の好きな品種でもあります。

      北海道に住んでおられる方々が、より多く椿に興味を持たれ、愛好家が増えることを期待して
      おります。冬季の管理面で多少工夫したり、苦労があるかと思いますが、がんばってみてください。

      今日は庭の住之江、連華寺、飛天とその他の写真をご覧ください。


住之江 − 昨日よりも開きはじめました。
年内に咲く覆輪花を確認しております。
6月の中旬から、肥料を与えていません。

連華寺 − 京都産、 黒赤色
        一重の小輪

飛天 − 兵庫の椿 ー 白〜淡桃色の花弁、
       紅の吹掛け〜小紋入り

ツルウメモドキ − 手前と向こう側
に太い枝が見えますか。挿し木を
したところです。足の太さです。
枝の両側に接木をします。
3月まで枯れこまないように注意
しています。1本の枝です。

梅ノ木の接木 − 緋梅

太い台木の根際に接いであります。

太い台木の場合は台木を斜めに切って

接ぎますと、巻き方が早いと思われます。

早咲き椿の挿し木 − 野山で咲いている

枝を挿し木する。 綺麗な花だけ持ち帰り、

何時の日か、交配や観賞用に役立つかと

思われます。園芸品種と思われる椿は

絶対に増やさないで、鑑賞するだけです。


庭の花

     北海道で玉之浦が地植えで育てられているお話を昨日いたしました。秋田の豪雪地帯でも
     椿を育てられていますので、北海道で椿が育てられていることは、別に不思議なことでは

     ないと思えます。 ただし、色々工夫されて管理をされていると思われます。秋田の知り合いの人は
     ボタンなどと同様の管理をして、寒さと雪の被害から椿の木を保護しているそうです。

     沖縄から北海道まで日本全国椿の花が咲き誇るなんて、大変嬉しいことだと思います。
     日本の自生ツバキの北限は,夏泊半島となっておりますが、雪椿の野生種は秋田県の田沢湖

     周辺が北限とされているようです。北海道でも椿を栽培されている地域はそれ程広くはないと
     思いますが、椿の品種の耐寒性によると思われます。非常に耐寒性の強い品種であるならば

     可能かと認識いたしました。今日は、庭の花で、住之江、 夢、 実生椿をご覧ください。
     住之江は玉之浦系かと思いますが、白覆輪が多いように感じられます。完全に開花していませんので、

     数日後ご覧いただきます。 年内に咲く花は予想したように、覆輪がよく見られそうです
     夢は葵の上、 蔦紅葉と兄弟種と聞いておりますが、3種の中では最も人気の高い品種かと思われます。

     写真3.は実生花で6年目にさきました。極小輪の薄い紫色の花です。先日ご覧いただいた、
     親戚の畑に50〜60本挿し木苗と実生苗を植えてある、そのうちの1本です。2m近く育っている

     苗もあり、取り木や接ぎ穂、挿し穂等大変便利です。自宅の椿とともに、色々楽しむには十分なくらいの数です。


住之江 − 数日後開花しそうです。
白覆輪は期待できそうです。

 − 内弁3枚が紅色、外弁3枚が白色

実生花 − 6年目で咲く。 このくらいの紫色の
       花は沢山見られますね。今年咲く
  3.     大社紫に期待をかけています。


北海道の椿 − 玉之浦

     時々お話しております玉之浦椿が北海道でも咲いていると連絡をいただきました。
     どのくらいの人たちが椿の苗木を植えたり、鉢植えにして育てているかは、分かりませんが

     驚いたことに、地植えで、花が咲き、 しかも白覆輪が見られたとのことです。どのような管理をされて、
     どのくらい白覆輪が見られたか、分かりませんが、 五島産の玉之浦椿が北海道でも咲いているという

     知らせを聞きまして、玉之浦の良さが全国にまで届いているのかと思い、嬉しさと同時に、誰が見ても良い花は
     いつまでも人々の心に残る魅力を持ち合わせているのだと、 思いました。 人気が出た後一時的には

     他の花に目が移りますが、魅力ある花は必ず数年後に復活して、もう一度咲かせてみたいと思う時期が来ると
     思います。そのために、絶対枯らさない方法で、保存する必要があります。私は数本の庭木に同じ品種を何本も

     接いであります。その他にも、 色々な台木に、これはと思う品種を接いで、困らないようにしてあります。
     さて、玉之浦ですが、新潟の知り合いの方からの連絡では、あまり新潟では、白覆輪が良く出ない

     以前聞いたことがありました。 色々な条件により、白覆輪の出方が違うかとおもわれますが、北海道でも
     地植えの花が咲き、白覆輪も見られたということです。栽培次第では日本全国で玉之浦椿の花が咲き、

     見事に育っているという知らせは、 北海道の椿愛好家だけではなく、 各地の愛好家の人たちにとっても
     良いニュースかもしれません。 もっと詳しい知らせが入りましたら、お知らせしたいと思います。 


庭の花等

     昨日書きましたツルウメモドキの苗を鉢植えして、来年接ぐ準備をしました。
     ツルウメモドキは雌雄異株ですので、実がならない木は接木して様子を観察

     しようと思います。山に行きますと、色々な太さの木が見られます。ものすごい太さの
     木もありますが、 挿し木では枯れこんできます。 今年は色々な太さの木を鉢に植えたり、

     庭に挿しました。根のない枝は小枝や上部に接いで挿し木をする予定です。また、木によっては
     途中の枝が地中にあり、 直根が出ていますので、上下に接いで、枝を上下から出そうと考えています。

     1m近くの梅の実生の台木も鉢に植えて、枝垂れ梅や途中の若枝に珍しい品種を接ぐ予定です。
     今から準備しておきませんと、接ぐ直前では活着率が低いと思われます。太く長い台木ですので。

     今日は初雁(昭和侘助)をご覧ください。色々な侘助がありますが、白侘助や胡蝶侘助が良く知られている
     のではないかと思われます。年間を通じて、茶花類の花の売れ行きは、平均して良いとのことです。

     白玉や侘助類は茶花をやる人にとっては、 大事な素材と思われます。 


初雁 − 絞りやぼかしが少し入ります。

ツルウメモドキの台木
接ぐ準備です。

ツルウメモドキの台木
接ぐ準備です。

梅の台木 − 接ぐ準備です。
1本の木に10品種位接ぐ予定です。
上部には枝垂れ梅を接木。

玉之浦系の椿 − その2


     やはり早めに咲く玉之浦系の花は白覆輪が多いですね。 今年は早めに咲かすことと、
     肥料の与え方に重点を置いて、管理しています。各地の椿の専門家や愛好家に色々

     相談したり、ヒントを得て、自分なりに確認して、成果を出していきたいと思います。
     写真の花は玉ありあけです。デジカメの設定が悪く暗くなってしまいました。

     舞の袖よりは色合いが濃く引き締まった感じがいたします。写真がよければ、とても
     白と赤のコントラストが引き立っていると思います。今のところ、年内に咲く玉之浦系の

     白覆輪の出方は今までの予想と同じ結果になっています。これからも年内に咲く花がありますので
     観察していきたいと思います。 もうひとつの花は楼蘭です。秀欄と同様良い花ですね。

     楼蘭の実生花
が育っています。以前ご紹介いたしましたが、時期が来ましたら、ご覧いただきたい
     と思います。庭中に色々な品種を植えてありますので、種子からの新花がとても楽しみです。

     今日は親戚の家から太いツルウメモドキの木を2本いただき、鉢に植えました。来年接木をする予定です。
     相当太いツルウメモドキも挿し木をしてあります。 枯れこまないように、来年の3月に接いで
     
     育てたいと思っています。接木を5〜6本しますと枯れこみが少ないと思われます。
     フジの木も太い枝に接木して挿し木をする予定です。今年は太いフジの挿し木が上手くいきました。
     
     1本の木に色々なフジの花を接ぐ予定です。 徐々に挿し木をしながら準備をしております。
     アケビやフジの木等は2月頃までの寒い時期に挿し木をされたほうが良いように思われますが?

     暖かくなりますと樹液との関係がありますので。 色々経験してみてください。素材は周囲に沢山
     あるのではないかと思われます。楽しみは尽きないように思います。


玉ありあけ

秀欄


接木 − 2〜3年生苗を台木として


      昨日は太い庭木や台木に接ぐ際、 枝や幹を切った最上部より、胴接ぎや、枝の一番下の胴に接した
      場所に接木すると、枯れ込まないお話をしました。以前相当太い庭木の枝に接いだ部分が枯れこんだ

      写真をご覧いただいたと思います。5〜6年経過して、枯れ込んできました。相当太い庭木では、胴接ぎや
      それに類した接ぎ方のほうが安心かと思われます。ある程度の太さの庭木では、どこに接いでも、心配はないと

      思います。今日は、以前紹介いたしました、2〜3年生の実生の苗に接木したものです。全て9月〜10月に接ぎました。
      山で種子がこぼれて出ていた実生や自分で蒔いた2〜3年生の苗です。長さは10cm〜15cm位の細い実生の台木です。

      この細い台木の良さは、若木のため活着が良いのと、 長さがありますので、2〜3本接げることです。さらに、とっさの場合
      一時的に、簡単に接いでおくことができることです。一鉢に10本程度植えて、5鉢づつ、衣装箱やダンボールに入れて管理

      してきました。ひとつの衣装箱に100本は接いであります。これらは全て、枝が伸びてから、太い台木に接ぐのために
      一時的に接いだ品種ばかりです。絶対に枯らしてはいけない品種をこのように、最初は若木に接いで、育てています。 

      この伸びた穂を接いで失敗しても、 元の若木の苗は残りますので、心配しなくても安心です。接ぐ時期も9月〜10月
      日差しがある程度弱まり、温度も20度以上ある時期を選んで接いでいます。色々な台木の利用方法があるものですね。

      数日前にご覧いただいた舞の袖が完全に開きました。昨年の2月〜3月咲きよりも、白覆輪が多いですね。この時期に、昨年よりは
      早く開花し始めているような感じがいたします。庭では皇帝ダリアの花が咲き始めました。台風が来ますと、折れてしまいますので

      2〜3回短く切って育てております。八重ですので、ボリューム感があって、一重とは違った感じを受けます。季節ごとの花々が
      
      咲いて、鑑賞するのもいいものです。


舞の袖 − 昨年より早く咲いたせいか、
        白覆輪が多い気がいたします。

ホタルブクロ

2〜3年生の実生 − 全ての箱に50本
位づつ植えられております。衣装箱

2〜3年生の実生 − ダンボール箱

2〜3年生の実生 − 衣装箱

2〜3年生の実生 − 細い台木ですが
               確実性があります。

皇帝ダリア八重咲き ー 挿し木で
                 伸びてきます。

 
接木 − 早く花を咲かせるために

       色々長年試していますと、思わぬヒントが転がり込んでくるものです。腿くらいの太さに接木しますと、
       何年かして枝に接いだところは、枯れ込んでくる率が非常に高いです。 それを防ぐために、 胴接ぎ

       枝に接がれる時は胴接ぎのように、枝の最も下の、胴にくっついている部分に接木すると、良いとおもいます。
       写真1.は腕の太さに、桜島黒髪を接いだものです。最上部に接がず、10cm位下に接がれると良い結果が、

       得られています。太すぎますと、反対側から枯れこんでくることも、ありますので、反対側にも接木をされると
       万全と思われます。 庭木であれば、このような太い木を50cm〜1mの高さで切って、最上部より下側に

       接木されますと、非常に上手くいくと思います。 何故、このような太い庭木に接いだかといいますと、桜島黒髪
       が本来の黒に近い色合いを出すためには、 ある程度成木にならなければその色合いを出せないのではないかと

       思ったからです。3^4年の若木では、 相当の年数を必要とするのでは。接いだ庭木は15年以上経っていると思います。
       接いだ枝の伸びは4年経過して1m50cmほどになっています。充実した枝にはそれなりの花が咲くものと思います。

       兄の家では、桜島黒髪が黒色に近い色で咲いています。台木は太く、接いで5年目で期待した色合いが見られました。
       紫の品種も腕や腿くらいの太さに接ぎ、 用土や何の鉢に植えたらよいか、肥料、置き場所などいろいろ試して

       大根の花みたいな色合いの花を見たいと考えております。 最後に、写真の花は実生です。薄い吹きかけ絞りです。
       今年は何本か、実生の花が咲きだしそうです。毎年交配した種子からの新花が楽しみです。


桜島黒髪を接いだ台木。相当太いです。
最上部に接いでも、活着しますが、太い台木は
少し下に接いで、周囲に2^3本接がれると
枯れこまないと思います。    1.

もうひとつ、太い台木に接がれる時は、
1〜2本小枝を付けて接木されるといいですね。
成功率が高くなると、思います。小枝は短めに
切って接木してください。

実生花。 相当交配して、種子を蒔いたり、
五島から、毎年種子を送っていただいています
ので、どのような花が咲いてくれるか、楽しみ
でもあります。


庭の花

     昨日は時々話題にします覆輪の出方について述べました。いま、2〜3品種早めに咲くように
     管理しています。その結果をまた、お知らせしたいと思います。もうひとつ、肥料の与える時期

     についても、お話いたしました。このことも、 咲いた時点で述べたいと思います。なにかしら、管理
     方法で、覆輪の出方に変化があるのでは?と思われます。玉之浦は遺伝子の問題ですので、

     劇的に変化するとは思えませんが、今まで覆輪の出方が、年により変化が見られたのは、確かです。
     今日は庭で咲く白菊吉備の花をご覧ください。白菊は良い花ですね。限り白乙女フランス白

     とともに、私の好きな花です。 吉備は岡山県の野生のヤブ椿からの突然変異と言われています。
     色々な条件により、特に木にショックを与えたりしますと、侘芯花が出ることが、あると言われています。

     この吉備に種子が見られることもあるそうです。私には分からないことが、自然界には起こることがある
     ようです。侘助等の木からも種子が発見されるかも知れません。9月頃は全ての木を観察されて見て下さい。

     特に色々な品種が多く植えられている場所では期待が持てるかもしれません。はじめから、断定せずに、好奇心を
     持って、観察されるといいですね。


白菊 − 千重咲き、あるいは列弁咲きに
        なることもあります。

吉備 − 猪口咲き、侘芯、 極小輪
       子房に短い毛が見られるとのこと。


庭の花等

     昨日は挿し木のお話をいたしました。4月頃からはビニールなど被せないで、寒冷紗で管理しても、
     十分発根しそうです。今日は玉の浦系の品種と思われる、舞の袖です。昨年の舞の袖(写真2)と

     比べてください。 12月〜1月初旬頃までに早く咲く玉之浦計の花は白覆輪が多く見られる、という
     報告は確かなようですね。写真1.は今日開花した舞の袖です。白覆輪が多いいですね。

     数本、簡易温室に入れて、確認しております。以前もお話いたしましたが、良く覆輪の咲く花は挿し穂や
     接ぎ穂をあまり取らないほうが、良いと聞いています。 適度に剪定をされて、試してください。

     あまり、いじめすぎないことと、6月の初旬以後は肥料をしないで、花を咲かせて試してください。
     今年は3月〜6月の初旬間で肥料を与えて、それ以後は一切、玉之浦系の品種には与えませんでした

     色々な人たちから、色々な話を伺い試しております。東北地区で、紫の品種の色合いを見事に咲かせている
     話も伺っております。来年度から試してみたいと思います。鉢と用土と気象条件に関係しているのでは

     ないかと考えております。最後に写真3.です。 ツクバネウツギの木です。ものすごい古い枝で太いです。
     山で見つけて、根の途中から切って庭に植えておきました。ほとんど挿し木同然の状態でした。細根は

     全くありませんでした。それでも、上手い具合に発根して、毎年花が見られます。挿し木の場合、発根率の悪い
     樹木の挿し木は直根が少しでも、付いていますと、管理次第で細根が上手い具合に、出ることもあるようです。 

     上手く根全体が取れなくとも、枝を切り詰め、挿し木を試みてください。 


舞の袖 −今日開花  1.

昨年の年を越して開花した舞の袖。
覆輪の出方が違いますね。
   2.

住之江の蕾。 今年中に開花しそうです。
白覆輪が多く見られそうです。

ツクバネウツギ − ほとんど挿し木同然 3.
直根がほんの少しあり、生き延びてくれました。

今年の挿し木の一部 − 10月にご覧いただいた写真

       昨年来、挿し木のお話をしておりますが、10月にご覧いただいた、太い挿し木をご覧ください。
       上段は根が出た部分です。10月の初旬だったと思います。途中で引き抜くのはよくないと
   
       分かっていますが、 確認のためと、本当にそんなに太い枝が発根するのという、思いがあると
       思いますので、必ず引き抜いて、ご覧いただいております。畑に植えてある台木や、太い根を切って

       畑に伏せてある台木と、 すぐに区別が出来ると思います。 このように途中で引き抜かないほうが
       良いと思います。 細根が取れたり、折れてしまいます。でも、皆さん方がご覧いただいて、 本当に

       挿し木でも、太い枝が発根する事が分かり、 椿の楽しみを増していただけるのでは、ないかと思い
       写真を掲載しております。下段も挿し木ですが、完全に発根している状態です。最後の写真の取り木と

       ともに、 これからの椿の鉢植えを少しでも早く、楽しみたいと考えておられる方々に参考になればうれしく
       思います。これからの作業は小枝への接木です。このままの状態で、鉢に植えて、鑑賞できますが、

       小枝に接木して色々な花を楽しむほうが、長期にわたり、楽しめると思います。 この挿し木、取り木、接木
       により、私の椿の栽培方法も大きく変わり、 今後の方向が定まったように思えます。アザレア椿との交配による

       新花作出とともに、 さらに新しい目標に向けて、がんばっていきたいですね。私の考えでは、毎年このくらいの
       太さ(親指と中指を丸めた太さ)の枝が10本位ずつ発根して、鉢植えされますと楽しみかと、思います。

       私は何十本と挿しておりますが、接木やその後の処理に大変です。それでも、止められませんね。
       親指から人差し指代の太さの、良い曲のある枝を挿してみてください。 それほど、曲がなくとも小枝に接木して

       変化のある樹姿になるものです。 


鉢の底の達していたため、根が押しつぶされた
状態になっています。

途中で引き抜きますと、この細根が折れて
しまいます。


庭の花と取り木等

      椿の色合いは品種により、秋と春の時期により、多少違ってきます。以前にものべましたが、
      本に掲載されている色合いと違っていると、 生産者にたずねられて、違う花ではないかと

      思われた方の、話を聞きました。確かに違う花と思われても仕方ないかもしれません。花色が多少
      変化する花は秋と春の花色を両方掲載されるといいですね。または、解説されておかれると、勘違い

      されずにすみますね。気象条件により(日光の照射量等)多少変化するのではないかと思われますが?
      加茂覆輪の花もそのような、変化が見られるかもしれません。 次に取り木ですが、毎年取り木をしていますと、

      沢山太い苗木が得られます。 椿を育てられる場合、この取り木と太い枝の挿し木だけでも、十分なくらいの
      台木が得られます。 挿し木はほぼ、1年中、 取り木は3ヶ月間近く試すことが出来るのでは。

      その後は、接木や曲作りにある程度努力する必要があります。 ですから、挿し木、取り木の場合、2〜3曲
      ある枝を選ぶことが、鉢植え苗として、大事なことかもしれません。 多少、空き地がありましたら、いつもお話

      いたしますが、 椿の木を植えておかれるといいですね。園芸品種でも、ヤブ椿でも、種子苗でも植えられて、
      取り木、挿し木に利用されると楽しみも膨らむと思います。 夏の挿し木だけでなく、色々試されて、楽しみの

      幅を広げられるといいですね。


加茂覆輪 −薄紅色の覆輪 一重 筒〜ラッパ咲き 
         蝋月の江田変わり。覆輪の色合いは
         春のほうが濃いかも?

1.白侘助の取り木 − 昨年取り木して
鉢植えにしました。5〜6本植えてあります。

2.白侘助の取り木。取り木の苗に
   取り木をしたものです。
   

3.白侘助の取り木」に取り木
   普通の何倍の早さで、成長し、取り木で
   増やせます。いくらでも増やせますね。
   

老爺柿 − 庭木 4〜5本でています。
取り木で1本今年発根しました。
柿の取り木は難しいのでしょうか?3本発根して
1本だけ芽が伸びています。

豆柿 −20年前くらいに種子を蒔いたと
      思われる苗木を10本ほど購入
      して兄と二人で庭に植える。
 甘柿の台木になるとの事ですが。


とっさの台木と趣味色々

      今日は冷凍庫に入れてあるアザレア椿の花粉の乾燥剤を一部入れ替えました。
      何も分からないまま、そのままにして、おりましたので、新しい乾燥剤にしました。

      全て最初からの試みですので、色々な角度から確認しようと考えております。。
      今日は、急に接ぎ穂が手に入った時、仮に接いで、後できちんとした台木に接ぐ

      一時的な台木をご覧ください。山の椿が植えられている場所に種子がこぼれて、
      出てきた苗です。(写真1)2年生くらいですが、このように鉢に植えておきますと、

      いつ接ぎ穂が届いても、安心していられます。1本の台木に3〜4本は接げますので。
      根は実生苗ですので、 1本根ですが、植え替えたときに、切ってありますので、細根が

      来年は出てくると思います。細いですが、若木ですので、活着は良いです。椿園などでは
      きちんと除草されていますので、山の椿の木がある場所がいいですね。どのような

      品種でも、大事な品種ならば、活着さえしていますと、いつでも穂を利用できますので。
      1鉢で何十品種と接いで置くことが出来ます。今日は椿のほかに、 山で見つけた、 山のボケ

      ヤマブキ(白と、黄色)、 山ハゼなどご覧ください。それぞれ季節ごとに、花や葉の美しさを楽しめて
      5〜6年前から種子やひこばえ)を集めて育てています。すでに5年も経過している苗もあります

      ので、山ボケなどは花を咲かせています。 最後に椿の蕾です。順次咲き出すのを待っています。
      洋種椿は蕾が大きいですね。12月中には数種類咲き始めて、ご覧いただけると思います。


山で採取した実生苗ー 台木用
他の太い台木で失敗するといけませんので、
色々な台木にも接木しておきますと、
安心です。    1.

山ボケ − 5年目になります。根が長く
細根があまり、見られませんでした。
それでも、5年経過して、毎年花が見られます
ので、鉢分けしようと、考えています。

山吹 − 白と黄色の花が咲きます。
       種子も毎年蒔いています。
いい花ですね。何十株と鉢に植えて
あります。これから、曲作りです。

山ハゼ − 今年はこの鉢のハゼの葉が
見事に紅葉しました。あまり紅葉しない
苗もあり、 家のものが、葉が紅葉している
種子を採取しなければ、だめだでは、と話して
いました。私も、そう感じますが?

舞の袖 − 白覆輪 −玉之浦系か?

イースター・モーン − 八重の散りシベ
洋種椿は沢山ヌッチオ農園より求めました。
大輪の薄桃色。

ことじ − 早咲きで色が濃いですね。
       交配種に良いと思います。
2月下旬から接木をされる方もおられると
思います。 時々お話いたしますが、鉢植え
の台木に接木されるほうが、活着が良い

と思われますが? 今から準備されておかれて
は、どうでしょうか。 細くとも、鉢植えの場合、
穂が伸びる確率が高いように思われます。

または、ビニールトンネルでの接木でも
いいですね。ビニールの幅と高さに配慮されて
ください。


アザレア椿との交配  −  これからどうなるか?


       交配して2週間を過ぎました。徐々に子房は大きくなっている感じです。どのくらい経過すれば
       確実に受精したか、 分かりませんので、苦心して管理しているところです。今日などは、とても

       寒く子房が落ちないようにと、 毎日観察しています。 少しずつ交配の日をずらしましたので、子房
       の大きさも順に違っています。これから途中で落ちてしまう事もあるし、結実しないで、種子が見られない

       かもしれません。いま、小さなビニール袋から大きなビニール袋に入れ替えて、寒風にさらさないようにしています。
       とりあえず、3月まで、 次に6月まで、最後に8月まで子房が落ちないことを願っています。

       また、いま、蕾のアザレア椿が、2〜3月、あるいは4月頃に咲いてくれるといいのですが。色々な花と交配が
       できますので。この2〜3年は色々な花と交配して、どの品種との交配が最も適しているか、見極める時期かと

       考えています。 すでに交配に成功して、新花が出来ているかもしれません。全国で多くの人がアザレア椿との
       交配を試みて、 今までと違った彩りや時期の花が咲くといいですね。 真夏に咲く椿の出現が期待できるのでは

       最後に、私の好きなツルウメモドキです。 庭木にしてありますので、真っ赤な実が見られると同時に、鳥に食べられて
       しまうかもしれません。ある程度の太さならば、枯れ込まずに発根いたします。風情のある木ですので、庭に植えられてください。


アザレア椿×西王母

アザレア椿×白玉

アザレア椿×白玉

ツルウメモドキ

庭の花と取り木、接木

     
今日は12月1日。 早いものです。1年という歳月はあっという間ですね。 でも、日本は四季に恵まれ
      季節ごとの楽しみや、食べ物に恵まれていますね。いよいよ椿のシーズンになろうとしています。
 
      自宅で育てられています椿の蕾の様子はいかがですか。少しずつ咲き始める頃ではないかと思います。
      少し長く椿と接していますと、 最初の頃より、 無駄を省いて、 短期間に鉢ものとして仕上げようとする

      考えが強くなり、 色々失敗を重ねながら、 自分なりの育て方を覚えてくるようになってきました。それまでには
      ある程度年数がかかりますね。 最近はどのようにして、短期間で鉢盆栽(盆栽と呼べないかも?)を仕立てるか、

      に意識が向いています。写真は庭の花と、取り木、それに挿し木です。2月から11月まで挿しています。今日も
      枝を切って水につけてあります。 これからは、このある程度の太さ(親指以上)の挿し木と、取り木による台木

      作りや、 その台木に接木して変化ある樹姿を考えられれば、小さくとも太い鉢植えや、こんなにも色々な花が1本の
      木に咲くなんてと、 自分でも、または知り合いの人でも、びっくりする鉢植えの苗木が出来ると思います。

      下の写真の簡単な説明をいたしますので、ご覧ください。
      

 短期間にある程度の見ごたえのある椿の鉢植え苗を作るには、下段のように、ある程度の太い枝を挿し木するか、
    取り木による苗作りが一番早いですね。 このことは、私が今まで経験した確実な方法です。秋に引き抜いてご覧して

    いますが、 実際本当かどうかご覧いただくためです。 言葉だけでは、いくらでも書くことができますので。下の挿し木苗
    も来年接木後に、時期を見て引き抜いて、ご覧いただきます。今引き抜きぬきますと、 少し弱って、細根が切れてしまいますので。

    太い枝の挿し木は全体に発根してないと時もありますが、 きちんと全部、ぐるりと発根している苗も多くあります。挿し木か
     畑に植えてあった苗かどうかは、すぐに分かります。挿し木苗では、ぐるりと細根が横に広がり綺麗に並んでいます。

     畑や庭で植えられた根は、太さも長さもアンバランスですね。あるいは、太い根を切って畑に伏せてある台木は沢山の細根がでています。
     ぜひ太い枝(親指以上)の挿し木を試してください。
     
     安全な時期は3月以後かと思います。 最初はやはり多く失敗いたすと思います。それでも色々工夫して試してください。

     慣れてきますと、必ず成功します。それには、数多く試されたほうが、いいですね。枝の長さ、用土、挿す深さ、 水の与え方、
     小枝を少し残す(全く丸坊主にして挿す方もおられるようです)、置き場所などに注意されて、管理してください。知人の方は

     庭の半日陰の地面に挿しているだけです。上手く条件があっているのでしょうね。とにかく、試してみてください。
     意外と、こんなに簡単なことかと、思われるかもしれません。


袖の香ー 香り椿です。少しきつい香りが
します。香りとしては強いほうかもしれません。
伊豆大島の尾川武雄氏の桜椿園のカタログ
に説明されております。花付きは大変良いです。

蔦紅葉 − 葵の上 − 夢が兄弟種
聞いています。 蔦紅葉の名前のように
真っ赤に染まることは、ないように思えます。
それでも、早咲きで花付きが良いので
庭木には適していると思います。

月照、千羽鶴、下枇白等1本の木に接木。
5〜6本の取り木をかけています。木自体は15年以上
経過しています。毎年取り木ができます。このように
大きな木になると、毎年剪定をくりかえしていますので、
取り木をかけて、苗木にするのが、楽しみです。 

手前が白侘助、 置くが太郎冠者の挿し木。
大分太いです。 坊主のように、見えますが、
小枝が2〜3本残してあります。この台木が発根して
来年20本以上の品種を接木します。どこにでも
接木できます。接ぎ木は大変有効な手段です。

胡蝶侘助の挿し木。なんだか、つまらない木と
思わないでください。残してある枝に接木して
見違えるほどの枝が出て、様子が一変して
しまいます。5月の挿し木です。すでに、完全
に発根しております。時々引き抜いて、ご覧
しておりますが、来年根をご覧いただきます。

胡蝶侘助の挿し木。5月の挿し木です。実家の剪定に行き、
切った枝を挿し木したものです。左側の枝と同じ日に挿しました。
来年春の接木で、すぐに色々な花が咲くようになると思います。
花芽のある枝を挿しましたので、今年咲くかも知れません。


近くの野山に咲く花と庭木の接木

      来年の春の接木の準備は大体終わりました。 挿し木苗と取り木苗台木が出来上がり、一安心です。
      1月下旬から接ぎ穂が届けられますので、いつ届いても接木が出来る状態にしておきます。

      1本の台木に10本〜30本接ぐこともありますので、 かなり多くの穂木が届いても、その日のうちに処理
      してしまいます。 少し大きめの各鉢ごとにに3本〜5本植えてありますので、接いでからの管理は簡単です。

      1鉢で5本台木が植えてありますと、 100本近くの穂を接ぐことになります。小枝が3〜4本出ていますと、
      すぐに1本の台木に20本くらいの穂を接ぐのは、それほど時間はかかりません。 温室のない外で接木の

      管理をしますので、1〜2月の場合は、ポリ袋を2枚被せ、暖かな陽だまりに置いて管理し、3月頃から
      1枚のポリ袋にします。3月以後は普通1枚のポリ袋で管理しています。 本日は野で咲く花の紹介と

      庭木の接木です。 


近くの野で見つけた花です。白覆輪で、
淡い桃色の花色です。周囲に椿の木が植えられて
いますので、園芸品種かと思います。このように
園芸品種と思われる椿は絶対に増やしません
庭木に接木して、種子を蒔き、新花を期待します

この花は山の中に1本だけ咲いていた椿です。
周囲に全く椿の木がありませんので、種子から
育ったものと思えます。ほんのわずかに赤の縦
絞りが入っています。

庭木に接木。2〜3種類接いであります。
このような剪定による曲を作り、接木をして
取り木をかけます。その後アルミ線や整枝等で
枝の曲ずけをして、鉢盆栽に仕立てます


台木と接木など


      昨日の挿し木苗を10本ほど鉢に植え替えました。 来年の取り木と接木のための準備です。
      接木の台木の準備はすでに大分用意してあります。今日再び植え替えて来年の準備をしました。

      写真2.は上部の曲がある場所の下に取り木をかけます。取り木をかけながら、左右上下に接木
      もします。取り木の下は胴吹き芽が出てきて、 台木として利用出来ます。

      写真3は手前が枯れて朽ちてきました。そのうちに自然にポロリと落ちてきます。台木の上部に接がず、
      途中の胴に接いであります。来年左右に出ている枝に接木して、上部の長い枝は取り木をかけます。

      曲のないある程度の太さで、真っ直ぐな台木を得ることは簡単です。1本の枝に4〜5本取り木をかけられます。
      ただ、 真っ直ぐな枝では、台木として面白みがないかも、知れません。写真3.のように、上部に接がず、

      台木の下のほうに接ぎ、枝を横に出させ、その枝のなるべく下の場所に、4〜5本ぐるりと接木をしながら、
      色々な方向に枝をだして、なるべく数多くの花が1本の木で咲き、楽しみたいと思います。

      写真4.は庭木に接いだものです。早く大きく育てるには、庭木の枝に接木するのが、簡単で早いですね
      または、太い台木を庭に植えて、翌年その台木に接木することです。鉢での接木よりも、活着、成長ともに、期待以上の

      苗木が早く得られ、庭木としても、鉢植え用としても、楽しめます。 私は昨日の挿し木苗を育てておいて、大変
      安心しております。色々な方法で台木が得られるからです。 太い台木から親指大の台木まで、いつでも利用

      出来るようになりました。 取り木、挿し木による台木作り、それにプラス接木により色々な変化のある樹姿を考え
      られるようになりました。自分で楽しむには、 夏の小さな枝の挿し木をしなくとも、十分すぎるほどです。

      もし、若ければ、最初は挿し木でも、種子を蒔かれても、 苗を大きくして、その苗を色々利用して、面白い椿の
      作品が出来ると思います。また、 これからでは、時間がかかってしまうと、思われる方は、 私がしていますように、

      ある程度太い枝を挿し木するか、 少し太い椿の木を庭に植えて、 取り木や、その庭木に何種類も接木されて
      早く花の観賞をされると、良いと思います。 親指より太い山茶花の苗木が、ある程度の値段で売られていますが、

      何十本と台木として求めますと、相当の額になると思います。 挿し木、取り木による台木作りは、無料であるうえに、
      曲のある変化した枝を利用できますので、自分で楽しむには、お勧めできると思います。


挿し木苗ー9年目ー 1.

曲のあるすぐ下に取り木。上部にも取り木。
小枝や胴に接木する。   2.

最上部に接がなくとも、このように自然に
朽ちて、ポロリと落ちてきます。  3.

今年の庭木の接木、。多く接げて、成長も
早く、接いだ各絵dに取り木もかけられます。
4.


庭の花と接木の台木作り


     今日は来年の取り木と接木のために、9年前に、植えた挿し木苗が1m50cm以上伸びていましたので、
     (写真1.2.3.)鉢に植える準備をいたしました。 夏に挿した小さな苗でしたが、こんなにも

     大きくなり、色々利用できますので、大喜びです。長年椿と接してきましたので、この苗木をどのように
     利用するか、 考えました。 求めた苗や種子を蒔いた苗など相当の数になると思います。

     そこで、次のように利用したいと思います。

          1. 
写真3のようにある程度2〜3回剪定をしてありますので、1本1本鉢に植えて、分かれている
             枝の30cm下に取り木2〜3箇所かけます。

          2. 取り木をかけて、残った下の部分から胴吹き芽が沢山出てきますので、地上5cm〜10cm位の
             高さに色々な品種を接いで、鉢植え盆栽にする予定です。

          3. ある程度の太さの枝に何本でも取り木が出来る状態です。

          4. 3〜4月頃に剪定をして、その枝を挿し木にもする考えです。

          5.  1本の木から、幹に2〜3箇所、枝枝に数箇所取り木をかけますと、 5〜6本は台木、および
              苗木が出来るかと思います。


    単に挿して、管理していた椿が、今になってみますと、 色々な利用の仕方が出来、 何でもやっておくものだと
    痛感いたしました。植えた当時は単に花を見たいと思っていましたが、同じ品種が庭に全てありますので、

    取り木、挿し木などして、 すぐに鉢植えや台木として利用でき、 ますます台木の心配がなくなりました。
    皆さん方も、空き地が少しでも、ありましたら、どんな品種の椿でも、数年植えられ、台木として、あるいは鉢植え苗として

    利用できると思います。今日の庭の花はバターミント、 大東茶と山茶花の実生です。以前ご覧になった花ですので
    写真だけご覧ください。


挿し木苗   1.
相当の数があり、品種もかなり多くあります。

挿し木苗    2.

枝を含めて1本の木で5〜6本の台木
出来ると思います。   3.

バターミント

山茶花の実生

大東茶- 茶の仲間

接木や植え替え

     今日は植え替えを中心に2〜3時間作業をしました。 写真1.は取り木した苗に昨年接木して、さらに今年の9月に
     接木した半懸崖みたいな木です。左側にある蕾は友の浦です。芽が伸びているのは黄鳳です。そのほかに8品種

     接いであります。大分太い枝ですが、良く芽が出てくれました。胴吹き芽に接ぐのは、やさしいですが、取り木の太い
     枝ですと、接木しても活着にくいです。胴吹き芽を待って、その芽に接木されると、 失敗が少ないかと思います。

     写真2.はアケビの植え替えです。 大分太い木ですので、 3年くらい庭に植えて、細根が出るのを待って植え替えました。
     写真3.はアケビ、 ツルウメモドキの挿し木です。ある程度の太さですので(親指と中指を丸めた太さ)ほとんど発根しました。

     写真4.はアケビと藤の木の挿し木です。相当の太さです。太すぎますと、 切ったところから枯れこんできます
     太い枝の挿し木は、出来るだけ切断面に接ぎろうを塗り、ビニール袋をかけて、湿度をある程度保っておいたほうが、無難です。

     失敗しても、 何本かは発根すると思います。色々な太さの枝を挿して、試してください。私の聞いた話では、何%か分かりませんが、
     多くの木が発根するのではないかと言われました。 挿し木の適する用土とある程度光が差し込む場所において管理しています。
       


1.取り木の枝に2〜3度接木

2.アケビの植え替え。曲もあり、
   楽しみです。

3.アケビとツルウメモドキの挿し木。

4.フジとアケビの挿し木
   手前がフジ、後ろはアケビ。


挿し木

     今日も挿し木をしました。下の写真は今年の2月にご覧いただいた写真です。 2回ほど発根した写真を
     掲載しました。 今年も10月から挿し木をしています。 5月に挿しました胡蝶侘助は完全に発根して

     花芽を持っています。太さも親指以上の太さです。 太い枝の挿し木は、真夏の7月〜9月中旬までは
     挿した経験はありませんが、9月下旬より6月の初旬くらいまで、この2年ほど続けております。置き場所は

     半日陰の場所か、 半日、日が当たる場所において、成功しております。全く日が当たらない場所は成績は
     良くないと思います。適度に日が当たる場所に置かれて、4月初旬頃までは、ビニールをかけて、それ以後は太い

     外すか、ビニールの上側を開けております。 時々お話いたしますが、 珍しい花や自分が好きな花を接がれ
     ましたら、 いつでも残った枝は捨てずに、 挿し木をされることをお勧めいたします。九州や五島から送られて

     いただく枝は、1月〜2月ごろには花が咲いておりますので、写真のように、いつも残った枝を挿して育てています。
     写真の挿し木苗は芽を伸ばし、育っております。 時期、時期により多少の管理は違いますが、これから来年の5月くらいまで

     少しずつ、挿し木をされてみてください。 冬季の寒い時期は、ビニール袋を被せ、暖かな半日陰の場所か、寒冷紗を
     用いて、日の当たる場所で管理されてください。私は色々な場所に置き同じ管理で、どの場所が一番成功率が高いか

     確認して、最も成功率の高い場所で毎年挿し木の鉢を置くように、しております。絶対失敗してはならない品種は
     接木を2〜3箇所、 挿し木も違う場所で2〜3鉢管理するように工夫しますと、絶対失敗はないと思われます。

     これからの時期で綺麗な花が咲いていましたら、品種名が分からなくとも、 挿し木をされて、楽しんでみてください。
     活着しましたら、接木をして、立派な椿となり、名前の分からない花も、接木の花と一緒に咲いて、楽しませてくれると思います。

     


1.ブドウ椿の挿し木。2月挿し

取り寄せた苗の枝を2月挿し木
接木して残った枝です。捨てるところがありません。


挿し木と庭の花

     今日は近くの知り合いの庭から、剪定した枝をいただき、 挿し木をしました。昨日いただき、一晩水に浸して、
     今日午後から鉢に挿しました。 知人の人は9月頃から、庭や鉢に数多く挿してありました。木陰の場所に置き、

     半日陰の状態で、6〜7割の確率で発根しているようでした。私と同じように、今年挿した枝に接木もされていて、
     1年で挿し木と接木が行われていました。 昨年の10月頃挿し木をして、7月と9月に接木をされたようです。

     接いで挿し木をしても発根しますので、 10月以後に挿し木をされて、来年の7月から9月くらいの間に接木されても
     十分活着すると思います。挿し木をして8ヶ月以上経過して、カルスを形成していると思われますので。

     本日の庭の花は胡白蝶です。とても綺麗な花で、12月頃から咲き始めます。 日本の銘椿によりますと、挿し木は
     活着が良くないと書かれています。

多少変化した枝を挿し木して、2〜3箇所に接木をされるといいですね。接木で枝を出し、樹姿を整えると、早いと思います。
   もし、枝が手に入るようでしたら、試してみてください。


胡白蝶 − 純白、一重の筒咲き、極小輪

太郎冠者の枝

今熊谷の枝

鉢に挿し木する


庭の花

     アザレア椿の枝を切った後、今花芽が付いております、と述べました。今年はおそらく開花しないと
     思われます。完全に子房が膨らんでいますので、開花することは間違いないと思われます。

     来年は7月中1週間くらい間隔をあけて、枝を切って、いつ頃まで花芽をつけるか、観察してみたいと
     思います。前回も述べましたが、もし、来年の2月〜3月ころに開花してくれましたら、こんなにうれしいことは、

     ありません。 交配の機会が多くなりますので。今庭木にも接木してありますが、太い庭木に出来るだけ多く
     接木して、相当多くの花粉が得られるようにしておくことが大事かと思います。交配が成功するかどうか

     素人の私には良く分かりませんので、 最低限の知識をもとに、可能な限り、数多くの品種との交配が必要
     になると、思われます。時期をずらし、品種を選ばずに、庭中の花と交配を、毎年試したいと考えています。

     時々お話いたしますように、人間と同じように、相性があると思います。また、色々な要素がマッチしないと
     上手く受精しないと思われますので、 どの花と、どの花を交配させよう等考えずに、 とにかく多くの花と

     交配をして、その中で、受精に成功するものも、必ずあると思います。アザレア椿との交配であれば、(どの花との
     相性が良いかなど、全く分かりませんので)、とにかく最初のうちは、 交配に成功し、新花が見られるだけで

     初期の目的を達成することになると、思います。そのうちに、どの花との相性が良いか徐々に確認が出来てくると
     思います。 アザレア椿の色合いと、 早咲き(もしかすると、3月頃まで咲くかも?)の魅力は、他の花にはない

     特徴ですので、当分の間私の頭から、離れないと思います。素人であるがゆえに、何でも試して、その成果を
     見守りたいと思います。

     本日はことじ、 小夜侘助、 本白玉をご覧ください。ことじは早咲き種で交配に向いていると思います。
     小夜侘助412月頃から咲き始めますが、各地区により多少の差はあるのでは。小輪の良い花ですね。

     最後に本白玉です。この品種も早咲きのようですね。まだそれほど咲き誇っていませんので、生け花には
     適しているかも知れません。


ことじ。濃紅色、大輪、 早咲き

小夜侘助 − 紅色、 小輪

本白玉 − 白色、一重


庭の花とアザレア椿

     冷凍庫に花粉を保存しておきますと、昨日お話いたしましたが、 少しずつ交配能力が衰えてくる
     と、聞いておりますが、知人からも、早めに交配したほうが、良いのではないかと、教えられました。

     以前にもお話いたしましたが、アザレア椿は、もしかすると、 剪定の仕方で9〜10ヶ月間咲くかも
     しれません。 写真3.の蕾をご覧ください。7月に接木するために切った枝から、蕾が見られます。

     7月10日頃から咲き始め、今年は3回咲いております。今の蕾の状態から、判断しますと来年の2〜3月
     頃咲くのではないかと思われます。その時期に咲き出しますと、 保存する必要がなくなりますので、

     交配して結実する確率が、かなり高くなり、アザレア椿の出現に、椿の咲く時期や新しい品種の出現に
     期待が高まるような気がいたします。いずれにしても、アザレア椿との交配種を誕生させ、皆さんに

     ご覧いただけるように、努力しなければなりません。今年の秋の交配が上手く成功し、来年の春ごろまで
     子房が大きくなっていくよう、願っています。そうなれば、3月からの交配に大きな期待が持てると思います。

     本日は、香妃、 葵の上、 それにお茶の花をご覧ください。香妃は香り椿です。香り椿も色々あります。
     香りは春の暖かな午前中良く香るように思えます。咲き始めて数日後のほうが、香りが良いと思います。

     香りはある条件があるように思います。 お茶の花もいいですね。このお茶の花は垣根を作るために植えられた
     お茶の木です。葵の上、蔦紅葉、夢は兄弟種と聞いております。その中で夢が最もヒットした品種かと思います。

香り椿の強さは気象条件によって違いがあるように思います。苗を求められて、香りがそれほど、しない時もあると思います。
   温度、湿度、苗の生育状況、時間帯等に影響をうけるかもしれません。ある程度の香りは期待出来ますが、 香水の様な香りは

   今のところ、出現していないかと思われます。箱根の香椿では、 大変良い香りを経験しております。 条件が良かったのかも
   しれません。色々香り椿同士との交配を繰り返していくうちに、さわやかな、眠気を誘うような香り椿が、誕生するかもしれないですね。


葵の上ー 紫紅、二重咲き、中〜小輪

庭のお茶

アザレア椿の蕾 3.


香妃

椿の交配

     椿の作業は本格的やり始めますと、1年中楽しめます。それほど、 多くの楽しみ方があるものです。
     今行っています作業は、 来年用の台木を鉢に植え換えて、接ぎ木台を準備しています。

     少し遅い感じがしますが、 土ごと移動して、植え替えています。植え替え後はビニール袋で1ヶ月間
     位被せて管理しています。 次に種子を蒔いて発根、発芽した根を切っています。ほとんど大事な品種は

     切り終わり、 12月の中旬に発砲スチロールに入れて保管し、来年の3月中旬〜下旬に品種を整理して
     植え替えます。来年の4月でも大丈夫です。根を切ってない場合は3月〜4月に植え替えるとき、切って

     植え替えてください。切りませんと、細根が出ませんので、棒状のように真っ直ぐ伸びて、大根の状態
     なってしまいます。ビニール袋の中で何本かは細根が出てくるものもあります。さて、椿の交配は今年が

     最も力を入れてやり始めました。施設もありません。 交配の時期は春の昆虫の飛び交う20度以上
     時期が最も適しているように思えます。 今年のように、秋に、白玉と西王母を母樹としてアザレア椿と

     交配を試しましたのは初めてでした。春の場合は、温度があり、成功の確率は非常に高いものでした。
     交配の適期は、色々少し違う説明をされる方もおります。私は母樹が蕾を開く直前か、開花したあとすぐに交配をしております。

     これはと思う品種同士の交配はなかなか難しい面がありますね。咲く時期が一致しませんので。また、冷凍
     保存している花粉は、咲いている状態の花粉よりも、能力が弱くなり、成功の確率が落ちるとも、言われております。

     出来るだけ、同じ時期に咲く花の花粉を使用すると、確率が高まりますね。先ほど、交配の時期について述べましたが、
     色々な説明を参考にして、交配をしております。花の咲く直前、開花した日、次の日と試しています。 そして、開花する

     2〜3日前から他の花と交配しないように、袋をかけて管理しています。 開花しそうな花が見られましたら、交配の準備
     必要ですね。 交配は午前中の暖かな、昆虫が飛び交う日が良いと、説明を受けております。何しろ、経験不足ですが、

     色々試すことで、結果がついてくると信じております。何かをする時には、いつもお話いたしますが、1つだけでは、だめですね。
     多くの方法で試みて、その中の成功例をメモし、 毎年繰り返して、自分のものにすると、確かなものになると思います。

     一度成功したら、 自信が得られ、ますます意欲が出てきます。その積み重ねが、必ず人が真似をすることが出来ない、成果を
     生み出すと思います。1年に数回しか出来ない試みもあります。出来るだけ、時期、時期に出来ることを、色々な角度から試されてください

 →交配した母樹の袋をいつ頃外したらよいか、私には全く分かりません。交配して1週間くらいして、中を観察します。
     そうしますと、子房が青くなり、少し膨らんできています。春の場合しか、今まで経験していませんので、秋の場合はわかりませんが、

     寒い冬に向かいますので、ある程度袋を被せたままで、管理しようと思います。春になり、子房が大きくなってきましたら、少しずつ
     穴を開けて、ある時期に完全に取り外しています。秋の交配は2〜3月まで袋を外さないで、いたほうが良いのでは、と考えております。

     これも、数本秋に交配していますので、試しながら、結果を観察します。何も分からずに、試しますので、最初は大変かと思います。
     それでも、2〜3年経験しますと慣れてくるのでは、ないでしょうか。 上手く果実がなりましたら、3〜4月ごろ報告したいと思います


短期間による鉢植え作り − 取り木から

     鉢植えの最も早い苗作りは、取り木と太い枝の挿し木であると思われます。剪定によって色々な
     枝が見られますので、面白い、曲のある場所に取り木をかけ、 短期間に鉢植え盆栽にする方法です。

     取り木の利点は
                  1.  1年で太い枝が得られる。

                  2.  剪定したために、 胴吹き芽が沢山出る。

                  3.  剪定と同吹きき芽により、 色々な方向に芽が出て、変化のある枝が見られます。、

                  4.  さらに胴吹き芽等を利用して、接木をにより1本の木で色々な花色の咲く盆栽ができます。

                  5.  野山の椿の根以上の曲のある盆栽が出来るかもしれません


    夏の挿し木をはるかに上回り、取り木は可能性を秘めた、椿の楽しみを数倍にもしてくれる、方法であると思われます。
    冬季から春にかけての挿し木も同じことが言えると、思います。 山取りも面白いですが、なかなか良い曲の根を探す

    のは難しいですね。取り木ならば、剪定を繰り返していきますと、自然と変化のある枝になっていきます。 そして、接木や
    胴吹き芽を利用して、変化のある樹形にすることが、簡単で短期間に立派な、鑑賞できる方法かと、 思われます。

    毎年これらの枝を利用しますと、台木の心配は、ほとんどありません。 どんな木でも良いですので、庭に数本椿の木を植えて
    剪定を繰り返しながら、その枝に取り木をかけて、楽しんでみてください。毎年10本くらいずつ、取り木をかけております。

    写真の枝も来年取り木をかける予定です。


玉茜(おぼこ)


紅三光

エレガンス。スプレンダー


種子苗に接いだその後

     今年で種子苗に接いで3年目になります。100円ショップの鉢に40鉢近く一緒に植え込んであります
     出来るだけ早く太らせるために、小さな鉢よりも、大きめな鉢に10本位の本数で植えてあります。

     ビニール内で2〜3曲できています。その根元の曲は地中に隠れてしまい、見えませんが、地上で網で
     曲を付けた部分は少し見えると思います。 根際の曲は出来るだけ大きく曲を付けるといいですね。

     上に行くにしたがって、曲はちいさくなりますので。また、数年経過しますと、新梢が真っ直ぐ上に伸びて
     いきますので、ある時期に針金などで曲をつけるか、枝の途中で、切って胴吹き芽で曲を作り直します。
     

     それ以外にも、枝の途中で接木をして、枝の方向を変えて、曲作りをいたします。接木による、曲作りは
     簡単で出来ます。2〜3年目に針金で、ある程度の曲作りをしながら、 曲がった箇所に数本接いで

     曲作りや、枝作りをされると自由に苗木が出来ると思われます。少し太くなりますと、胴吹き芽も出てきますので、
     その芽を利用して、接木されるといいですね。 種子苗は何百本、何千本も1年で得られますので、単に

     苗を作るには簡単です。ただ、太く、見栄えを良くするには少し時間がかかりますが。でも、色々やっていますと、
     2〜3年はすぐに経過します。接いだ苗のことなど、忘れてしまうほどです。庭木や挿し木苗、 椿の根、取り木等に1年中

     接いでおりますと、 あちこちに同じ品種が接がれますので、絶対同一品種がなくなることはありません。さらに、用心深く
     挿し木でもしておきますと、完璧ですね。種子苗だけでも150種以上接いであります。今後どのように処理するか

     困ることになると思います。 庭ではツルリンドウが満開です。いい花ですね。沢山の花をつけます。長く伸びますので、
     途中で土の中に伏せておきますと、そこから根を出し、増えていきます。 黄色のホトトギス等もいくらでも、同様に増えますね。

     ホトトギスは挿し木ですぐにふえます。 最後の写真は極楽鳥です。この花も咲き始め、株分けは2回しました。椿以外にも
     庭を彩る花がありますと、いいものです。野山に行きますと、山草が見られますので、育ててみてください。熊谷草や福寿草

     等も毎年増えております。 山百合も相当の種子を蒔きました。おそらく、10〜20芽が出てくれれば大成功だと思っています。
     来週も山百合の種子を違う方法で蒔き、発芽するかどうかの試しをする予定です。皆さん方も、ぜひ色々楽しまれてください。


ツルリンドウ

種子苗に接いだ苗。花芽が3年目で沢山
見られます。

紅福篭 (べにふくろう)

種子苗に接木。 高台寺

種子苗に接木。 ミリンダ

種子苗に接木。ソウシン侘助

種子苗に接木。彩霞

極楽鳥


花の受粉成功の判断は?

      挿し木や接木が成功するかどうかの判断は比較的簡単ですが、花を交配させ、受精したかどうかの
      判断はなかなか、私には難しいものです。完全に受精したかどうか、子房が膨らみ、だんだんと大きく

      なって、始めて、上手くいったと、 判断して、喜んでいます。専門家ならば、ある時点で判断がつくのでしょうが。
      子房が膨らみ始めて、これは交配が成功したと思って、喜んでいると、 そのうち萎んでしまって、落ちてしまうことが

      時々あり、がっかりしてしまいます。青く子房が膨らんで、何ヶ月くらい経過すれば成功したと、思えるか、今年はメモ
      しています。今のところ、2週間しか経過していませんので、全く分かりあせん。 花弁がガクに押し出され、ガクはキュート

      つぼむように、子房を隠したままでいます。1〜2個そのガクが落ちて、子房が見え始めたものもあります。雌しべは、
      萎んできたり、青々としているものも、あります。ただし、子房は青々として、膨らんでいるように見えます。

      果実になるには、子房がだんだんと、大きくなるわけですので、1週間に一度くらいの間隔で子房の大きさを確認して
      次第に大きくなって、いけば成功したと思える時期が来ると思うのですが。何しろアザレア椿に大きな期待をかけていますので、

      来年の4月くらいまで、子房が落ちないで、成長して欲しいと思っています。 来年の3月〜5月位までアザレア椿の交配に
      焦点を絞って取り組む予定です。 その間にも、挿し木、接木、 種子の植え替えなど沢山すべきことが、あります。

      時々山に行っては、咲いている花の確認などもあります。毎年種子がこぼれ、花が自然に咲くわけですので、毎年同じ花とは
      限りません。少しでも変わった花や香りなどに気付きましたら、印を付け、適した時期に枝を採取して、挿し木、接木されておくと

      いいですね。以前述べましたように、これからは、枝変わりや、花色の変わった花の発見、色々な頭で考えた色合いとの交配や
      全く何も考えずに、無茶苦茶でも良いので、あらゆる花粉を混ぜて、交配されるなど、新花の作出に的を絞って取り組まれると

      面白いかもしれません。 花を見た瞬間に、心動かされる花の誕生に向けて、がんばりたいですね。それには、あらゆる可能性のある
      取り組みを試していきますと、 いつの日か、 その瞬間が訪れるかもしれません。 偶然は努力によっても得られるかもしれません。
      、


庭木への接木

    何年やっていても、次から次へと課題があるものです。新花作出はもちろんですが、何のために
    椿と付き合うか? その目標によって、色々取り組み方が違ってきます。それでも、次から次へと

    やりたいことが、沢山出てきまして、 手が回らなくなり、失敗することもしばしばです。椿だけでも
    数多くの研究課題が多く、 一生かけて、勉強しなければならないのでは、ないでしょうか。

    色々な細かな栽培項目の極意みたいな、説明書があれば良いのですが。椿の分野においては、
    まだまだ少し各項目ごとの細部にわたる椿専門の研究書が本屋さんなどに、あると、いいのですが。
     
    今日は庭木に接いだ品種をごらんください。庭木に接いでおきますと、何もしなくとも、枯れる心配もなく
    成長していきますので、最も安心していられます。 それに、成長が早いですね。今年も沢山接いでありますので

    鉢の数が、少なくなり、 手間が省けてきました。 庭木に接いだ場合の管理は、いかにして、蒸れないように管理するか
    そして、水滴が新芽に落ちないようにするかだと思います。ビニール袋の被せ方や、 針金などで支柱を作り

    ビニール沿いに水滴が流れるように工夫されることが大事ですね。 春の接木では、遮光率も大事ですね。
    寒冷者の遮光率も大事だと思います。私は接いで2〜3週間ダンボール箱を使用して、その後は寒冷紗だけにしております。

    活着したり、発根するにはある程度の日照が必要になりますので、ダンボール箱をかけたままでは、いけないように思います。
    来年の春にも、庭木への接木を少しずつ、されて、鉢の数を少なくし、管理の手間が省けるようにされると、楽になるもしれません。
    


津黒の接木。他にも同じ木に色々接いであります。

タマ・ピーコックの接木。何本も接いであります。

紅湖畔の接木五島の椿。

ーシェネンシスの種子。3個ほど蒔きました。
新花が出来るといいのですが。期待大。

いで15年。1本の木です。月照、広瀬小ヤブ
紅筆、 肱川紅、 さらに、 香周蝶等接いであります

愛媛県の椿が1本の木に10品種位接いであります

津黒の接木。今年で3年目。
このように、庭木に接いでおきますと、いくらでも
穂が得られ、枯れることはありません。


趣味色々

     昨日は挿し木のことを、自分なりに工夫してお話いたしました。 大事な、珍しい枝は絶対捨てないで、
     タケノコ芽であろうと、潜伏芽(石芽)であろうと、さらに芽がなくとも挿し木をしておかれると、 いいですね

     接木や挿し木の失敗を防ぐ良い方法であるとおもいます。冬季は必ずビニール袋やポリ袋を被せ、寒風に
     さらさないようにしています。本日は山百合や熊谷草の種子蒔きや植え替えをしました。用土は山の落ち葉

     の柔らかな土です。それぞれの花が咲いている土を使用しました。山百合は始めてですが、熊谷草
     6年以上育てております。毎年増えていきますので、時々知り合いに株を分けております。育てることで、大事に

     していることは、2〜3年に一度植え替えをして、絶対に肥料を与えません。木の枝を細かく切断して、時々混ぜております。
     それに、 10月くらいまで、必ず葉を枯らさないように、付けています。今日植え替えましたら、芽が6〜7個見られました。

     やはり、山の自然の生育している用土が一番適しているように思えます。庭では名札のない花が咲いていました。
     同じような花が沢山ありますので、昨日お話いたしましたように、分からない品種は種子を採取して、新花を作出するか、

     早咲き種の場合は交配種として利用します。名札が落ちている場合は、必ず調べて、分からない場合は、よほど、すばらしい
     花でない限り、接木台として利用します。これから、各地で椿の花の咲く時期ですので、出かけて鑑賞されてください。


山の用土に山百合の種子を蒔く。種子が多すぎて、10鉢位
蒔きました。蒔き方、用度、オガクズ等鉢ごとに工夫しました。

熊谷草の植え替え。熊谷草が咲いている
山の土を使用。
今でもが付いています。


山百合の種子を蒔き、オガクズを混ぜてあります。
遮光や落ち葉の代わりをするのでは、ないかと思い試しました。

名札の落ちた椿の花。交配種に使用します。
八重の比較的きれいな花です。

挿し木


     昨日接木のお話をしましたが、台木が鉢に植えられているほうが、活着率が高いように思えます。
     これは、私個人の意見でもあり、知り合いの椿を30年以上扱っておられる人の意見でもあります。

     揚げ接ぎでも全く同じであると言う意見の人も、あられると思います。しかしながら、私個人としては
     鉢に植えられている台木に接木される方が活着率が高いように思えます。 庭木でも鉢植えでも
 
     1mからそれ以上の高さに接いでも、 立派に活着いたします。それは、庭木や鉢植えの台木に勢力
     があるからだと思います。一度、畑から掘って送られて、きます苗は、すぐに接いだほうが、いいですね。

     あるいは、4〜5月前に送っていただき、鉢や畑に植えて準備される方が賢明かと思われます。
     さて、今日は自宅の沢山出ている枝や山で発見した花の枝を挿し木いたしました。10月から親指大の

     挿し木をしております。これから冬季に向けて、挿し木する時は、全てある程度の太さと、枝分かれしている
     枝を挿しています。寒さに対しての体力が必要なことと、活着して、残した各枝に接木をするためです。

     こんな時期に挿し木をするなんて、と思われるかもしれません。昨年も11月初旬に挿し木をしております。
     近くの知り合いも人も9月下旬から10月にかけて、挿し木をしております。知り合いの人は見事に

     太い太郎冠者の挿し木を発根させております。それも半日陰の庭に挿しているだけです。太郎冠者
     今熊谷は台木として、活着率は高いから、挿すように勧められております。3月から5月くらいまでは

     太い枝でも、細い枝でも比較的活着率は高いです。 挿し木のことで、ひとつお話しておきたいことがあります。
     それは、 春の接木でも、夏、秋の接木でも、接ぎ穂以外の残った枝は、絶対に捨てないで、挿しておくことです。

     100%活着は無理ですが、5割以上の確率で成功いたします。同じ品種を 接木で2〜3箇所に、挿し木でも2〜3本
     同時に行いますと、 全て 失敗することはなく、確実にその品種は手元に残り、求めることはなくなります。

     私は、1年中季節に関係なく、野山や、 知り合いの人から、譲り受けた、これはと言う枝を挿したり、接いだりして
     います。 なぜかと言いますと、そのときに採取したり、譲っていただかないと、 次に行ったとき、なくなっていたり、

     枯れてしまっていることが、あるからです。 販売店においても、いい花だなあ、と思うときは、直ぐに買い求めて、後悔
     しないようにしております。では、下の写真の説明を少し、いたしたいと思います。写真をご覧ください。
   
   →近くの場所ですばらしい花を発見しますと、 どこかで同一品種があるかも知れません。 特に、何本も何十本も植えられて、名前がついていない花

   園芸品種の確率が高く、絶対に似ている品種の名前で育てて、売買はしてはいけないと思います。自分で楽しむだけに
   しておくべきですね。 すばらしい花でしたら、その苗を育てて、種子を蒔き、新花を誕生させる方法があります。 少し時間が

   かかりますが、 このことは大事なことだと思います。 種子からの新花は絶対同一品種はありませんので、安心していられます。
   椿の専門家でも、全ての似通った品種を確実に判定することは大変なことだと思います。種子苗から似通った品種が毎年誕生

   しているわけですから。 絶対に間違えのない花以外は、種子苗からの新花作出をお勧めいたします。
   


庭の気に入った花の挿し木。10品種くらい
挿してあります。

本日、山で咲いていた、早咲きの椿
交配種として挿し木する。

10月に挿した椿。約20品種位。
近くの場所に植えられ、名前は分かりません。毎年花を見ております
ので、印を付けて、枝を挿しています種子を蒔いて、新花作りに役立てます。

今年の2月の挿し木。接いだ残りの枝。

今年の2月の挿し木。接いだ残りの枝。
大事な品種で、捨てる枝がこんなにも成長

同様に、接いだ後の残りの枝。絶対に珍しい枝や、数の少ない
品種の枝、歴史的に由緒ある椿は挿し木をされてください。


趣味色々
 
     庭の椿が数種類咲き、 これから咲き出す椿がいくつか見られます。里で見られる紅葉も間近な感じです。
     1年の四季の移り変わり。この四季の移り変わりが私たちの生活に潤いを与え、季節感を感じさせてくれます。

     鉢に挿した色々な植物が、自然の美しさを演出してくれて、楽しませてくれます。今、庭では、 山で採取したハゼの
     紅葉が見事です。写真では本当の色合いを届けられなくて、残念です。毎年数多くの種子を蒔いており、曲を付けて

     楽しんでおります。発芽しにくいですが、ネットなどで調べ、2年目から、ほとんど発芽するようになりました。
     来年は桐の木に挑戦する予定です。花色が鮮やかで、盆栽にしたいと考えております。庭木には、大きくなりすぎて、

     不向きなようですが、 花の魅力はすばらしいと思います。あまり近くで見られないようです。桜も好きで来年の接木や
     挿し木にする庭木の部類に入っています。さて、本日はきれいに紅葉したハゼの苗木です。種子を蒔いて3年目。

     庭でじかに見ますと見事な色合いです。 短く剪定と曲を付けてありますので、来年鉢に植え替える予定です。
     次に、次に接木ですが、以前もお話したことがあると思いますが、最上部に接ぐのが普通です。私は色々試していますので、

     写真1.のように台木の途中から数本接木をしています。写真のように左側の台木は自然に朽ちて、ポロリと落ちてしまいます。
     この接木は比較的長い台木の場合、沢山接ぐ場合行っております。長い台木20cm〜40cm位の場合、最上部よりも、少し

     下部に接いだほうが活着が良いかと思われます。それは、養水分を吸い上げる力の関係かと思われます。無難な接木の長さは
      5cm〜7〜8cm位の高さが良いかもしれません。接木は台木の長さにそれほど関係はないかと思います。寝際や枝のどこでも

      可能に思えます。 台木に力がある場合はほとんど、 成功するのではないでしょうか。 私は椿に長い間携わってきた人から、
      接木する数ヶ月前から台木鉢に植えて、接木すると活着が良いと教えていただき、接木しております。揚げ接ぎも可能です。

      自分が何年間試して、 成功率の高い方法がよいですね。 これが一番良い方法とは、各人の一番慣れた、毎年行っている
      接ぎ方ではないでしょうか。ビニールトンネルで高い成功率を収めている方もおります。 必ず誰でも失敗はあります。

      出来るだけ、その失敗が少ないような工夫をされて、 台木や枝のどこにでも接木が出来るようになるといいですね。
      さらに、台木が、どんなに細くとも、太くとも接木が成功することも可能です。慣れと工夫の問題かと思います。1年中接いで

      接木が活着する条件を頭に入れながら、様々な工夫をされえるといいですね。いつもお話し、いたしますが、1本でも成功
      しますと、その成功例の中にヒントがあるわけです。ですから、色々な角度から試す必要が生じてきます。芽が伸びて

      袋を外すまで、の過程を完全に自分のものにすることが出来るよう、 試すことが最も近道かと思います。
      

ソウシン侘助の接木。その下側にも

5〜6本接いであります。最上部には

接がずに、台木の上部は自然に朽ちて

きますので、気にする必要はありません。

      1。
見事に紅葉した山のハゼ。

種子から育てて3年目

台所の洗剤で洗い、種子を

蒔きました。いくらでも種子は

手に入りますので、増やすことが出来ます。

2年目くらいから、幹に曲をつけ始めると

いいですね。手で自由にまげて、網をかぶして

曲をつけています。


色々
      昨日はアザレア椿についてのべました。すでに3回咲いております。
      もし次に花が咲きますと、4回咲くことになります。私が聞いております椿の花芽をつける

      回数は多くて3回と聞いております。4月、8月、 9月と、それも肥料など管理が非常に上手くいき、
      もう一つ、方法があるようです。それが何か分かりませんでしたが、アザレア椿の今年の状態を観察して、

      ヒントが得られたような気がします。それと同時に、私は毎年庭の椿の剪定を6月下旬から7月にかけて
      行っております。そうしますと、 9月〜10月まで新芽が再び伸びて、花芽をつけることがあります。

      枝を切ることによって、子孫を残そうと、根が伸び、 切った場所から花芽が形成されるのでは、ないでしょうか。
      枝を切ることにより、 花芽分化を促すのではないでしょうか。花芽分化を促進する条件には、、栄養状態、剪定、

      高温、日照、環状剥皮などがあると、言われております。私が以前述べましたが、 下枝を出すために、枝を三分の一
      位枝を裂きましたら、小指大の枝から2本芽が伸びてきました。台木はそのまま生きています。また、1m50cくらいの

      椿の枝に2〜3箇所取り木をかけますと、下枝に胴吹き芽がでてきます。大きな木を鉢に植えて、取り木をかけますと、
      2〜3本の太い台木が出来ます。生きようとする生命力が働くのですね。もしかしますと、アザレア椿も6〜7月頃に

      枝を切って接木したりしますと、その場所から、芽が伸びて花芽分化するのではないでしょうか。そうしますと、すごいですね。
      昨日も書きましたが、7月〜2〜3月まで咲き続けるかも知れません。枝を切った後は肥料を少し与え、高温で日照時間の

      長い6月下旬から〜7月に枝を切り花芽分化させる良い方法かもしれません。特に今年、アザレア椿を観察して、その感を
      強くしました。これから毎年色々試しながら、資料を作成していきたいと思います。 本日は種子の根を切りました雲竜椿です。

      雲竜椿の種子を蒔いて、全てが雲竜椿になるか、全く分かりませんが、試して見ない限り、 確認が出来ませんので、楽しみです。
      最後の写真は山で採取したハゼの種子、 南京ハゼの種子、 それに、 ムクロジの苗です。紅葉がそれぞれきれいですね。

      特に、南京ハゼは葉もきれいで、白い実がなりますので、 庭木に1本くらい良いかも知れません。大きくなりますので、剪定で調節してください。


雲竜椿の種子が発根。今日根を切りました。、 

山で採取したハゼの苗。
発芽しにくいですので、台所洗剤使用。

南京ハゼの苗。白い実がなります。

ムクロジの苗。羽根突きの実が生る木です


アザレア椿等 − 夢の花となるか

      昨日は山百合の種子を採取して、今乾燥させております。おそらく、 10個の種子でも
      1〜2個しか残らないと思います。乾燥させた後、上から落として、パラパラと飛んでいく

      種子はだめだと書かれていました。 自然の中で増え、成長していきますので、私が見た
      山百合の林はクヌギやその他の雑木林の中に沢山の小さな苗が芽を出していました。

      そのような半日陰の環境で、同じような状況を庭で作り出し、栽培したら、どうだろうかと、考えています。
      自然に種子が落ちて、発根、発芽をするわけですので、その辺りを研究しますと、発芽するのでは、

      ないかと、期待しています。また、用土に関しては、山で山百合が成長している用土を使用して
      試してみるつもりです。1年の色々な気象条件が、あるにもかかわらず、 発芽するのですから
      
      自宅で注意深い管理をしますと、発芽の期待もあるのでは。愚かな考えかもしれませんが、やってみなければ。
      一つのことを完全に習得するには、数年かかると思います。あれもこれも、手を出すのは大変なことだと、思います。

      自然に咲く野山の花はいいものです。ぜひ、野山の花を自宅に植えて、鑑賞されてください。最後に、アザレアの花
      ですが、今年3回目が咲いています。写真1. ところが、何月かは、はっきりしませんが、途中で接木するために

      枝を切って接木をしましたら、切った場所から芽が伸びて、 花芽が見られました。(写真2)大変驚きました。
      これなら、12月〜2月くらいに花が咲くかもしれません。この枝1本だけでなく、 他の枝2本も花芽が2〜3個

      ついています。もし来年咲いてくれますと、交配にすぐ使用できますので、今までにない品種で、これが花芽ならば
      7月から来年の1〜2月まで咲くことになるかもしれません。花芽であることを祈っています。


色合いがいいですね。

枝を切ったあと、花芽がみられるのですが


庭の花等

      昨日は種子の発根について、お知らせいたしました。 根がある程度の長さになりましたら、半分位の長さで切って
      おかれたほうが良いと思います。切った後再びビニール袋に入れて、来年の3月下旬くらいになりましたら、

      袋から取り出し鉢植えにされると良いと思います。根を切っておきますと、来年の植え替えまでには、細根が数本以上出て
      鉢に植え替えてからの、成長も良いと思います。いつ頃までビニール袋に入れておくかについては、3月中旬 〜 4月の中旬

      位いまでが良いと思われます。と言いますのは、3月でも大変寒い時期がありますので、植え替えて、細い苗ですので、寒さに
      痛められて、枯れてしまうことがあります。安全のために、植え替えられましたら、私は1ヶ月くらいポリ袋を被せて根が定着

      するまで被せておきます。ビニール袋の中では、日陰に置いておきますと、夏ごろまでそのままでも、枯れずにいます。 
      
根がある程度出ていましたら、 切っておかれるといいですね。今日はアザレア椿が3回目の花を咲かせました。

      再び花粉を採取して、冷凍庫に保存しました。花色や早咲きを考えますと、アザレア椿はぜひ1本は育ててほしいですね。
      大げさに言うのではなく、 交配により真夏に咲く椿の誕生の夢があるではありませんか。もし、数年後に、次々とこの花の

      交配種が出てきますと、ブームを巻き起こすことになるかもしれません。それほど期待感が大きな品種だと思います。
      次にほたるぶくろです。20年前くらいに購入して、育てています。花弁の中央が少し膨らみ、筒シベの中輪です。

      伊豆大島の尾川氏のカタログに掲載され、 説明されています。京都→伊豆大島とのことです。次に加茂覆輪です。
      蝋月の枝変わり。非常に薄い紅覆輪があります。あまり秋咲きはパットしませんね。春の咲く花色のほうが良いかも。

      下段の最初はニシキギです。挿し木で育てました。紅葉がきれいですね。最後に、山百合です。2mほど成長しています。
      現在5本毎年咲いています。山で咲く環境と同じ状態で管理するのが、ベストですが、なかなか難しいです。

      半日陰で育てています。最後の写真は山百合の種子です。5〜6本家で咲きますと、沢山の種子が得られます。
      本など読んで、勉強しましたが、発芽させる方法は何種類かあるようですが、私はこの種子を数種類の方法で

      自己流で発芽に挑戦します。野山では、自然に種子が落ちて、成長するわけですので、同じような環境で試す予定です。
      用土、温度、消毒、 花の生育状態、種子の管理など、色々注意しなければならないことは、あると思います。

      初めてですので、自分なりに工夫して発芽させたいですね。 野山で自然に種子が落ちて、発芽するのですから、
      管理が大事ではないかと思います。ある程度の知識を、頭に入れて、 挑戦したいとおもいます。発芽まで2年と言われています。
      


アザレア椿

ホタルブクロ

加茂覆輪

ニシキギ

庭の山百合 − 2mくらいあります

山百合の種子


五島の種子の発根など

      昨日は新品種の作出は、これから大変難しいのではないか?そのために、 枝変わりの発見や
      古い品種の中から誰もが認める花が各地にあるのではないか。それらを再発見することも大事では

      ないかと述べました。と言いますのは、世に出てヒットするとか、 カタログに載るとかは、色々な事情に
      よると思います。私の推測では、 相当の数の椿らしい椿が世に出ずに、趣味家や愛好家の手元で育てられ、、

      自分で楽しんでおられると思われます。 一級品か2級品か3級品かは、分かりませんが、個人個人好き嫌いが
      ありますので、 これは今までの花とどこか違うぞ、とか花色や花弁の大きさ等、特色がある椿は残しておかれる

      と良いと思います。長年椿を見ておりますと、自分の椿の審美眼も増し、残しておいて良かったと思われる時があります
      何も特色がない花は台木として使いますと、台木に不足することはなくなると思います。本日は、五島の椿を中心とした

      種子がほとんど発根しました。今年は五島の種子を岩永氏より送っていただき、この3年間だけで、500本以上の苗木
      に育っています。色々な種子を蒔いていますが、 私は、各地のヤブ椿の時代が再び訪れるのでは、ないかと考えております。

      その理由は、今まで数回書きましたが、品種の数が多すぎて、 何を見ても心を奪う椿の花が少なくなってきているように
      思います。 見飽きたとか、 同じような品種が出回ったとか、色々な要素があるのでは。 食べ物でも、 毎日同じものでは

      どんなに高級な食べ物でも飽きてしまうのと同じように。 必ず近いうちに、一重の自然に咲いていた、あるいは今咲いている
      ヤブ椿が脚光を浴びてくると思います。今の世の中もそうですね。古き良き時代が懐かしく思われる人も多いのでは。 

      さて、五島の紅栄は花も見事ですが、花付きもよく、稔性も良いです。 畦別当も良い花で、種子も沢山見られます。一休
      すでに、発根し終わり、 そろそろ根を切らなければなりません。 岩永氏の場所に植えられている一休は、毎年のように

      種子が出来、 新花が誕生しております。そのほかにも、ほとんど発根しております。 下段の種子は合計しますと何千個になると
      思います。五島のヤブ椿だけ、水ゴケを使用し、あとは全てオガクズです。ほとんど発根の違いはないように、思えます。

      最後にツルウメモドキですが、大きなコブシの木に絡ませて、垂れ下がっています。すでにメジロや他の鳥が飛んできています。
      花物やツル物もいいもんですね。ツルウメモドキ、アケビ、 フジの木等沢山挿し木をして、あります。1.の鉢は今日植えた

      実生です。来年の台木にするために2本4年生の苗をうえました。1本は短く、残り1本は長くしてあります。上部の枝に接ぐ予定です。
      鉢に植えておきますと、活着率が違うように思えます。椿も梅も冬から春にかけて咲き、花のない時期ですので、いいですね。

      毎年梅の種子を蒔いたり、接木をしております。 色々欲張りでですが、栽培方法は挿し木、接木ですので、慣れているために、楽です。  


      


紅栄

畦別当

一休

ツルウメモドキ

椿の種子

椿の種子

椿の種子

梅の台木2ほん。10種類くらい
接木予定。


庭の花

     気温が下がり、風邪などに気をつけてお過ごしください。高熱が数日続きましたら
     必ず病院で診察を受けてください。最近肺炎により、亡くなられた方もおられますので。

     わたしは来週インフルエンザと町の健康診断を行うことにしております。さて、今日は
     庭の花をご覧ください。写真1.は加茂本阿弥です。花も大きめで、茶花としても良いのでは。

     白玉等より葉も大きいですね。時々曙と同じく種子が見られます。写真2.白侘助です。
     茶花としても胡蝶侘助と同様人気の高い花ですね。侘芯椿ですが、時に種子が見られます

     今年我が家で結実して、兄と二人で種子を分けて、発根を試しています。この花はわずかですが、
     ほんのりとした香りがします。清楚でいい花ですね。この花の枝変わりに雛侘助や覆輪雛侘助
 
     あります。時々大きな侘助椿の木を見ましたら、9月以後、種子があるかどうか、確認するのも必要
     であるように、思います。この品種は不稔性だと思い込まないで、何でも観察することですね。

     そうしますと、枝変わりなども発見するかもしれません。次に、赤西王母です。11月より咲く、西王母
     の実生とのことです。花自体はこの時期にはとても良い花ですね。花弁やシベなども良く、色合いも

     いいですね。白西王母も同じく西王母の実生ですが、白花は数がそれほど多くないと思います。。

最後の写真は以前ご覧いただいた接木した庭木です。 両脇に伸びている右側は接木です。左側は
     台木の枝です。台木の小枝も数本出ております。これから判断しますと、台木に接ぐ時、接ぐ下側に
 
     ある程度の台木の枝が出ていても、それほど影響がないように思えます。すなわち、最上部に接がれる
     場合、 胴吹き芽」や小枝が出ていても、全て切らなくても、短めに抑えて、接木しても、芽はきちんと

     普通に伸びてくれます。それほど、気にされなくとも、良いと思います。2〜3芽残して抑制しておけば
     大丈夫ではないでしょうか。 先ほど、 枝変わりのことをお話、しましたが、これからは枝変わりを探したり

     今までの、何千品種の中から忘れられているすばらしい品種を選び抜くことも大事かと思います。
     見事な花が何かの事情で、私たちの目に留まらないで、 咲き誇っていることもあるのでは。

     椿園や椿が沢山植えられている場所では、じっくりと観察されて見てください。必ずすばらしい花に出会う
     ことがあると思います。再評価や最発見も大事なことだと思います。

     


加茂本阿弥

白侘助

赤西王母

庭木の接木。接ぐ下側に枝が
あっても、それほど心配はないようです。

接木の管理

      接木や挿し木の後で困ることは、せっかく芽が伸び始めたのに、水滴が落ちて
      葉が黒くなり、落ちてしまうことです。挿し木で間隔が狭すぎたり、 葉の枚数が

      多すぎても良くないですね。昨年写真1.2.のように駐車場に吊るして大変上手くいきました。
      写真1.は接木、写真2.は挿し木です。吊るした場合には、鉢の真ん中に竹の支柱は置きませんでした。

      吊る下げるだけで、 ビニール袋が引っ張られて鉢の幅がありますので、水滴が、ビニールに沿って
      流れ落ちますので、中の挿し木や接木苗に落ちないで、 新芽を痛めることはありません。

      写真3.は鉢の真ん中に竹の支柱を立て、大き目の袋を上から下へかけて、 袋をピーンと張って鉢の下側か横で
      縛ります。写真1.2.と同じ要領です。支柱は1本か、一緒に揃えて、2本立てています。円錐型にするために

      支柱は1本のほうが良いかもしれません。 こうしますと、活着率は良いですね。水もそれほど与えることもありません。
      挿し木の場合は挿した日から1週間くらいは毎日与えます。その後様子を見ながら、与えております。

      駐車場は半日陰でもあり、管理には最適なような感じがいたします。数少ない挿し木などの場合は別の管理方法が
      色々あります。 最も良い方法は、各自が毎年行って、成果を出している方法です。私の方法も、参考になれば

      応用してみてください。とにかく欲張って数多くの挿し穂や接ぎ穂が入れてありますので、 目配りが大変です。
      今年からは、夏の小さな挿し木は止めて、冬季から初春にかけての太目の挿し木と、取り木を主にいたしました。

      夏場でも、今までの2〜3倍の高さの枝を挿して、 管理いたしました。1〜2本同じ品種がありますと、十分です。
      2〜3年経過しますと、いつでも接木で大きくなりますので。 これからの、寒風に気をつけて、管理してください。


1. 
    駐車場に吊るす

 2.
     駐車場に吊るす

ビニールがピーンと張られています。

 3.鉢の真ん中に支柱を立てる

上からビニールを被せています。
 4.


野に咲く花

      今日は午前中は仕事で出かけ、午後庭の山百合の種子を採取して蒔きました。
      毎年3〜5本2mくらいの高さになり、花が咲いてくれます。目標は50本くらいですが、

      種子を蒔いて5年近く花が咲くまで、かかるのでは、と聞いております。また、種子が
      発芽するまで2年待たなければならないとも聞いております。椿にしても、種子を蒔いて

      同じくらい、かかりますので、それほど苦になりません。昨日は近くの山で2つの花を見つけました。、
     
      おそらく写真1.は園芸品種か園芸品種の実生と思われます。鳥が種子を運んだと思われます。写真2はヤブ椿ですが
      色合いはなかなか良く、早咲きですので、 交配に良いと思われます。開花して数日経過しているようですので、

      花弁が垂れ下がっていますが、写真4の葉を見ますと、細葉で、これならなんとか、なると思い枝を持ち帰り、挿し木を
      しました。挿し木は昨年11月の挿し苗が成功しましたので、野山の比較的良い早咲きの花の枝は挿しております。

      私の経験からは、これからの太目の挿し木は活着する確立は5割位だと感じて、おります。夏場の太目の挿し木
      確立が相当低いように思えます。 普通行う2芽くらいの挿し木は別ですが。太目の挿し木と言っています太さは

      親指以上の話です。 小指以下の太さでも、夏場でも活着すると思います。 1年中挿し木、接木をしていますが、
      時期、時期による管理次第で、ある程度上手くいくものです。 今年は以外にも、 3月〜5月の初旬までの太い挿し木

      最も高い確率で発根いたしました。 数日前にお話いたしましたが、太郎冠者、胡蝶侘助、 孔雀椿の発根率は高いものでした。
      すぐにでも鉢苗に出来る枝を挿しました。色々考えて見ますと、いつもお話いたしますように、 活着の最も大きなポイントは

      管理だと思います。時期の気候に合わせ、活着に必要なポイントを頭に入れながら、管理すれば、時期はずれでも、必ず
      1〜2本は上手くいくものです。1本でも成功すれば、その苗を育て、接木すれば、いくらでも増やせます。1年中椿は

      増やせるものと思い、いつでも穂が得られましたら、挿し木、接木と試されてください。特に冬場の場合は、寒風に注意され、
      ビニール袋や、ポリ袋を2重 、3重と被せ、調節し、置き場所などにも、気を配って管理されると、いいですね。


山で見つけたーーー椿、おそらく鳥が運んだ
ものと、思われます。
似た花がありますが、
確実な花以外は、自分で楽しむだけです。
1.

色合いはなかなか良い花です。交配に
利用します。早咲きですので。
咲き終わり
のようで、花弁が垂れ下がっているのが気に
なりますが。枝を持ち帰り、家で撮影。
2.

ツルリンドウ。私の好きな花です。
今山で咲き出していると、思います。
この時期には、良い花だと思います。
3.

写真2.の花の葉です。細葉でなかなか
良い葉です。ヤブ椿です。
拡大して撮りましたので、少し葉が大きく
見えます。
.4


椿の交配

      交配には良い日でした。 温度が21度〜25度くらい必要であると、聞きましたので
      アザレア椿×白玉椿、 アザレア椿×西王母の交配をしました。自己流で秋の交配は

      初めてですので、 色々本を読んだり、専門業者に聞いたりしながら、試しました。
      アザレア椿の花粉を冷凍庫から取り出し、10分位平常温度に慣らして、使用しました。

      さて、ここで父樹の花粉をいつ採取するか分かりませんでしたので、実際に行って経験豊かな
      知り合いに聞きながら、行いました。その人のお話では、開花1〜2日前の花粉、開花日の花粉、

      それから開花2〜3日後の花粉を混ぜて使用すると効果的だと伺いました。また、母樹の雌しべに
      花粉をつけるタイミングは開花するよりも、開花する直前(2〜3日前かも知れません)が良いという

      話でした。アザレア椿の花粉の採取は初めてでしたので、説明をしてくださった専門家の人の話では、
      前述しましたように、失敗を避けるために、開花前と開花後の3回くらいに分けて、花粉を採取し、一緒に混ぜ、

      交配をしてみました。 写真のように温度を保つために、2〜3日は2重にビニール袋を被せて試しました。
      2〜3日で大体上手くいったかどうか、分かるとのことです。何も施設がない場合は、春のほうが、成功率は

      高いように思えます。 とにかく、温度が20度以上ある日を選びながら、試してください。 数本でも成功しますと
      すばらしいことでは、ありませんか。 今年は10本くらい試し、来年の遅咲き品種(4月、5月咲き)に相当の

      期待をかけるつもりです。昨年は春の交配が予想外に上手くいきましたので、 冷凍庫に保存した花粉での交配
      が成功しましたら、(それもアザレア椿での交配が) 毎年何十本と交配し、 数年続けて、新しい開花時期の

      椿の品種作りに期待したいと思います。  


白玉椿


2重に袋を被せています。

中は小さめの袋で、外は大き目の袋です。

接木と挿し木の台木


     昨日太目の挿し木をする時、短めに切って、周囲に接ぎますと、芽の伸びは、それほど、違いなく
     伸張していきます。 写真1.では真っ直ぐな枝を、小枝の上で切り、下枝も残して挿してあります。

     切った場所は肉が盛り上がって巻いてきますので、見栄えが良くないかも知れません。そうしましたら
     肉の盛り上がった場所に2〜3箇所接木をして、 ある程度その場所を隠す工夫もあります。

     次に、 苗が入手しましたら、庭木に接木することですね写真2.では1本の樹です。伸びています
     枝はほとんど接いである枝です。上部の枝だけが伸びる心配などせずに、まず、接いで見ることです。

     1mくらいの高さに接いで、 すでに1m50cmくらいにはなっています。下側の2本の枝も良く伸びて
     います。 最上部は3〜4本接いでいます。 挿し木苗を取り寄せて、すぐに接いだものです。この木の

     接木は1本も失敗しませんでした。2月に接いだものです。挿し木でも接木でも、ビニール内の水滴で新芽が
     黒くなり、 せっかく出た芽が変えてしまうことがあります。 どんな庭木でも、ほとんど失敗しないように

     なりました。いつも言いますように、管理の問題ですね。竹を何本も切って使用しています。次に、ビニール袋
     やポリ袋の被せ方の問題ですね。絶対に新芽に水滴が落ちないように、湿度を保つことです。 ビニール袋の

     被せ方と袋の大きさと、ビニール袋の張りの問題だと思います。水滴が袋の外側に落ちるように、ビニール袋を
     ピーンと張ることです。以前私が挿し木をしました時、 全て駐車場に吊るして挿し木苗を全て発根させました。

     ビニール袋に鉢を入れて吊るしますと、ビニールの周囲が全て斜めに引っ張られて、水滴が外側に流れます
     このことをヒントに、全ての接木、挿し木に応用しております。それでも、自分で行ってみませんと

     なかなか分かりにくいですね。でも、ビニールを外側に強く張ることは効果があります。数本ならともかく、私は
     私は1鉢に50本以上挿しますので、都合が良いです。接木も同様の方法で水滴が外側に流れるように管理しています。

     


枝の途中で切り、上下に小枝を残し、
挿し木する。肉が巻き込んでいます。

ここに接木します。さらに、上下の枝にも
接木して、樹姿を整えます。

1本の木です。玉之浦、友の浦、箱根の香
五島の椿等接木。

上側から見た所。
こんなにも接いだ枝が
伸びています。挿し木苗の2年生を
求めて、庭木に接木すれば
すぐに、大きくなり、花も咲き
接ぎ穂、挿し穂が得られます。

種子苗。何百本と1年生〜3年生を
用意しています。いつでも接木が出きる
ようにしてあります。若木のため、活着は
大変良いように思えます。
3年生苗では、3〜4本接げます。
苗さえあれば,いつでも
接木が出来ますので、とっさの場合用に
大変便利です。今でも接いであります。
ビニール袋で管理しますと、玄関や簡易
温室に入れて管理できますので、いつでも
接木が出来ます。

枝を切って挿すときの留意点

    昨日は葉を観察して、種子や枝を持ち帰り、 蒔いたり、挿したりするお話をいたしました。
    確率的に、 期待する1割以下の花かと思いますが、それでも、 花の咲かない時期の

    楽しみ方としては、ひとつの方法かと思います。専門家になると、葉を見て、ある程度、どのような
    花形か予想できるかと、思います。さて、今日は太い枝を挿し木する場合、どのような枝を

    挿し木すると、数年後に楽しめるか、考えてみました。

        1.  全ての枝に共通するのは、多少の曲がある枝を挿す。

        2.  庭木などで剪定を繰り返して、曲や枝が沢山出ている枝を挿す。

        3.  野山の枝などは、剪定がされていませんので、 曲や脇枝を期待するのは無理かと
            思います。そうしましたら、できるだけ3〜4本小枝が出ている枝を挿してみてください。

        4.  長さは20cm〜25cmくらいが挿すには適していると思います。

    頂芽優勢で上部の枝だけが、 伸びて下の枝は伸張しないのでは、と思われるかもしれません。
    確かにそのような心配はあります。 そのときは、時々お話いたしますように、

        1. 上部の枝を切り詰め、抑制する。

        2. 残してある枝に接木をして、調整する。

        3. 20cm〜30cmの長さの挿し苗で活着しましたら、なるべく下に出ている枝や胴吹き芽を
           利用して5cm〜7cmくらいの長さに切って、その周囲や前後に接木しますと、短く切り詰めて
           
           ありますので、大体同じように接いだ芽が伸びてきます。5cm位の高さの枝の周囲に、
           またそのすぐ下に、接ぎますと、枝と枝が詰まっていますので、 枝の伸び具合は心配なくなると思います。

           色々試しながら、 これは、 良い方法だと確信がもてますように、 がんばってもらいたいですね。


親指の2倍位の太さで、今年の挿し木。
小枝を数本残して挿しています。

親指の2倍位の太さで、今年の挿し木。
小枝を数本残して挿しています。残す理由は
発根を促し、接木をし、下枝を残すためです。

ウメモドキの実。見事な鈴なりです。
挿し木も相当してありますので、小盆栽を
目指しています。


花のない時期の種子と枝の採取

     花の咲いていない時期に枝や種子を持ち帰るにはある判断が必要になります。
     台木にするならば、どんな種子や枝でもかまわないと思います。しかし、新花を期待するときには、

     葉の形を見て、 持ち帰るようにと教わりました。葉を見ればある程度どのような花か
     予想がつきやすいと、いうことです。完全に全て、 予想はできないと、思われますが、期待ができると

     いうことです。今日も美術館や公園に行った帰り道、椿の木がある場所で、葉を見て種子を採取して 
     きました。(写真1) 椿の美は花弁、花色、シベ、 葉、枝等の釣り合いなど総合的なまとまりが要求

     されますが、 全て完全に揃った品種はなかなか見つけるのが、難しいのではないかと思います。
     花色が良くても、花形が悪いとか、最初の咲き出しは良いが、次第に花弁が反り返るとか、色々どこかに

     難点があるものです。 いろいろの花を見ましても、どこかに、少し見劣りのする箇所があるのでは。
     私は花色と花形が素晴らしいことが、まず大事ではないかと思います。完全を追い求めることも大事ですが、

     人間に例えますと、3拍子も4拍子も揃った完全な人は少ないものです。その中で、何を重要視するかポイントを
     定めることにしています。私たち素人が、野に咲く花を見て、目を奪われる要素は、花色の鮮やかさでは

     ないでしょうか。赤色、白色等の色は見すぎて、それほど、感動することが少ないように思えます。その点で、
     これからの交配は色々考えながら、 あるいは、 手当たり次第交配すると面白いと思います。あまりにも

     多くの品種が出回りすぎて、はっと、心を動かされなくなっているように、思えます。 玉の浦系、春の台、覆輪乙女、茶花
     ヤブ椿の小輪など、まだまだ根強い人気があるように思えます。 さらに、これはと思える品種を数十品種庭に植えて

     自然交配をするのも、 期待が持てると思います。今日までのヒットした椿の多くは自然交配による品種が多い
     聞いておりますが? 本題から、外れてしまいましたが、これからの野山の散策は、早咲き椿の発見や、葉を見て

     ヨレのない小葉を見つけ、 種子や枝を持ち帰ると楽しみがあると、思います。種子はほとんど、落ちてしまっていると
     思いますが。木陰の場所では、まだ、落ちていない種子もあります。 健康のためにも、野山を歩かれることは、いいですね。
     


今日採取した種子。2〜3日水に浸して  1.
おきます。落ちていた種子も採取しましたので。

出雲大社ヤブの葉。

紅栄の葉。

夕日の葉。

交配の準備と庭の椿

     11月になっても暖かいですね。 先週の日曜日から庭木に接いでいますので、一安心です。
     今日はドライブに出かけ、椿の早咲き等を観察してきました。数本咲いていましたが、花を見て

     採取せずに帰ってきました。それでも大きな収穫がありました。日陰でしたので、まだ果実が沢山
     見られ、 数十個の果実を採取して持ち帰りました。なぜかというと、 各枝に見事なほど果実

     生り、五島のブドウ椿以上かと思えるような果実の生りでした。その場所は、川辺の崖みたいな場所で
     急斜面の所でした。天候や場所など様々な要素が加わり、このような果実を実らせたと思います。

     来年もう一度確認して、 増やすかどうか考えたいと思います。一応、種子は採取して来年の2月〜3月に
     挿し木と接木をして、苗を保存しておくつもりです。どこにでも、このような果実を沢山つける椿の木は

     日本全国どこにも、あると思われます。 なぜならば、 何十年、何百年経過していますと、 種子がこぼれたり、鳥が色々な
     場所に運んだり、 運ばれた種子が成長して、再び何キロ以内にその種子が運ばれ、あちこちに同種類の

     椿が存在するかもしれないからです。 いずれにしても、 時間的余裕のある時は、たまにはあちこち、散策
     するのも面白いものです。今日は家で、 鉢に植えてある白玉と西王母の苗を簡易温室に入れて、アザレア椿

     と交配する準備をいたしました。先日お話いたしましたように、早咲き椿か、最も遅く咲く椿との交配をしますと
     6月〜8月に咲く可能性があるのでは、ないかと考えております。アザレア椿の花粉がある限り、交配をして

     期待し続けたいと思います。さいごに、 2枚の写真は我が家の庭の椿の木です。ほとんど庭植えにしてしまいました。
     これから自然交配だけで、面白い花が誕生するかも知れません。 ここまできますと、 大変楽しみです。

     何百品種の椿が接木され植えてありますので、毎年果実が生るのが、楽しみです。


交配するための白玉と西王母 − 鉢植え

庭の椿

庭の椿

五島のブドウ椿のその後

     今年の2月に送られました、沢山の実の生る椿のその後の状況についてお知らせいたします。
     2月に真冬でしたので、挿し木、接木など相当注意深く扱い、管理も真剣そのものでした。

     預かって、 万が一の場合、私のところで成長していれば安心していられると思い、丁寧に管理しました。
     玉之浦の原木のように、枯れてしまっても私のとことで成長していれば、五島から送ってくださった
 
     人たちも喜んでくださるのではないかと、思われます。写真1.は20cmくらいの挿し木苗です。写真2.は
     種子苗に接いだ苗です。種子苗は他にも用心のため接いであります。 写真3は足のもも位の太さの庭木

     接ぎました。2本接いであります。五島のブドウ椿と名札を付けて、芽が出始めるところです。写真4はブドウ
     椿を接いだ庭木です。4mはある、大木です。相当枝を切って接ぎましたが、ご覧の用に胴吹き芽や小枝が

     沢山伸びだしました。そのために、ブドウ椿の芽の伸びが遅れているようです。いずれにしても、挿し木
     鉢苗、庭木への接木と用心深く、絶対失敗しないように、管理しました。責任を果たせて、ほっとしております。

     2月という時期でしたが、1年中、どんな時期に穂木が届いても、 必ず活着できるという自信が生まれてきました。
     失敗しないためには、挿し木、接木、がありますが、 単に挿し木、接木をするだけでなく、 時期、時期に応じて

     色々な角度から試し、工夫が必要になると思います。 その、成功例を必ずメモして、 生かしていく必要があると思います。
     全て外での作業で、温室がありませんので、 それだけ、工夫が必要になります。 椿で生活していくんだという決意が

     あれば、どんなことも克服できると信じております。失敗を恐れずに、 繰り返し、繰り返し、がんばってください。


比較的太い挿し苗ができました。
2月に挿し木をしましたが、2月〜5月
くらいまで挿し木は可能と思います。
用度と湿度、置き場所などに配慮して
してください。
          1.

種子苗についで、絶対失敗はしてはいけない
という気持ちで行いました。
接木は他にも接いであります。  2.

右の木に接いだブドウ椿です。
来年は庭木の伸びた枝をほとんど
切り詰めるために、相当伸びると
期待しています。その、伸びた枝を
また、接木して、いくらでも増やすことが
できます。これだけ大きな木になりますと、
接いだ後の管理が大変です。とにかく
春、夏ともに蒸らさないように管理してください。
      3.

これだけ太い庭木ですと、何百本と  4.
接ぐことができます。大変楽しみな庭木です。


来年の接木の準備

      ついに11月。早いものです。夏の挿し木、春の接木、秋の接木等全て活着していると思います。
      私も色々接木をいたしました。最も多かった接木は庭木への接木です。9月中旬から10月にかけて

      できるだけ接いでみました。すでに30日〜40日以上を経過していますので、ほとんど活着していると
      思われます。失敗もあると思います。その失敗を見越して、1枝に2倍近く接いであります。

      多すぎると思えば、活着した枝を切ればよいと思います。一番困るのは、なければならない場所に
      枝がないことです。そのために、多くの穂を接いでおきます。さて、本題の来年度の接木の準備とは

      小指大の苗を10本単位で鉢に植え替えをしました。来年接木しやすいようにする、ためです。10本づつ
      植えておきますと、1本の木に5本の穂を接ぎますと、接ぎ穂が50本接げます。ちょうど庭木1本分

      の品種を接げることになります。たったの1鉢でこれだけ接げるので、管理も非常に楽です。今から鉢に植えて、
      準備されますと、接いだ後の芽の伸びが良いと思われます。もちろん春の揚げ接ぎでも大丈夫ですが、

      活着率、成長率など総合的には鉢に植えられた台木に接いだほうが、全ての面で良い結果が出ると確信しております
      今から植えますと春の接木まで5ヶ月以上ありますので、準備するには、今週あたりが良いかと思われます。

      デジカメは家族が旅行に持っていき、写真を撮れないのが、残念です。 念のため、寒さ対策用にビニール
      袋で1〜2ヶ月間管理したほうが安心していられると思います。陽だまりの、暖かな場所で管理してください。

これからの接木

      今日は暖かく良い日でした。今週一週間20度以上との天気予報ですので、接木をしました。
      台木は庭木と鉢に植えてある園芸品種です。 接木の活着する温度が気になります。

      接いでからどのくらい経過して活着するかが問題ですね。これからは寒くなり、台木の根が活動
      しにくくなりますので、活着が遅れることが予想されます。 挿し木同様45日位必要かと思われます。

      それでも、2週間経過して葉が落ちてないようでしたら、一安心ですね。状況に応じて、ビニール袋を
      2枚にするとか、 室内に取り込むとか、 湿度を保つために時に、霧吹きなど管理が必要になると思います。

      以前私は11月に枝に接いで、挿し木した苗が成長しておりますので、鉢植えの台木ならば、管理次第で
      充分活着すると考えております。9月に接いだ苗はほぼ活ちゃくして、おります。 今挿し木もしております。

      どんなことも、 経験です。恐れずに、工夫しながら、試してください。きちんとした温室がありますと1年中
      接木は可能だと思われます。これからの接木は温度と湿度が大事になります。少し大きめのビニール袋か

      ポリ袋を用いて、気温を確認しながら、 必要な管理をしてみてください。 管理次第で結果が出てくると思います。 

      


接木など

      写真1.2.は同じ木です。 挿し木の苗の2〜3年生の上部の枝を切っておきますと、
      脇芽が2〜3本出伸びてきます。その脇芽に3〜4品種接いで、小さな鉢植え盆栽を作っております。

      庭木などの枝を剪定しますと、同様に脇芽が数本伸びてきます。その枝に取り木をかけたり、数本出た
      枝を切って挿し木をして、 接木をしますと、細い枝でも3〜5品種の接木が出来ます。

      台木は鉛筆の太さの半分くらいだと思います。脇芽を利用しますと、どんなに細くとも、活着いたします。
      挿し木や取り木の上部を切って、脇芽に接木しますと、枝の切り方によっては、 脇芽が根元近くからも

      伸びてくることもあり、ほんとに、短く3〜5品種接いだ苗が出来上がります。小さな鉢に植えますと、可愛らしい
      ミニ盆栽が見られると思います。 どんなに太い台木や細い台木でも接ぎ方により活着は可能に思えます。

      剪定して、出来るだけ多くの脇芽の出ている場所に取り木をかけ、多くの品種を接いで楽しむのも面白い
      ものです。 最後に、ほとんどの種子は発根しだしたようです。来年は少し大変かと思います。出来る限り

      多くの種子を蒔きましので。それでも、楽しみのほうが大きいかと思われます。どんな花や台木が生まれるか
      待つ喜びと、期待感が毎年あります。


挿し木苗を短く切って根元近くで
接木。  1.

同じ苗です。4本接いであります。
細い台木の苗です。 2.

ほとんどの種子が発根しだしました。
このビニールには100個以上の種子
入っていると思います。全てオガクズです。


取り木や挿し木の台木に接ぐ注意点

     相当太い挿し木や取り木を台木として接ぐ場合、 台木の状態によって、接いでから、幹肌が剥がれて
     枯れこんでくることがあります。相当太い挿し木や、取り木を台木として使用するときは、半日陰の庭や畑に

     植えて、根や枝が充実してから、接木すると良いと思われます。(写真1.2.) また、太い挿し木や取り木を
     する場合、枯れ込みを防ぐには、 時々お話いたしますように、 ある程度、小枝を周囲に3〜4本残して

     太い枝の挿し木や取り木をすると、枯れ込みが防げると思います。 さらに、接ぐ時に、写真3.4.のように上から下まで
     幹の周囲に3〜4本接いでおくと、絶対に枯れ込んで、 表皮が剥がれることはないようにに思えます。

     枝が上下、左右にありますと当然養水分を吸い上げますので、全く枯れこむことはありません。1mくらいの太い
     台木に30〜40本接いだ時も1本も枯れこんだことは、ありませんでした。 それから、3^4年のある程度太い

     台木で細根が無数に出ている台木に接ぐ時も注意が必要ではないでしょうか。活着率が大変悪いように思えます。
     台木を送っていただくときに、根を短く切って切って送っていただくほうが、接木には適しているように、思えます。

     これは台木と穂木が癒合しない時に、沢山の水分を吸い上げてしまい台木と穂木のバランスが取れないためと
     思われます。 また、畑で太い根を切って送っていただく時に、全部根を切って接木しますと、活着はします。それは

     太い台木の体力で生きているだけで、成長は遅いように思います。どんなに台木が太くとも、根は2〜3本残し、ある程度の長さに切って
     接木されるほうが良いですね。全部根を切って接木しますと、伸び方が非常に悪いです。 細い台木でも、鉢に植えられた台木に接木されていれば

     肥料を与え、きちんと管理さえしますと、順調に枝は伸びてきます。私は苗を求めるときは、台木の太さは考えません。
     どれだけ穂が伸びているか、確認して求めるようにしております。何本か穂が利用できれば、挿し木苗でも、細い台木でも

     十分です。すぐに自分の台木や庭木に接いで、求めた苗の何倍も早く成長させることが出来るからです。色々考えさせられる
     ことが沢山ありますが、工夫しながら試していきますと、色々木から教えられるものです。30年以上経験しなければ技術を

     完全に習得できないように思えます。 最後に、太い台木で根をほとんど切って接木するのは、ポットに入らないからかもしれません。
     苗木を取り寄せるときは、自分の反省として、前年あるいは数年目に、根を切って畑にやとってある根は、細根が無数に出ています。

     私としては、そのような台木は避けたけたほうが、良いと、思いますが、いかがでしょうか。


1. 取り木の台木ですが、 枝を全部切って
接木したため、肌が剥がれたきました。
ソウシン侘助と箱根の香。

2. 左の木と同じ木です。

.1本の木に5本接いであります。
絶対に枯れこみません。

.6本接いであります。
保存にもいいですね。


早咲き種と玉の浦系の花の、年内に咲かせる試み
     
      今日も近くの椿が咲く場所に行き、花を見てきました。西王母もいいですね。お茶花として人気が高い
      のではないでしょうか。ふくらみのある花ですね。弁先は花色が薄くなるのが特徴です。写真1

      江戸時代からの花で、早咲きでいいですね。写真2.は残念ながら名札がなくなり、名前がわかりません。
      でも、早咲き種ですので、アザレア椿との交配に使用する予定です。抱え咲きの良い花です。

      写真3.4.は簡易温室に入れた大和なでしこと、タマ・グリッターズです。いかにして、白覆輪がきちんと
      見られるか、試してみるつもりです。 遺伝子ですので、 それほど変わらないかもしれませんが、まずは、きちんと

      確認する必要がありますね。以前、玉御前が12月に咲いたときは、半分ほど白覆輪が見られて、びっくりしたことが
      ありました。年賀状にも載せたことがありました。遺伝子以外に白覆輪をきれいに出させる方法があるのか、試して

      見たいと思います。そのために、 簡易温室( 小さなガラス張りの温室です)に入れております。次に考えられることは、
      肥料の問題かと考えております。これは私だけでなく、椿生産者の意見でもあります。私は普通、年2回春と秋に

      肥料を与えております。2回肥料を与える回数を1回にして、春だけ肥料を与えると良い結果が出るのでは、ないかと
      考えました。秋に肥料を与えますと、春になって成長もよく、 元気になると思います。その反面、 開花する時期が

      遅れるのではないかと、 思われます。それだけ白覆輪の出る時期が遅れるのでは。枯れそうになる木々は、子孫を
      残すために、花芽を沢山付け、実を生らせます。 同じように、 秋の肥料を与えず、ある程度、養水分を抑制して管理

      しますと、咲き出しも早くなるのではないかと、 愚かな考えをして、試しています。 色々な要素があると思いますが、
      まず、自分で試して、その結果をお知らせしたいですね。


1. 西王母

. 名前分からず(傾城かも?)

. 大和なでしこ(簡易温室にて)

. タマ・グリッターズ(簡易温室にて)

早咲き椿

     温度が大分下がってきました。接木にはだんだんと適さない時期になってきます。
     それでも、17〜20度近くあれば、ビニール袋やポリ袋」を被せ、湿度を保ってやりますと

     まだまだ活着は可能ではないかと思います。気温に注意され、庭木であれば、ビニール袋を
     2枚とか、風よけを作り、 鉢植えであれば、室内に取り入れて管理しますと、十分活着すると

     思います。今日も庭木に10本ほど接ぎました。新しい品種が届きましたので、十分注意しながら
     接ぎました。同じ品種を3本くらい接ぎ、失敗しても、必ず1本は活着するようにしております。

     今日は散歩をしながら、川沿いに植えられている椿の花を調べに行きました。3〜4種類咲いていました。
     残念なことに、名前がついていませんので、増やすことは出来ません。ただし、この時期の椿の咲いている

     品種は利用価値があると思います。名前が分からなくとも、交配種として利用できるのでは。ですから、
     この時期は出来るだけ、 外に出かけて、 咲いている花の場所を確認して、 メモしておき、必要なときに

     交配用に接木しております。3拍子揃っている椿はなかなか発見できませんが、早咲きであることが、
     利用価値があると思います。交配によって、どのように変わるか分かりませんので、 出来るだけ、
 
     色々なことに関心を持つことも大事ですね。近くの野山に出かけ、今咲いている品種を確認されますと、
     思いもよらぬ花と遭遇することもあると思います。ぜひ、出かけてみてください。

左側の赤花は完全に雪椿です。どのようにして

ここで咲いているのか、分かりませんが、雪椿

早咲きは価値があると思われます。それもごく

小輪です。アザレア椿の交配種として期待しています。

右側の白花も早咲き種で交配に良いかと思います。

出来るだけ、早咲きか、最も遅咲きの品種とアザレア椿

の交配が成功すれば、7月、8月、9月の咲く椿の期待が

大きくなるのでは、と素人ながら考えております。


椿色々

     毎回接木、挿し木の紹介で申し訳ないです。 1年中繰り返し、試しています。
     私自身の性質かもしれません。 2年〜3年と繰り返すうちに、これなら自信を持って

     打ち込めると思い、自信も湧いてきます。どのくらいの挿し木と接木を繰り返したか
     分からないほどの数です。でも、最近はこれなら上手くいけると思える、これからの

     取り組み方法が徐々に分かってきた、ように思えます。台木、 増殖、 接木、 交配など
     やっと日差しが差し込んできたように思えます。よく言われる言葉ですが、継続こそ力なり。

     まさに、その通りだと思われます。 国内はもとより、外国への苗の注文、電話、手紙、 生産業者
     への訪問、 生産技術の見学、 数多くの椿に関する書籍の購入等色々経験してきました。

     これからの目標はアザレア椿との交配による新品種作出を願っています。これが成功しますと
     1年中椿の花が鑑賞できる、今までに考えられなかった時代が到来するかもしれません。

     それに加えて、最低でも2年あるいは3年で鑑賞できる鉢植え盆栽の完成です。自信が湧いて
     きております。ますます、がんばろう、という気持ちに駆られております。この数日、どの品種と

     アザレア椿を交配させたらよいか、 考えております。 まずは、交配でき、結実することです。
     次の段階としては、6月、7月、8月に咲く花の作出です。それには、どの品種との交配が良いか思案中です。 

     今日は1本の挿し木苗に曲をつけて、9月に接木した苗です。(写真1.写真2.は以前にもご覧いただいた
     孔雀椿の挿し木です。 4月〜5月初旬に太い枝を切って挿し木をしたものです。 全て花芽を付けております。

     胡蝶侘助、 孔雀椿、 太郎冠者等は挿し木が比較的容易のように感じられます。 今年は孔雀椿の種子を
     蒔いてありますので、楽しみでもあります。来年は白孔雀椿とアザレア椿の交配が夢ですね。年間を通しての

     自分なりの椿の作業も固まり、 これからは、ゆっくりと楽しみたいと、思っております。


1.
挿し木苗に曲を付けて、接木をしている苗。
20品種くらい接木してあります。

2.長さが50cm程ある孔雀椿の挿し木

今年の4月〜5月挿し木。花芽が全てあります。

紅小合 − 早咲き種

取り木等


     今日は取り木の様子をみました。少し早すぎるためか、取り木をするのが遅すぎたためか、
     あちこちに細い根が出始めたところです。来年の3月頃取り外して、植え替える予定です。

     取り木の太さは腕くらいの枝まで、可能です。ただし、完全に発根するには、太い枝ほど1年や
     1年半くらい外さないでそのままの状態で発根を促してから、切り取ります。親指くらいの太さ

     であれば、半年〜10ヶ月くらいで取り外しが出来ると思います。写真3こがねゆりの取り木
     の上部の枝です。この枝が大事になります。 この枝に色々な品種を接木するからです。

     写真4.の挿し木は胡蝶侘助です。4月〜5月初旬に挿し木をしました。写真のように、小枝を
     数本つけて、挿します。取り木と同様にこの小枝に接木をしますので、大事な枝です。また、小枝を

     残す理由は発根を促すのに大事な役割を果たしていると思えるからです。 丸坊主で挿しても
     発根はいたします。胴吹き芽も出てきます。 胴吹き芽を待つよりは、小枝を、短く切って、残しておいたほうが

     発根が早いように感じられます。夏に行う挿し木を考えますと、少なくとも5年以上年月を短縮出来るように
     思えます。失敗もありますが、 私はこれから、来年の5月まで挿し木を続ける予定です。特に2月下旬から

     5月初旬まではかなり多くの太い枝を挿し木する予定です。胡蝶侘助以外にもかなりの挿し木が発根しております。
     これからは単に太い枝を挿すのではなく、小枝を利用して、接木による曲作りと変化のある樹姿作りが大事かと

     思われます。そのためには、丸坊主の枝よりは、小枝をつけて、挿し木をするほうが樹姿の変化を演出できるのでは。


こがねゆりの取り木ー 根が出始めた
ところです。

紅栄の取り木 − 暗くて分かりにくいですが
細根がいっぱい出ております。

こがねゆりの取り木の上部。上部の枝に
曲をつけ、接木し、変化を与えます。

胡蝶侘助の挿し木ー私の感じですが
胡蝶侘助は発根しやすいのでは?


椿色々

     庭に15年位前に植えた花が咲いていました。残念なことに、名前がついていませんでした。
     調べれば分かりますが、同じような品種が何本も植えられていますので、交配をして新花を

     作出したほうが、 安心かと思います。写真2.は椿の根を切って、3月に接木したものです。
     細根は全くなく、 単に棒状の根です。台木がないときには、このように、根を台木として用いるのも

     便利です。ある地域では、根を主に台木として使用していると聞いております。 芽が伸びるに従い
     発根してきます。 相当の太さですので、成木と同じ状態ですので、花が咲きますと、本来の花色を

     早く見られるのではないでしょうか。 最後に、アザレアの保存です。 写真3.のようにタッパーを用いて
     その中に、化粧水入れと思われるプラスチック容器が入っています。その容器の中にアザレアの花粉
     
     を入れ、 乾燥剤を入れて冷凍庫に保存してあります。4本の容器をいれてありますので、これからの早咲き
 
     種と春咲く品種で種に都鳥や羽衣、 それに白孔雀椿等交配してみたいと思います。自然交配の種子苗も
     数百本育てています。毎年が楽しみになります。 椿だけで、色々試すことが多くあり、 管理だけでも

     大変です。それでも、 何回も繰り返すことにより、何十、何百という挿し木でも接木でも、成功の喜びが必ず訪れます。

    椿についても、どんなに失敗しても、必ず上手くいく時が訪れます。その時がチャンスです。きちんとメモして、毎年工夫しながら
    繰り返す努力をすることでは。 他人に出来ることは、自分でも出来ないはずはないと、思ってtry することだと思います。

    ジョブズ氏が言われるように、必ず現在行っていることが5年〜10年後の自分とつながり、 大きな成果をもたらすと思います。
    継続して信じることが大事ですね。 とにかく、try し続けることだと思います。アザレアの新花の咲くことを信じて、がんばりたいですね。
     
     


今咲いている早咲き種

根に接いだ品種。
新世紀、大社紫、細御前、五島の椿等

タッパーに入れたアザレアの花粉

タッパーの中の花粉を入れた容器


紫の花

      私が今最も関心を持っている品種はアザレア椿、 大社紫、 それに桜島黒髪である。
      アザレア椿はこれからの交配に夢を託しています。大社紫は松江の品種で最も紫色の濃い
 
      椿ではないかと思えます。 最近、他にも同様の椿が発見されているかも分かりませんが。
      全国各地である程度の紫色の花の咲く椿が発見されていると思います。 ただひとつ、この

      紫色の品種は色々な条件により紫色が固定しないのが、難点かもしれません。全国にはこの
      難点を解決した人もいるかもしれません。 ある程度のこの解決策については耳にしております。

      自分で解決してから、お話したいと思います。現在数本接木にて、育てております。来年あたりには
      花が咲いてくれるものと思います。出来るだけ太い台木と庭木に接いでおります。ある程度の成木に

      ならないと、 見事な期待する花は見られないと思いますが。 栽培方法によって、紫の色合いが固定する
      ならば、絶対固定するまで、がんばるつもりです。ある程度の年月を必要とすると思いますが。

      最後に、桜島黒髪は九州の八尋晋策氏が桜島で発見して、解説しておられます。、現地で驚くほどの黒色が
      自宅では濃紅色になったが、10何年しましたら桜島で見たのと同じ黒色の花が咲きだしたとご紹介いたしました。

      ガーデンライフ誌上で八尋晋策氏桜島黒神の例を紹介 し、次のように述べられている。『 桜島黒髪について、その花色は驚異的に
      に近い。ーーー黒紫色のビロード状の艶やかな花色に目を見張る。 

      私も腕くらいの台木に接いで今年で4年目。そろそろ、桜島黒髪の本来の色合いが見られるのでは。大社紫椿とともに
      アット驚く日が近いことを祈っています。 兄の家では桜島黒髪がある程度本来の色合いに近い花が昨年見られました。

      接いだ台木は7〜8年生の台木です。鉢で育てています。庭木や山取りの台木がありましたら接いで見てください。5〜10年
      位開花期が早まると思います。それも、本来の花色に近い花が見られるようになると思います。
      
この時期の作業


      今日は比較的暖かな一日でした。電車に乗り、英語の弁論大会を聞いてほしいと
      頼まれて、半日過ごしてきました。学生の中で感心したのは、東北の震災の人たちを

      少しでも援助してやりたいという内容のスピーチがあったことです。困った時にいかに
      行動に移せるか、大変難しい問題を含んでいます。それでも、若い学生さんたちの

      スピーチを聞いて、 日本はすばらしい国だと思い直しました。良い半日で気持ちが良かったです。
      さて、今月は早咲きの花が咲き始めますので、花粉を採取して保存しておく楽しみがあります。

      品種を絞って、採取しても、 どんな品種でも一緒にまとめて保存しても良いと思います。
      アザレア椿だけは他の品種の花粉と一緒にしないで、保存してあります。 他の品種は出回っている品種ですので、

      何種類か一緒にして、 交配をしてみるつもりです。何と何が交配したか分からなく、なりますが
      それでも、意外と面白い花が咲くかもしれません。これからは、意外性の、特徴のある花の作出が

      求められるかも知れません。玉之浦系の椿もある程度、出回りすぎて、他品種の出現を待ち望んでいる
      ようにも思われます。 それでも、まだまだ、人気があることは確かだと思います。今までにない、花色や

      特徴のある品種を作出するために、どのような品種との組み合わせによる交配がよいか、毎年試して、
      継続する必要があると思います。それも、思い切って、1年で相当の数の交配を続けてみると良いですね。

      新花を購入するよりも、自らの交配による新花だけで、充分満足できる花の出現が期待できると思います
      時々お話いtします、五島の岩永氏はほとんど、自分で作出した花で楽しんでいるようです。


今年の挿し木

     晩秋のような気候になってきました。風邪には気をつけてください。今日は20本ほど台木用の挿し木をしました。10月に挿し木するのは
     はじめてですが、昨年11月の初旬に挿し木をして、発根しましたので試すつもりで、挿しました。 これは体の運動にも良いと思い、自転車で

     30分、往復1時間かけて、 枝を入手しに行ってきました。台木といってもほとんどが園芸品種で、きれいな花の咲く枝です。名前がついていませんので、
     全て台木として使用しています。(写真1)次に、1月〜2月に挿しましたアケビツルウメモドキです。(写真2.3.5.)

     太すぎる枝よりはある程度の太さの枝のほうが発根しやすいようです。あまり太すぎますと、枯れ込んできます。親指と中指を
     丸めた太さ位のほうが発根もしやすく、芽の出方も良いですね。 写真5.ツルウメモドキアケビです。ある程度の太さですので

     ほとんど発根して、枝が出ております。写真3.は3月に挿しました太郎冠者です。この品種は発根しやすいように、感じます。
     花芽もあり、相当の太さの枝も発根します。 私の知り合いの大学の先生は、この品種を沢山挿し木しています。

     あちこちに、椿の枝は沢山ありますので、いつでも試してください。 この時期ですので、ポリ袋をかけて、管理しています。
     これから、挿し木や接木に向かない季節になると思いますが、 暇な時間を利用して、 楽しんでいます。

     条件さえ良ければ、1年中可能かと思えます。温室がある人ならば、1年中椿の苗を生産できるのでは。私みたいに、
     ポリ袋とビニール袋を利用するだけでも冬季の挿し木や接木が可能になるのですから。 発根や活着しやすい環境を

     整えて、管理をしますと、 冬季でも、 楽しめると思います。私は全て外での管理です。


今日の挿し木。全部違う品種です。

1月のアケビの挿し木。植え替えました。

2月のアケビの挿し木。植え替えました。

3月の太郎冠者の挿し木。発根しやすいとのことです。

アケビツルウメモドキの挿し木。15本くらい挿してありますが、上手くいきました。


庭の花等

     昨日のアザレア椿の花粉採取を今日も行いました。咲き始めて3〜4日の花粉を
     採取しています。出来るだけ多く保存して、夢を持ちたいと思います。さて、今日は

     我が家で、2番目に咲いた白玉唐子と紅花茶をご覧ください。白玉唐子は松江の
     椿です。唐子咲きですが、いつもより、開花が早いように感じます。松江には神等去出

     という、同じように早咲きの、全国的に知られた銘花もあります。この神等去出(からさで
     という品種は名前も難しく、どのような意味かもむずかしいですね。島根の椿の解説によりますと、

     開花時期のお祭り(神等去出)と命名されたそうです。松江の椿には深い意味を持つ品種が
     ありますね。紅花茶は蕾が多く、毎年今頃咲き出します。成長も良く、毎年剪定をしています。

     最後に、 この時期(9月〜10月)頃に接木を沢山します。写真1.では苗木の下枝がないために、
     接木をして、すでに活着しております。写真2。では枝の上部に2〜3本接いですでに芽が

     出始めましたので、ビニール袋を外してあります。これらの接木は接いだ上部に枝が長く伸びて
     います(写真1)。写真2.でも接いだ場所より上に小枝が数本残してあります。

     この時期の接木は枝を全部切らなくとも、ある程度、枝を短く抑制しておきますと、ほとんど
     どこにでも、接ぐことが可能に思えます。春接ぎでも、最上部に接ぐ時、少し下側に小枝を

     数本短く抑えながら接木しても、ほとんど影響がないように思えます。逆に、最上部に小枝を
     短く抑制して残し、 その周辺や下側に接いでも良く活着しております。時期や台木の成長具合

     等色々な条件により、接木も色々出来るように感じられます。 大分寒くなってきました。大事な品種や
     原種椿など寒風から保護してやる準備をしてください。特に金花茶等の原種椿は保護が必要に

     なると思われます。せっかく求められた苗ですので、大事に保護しながら、素敵な花を観賞してください。


白玉唐子(しろたまからこ)

紅花茶

一番下の枝のない場所に接木

上部の枝の途中に接木
時期や条件次第では、丸坊主にしなくとも
思う場所に接木ができます。
手前の枝を切った上に芽が伸び始めています。上側の枝にも接いであります。

アザレア椿の花粉保存等

      アザレア椿の新花を目指して、どうしても結実させたいと思い、今日は
      100円ショップに行き、写真2.のような用具を求めてきました。

      中央の2本のプラスチックの容器は、おそらく化粧水を入れる容器かと
      思われます。右側は丸いタッパーで、右に回して閉めるようになっています。

      左側の紙は薬包紙です。あとは、シリカゲル(乾燥剤)を入れて、冷蔵庫の冷凍
      室で保存します。現在花が3個さいて、残りの4個が蕾の状態ですので、

      花粉が沢山保存できそうです。花粉を薬包紙に包み、中央のプラスチックの容器に入れて、
      最後に右側のタッパーの下に乾燥剤を置き、その上に花粉の入ったプラスチックの容器を置き
      
      タッパーの蓋を閉めて保存します。タッパーは念のため、上下に開け閉めできる蓋ではなく、
      蓋を回しながら閉めるタッパーを利用して、水分が中に入らないように考えました。

      乾燥剤を入れますので、大丈夫だと思いますが、初めてのことですので、色々工夫したいと
      考えております。どの花との交配が良いか、色々考えながら楽しみたいと思います。

      交配が成功するか、 どのような花が咲くか、 いつ頃咲くが、花粉の採取の時期、交配の時期
      等沢山考えることがありますが、 出来る限り多くの花との交配を考えております。

      人間と同じく、相性があるかも知れません。そのために、多くの花との交配が望ましいかもしれません。
      最後に、写真3.は昨年蒔いた台木用の種子苗です。台木用の種子苗も色々区別してあります。

      小盆栽用には曲作りが必要です。単に品種を保存するための接木用ならば、曲作りは必要
      ありません。2〜4年生の若木に育てて、接ぎますと、活着しやすいです。今年の種子も半分以上

      発根し始めました。 時々様子を見ながら、水分を補給しています。まだ、肥料をしていなければ、
      与えておかれたほうが良いと思います。遅いように思えますが、来年の成長のために必要かと思います。
       


アザレア椿。窓越しに撮る。

2.左から、薬包紙、 プラスチック容器、タッパー
これに乾燥剤を使用します。

.昨年蒔いた種子苗。来年の台木にします。
いつでも確実に接木でき、活着の可能性が
高いこのような若木が良いと思います。

アザレア椿の花粉保存


      本日アザレア椿の花粉を保存しました。今年の秋に咲く白玉等の品種や
      八重椿との交配を考えています。白玉等の早咲き品種等との交配は

       大変面白いですね。7月頃から咲くかもしれませんし、8月頃になるかもしれません。
       あるいは、2月〜3月頃になるかもしれません。アザレア椿は赤ですので、優勢だと

       思います。また、2月〜4月頃に咲く花との交配もおもしろいですね。 羽衣や、
       都鳥、 白の大輪の八重咲き椿との交配も夢がありますね。アザレア椿が超早咲き

       ですので、なんと言っても楽しみな椿です。これからは、気温が低くなりますので、
       受粉しにくくなりますね。温室でもあればよいのですが。 よく言われることですが、

       ミツバチや昆虫の飛び交うような春の暖かな日が交配に良いようです。それには、
       温度も21度〜25度くらいが受粉には適温かもしれません。受粉に成功したかどうかの

       判断は、午前中ならば、夕方くらいまでで判断が出来るのではないでしょうか。大体
       1日経過しますと分かるのでは。がくが雌しべを挟み込むようになるそうです。

       花粉の採取は、満開時の花よりも、咲き出しの花の花粉を用いた方が良いようです。
       勢いというか、若さというか、生き生きとした情熱みたいなものを感じますね。子孫を

       残そうとする勢いがあるのでは。このことは全ての動植物に当てはまるのでは。
       何事も全て挑戦です。全ては第一歩からです。以前にも述べましたが、このアザレア椿

       は椿の未来を変えるかもしれません。それほど優れた品種のように思えます。


接木

      皆さん方、元気でお過ごしのことと思います。椿の方はいかがですか。
      苗木の購入や種子蒔き、 接木など楽しんで、おられるかと思います。

      挿し木は遅いと思いますが、接木は大丈夫だと思います。写真のように
      暇があれば、色々な台木に接いでおります。工夫次第では、ほとんど1年中

      だめだという時期はないと思います。ただし、適期はあります。挿し木にしましても、
      ある程度の太さの枝ならば、これからでも活着いたします。これからは、寒風など

      を防ぐ施設がありますと、まだまだ楽しめると思います。私は竹を何本も切ってきて、
      ダンボールや、板で囲いを作り、簡単な囲いを作り、接木した鉢を入れたり、挿した

      親指以上の太さの枝を入れて、管理しております。1月から5月までは太い枝の挿し木
      に成功しております。昨年は11月に接いで、挿した枝が活着して、1年中椿は楽しめる

      ことを確認しております。この数年で自分の椿の目指す方向がいくつか確定しましたので
      数年間は、その方向に向かって、がんばっていきたいと思います。太い枝の挿し木、取り木

      種子まき、 取り木したままでの接木、 接木したままでの挿し木等1年中椿の作業は
      尽きないように思えます。 最も関心の高い目標はアザレア椿との交配ですね。

      明日は花粉を冷蔵庫に保存する予定です。どのくらい結実するか楽しみです。お互いに
      自分の目標に向かって、色々な角度から試されると、いいですね。 どんなことも、、

      出来ないことはないと、諦めないことが大事ですね。失敗の中からチャンスが生まれると
      信じております。人の数倍、数十倍試すことで、自信と、工夫が生まれてくるような、気がいたします。


庭木への接木
このように、毎日色々な木々に

接いでおります。何本も接いである

苗木にも、少しでも、空いている場所が

ありますと、接いでおります。この時期は

枝のない場所に接いで、樹姿を整えるには

絶好の時期かと思えます。

是非、試されて良い苗木つくりを楽しまれて

ください。


1本の苗木への接木

アザレア椿
     
     私の友達でアザレア椿との交配で新花が咲き出したとの報告を聞いております。
     詳しいことはまだ、聞いておりませんが、写真を送っていただきたいと思っています。

     自然交配か、人工交配か分かりませんが、これからの交配に大きな夢を与えてくれる
     ことは確かです。私のところでは2回目の花が咲き出しました。今日兄が冷蔵庫に保存

     したとのことで、一安心です。私も暇をみて、保存して多くの早咲き椿との交配をしたいと
     思っています。これからの新花作出はなかなか難しく思われますので、このアザレア椿の

     花粉は大変貴重なものだと思われます。私が目指している短期間による鉢盆栽の作出
     とともに、これからの椿の花の常識を変えていく要素を十分持ち合わせています。

     花粉の保存方法について知識がありませんので、十分勉強して、3〜4個くらいの違った
     保存方法で試してみるつもりです。周囲に教わる仲間がいませんので、苦労するかも

     しれません。 でも、一度成功しますと、メモをして、毎年同じ方法で行えばよいわけですので、
     なんとしても、今年は交配による、結実を目指したいですね。11月までに咲く色々な品種との

     交配を目指しています。これまでにない、新花の作出の面から述べますと、多くの椿の趣味家
     の人たちが、このアザレア椿との交配に挑戦する意義は大きいと思われます。

     これから椿を楽しむ明るい夢や期待を与えてくれる、大きな素材であることは間違いありません。
     何万個の種子を蒔くと同時に、このアザレア椿との交配にも焦点を当てて、椿を楽しまれると

     いいですね。 新花作出のためには、どこに焦点を当てて、取り組んでいくか、考えながら
     色々試されることだと思います。挑戦する意欲が,いつの日か、アット驚かせる瞬間が待ち受けて

     いると思います。 あちこちにこのアザレア椿を接いで、新花誕生の夢を追求しようでは
     ありませんか。


今年7月の花

今日夕方の花。暗いために色合いが悪いですね。

庭での楽しみ

    挿し木を中心とした庭での楽しみの木々です。今年と昨年挿したり種子を蒔いたりしたものです。
    この写真以外にも数多くの挿し木や種子の苗が芽を出しています。近くの雑木林や野山で、これはと

    思う枝を、春に挿し、この時期に成長してきますと、楽しみですね。椿以外だけでも、かなりの数になります。
    それでも、時期時期に花や実を鑑賞でき、 四季の移り変わりを自宅で味わえる楽しみがあります。

    商売として、扱いますと大変な苦労があると思いますが、趣味として楽しむには気楽で楽しめます。
    あまり多すぎますと、枯れる苗もあり、ほどほどで、良い作品を作るように、 集中したほうが良いですね。

    私の聞いた話では、1〜2の種類を除いて、ほとんどの木の挿し木が可能だとのことです。
    費用がかかるわけでもありませんので、 色々試されてください。

    挿し木、 取り木、 接木は大変便利で、楽しませてくれます。 色々応用してください。
    


種子を蒔いて2年目にのハゼの苗


紅栄の2年目の挿し木

こぶしの木に巻きつけたツル梅もどき

アケビの果実。毎年50以上
生っています。

今年4月に挿した胡蝶侘び助

今年2月に挿しましたツルウメモドキ

今年4月に挿したハナキリン

4月に取り木した吊花

今年の太い挿し木苗と種子の発根


     昨年に続き今年も挿し木の苗を引き抜いてみました。引き抜くのはあまり、良くないことですね。
     根がだいぶ取れていました。 今年は欲張りすぎて、相当太い枝を挿しましたので、ぐるりと

     発根はしていませんでしたが、写真3.は腕ぐらいの太さです。根がピッタンコになり、横に張って
     いますのは、浅い鉢に挿しましたので、根が下に出にくく、、横に根が張ってしまいました。

     1月の下旬から挿しだしまして、5月初旬まで挿し続けました。5月初旬くらいまで、
     必ず発根しました。おそらく親指くらいの枝くらいなら、最も発根率が良く、周囲に根をぐるりと

     出すように思えます。今年の反省点は、少し大きめの鉢で、深さがあったほうが良いように感じました。
     用度は、桐生砂、 蝦夷砂、 それに鹿沼土の細粒です。一番下に赤玉の硬質の大を入れて

     管理しました。桐生砂、 蝦夷砂、鹿沼土の細粒の配分は、ほとんど等分に混ぜて25cm〜30cmの
     枝の半分くらいまで差し込んであります。1日3〜4時間日が当たる場所において、寒冷紗で管理

     しております。今日引き抜いだ枝は5月の初旬ですので1月〜4月くらいまでに挿した枝は相当の
     根が出ていると思います。来年の春には庭に植え替えて接木をいたします。まだ引き抜かないで

     鉢に入っている挿し木苗はある程度接木をして、来年の春に庭に植え替える予定です。
     挿し木は100%ではありませんが、10本指して5〜7本発根すれば、いいですね。

     こんなに太い枝が半年足らずで、発根するのですから、 毎年2月〜5月、 10月12月くらいまで
     枝がある限り挿しておかれるといいですね。 近くの大学の先生は太郎冠者の枝を9月に何本も挿して

     ありました。太郎冠者は発根しやすいと言われておりました。挿すときは、丸坊主でも良いと思いますが、
     ところどころに3〜4本小枝を残して挿されたほうが、発根には適しているように、思えます。

     その理由は、発根を早く促し、 その小枝に色々な品種の花を接木でき、樹姿を早く整えることが出来る
     からです。胴吹き芽を待つより、数年早く苗として完成すると思います。 最後に種子をオガクズに蒔きました
  
     写真1.です。すでに発根していました。 おそらく8月に採取した種子は全て発根していると思われます。
     オガクズを使用すれば、大丈夫です。昨日お話しましたように、建築現場でいくらでも入手できると思います。

     取り木と挿し木プラス接木で短期間の椿苗の誕生の時代が目の前に迫っている感じがいたします。 
     今年取り木した枝に接木をしています。しかも花芽もつけて接いであります。さらに、園芸品種のすばらしい

     花の枝を取り木してありますので、花芽がいっぱいついています。上手くいきますと、来年の3月ごろ外して
     鉢に植え替えますと、花の咲いている鉢苗が見られるかもしれません。そのときは、花芽を少なくする必要が

     ありますね。とにかく2年あれば、完全に鉢苗として、鑑賞できる気がいたします。可能な限り、挿し、取り木を
     して、 庭木に接いだ、何十種類の花とともに、 豪華な鉢苗の椿の花を夢見たいと考えています。

     


引き抜いたために根が大分切れていました。

相当の太さです。

上部に残した小枝に接木します。

写真1.来週あたりに根を切るようです。
オガクズ使用です。

新花用の種子です。母樹の名前書いてあります。
こちらは、ミズゴケ使用です。


種子の発根

      今日なにげなく、種子を入れてある袋を見ましたら、すでに発根していました。
      明日写真をご覧いただきます。長い根で10cm位いにもなっているみたいです。

      欲深なせいか、まだ果実を採取しています。 果実も毎年生る木と隔年おきの
      木があるようですので、 採取できる時、なるべく多くの果実を採取しておきたいと

      思います。今年は、昨年同様半分以上の種子はオガクズを使用しています。 その
      オガクズで、すでに発根しております。 これまでは、全てミズゴケで処理していましたが、

      昨年たまたま、 試しましたら発根しました。 何百、何千個と処理しますと、ミズゴケでは
      費用がかかりすぎるような気がいたします。オガクズならば、建築している場所で

      お願いしますと、 すぐにいただけると思います。 ミズゴケよりも簡単に種子の処理が出来る
      ように感じます。 椿栽培にほとんど費用をかけずに、台木から接木、挿し木まで出来ますので

      楽しみな趣味かと思います。用土や消毒など多少の費用はかかりますが。今年の挿し木の太さ
      を数日後にご覧いただきます。 どのくらい発根しているか分かりませんが、今のところ順調です。

      それと同時に、取り木のほうも順調で、取り木に接いである穂も生き生きとしています。5年〜10年
      かかると思われる椿の苗木栽培を、1年〜2年で完成させたいと願って.努力しています。

      今日くらいの気温ですと、まだまだ、接木に適しています。可能な限り試されてください。
      近所に椿の種子がありましたら、 少しでも採取して、ビニール袋に入れ、暖かな日差しの場所か

      家の中に吊るして発根、発芽を期待してください。毎日何かに向かって生き続けることは、意義がありますね。
      


  庭木と挿し木苗への接木

      ほぼ庭木への接木が終了しました。約10本接木をし、 品種数はおおよそ200品種
      位になるかと思います。来年活着状態を見て、同じ品種の庭木は順次切りながら

      少なくする予定です。自分の好きな品種を中心として接いであります。特に五等のヤブ
      椿は多く接いであります。色々好き好きがありますが、 私が目指しているのは、やはり

      各地のヤブ椿を中心として集めたいと思っています。全ての花がそれぞれの美と特徴を
      備えています。そしてそれぞえの花があって始めてお互いの花の美を演出していると

      思います。 しかしながら、最終的に私が行き着くところは、ヤブ椿のような気がいたします。
      何千種類の花が出回り、同じ色合いの花を見ているうちに、これはいつか、いきずまるようなその
  
      気がしてきました。 白斑、 絞り、 覆輪 等の花もすでに数多く出回り、新鮮味が薄れてきている
      ように思えるのですが。 洋酒椿も色々な難しさがあります。 私は紅花を中心としたヤブ椿

      の時代が再び到来するような気がいたします。 単なる私の推測にすぎないかもしれません。
      それでも全国のヤブ椿を庭中に咲かせたいと願っています。あの、小輪の筒咲きで、シベの美しい

      小葉のヤブ椿の魅力は、誰もがその美しさを認めざるをえないのでは、ないかと思います。
      最近は自分の庭で自然交配がなされ、果実が多く採取できるようになりました。色々な品種が

      混じっていますので、 いつの日にか、夢がかなう日が来るかもしれません。最近亡くなられた
      ジョブズ氏の言葉が印象に残りますね。 Stay hungry, Stay foolish.という言葉です。

      ハングリーで愚かであり続けろという言葉です。継続と執念がなければ成し遂げられなかった
      彼の業績であります。ひとつのことに満足せず、絶えず何かに挑戦する姿勢が大事であるよう

      私には聞こえてきます。あらゆる試みの中で、何かが生まれてくることは確かではないでしょうか。 


庭木の接木

庭木の接木

庭木の接木

庭木の接木

庭木の接木

    2〜3日風邪のためにダウンして、寝込んでしまいました。色々な剪定をしたり
    接木をして、疲労もあったかと思います。喉の痛みも和らぎ、3日ぶりに

    パソコンの前に座りました。 今日の写真は一子侘助の庭木に50品種の
    穂を接いだ写真です。庭木の中から、これはと思う品種を選んで、接ぎました。

    1品種2〜3本接いであります。接いだ枝は全て、胴吹き芽と若い枝です。
    接いだ一子侘助の枝はほとんど短く切って、全ての枝に接いであります。

    一子侘助の胴吹き芽が沢山出てきますので、心配は要りません。これで今年は
    庭木への接木は終了です。大事な品種は7〜8割接いだことになります。
    
    庭木への接木で注意したことは、 白斑や絞りの咲く品種は、別に分けて接いであります。
    ウイルスが蔓延して、全ての花に白斑や絞りの花が咲く恐れがあるからです。

    新花を作るには、ウイルスの入った台木に接ぎますと、 白斑や絞りの花が咲くように
    なると思います。ただ、 ウイルスの入った花は毎年同じ状態で咲きませんので、 

    写真の花と違った花かと勘違いすることもあるのでは、ないでしょうか。 同様に
    秋咲きと春咲きの花では日光の照射率で、色合いが変化いたします。 以前お話

    いたしました雪灯篭や都鳥等でも変化が見られます。写真の花と色合いが違うと言って
    電話をされる方もおられるかも知れません。 それは日光の照射率による花色の

    変化であって、違った品種を送った、ということではありませんので、心配はいりません。
    紫や白斑等の品種は求められるとき、 変化のある品種であると、認識しておかれると、

    なるほど、そういうものかと思って、気にしないで、いられると思います。 玉之浦も気象条件によって
    白覆輪の出方に違いが、見られるのではないでしょうか。

2〜3年前から太い枝を切り

胴吹き芽を出しながら、接ぐ

準備をしておりました。保存すべき

品種はこのように庭木に接木

されますと、枯れる心配がなく、

2^3年経過しますと、色々な花が

長期間見られると思います。


花粉の保存方法など


     昨日アザレア椿と他の早咲き種等の交配をするために、保存する方法を勉強しなければ
     とお話いたしました。ネットや色々な本で学びました。必要なものは、フイルムケース

     (あるいは、プラスチックの容器、 お茶を入れる茶ずつ)、薬包紙、 シリカゲル、筆等を
     用意するそうです 。 シリカゲルは必ず必要であるようです。これらを冷蔵庫の冷凍室

     保存おきますと、 5月〜6月の椿が咲き終わるまで、十分使用できるようです。冷凍室
     からの解凍については、 2〜3日冷蔵室に入れて保存されたらいかがでしょう。この点について

     詳しく調べられませんでした。フイルムケースかプラスチックの容器を2〜3個用意され、試されて
     ください。私も初めてですので、容器を何個か用意して自分なりに試してみたいと思います

     その結果をお知らせ出来ると良いのですが。慣れるまで心配ですね。  さて、今日の写真は
     種子苗を大きな鉢に植え替えました。ちょうど雨が降っていましたので、 200本ほど新花作出

     のための苗です。全ての種子苗も全部一緒に植えております。これは、母樹の名前を書いて
     1本1本植えますと、大変な時間がかかりますのと、新花の作出では、どの親よりも、良い花が

     作出、出来るほうが、私にとっては価値があるように思えるからです。これはと思う品種の交配は
     親の名前を書いて、管理もしております。何百、何千となりますと、 管理の面で大変だと思います。

     今までにない、特徴のある花が咲いてくれることを期待しています。 昨日今日と胡蝶侘助の苗木に
     20〜30個ほどの品種を接ぎました。(写真1.2.)暑さも峠を越えて、明日から20度以上の

     気温になるようですので、接ぐには良い日であった気がいたします。これから、1週間くらい、各枝に
     接ぐ予定です。これからは、取り木や挿し木の状態をお知らせいたしたいと思っています。 

     花粉の保存方法については、全く初めてですので、良く調べられて、保存されてください。


2〜3年生の種子苗( 新花用です)

2〜3年生の種子苗( 新花用です)

1.胡蝶侘助に接木

胡蝶侘助に接木

今日の作業等


      今日は雲竜椿の種子を蒔きました。以前何かの本に書かれていましたが、
      ある程度雲竜椿の新花が見られるそうです。私の近くの雲竜椿は良く曲折し

      果実も沢山生っています。数種類育てていますが、雲竜椿もある程度成木にならないと
      曲折も期待ほどではない品種もあるようです。私が雲竜椿に期待していることは、

      接木です。 曲折している部分に色々な品種を接ぎますと、いろいろな方向に枝が出て、
      大変面白い樹姿が見られるかもしれません。今日は他にも数種類の種子を蒔きました。

      小田原ヤブ椿は色合いが見事で、この種子を蒔いて第二の小田原ヤブ椿を作出しようと
      期待しています。今月からは水やりも午前中の10時ごろ与えています。寒冷者も接木以外は

      ほとんど外して管理しています。心配なときは、夏の状態の半分ぐらいの遮光にしておかれると
      良いとおもいます。 今月私の庭で咲く期待の持てる花は、秋の山、加茂覆輪、初嵐、 白玉

      楼蘭、 神等去出、 高台寺、 このみ白等です。今月からは早咲き種が咲き出しますので、
      ネットなどで調べられて、花粉を冷蔵庫に保管して、 交配されるのもたのしみですね。

      私はアザレア椿の花粉に期待しています。2回目の花が咲き出しました。どのような保存状態が
      最も良いのか良く勉強して、 色々な早咲き種との交配に期待を抱いています。

      冷蔵庫での保存は初めてのことですので、 苦労が伴いますが、 がんばってみたいです。
      10月に入りましたが、椿の作業は色々あります。がんばってください。
  


穂木の切り方等

          昨年の穂木の切り方をもう一度乗せたいと思います。昨日も述べましたが
          なかなか穂木の切り方は難しいものです。特に初心者にとっては、難しいですね。

          本などに色々書かれていますが、 色々な接ぎ方によって、切り方も違います
          昨年の写真ですが、覧ください。
          葉は一枚ですが、穂木を切るときは芽と同じ高さに切らないで、芽の出ている

          高さより1〜2cm上で切っております。色々なところに接木する時、差し込むのに
          便利だからです。差し込んでから切った穂木の上から軽く指で押し込みます

          このナイフは彫刻刀
の一部です。穂木の太さによってナイフを使い分けております。
          細い穂木のときは便利です。昨日も述べましたが、台木の切り方も色々あると思います。

          私は割り接ぎを除いて、 胴接ぎや枝の途中に接ぐ時は、台木の中央部に向かって、少しずつ
          深く切り込んでいきます。 穂木を差し込んだ時、穂木が動かないように、ピタットはまりこむ

          感じです。


裏表を切る。クサビ型に切りますが、
先端が揃っていません。

ナイフで先端をそろえるために、切ります。
切る台は杉の木やヒノキの木を
利用しています。家を建て直した時
大工さんからいただき、何枚か大事に
保管してあります。


先端を切って揃えましたら

少し先端に厚みがありますので

完全に差し込んで、先端が

台木の一番下に入り込むように

鋭くしてください。ちょうどナイフの

刃先と同じようにします。

2〜3回軽く最後の調整をいたします。
最後にあまり強く切っていきますと、

次々と短くなってしまいますので
加減をしながら、行ってください。



最後の調整。先端を
ピタットはまるように
鋭くします。



新花の期待と庭木の接木

    6年前に蒔いた種子の花芽が見られるように、なりました。これから毎年多少変化した花が
    見られるのではないかと期待しています。ここまでが、 長かったように思えます。

    今年は約10品種くらい花芽を持っています。以前お話しましたが、超一級の花が咲く確立は
    ものすごく少ないと思います。それでも、種子を蒔かなければ、期待できません。

    もしかすると、ものすごい花が咲くのではないかと、 花の咲く時期を待つのも、 楽しみでは
    ありませんか。 種子を沢山蒔きますと、管理が大変になりますが、それだけ期待も大きく

    なります。 60歳以後の生活をいかに過ごすか、 大きな課題かもしれません。
    趣味や、楽しみが多ければ多いほど、 活動も活発になり、人との交流も自然と多くなります。

    さらに、話題も多くなり、 毎日思いをめぐらし、 明日への活力も生まれてくると思います。
    その点で、椿は1年中作業がありますので、大変楽しみな趣味と言えるかも知れません。

    さて、写真1.2.は種子を蒔いて、6年目の苗です。花芽が沢山見られます。 写真1.
    肥前百合姫の自然交配、 写真2.は玉之浦の自然交配です。昨年1〜2個花が咲き出しました。

    八重の玉之浦でしたが、 すでに玉之浦の交配種が沢山見られますので、 あまり感動は
    しませんでした。時々お話いたしますが、これからの玉之浦の交配は、的を絞って人口交配

    による新花作出を考えられると、面白いかもしれません。私は黒椿系統との交配に挑戦して
    います。黒椿系統の花に白覆輪が咲きましたら、大変珍しいのではないかと、 考えています。

    最後に、右側の写真ですが、 一子侘助の20年生の木です。今日ほとんど太い枝を切って、
    接ぐ準備をいたしました。所々に細い枝を残し、その枝に接木をいたします。これだけ太い木ですと

    穂木の成長も良く、この木1本で50〜60品種、自分の庭に植えてある、やぶ椿を中心とした
    品種を接ぎ、まとめたいと考えています。 1本の木に多くの品種を接ぐ意味は、何十種類の

    品種を1箇所にまとめることができる。 庭木ですので、管理が楽で、あまり枯れる心配がない。
    さらに、穂木がすぐに手に入る。もしかしたら、自然交配による、新花が期待できる等考えられます。

    庭の狭い私の家などには、この方法が最も適しているように思います。2日間ぐらいで接ぎ終わる
    予定です。 蒸れないように管理することが、大事かと思います。  


1.肥前百合姫の自然交配種

.玉之浦の自然交配種(八重)

一子侘助の接ぐ準備

出来るだけ太い枝を切り、胴吹き芽を
利用して接木をします。


私の接木 − 心がけていること

     椿を始めて20年位になります。 長く感じますが、 内容的には初歩の
     段階だと思います。全国各地には、物凄い椿に精通した達人がおられる

     と聞いております。たまたまネットや本などで発表されていないだけで、その
     驚くべき技術は、発表されないで終わるかもしれません。残念なことです。

     企業秘密のように、公開されないままでいるよりは、 お互いにあらゆる技術を
     公開し、 お互いに競う合い、技術を高めあうほうが、 長い目で考えると、

     プラスになるように思われるのですが、いかがでしょうか。さて今日は私が接ぐ
     時、注意している点を述べてみます。 皆さんの考え方と違っているかもしれません。

     1. 穂木が届き次第できるだけ早く接いでいます。 夏の場合、冷蔵庫に数日入れて
        接いでも、あまり影響がないと思いますが、 それでも早いほうが良いように
        感じます。
     2. 台木に接ぐ際、 接ぐ下側の小枝を1〜2本残し、短くしてから接いでおります。
        台木の太さにより、 接ぐ上側の小枝を1〜2芽残して接ぐときもあります。

     3. 台木は出来るだけ鉢植えの台木を使用します。

     4. 接いだ場所に水が入らないようにローソクを使用します。

     5. 穂木の切り方は、一度や2度でうまく出来ませんので、 クサビ型にある程度切った後
        まだ先端が揃いませんので、一度先端を揃えるために、 先端を切ります・
        そうしますと、先端は揃いますが、先端に厚みが少し出来てしまいます。そこで、
        先端の両側を軽くならすように、2^3回 薄く切り戻しますと、 うまく差し込めるようになると思います。

     6. 最後に台木の切り方は、 穂木を差し込みますので、 切り込んだ最後のところは、台木の
        中心に向かって、少しづつ、 深く切り込みをしています。 そうしますと、穂木を差し込んだ時、
        ぐらぐらせず、ぴったりと食い込み、活着が良いように思えます。 そのほか、色々注意している
        ことがありますが、要点だけ頭に入れながら、 接木をしております。 良い成果を期待しております。   

      

接木とともに


     今日は暖かかったですね。仕事の合い間に庭木に接いでおります。
     すでに100品種、 600個以上の穂を接いでいます。1本の庭木を
     小枝に接ぐほうが、はるかに活着が良いようです。各枝に1本づつ接ぐのは
     簡単ですが、何本も接ぐ場合は、枝と穂木の間に水が入らないようにする

     ことが大事です。全部穂木をテープで巻く方法もありますが、芽が出始めの時
     テープを切らなければなりません。何本も、何十本も接いである場合、芽の出方が

     同じ日に出ませんので、大変面倒です。ですから、接いだ場所に、水が入らないように
     ローソクを垂らし、テープで巻かないようにして、手間を省いています。管理は竹の支柱

     を立て、写真のように、ダンボールを被せて日除けをしています。1本の木で30〜50個の
     穂を接いであります。ダンボールはずっと被せたままでは、 良くありません。曇り日や

     日差しの弱い日などは、 出来るだけダンボール箱を外しています。2週間くらいで大体の
     様子は分かります。1ヶ月もしますと、 ほぼ安心して良いと思います。 これからも、10月中旬くらいまで

     接ぐ予定でいます。鉢植えにする場合は、取り木や、挿し木の太目の苗木を40^50鉢位にして
     なるべく管理を簡単にしながら、 整理をしていきたいと思っています。そのためには、庭木に

     出来るだけ多くの品種をついで、庭木の本数を少なくしたいと考えております。


庭木の接木

庭木の接木

庭木の接木

25個位穂を接いであります。


桃地やピンク地の咲く白覆輪

     昨日は玉之浦の白覆輪について述べましたが、今日は同じ白覆輪でも
     桃地やピンク地に咲く椿は、比較的安定して白覆輪が出やすいのではないでしょうか。

     覆輪侘助、 覆輪秋の山、 桐の尾、 東林寺、 参平椿、 こしょろ、 日本の誉、多福弁天
    
 等桃地系統の品種は白覆輪が安定しているように思えます。このような品種も

     鉢植え盆栽としてお勧めできると思われます。人気の点では、玉之浦が最も高いと思われます。
     同じ系統の品種は1本の台木に接木されておくと便利かと思います。

     だいぶ、冷え込んできましたが、 接木にはそれほど影響がないと思います。15度以上ありますと
     活着の点で心配ないと思います。私は11月に、枝に接木して、挿し木したり、1月に外で接木したり、

     色々経験しております。ですから、この時期の温度なら、全く心配はありません。今日も庭木に3本、
     約30品種接木しました。竹の支柱を立て、ダンボール箱で日除けをしながら、時々曇りの日は

     ダンボール箱を取り、薄日を当てております。珍しい品種を主に接いで、保存できるようにしております。
     出来るだけ庭木を少なくしながら、1本の庭木に出来るだけ多くの品種を接いで、庭を利用したいと思います。


玉之浦椿ーーー白覆覆輪のーーーー?

     そろそろアザレア椿が今年2回目の開花が見られそうです。
     もしかすると他の花との交配が出来るかもしれません。とても楽しみです。

     さて、玉之浦椿ですが、白覆輪を毎年くっきりと出す方法はなかなか難しい
     ように思えます。どのような栽培条件であれば、 毎年きれいに白覆輪が見られるのか。

     遺伝子と言われていますので、咲いている苗木を確認して求めることが確実ですね。
     それでも、年により、 あまり覆輪が見られない時があります。ひとつ言えることは

     年内か、1月ごろまでに咲き出す玉之浦は、比較的覆輪が見られるのではないでしょうか。
     もし私の推測が多少、的を得ているとすれば、3月〜6月初旬くらいまで肥料を与え

     それ以後肥料を与えない試みも効果があるかもしれません。秋に肥料を与えますと、成長が
     良くなり、勢いが増すために、花の咲く時期が遅れることが考えられると思われますが、

     いかがでしょうか? 素人の愚かな推測ですが、何本かの玉の浦系の苗木に肥料を全く与えずに
     様子を見て、結果をお知らせしたいと思います。 肥料の問題、 早めに咲かせる等試しながら

     ある程度の疑問を解き明かしたいと、考えております。何本かは簡易温室に入れながら
     年内に咲くよう、 努力してみたいと思います。 このページで毎年ご紹介いたします

     タマ・グリッターズは毎年、長期間白覆輪を見られます。たまたま、苗木が良かったのか
     どうか分かりませんが、良い穂を接がれることも大事かもしれません。

今年の4月〜5月初旬の挿し木

     昨年の2月〜4月頃の挿し木に自信を得て(?)4月〜5月に15cmほどの
     白斑孔雀の挿し木をしました。写真がその挿し木です。ビニールも被せず、

     寒冷紗1枚だけでした。15本ほどあります。1本の失敗もありませんでした。
     昨日も書きましたが、夏の暑い、管理の難しい真夏に挿し木をする必要が全く

     ないような気がいたします。しかも、新梢の細い枝の挿し木です。昨年と昨日の
     挿し木をご覧いただきますと、お分かりになると思います。写真の白斑孔雀

     花芽も3〜4個付いています。今年花の観賞も出来ます。昨年は11月初旬から
     接木して挿し木をしております。見事に発根、活着しております。それも1本の

     木に接木して、その枝を挿し木したものです。2〜3月くらいでしたら、接いで、挿し木
     する成功率はかなり高いです。別々ではありません。接いだ枝の挿し木です。
     今までの経験では、1〜2年でかなりの太さの鉢植えの苗木を育てるには

     取り木、挿し木が最も適していると思います。それに、色々な品種の接木をすれば、
     かなり長期間花の観賞ができると思います。植物を楽しむ年齢は比較的高齢の人が

     多いかと思われます。しかし1〜2年でかなりの太さの苗作りが可能であると、
     自信を持たれますと、楽しみは膨らみ、意欲が沸いてくると思います。

     これほど早く太さのある、しかも接木により、1本の台木に数種類、あるいは、数十種類
     花を咲かせることの出来る植物はあまりないのでは?人と同じことをせずに、

     1年中tryして、確信を持つことが大事ですね。同じことの繰り返しでは、何十年経過しても
     全く同じことの繰り返ししか出来ません。あらゆる面から、試してください。

     失敗しても、そのことが必ずプラスになって、数年後生かされます。経費はほとんど
     かかりません。枝を切って挿し、 あるいは取り木をするだけです。その間に種子を

     採取して、 新花の楽しみも味わえます。 最後に接木は適期です。試されてください。
     私はこれから、挿し木を試す予定です。なるべく太い枝です。どんな結果が出るか楽しみです。


白斑孔雀のさしき。15cmほどあります。

白斑孔雀と五島の挿し木。
この挿し木は今年の4月〜5月初旬

に行いました。ほとんど葉も落とさず

枝を切って挿しただけです。慣れている

こともあるかもしれませんが、寒冷紗を

被せて、時々水をかけているだけでした。

置いてある場所は3〜4時間日が当たる

場所です。用土にも注意しています

今年の挿し木の凄さ    

       昨日は取り木による短期間での苗木作りでしたが、今日は挿し木による
       短期間での苗木作りです。昨年初めて太い挿し木を試しました。

       こんなにも太い枝が挿し木で発根するなんて想像も出来ませんでした。
       おそらく、 100%失敗するだろうと思っていました。ところが、昨年ご覧

       いただきましたように、見事に相当の太さの枝が発根しました。 挿し木苗の
       5〜10年はあろうかと思われる太さです。 勿論、細い枝も発根しています。

       写真1.では3本の太い枝です。太すぎるために、下部で枝を切ってあります。
       写真2.では親指の2倍くらいの太さです。写真3.も同じくらいの太さです。

       写真4.は胡蝶侘助の挿し木です。この鉢は1本も枯れませんでした。今すべて
       胴吹き芽が出てきています。 今年胴や枝に接木をしますが、来年胴吹き芽

       にも多くの品種を接ぐ予定です。取り木同様今年接ぎますと、来年には鉢植えで
       花の観賞が出来ると思います。取り木や挿し木をされる時は、かならず小枝や
 
       多少曲のある場所がいいですね。写真の挿し木の小枝は大変重要です。
       それぞれの枝に色々な品種を接いで、変化のある枝ぶりや花を観賞できるからです。

       1年あるいは1年半位で相当の太さの苗木が出来るようになりそうです。すでに
       数本の太い取り木苗が出来ています。小指大の白斑孔雀は15cm位の長さで

       15本くらい五月に挿しましたが、全て発根しています。明日ご覧いただきます。
       1月から11月まで(6月から9月を除いて)挿して試しています。 全国の皆さん

       方もぜひ試してください。これからは、取り木や太い枝の挿し木に接木をされて
       1〜2年で見事な鉢植え盆栽を楽しまれてください。20〜30本はすぐに鉢植え

       盆栽が出来ると思います。諦めないで、 これでもか、これでもかと続けることですね。 
       20〜30本の苗が出来ることは100〜130品種の花が見られることになります。


1.
    太い挿し木

2.
   これから色々な場所に接木します

3.
   枝や胴に接木します

4.
   胡蝶侘助の挿し木

    やはり色々接木します。

庭木の取り木に接木


       何回もお話いたしますが、椿って本当に色々工夫しますと、楽しめるものです。
     今日は庭木の取り木に色々接木をしました。取り木の品種はこがねゆり

     ベティーズ・ビューティーです。沢山の取り木をしていますが、今日は2品種
     に各5本づつ、紫泉、 ベラ・ロッサ、 夕日、 紅栄、 白手香を接ぎました。

     上手くいきますと、 来年の4月ごろには、 接木の芽も伸び始め、取り木を
     外せると思います。取り木はすでに発根しております。このままいきますと、

     来年の春には6品種が1本の木に接いである苗木が見られると思います。
     太い取り木であれば、10〜20品種取り木の台木に接げると思います。

     取り木をかけたまま、接げますので、取り木を外して、来年接ぐよりは、半年以上
     早く苗木が出来ることになります。 しかも、取り木をしたこがねゆりとベティーズ・ビューティー

     
は花芽を沢山持っていますので、 鉢植えしてもすぐに鑑賞できると思います。
     取り木の枝は剪定を何回もしてありますので、ある程度の曲もあり、即、鑑賞出来る

     苗として、これから椿の苗を育てる私たちにとっては、最も効率的な方法であると思います。
 1年と数ヶ月で花の咲く苗木が出来る。
  
    しかも太さは、小指大から親指の2〜3倍の太さの苗木が可能である。

    さらに、取り木中接木して、取り木を外す来年の4月までに数種類の品種が1本の苗木として可能である。
     
    最もすばらしいことは、剪定をして色々な方向に枝がのびていることである。その枝を利用して
      接木が出来るます。こんなに短期間の鉢苗作りは、わくわくしますね。太い挿し木苗を利用しての
      苗つくりも同様であると考えております。今年は夏の今まで行ってきました挿し木は、ほとんど行いませんでした。
      これからは、
太い挿し木と取り木による苗木つくりで十分であると考えられます。


ベティーズ・ビューティーの取り木に接木

がねゆりの取り木に接木
取り木中の枝に接木して

上手くいけば、取り木と接木

の2つの作業が一度になされます

ので、手間が省け、苗木作りが

何年も短縮されると思います。

もし参考になれば、試してみて

ください。

庭木への接木など


     台風が過ぎ去り、めっきり朝夕肌寒くなってきました。台風の影響は
     なかったですか。大震災の後で台風と心配事が続きます。今年は

     もう、何事もなければと願っています。今日は再び庭木に接木をしました。
     1本の庭木の枝を3〜5本残し、短くして、一枝に5〜10本ほど穂を接ぎました。

     写真1.のようにビニール袋1枚に5〜10本接いであります。平均して1本の庭木に
     35本くらいの穂を接いであります。 竹で支柱を立て、 写真2.のようにダンボール箱

     を被せて、 終わりです。10月間でダンボールを被せ、その後は寒冷紗を1枚被せ、
     来年の2月中旬くらいになり、温度が上昇してきましたら大き目のビニール袋に変えて、

     再び、新芽が伸びるまでダンボール箱で管理しています。ダンボール箱をずっと
     被せたままでは、あまり良くないと思います。挿し木でも、接木でも全く陽に当てないと

     発根や活着に影響を与えると思います。曇りの日や薄日の日はダンボール箱や寒冷紗
     を外して、ある程度は日に当てたほうが活着に良いと思います。

     最後に取り木や太い挿し木に接いだ苗です。毎日のように、たくさんの枝に接いでおります。
     沢山接いで、いらない枝は後で切り取れば良いと思います。なければならい場所に、

     枝がないほうが困りますね。1年のどの時期に何をしたら良いか、ある程度頭に入れながら
     作業をするといいですね。 どんなことでも、集中しますと、可能であると思われます。


竹の支柱を立てる。

ダンボール箱で日除け。

あちこちに接木の苗木が置かれています。


胴吹き芽の出し方


     自分の苗木で、下枝がなくなり、上へ伸びてしまった時、
     写真1.2.のようにしますと、比較的胴吹き芽がでやすいです。

     写真1.は黄鳳の取り木です。2本ほど胴吹き芽を出してきました。
     手前の黄色い葉をした芽がそうです。そのすぐ上に取り木をしています。

     写真2.では以前ご覧いただいた写真です。下枝のない幹を三分の一ほど
     折って胴吹き芽を出させました。この胴吹き芽に接木をしますと、何本でも

     違う品種の花を咲かせられます。園芸店やどこかで、下枝のない面白い曲の
     木を見られましたら、求められて、胴吹き芽を出させて、鉢植え盆栽に挑戦

      されると面白いですね。手ごろな値段で、太さもあり、味わいのある木でしたら、
      自分で作り直されて、鉢植え盆栽にする方法も、おもしろいです。

     取り木をされて、上の取り木部分と、下の胴吹き芽の出た、両方の部分が
     短期間で太めの鉢植え盆栽になると思います。 変化を求めるならば、

     接木をして、色々な品種の花を咲かせるといいですね。取り木、接木は楽しむには
     大変有効な手段ですね。 最後に、庭に咲き出しました、吊花の取り木です。

     咲き始めています。 取り木をしてから、針金でさらに曲をつけ、鉢で鑑賞する予定です。
     挿し木や種子をまいても増やせますが、取り木がはやいですね。これからは

     取り木、挿し木、接木により、太目の苗木作りを驚くほどの短期間で入手できるように
     なった感じがいたします。とにかく、色々試されてみてください。5〜10年後には

     誰も真似のできない達人になっているかもしれません。 がんばってください。


1. 黄鳳の取り木ー黄色の葉が胴
           吹き芽

2. ムーン・ライズを折って芽が出たところ

吊花の取り木
    富士山の吊花は普通の吊花と
    少し違う感じがいたします。


種子と接木

     台風の接近で大変かと思います。 今日は採取しました種子と最近接木しました
     苗をご覧ください。 人口交配しました種子は写真1.のように、ビニール袋に入れて

     管理してあります。約40品種くらいの交配をしてあります。日の当たる暖かな場所に
     まとめて置いてあります。 自然交配の種子は全て一緒にして、袋の中で管理しています。

     人口交配の種子は水ゴケで、自然交配の種子はオガクズで管理しています。昨年も
     オガクズで発根しましたので、大丈夫かと思われます。11月の初旬には発根し始める

     のではないかと思います。 何百個と混ぜていますが、毎年良く発根してくれます。
     来年のいつごろ、植え替えたらよいかとの質問には→ 3月〜5月ごろまで大丈夫

     ですね。3月の下旬から4月の中旬くらいが、植え替える良い時期かと思われます。
     植え替えた後、寒さが着ますと、柔らかな葉が痛みますので、私は植え替えた後、

     大きな営業用のポリ袋をかぶせて管理しております。 この種子からの作業も長い期間
     管理をしますので、 初めての方には大変な作業となるかも知れません。

     さて、9月に接木しました苗は写真のように大きなダンボール箱に入れて、管理しています。
     10本の台木と、取り木苗に約60個の穂を接いであります。置いてある場所は、少し日の

     当たる家の裏側です。 10日に一度位ビニール袋を開けて、霧状の水滴をかけています。
     鉢自体にも水道水をかけています。いつもお話いたしますが、接いだ後、接ぎ口をローソク

     水が入らないように、 防ぎますので、 接いだ直後や、その後の管理でも、どんなに水を
     かけても全く活着に影響がありません。 1本の台木に何本接いでも、 ビニール袋1枚で

     管理しています。庭木などで、何本も枝がある場合は、枝ごとに、ビニール袋をかけています。
     この大きなダンボール箱は接木後の管理に便利です。日差しを遮り、風も受けません。

     暑い日には、ビニール袋の上側を少し開けて管理しています。2週間経過しましたので、 
     ある程度安心です。1枚の葉も落ちていませんので。今日は接木に最適な日でした。

     午前中は曇りで、庭木の1本の枝に50個くらいの穂を接ぎました。台風の前ですが、接木には
     良い日でした。どんなに雨が降っても、風が吹いても、 袋をかけてありますので、心配は

     ありません。雨や曇りの日が5日間くらい続いて、くれた方が、接木の活着には良いかもしれません。
     まだまだ、温度も湿度もありますので、接木には適していると思います。 接木はそれほど苦労

     することは、ありません。接木後の管理が大事ですね。日が当たったり、蒸れ過ぎたりすることが
     いけないですね。その点で、雨や曇りの日が続いてくれたほうが、安心していられます。


人口交配の種子ー面白い種子がたくさん
             あり、期待しています。

自然交配の種子ー台木用と新花用の種子です。

ダンボール箱での接木の管理
便利な箱です。


今していること。

   9月も中旬。早いものですね。 椿の果実の採取や接木、あるいは挿し木など
   されているかもしれません。 私は、毎日のように、接木をしています。

   何本もある同じ品種の枝を利用して、 1本の木に出来るだけ多く穂を接いでいます。
   同じ品種の穂をあちこちに接いで、絶対絶えないようにしています。今年は庭にほとんどの

   苗木を植えてしまいましたが、同じ品種の枝があちこちに、垂れ下がっていますので、見つけやすいです。
   大事な品種は探しやすいように、 ノートにメモをしたり、ヒモをつけて分かりやすくしてあります。

   庭に生っている果実も採取して、 新花を作出するために、がんばっています。庭には数多くの品種が
   植えられていますので、 自然交配で新花が咲くのが楽しみです。多くの種類と言っても、 1本の木に

   何種類も接いであるので、 木の本数は150本あるかどうか? それでも、毎年何百本も穂を接いでいます。
   おそらく、家の者は、馬鹿につける薬はない、と思っているにちがいありません。 いつか、近い将来

   楽しみな結果をもたらしてくれるものと、思いながら楽しんでいます。 ところで、椿の花で大変似ている品種
   に気ずかれた事はありませんか?  例えば、 都鳥とりりー・ポンズは最初の頃はなかなか見分けが付かないと

   聞いております。また、 繻子重と鈴鹿山も大変良く似ていると聞いております。 自分で来年きちんと確認
   してみたいと思います。 他にも似ている品種が多く作出されているものと思われます。

   苗を購入して、名札が間違っていたり、 似通った品種を間違えてしまったり、色々難しさもあると思います。
   生産者の方々でも、 台木の胴吹き芽を間違って接いでしまうことがあるかもしれません。

   また、名札が薄れて、 確認出来なくなってきている品種もあるかも知れませんね。違う花が咲いたときには
   連絡されて、 お話されるといいですね。私も数回ありましたが、 電話で連絡だけしておきました。

   数多くの品種がありますので、 間違えることもあります。 数年経過して花が咲きますので、 電話しにくいですね。
   さて、 まだまだ、接木、挿し木、果実の採取が楽しめます。 自分で処理できる範囲で楽しんでください。

      


接木 − 胴吹き芽の利用

      新しい花の穂が届けられましたので、40本ほど、穂を接ぎました。
      写真の上段のように、2年前に地上5〜6cmで切り戻して、胴吹き芽

      を出させて、 その枝に接ぎました。鉢に植えるには、出来るだけ台木の
      下のほうに、接いで、小さめに、まとめたいと考えております。 鉢に植えてありますので

      ほとんど活着すると思います。 写真1.2.では枝に数本づつ、接いでいます。
      写真3では挿し木苗に5〜10本くらい接いでいます。出来るだけ下側に、接いで

      上部には接がないようにしようと、考えております。 鉢に植えたとき、管理面で
      楽ですし、出来るだけコンパクトに作ろうと思います。用途によって、色々な接ぎ方を

      考えるといいですね。 台木は、いつでも必要です。どんな台木でも良いですが、出来るだけ、
      若木の台木がいいですね。 管理しだいで、どんなに太くとも、 細くとも、それほど問題では

      ありません。 問題は管理にあります。その点で、これからの接木は、日差しが、 少しづつ
      弱くなりますので、 安心していられます。日除けはいつでも必要です。 庭木の接木は

      を利用して、 接いだ木の周りに4本立て、その上にダンボール箱を被せて遮光しています。
      それぞれ工夫されて、 美しい花を咲かせたいですね。 

  どの枝でも、接いだとき、 全部枝を切りません。写真2でお分かりと思いますが、接いだ上に2芽
       ほど残して、枝を切ってあります。 これは、出来るだけ、木を弱らせないように、養水分の吸い上げを

       助けるのではないかと感じているからです。 全ての接木でも、必ず小枝を残し、短めに抑えて、接いで
       います。 上記の理由のほかに、 枝の周囲には成長ホルモンが存在し、活着を促し、成長を促進する

       のではと、勝手に感じているからです。まだまだ、木から教えられることが、沢山ありますね。


写真1.胴吹き芽がぐるりと出るといいですね。

写真2下からも胴吹き芽が伸びています。

写真A.なるべく下側に接いでいます。


明日から接ぐ台木の準備

      各地からカタログが送られてきました。 これが欲しいと思う品種を
      選んでいるところです。今週は残暑が厳しいと言う予報です。

      来週あたりから、次第に気温が下がり始めていくのではないでしょうか。
      管理の面で、これからの接木は大変楽になります。

      明日から接ぐ予定の品種を選んで、 また、届けられました穂木が冷蔵庫に
      入れてありますので、接ぐ準備をしておりました。台木としては、写真1.のような

      挿し木苗と庭木です。沢山ある品種の挿し木苗を台木として用います。盆栽用として
      接ぐわけではありませんので、 台木は若くて、青々とした、活着の良い台木が

      いいですね。 その点では、種子苗の2〜4年生位の台木は最適です。ほとんど活着
      いたします。 新しい花の穂木が10品種くらいありますので、 来年以降の接木のために、

      品種が保存できれば良いわけです。 活着して芽がでて、穂木が取れればよいので
      接木が成功してくれれば、毎年いくらでも、その品種を接木できるわけです。

      写真2.はすでに1ヶ月経過します。この木に接いだ数種類の大事な品種は、来年以降
      穂木が利用でき、増やすことが出来ます。 穂木が届きましたら、とにかく接木を成功させる

      ことですね。 それには、台木として、挿し木苗か、種子苗の2〜4年生の青々とした幹の
      台木がいいですね。 今年は果実を採取されましたか、 私は今日で、種子の処理を終え

      全て管理いたしました。 大事な品種は全て、名前を書きましたが、 自然交配の種子は
      全て一緒にして管理しました。 親が何かよりも、 いかに良い花を作出する方が大事だと

      考えているからです。 珍しい、特殊な穂木が手に入りましたら、若木に接いで、必ず活着
       させてください。 台木が少ないときは、 1本の若い台木に数本接いでください。

      楽しみな時期になりました。 椿の果実は大変便利で、役にたちます。時間的な余裕がありましたら、
      採取しておかれると、いいですね。 必ず、採取して、良かったと思える時が来ると思います。  

大事な品種はこのような挿し木苗か種子苗に接木されてください。

接いだ穂は青々としています。左側の挿し木苗は明日10本くらい

接木する予定です。 1本の台木に5〜10本接ぎます。 同じ品種を

違う台木に接いで、絶対失敗しないように用心しています。1本どこかに

活着すれば良いのですから余りましたら、庭木に接いで楽しみます。

庭木への接木は、管理が必要なく、 穂木がいくらでも、得られます。

珍しい品種は太い台木か、庭木に接がれるといいですね。

次から次へと楽しみが待っているようです。がんばってください。

五島からの便り − 新花紹介

新花 − 雪嶺

             五島 − 岩永 章  


            白手香の自然実生。極小輪 

            
            白手香よりもさらに小輪のように思えます。    

            接木が出来、花が咲き出しましたら、再び

            ご覧いただきたいと思います。種子を蒔き、花が

            咲くまで時間がかかりますが、この努力が大事ですね。      


五島からの便り − 新花紹介

新花  −  うす化粧

  
             五島 − 岩永 章


              淡粧の自然実生。 小〜中輪花


             京都御所外苑の旧近衛邸跡のヤブツバキから選抜された品種
             と言われております淡粧の自然実生。淡桃色の感じです。

             咲き終わりまでこの状態ですと、良いのですが。
             淡粧は少しラッパ咲きになります。 花の状態を咲き出しから
             咲き終わるまで、観察しませんと判断は難しいですね。

             送られてきました写真の色合いは、もう少し桃色が濃く
             抱え咲きで、可憐な感じがいたします。


もしかしたら − 希望を託して

     まだまだ暑さが厳しいですね。 どのような作業をしておられますか。本日五島の岩永氏より
     五島のヤブ椿を中心とした、種子を送っていただきました。自分の庭や椿園等の種子もすでに

     ビニール袋に入れて発根する準備を整えました。五島の種子は14品種、果実は3個づつ入って
     おりました。種子にしますと10個位づつあると思います。3年前から種子を蒔いておりますので、

     来年頃から花が咲き始めるのではないかと、楽しみです。すでに、数年前から蒔いた新花が咲き始めて
     いますので、 そのうちに、 思いもよらぬ花が咲いてくれるのでは。 想像するだけでも、楽しみです。

     特に五等のヤブ椿を中心とした種子は期待をしております。 本当に良い花が多い感じがいたします。
     自宅の庭の友の浦、春望、 紅栄、 夕日など多くの品種も蒔きました。さらに椿園の種子も相当数

     蒔いてあります。 これからは、人口交配を 勉強して、 どのような色の組み合わせが、 椿愛好者の
     心を魅了するのか、 考えながら交配をしたいと思います。 黒椿系の花に白覆輪の花や、 白花、 特に八重の

     白花に紅覆輪の花等考えております。紅覆輪の花はなかなか難しいと思われます。紅覆輪の花は11品種くらい
     しかないと聞いております。いつもお話いたしますが、これだけ多くの品種が出回っていますので、、 これはすごい

     という新花を作出するには、 相当の努力が必要かと思われます。 今日も一休や白侘助の期待の持てる種子を
     蒔きました。 白侘助は兄と分け合って、 どちらかが必ず発芽するように分けて、蒔くようにしました。

     すばらしい新花に巡り合えるか分かりませんが、 もしかしたら、という夢を抱いて取り組んで行こうと思います。
     よく言われることですが、継続と工夫が大事かと思われます。 五島の岩永氏を目指して、がんばっていきたいですね。


五島の14品種の種子  

一休の果実

白侘助の種子

種子を取り出した果皮


京都より - 山口椿園さんのカタログ届く

京都の山口椿園様から、本日今年から来年にかけてのカタログが送られてきました。

昭和53年以来、通販リストを発行して、苗木の通信販売を行ってまいりました、通販リスト

の発行を終えることになったそうです。 ただし、椿の販売をやめると言うことではなく、

今後楽しみながら、 栽培を続けていくそうで、 安心いたしました。接木を中心に、 日本種、

外国種、 原種等数多くの品種を保存され、この数十年間全国の椿の愛好者に椿の美しさを

届け続けていただきました。とても、残念な気持ちは、いたしますが、椿の栽培を終えるわけでは

ありませんので、 電話等で色々お尋ねしていただき、 好きな品種の注文等なさって、ください。

電話でしか、お話したことはありませんが、大変きさくな人柄で、 どんな事でも、 教えていただけると

思います。 京都に行かれた時などは、 山口椿園様に立ち寄り、 色々なお話を伺って、みてください。

山口様の今後のご活躍を期待しております。カタログ掲載はスキャン不調のため掲載出来ませんでした。


一休の種子

     一休には、なかなか果実が生らないようですが、 本日五島の岩永氏から
     100個近くの、果実が生り、再度びっくりしたそうです。 数年前から一休に
 
     果実が生ると話されていましたが、 以前鹿児島の方からも果実が生ると
     報告を受けています。 それぞれの一休の苗がどのような経過をたどって

     岩永氏や、 鹿児島の方のところへ届いたか、定かではありません。長い
     年月を経て、 最初の一休と言われる元の木と多少変化しているかも知れません。

     全ての品種について言えることだと思います。 
     現在自分が所有している品種が、どのような変遷を繰り返してきたのか、全く分かりません。

     誰も分からないと思えます。 時々お話いたしますが、 侘助等も成木に果実がなる可能性が
     大いにあります。 今年は兄のところで、見事に白侘助の種子を入手いたしました。

     椿園に行かれたら、 太い木の枝をじっくり観察されてください。 思いもよらぬ品種の木に
     果実が生っているかもしれません。 太郎冠者、曙、加茂本阿弥等は見つかりやすいです。

     果実が生らないと言われている品種でも、じっと気長に観察してみてください。
     自然の神様が微笑んで、くれるかも知れません。常にもしかするとと言う気持ちで、 取り組むことが

     大事ですね。最初kら否定しないことです。 病気でも余命何ヶ月と言われた人でも、何十年
     生き延びている人もいます。 常に前向きに、 もしかすると、と思いながら、突進んでください。

     一休の種子からは、 見事な新花が誕生しています。一度、是非椿園等に行かれてください。
     岩永氏は一休以外にも果実がならないであろうと、言われている品種から果実に出会っているそうです。

接木と取り木 − 私の楽しみ

     9月に入り、毎日庭木に接木しています。庭木への接木の仕方は、すでに
     述べましたので、省かせていただきますが、 結構楽しいものです。

     台木がなくとも、庭木の各枝に5〜10本接木します。写真1.2.の接木はすでに1ヶ月、
     経過していますので、活着していると思います。夏の場合は外での管理ですので

     難しさがありますね。 日除けに注意を払い、絶対直射日光に当ててはいけませんね。
     これからの接木のほうが、日差しも弱まり、接木に向いていると思います。

     出来るだけ多く庭木に接いで、管理を楽にしておきたいと、思います。
     写真3.は接木2年目ですが1mくらいの場所で接木しましたので、 相当大きく感じます。

     1〜2芽あれば1〜2年でこのように、接木しますと大きくなりますので、 庭木への
     接木は便利ですね。 大苗で購入しますと、何倍もの値段で求めなければ、なりません。

     この庭木には箱根の香、 玉之浦、 福島百合、それに五島の椿が接いであります。
     苗を求めるときは、小さな挿し木苗で充分ですね。1〜2芽あれば接木で、このように

     すぐに成長しますので。 さらに、2〜3年しますと、 穂木や取り木が出来ます。
     この伸びた枝に接木して、取り木をしますと、すぐに何種類かの苗になると思います。

     写真4.は コガネユリの取り木です。 これから、取り木をかけた場所から上に接木を
     して、来年の春、芽が伸びてから、取りはずす予定です。 あるいは、 今年取り外して

     来年の春についでも良いと思います。 挿し木苗からの、鉢植えではなく、 短期間に
     鉢植え苗が出来る、簡単な方法で苗作りを考えております。 さわやかな気候になる9月は

     接木するのに大変良い時期です。ぜひ、 楽しんでください。
      


庭木に接木。すでに1ヶ月経過しています。
1本の枝に5〜7本接いであります。

庭木に接木。すでに1ヶ月経過しています。

庭木に接木。成長が早いです。

コガネユリの取り木
変化に富んでいますので
さらに、接木をします。


これからの椿の課題?


     今年も色々カタログを見せていただきました。どのカタログでも、 これはすばらしい、
     よくもこのような花が作出されたかと、驚きの声をあげる品種は少ないような気がいたします。

     ある程度の新花は沢山作出されると思います。しかしながら、全ての人たちの心を魅了する
     花の出現というものは、難しいものですね。 雪椿などの民家の庭や野山での花も、大体発見

     しつくし、 ヤブ椿にしても、 毎年必ず一級の花と出会えるチャンスは少ななっているようです。
     金花茶にしても、 原種などは栽培上の難しさ、 日本種との交配種は淡黄色がほとんどで

     あるカタログでは金花茶の生産を限定しているところも、あるようです。これだけの品種がでまわって
     いますので、 今までの品種をはるかにしのぐ、 花の出現はなかなか難しいことのように思えます。

     色々な面で、人々の心を魅了する新花の作出が、これからの課題のように思います。、
     それを打破するには、 交配の仕方、 枝変わりの発見、 椿林や椿園の観察などが考えられます。

     特に、人工交配において、色の組み合わせを繰り返し研究し、 毎年交配することも、ひとつの方法かと
     思います。ヌッチオ農園では、 多くの花粉を混ぜて、交配をしていると聞いております。

     自然交配とともに、 人工交配を熱心に繰り返し、 何万分の一の種子からあっといわせる新花作出の
     努力を惜しまないことが、大変なように見えて、 最も近道な方法であるかもしれません。 

     ある、一時期、低迷期を迎えることがあるかもしれませんが、 たゆまぬ椿の愛好家や趣味家の人たちの
     努力で、 椿の魅力を永遠に届けてくださるものと期待しております。

     アザレア椿などは最も期待が持て、明るい日差しを差し込んでくれる品種ではないだろうか。
     もしかしますと、 1年中椿の花を観賞できる可能性を秘めているからです。多くの人たちが

     すでにこの椿との交配をし、すでに新花が作出しているのでは、ないでしょうか。明るい未来を
     目指して、お互いにがんばっていきたいですね。
椿油に向く品種探し

      今年は椿油用に向く品種をもとめ、色々な場所に出向きました。
      園芸品種を入れて10品種くらい、どうかなと思う木を探し当てました。

      ヤブ椿で5品種くらい、 園芸品種で5品種くらいでした。名前の分からない
      品種もありました。ある程度の成木で、200〜300個くらい果実が実るといいですね。

      園芸品種で私が比較的どうかな、 と思いました品種は 卜半、雲竜椿、 式部、 細雪
      名月、 紺侘助、 散椿等が多く果実を付けていました。 そのほかに名前がなく、

      分からない椿が3〜4種類ありました。大事なことは椿油の総生産量の問題だと思われます。
      種子が多くても、果実が少ないとか、 果実が多くても、 種子が小さいなど難点があります。

      また、隔年おきに生る果実もあります。 木の成長具合にも、よると思います。 私の兄の家では
      玉之浦がかなり多く果実を付けていました。色々な品種の苗を植えて様子を観察されてください。

      自然交配により、 さらに果実が多く付く品種が出現するかもしれません。 この時期に、色々野山や
      椿園を訪れて、 観察されるといいですね。 私はこの椿油に期待できる要素が、かなりあるのでは

      と考えております。 そのためには、 沢山の果実のなる品種探しをしながら、集めておかれると、良いのでは。


交配種 ( 9.1 

    今年も果実の採取時期になりました。 私はすでに新花作出用と台木用の果実を
    全て採取し終わりました。今年は沢山の果実が見られるように思います。

    新花用の種子は80種位、500個以上の種子を採取しました。台木用は1000個以上
    の種子を採取したと思います。 さらに、椿油用の種子と枝を準備いたしました。

    新花作出するには、3万個種子を蒔いて1つ位しか優秀な花は出ないと言われています。
    現在これだけ多くの品種が出回っていますので、新花で今まで以上の花をしのぐ品種を

    作出するには大変な努力が必要かと思います。 、それでも、 そこで諦めてしまったら
    何事も終ってしまいます。 種子を蒔き続け、 椿園や椿林を散策し、枝変わりを追い求める

    努力が大事になると、思います。 大震災後の日本経済が沈滞する中で、 今までと同じ
    品種や苗木の販売では、 なかなか購買力は伸びないのではないかと心配します。

    狭い庭に合った苗木の生産と、 各自が会得した独自の栽培技術を全国の椿愛好者に
    伝えて、楽しまれる方々が多くなることを望んでいます。昔みたいに、人の技術を盗んで

    苦労しながら技術を会得する時代ではないと、思われます。それよりも、一人でも多くの
    愛好家が増えて、椿の底辺が広がることのほうが、 ある意味で、 椿界に貢献することに

    なるかと思われます。私も、全国の生産業者や趣味家等の技術を、色々勉強させていただいて
    おりますが、挿し木の技術と接木の技術の追求により、今までと違った苗木の生産が誕生する

    のではないかと、考えております。 時々お話いたしますが、1〜2年で親指以上の苗木が
    大量に生産出来る時代が訪れているような気がいたします。 挿し木、接木、 取り木の技術

    を習得」されましたら、あとは味付けだけです。細かな注意点を留意しながら、1年中繰り返し、
    試すことだと思います。諦めたら終わりです。自分の体で覚えることだと思われます。

    そうしますと、本や説明書では物足りなくなります。ますます面白くなります。椿は本当に1年中
    楽しみを与えてくれます。 これからは本当に、接木の適期です。がんばってください。
    

人工交配自然交配による種子


友の浦 × 青い珊瑚礁

友の浦 × 黒耀

友の浦 × グレープ・ソーダ

紅栄 − 種子が多くあります

月の皇子 − この種子も楽しみです。

箱根の香 − 大変楽しみな種子です。


岡山より - ささい園よりカタログ届く

ささい園の今年のカタログ

   最近全国からカタログが届けられています。本日は岡山県の

   ささい園より送られてきました。1万5000坪の土地に4500品種を

   定植しておられるとのことです。ささい園の特徴はオリジナル

   品種が多く、 品種改良や、育種に力を入れておられるようです。

   さらに、新潟の椿華園様と同じく、 写真が多く大変分かりやすく

   なっています。日本種、外国種、原種含めて509品種掲載されて

   います。 私が好きな品種や推薦したい品種も数多くありますが、

   カタログを見て、判断されたほうが確かだと思われます。

   それぞれ、好みが違いますので、是非、カタログを 送っていただき

   楽しまれてください。

 (電話・fax)   086−279−4767


武蔵野市より − 船木園よりカタログ届く

昨日に続いて、本日もカタログ紹介をいたします。本日は、武蔵野市の船木園さんのカタログです。

何年間も送っていただき、ありがたく思っております。389品種の日本種と115品種の外国種が掲載されては

います。挿し木を中心として、3段階に大きさが分かれ、値段も手頃で、求めやすいです。友の浦やアザレア椿等も

販売されております。私が求めた頃よりも値段の安さに驚いております。

私は苗を求めるときは、特に珍しい、あるいは他には絶対見られない特徴があり、交配や、台木として役立つような

苗を主に求めています。いつもお話いたしなすが、台木の太さは、まったく関係ありません。挿し木でも、接木でも

枝が長く伸びて、 芽が沢山付いている苗を求めます。苗が届き次第、2芽を残してすぐに接木をします。

来年の3月には、新芽を伸ばしはじめ、 求めた苗よりもはるかに太い苗に成長いたします。そういう意味で、

船木園の挿し木苗は私にとっては、ありがたい苗になっています。電話なりfaxでカタログ請求をされてご覧ください。

申し込みますと、すぐに送っていただけると思います。 カタログは楽しいです。
(tel) 0422-32-1627    (fax) 0422-32-1310

久留米より - 今年のカタログ届く

毎年カタログを送っていただき、感謝いたしております。

挿し木苗を中心として、数多くの品種が掲載されております。

これだけ多くの品種を管理されるのも、大変なことだと思われます。

品種の多さもさることながら、 値段も手頃で、求めやすいです。

品種の解説もしたいと思いますが、 カタログをご覧いただいた方が

分かりやすいと、思われます。また、 皆さん方の好みもありますので、

是非、カタログを送っていただき、ご覧ください。 電話、又はfax等で

連絡されますと、送っていただけると思います。色々なカタログを

みながら、今年の傾向を勉強しております。新品種については自分の

パソコンに書いて、 名前の確認をしております。今私が集めている

品種は、 雲竜椿と黒椿系統です。 接木や交配用に集めています。

雲竜椿も曲が鋭い品種を集めています。 黒椿系は交配のためです。

黒椿系の品種と玉の浦系の品種との交配に努力しています。

3〜4年後には新花が見られるかもしれません。



庭木に接ぐ時の留意点

    幾分気温が下がり、 涼しさを感じるようになりました。伸びました
    枝を剪定していますので、 毎日少しづつ、庭木に接木しております。

    1本の木に接木するとき、 出来ればその木全体の枝を数本にして、短く剪定して
    その枝に接ぐか、 私みたいに5〜7本位枝を残し、数多く接ぐか、してください。 

    知り合いの方は、相当太い木の枝を3〜4本残し、残した枝の長さも5cmくらいにして
    1本づつ接いでおります。 私は残した枝に、4〜5本、多い時は7〜8本接いでおります。

    大事なことは、1本の木の枝を、全て数本にして、短く抑制してから、 接がれることだと思います。
    勢いのある枝を抑制せずに、残しておきますと、 活着しにくくなる、と思われます。

    ですから、庭木に接木される時は、全ての枝を、数本残し、 短くしてから接木されると、いいですね。
    接木しました庭木の花は、胴吹き芽が沢山出てきますので、今まで咲いていた花がなくなるわけでは

    ありません。何本もある品種や、いらない品種の木に接木されるといいですね。昨日もお話いたしましたが、
    庭での管理が難しいことがありますので、ある程度の太さでしたら、大き目の鉢に植えられて、その木に

    接木されて、日陰に置いて管理しますと楽ですね。もし、 1本の木で20品種位の花が見られれば、5鉢も
    あれば、 相当すばらしい品種を100品種も鑑賞できると思います。 5鉢くらいならば、ある程度場所が

    ありますと、可能ではないでしょうか。 これからの、花の観賞はこのような方法も一つの有効な試みかと思います。
    私の狭い庭から、考えつきました愚かな方法かもしれませんが。。。。。?


絶好の接木時期 - 庭木に接ぐ

    果実を採取してすでに、数日経過します。 果実だけで 200個以上、種子にしますと
    1000個以上採取したと思います。台木用と新花作出用に区別してあります。

    自分で交配した特別な品種以外は名前を付けずに、一緒に混ぜて蒔いております。
    自分で交配した種子は名前を書いて、きちんと袋に入れて管理しています。

    友の浦や玉タマ・グリッターズ と黒椿系との交配は楽しみにしております。
    本日は庭木に多くの品種を接ぎました。少し大きな木であれば、 50品種くらいは

    1本の木に接ぐことは、可能だと思います。もしかすると、1本の枝に数十本接げると
    思います。 今日のような、曇りの、どんよりとした日は接木に最適の日です。

    3時間くらいで、60本の穂木を接ぎました。今年伸びた枝に、それぞれ、 4〜5本
    接ぎ、ローソクを垂らし、 ビニール・テープをかけ、 終了です。 ビニール・テープ

    の中には水分を含ませてあります。 日差しよけに、発泡スチロールと寒冷紗をかけ、
    来年の2〜3月まで芽が伸びるのを待ちます。 庭木に接ぐ利点は、 1箇所に数十品種
    
    が保存でき、 成長が早く、大事な品種を枯らすことなく、管理が楽なことです。
    いつでも、 穂木を利用出来、 さまざまな花を1箇所で、長期にわたり、観賞できます。

    私のような狭い庭では、このような、管理方法が最も適しているように思えます。
    接がれるときは、今年伸びた若い枝の上部を、少し切り、その下の枝に4〜5本接いでいます。

    枝が若いために、本当に活着が良いです。二日前の種子苗の接ぎ方と 同じ方法です。 
    来年の2〜3月になり、芽が伸び始めましたら、私は大きめのビニール袋にかえて、

    ビニール内の温度の調節をして、蒸れないように管理しております。 最も簡単な方法は
    大き目の鉢に植えた太い台木に、色々接いで活着したら、 庭に植える方法もあります。

    この方法のほうが、管理が簡単で、誰でも失敗することが少ないと思います。色々工夫されて。
    9月からの良き時期を有効に過ごしてください。

1本の枝から出た4〜5本の若枝に

それぞれ3〜5本づつ接いであります。

この1つのビニール袋の中に20品種以上

接いであると思います。
上部に見える白いものは

発泡スチロールです。

日除けに使用しています。

さらに、寒冷紗をかけます。

庭木は胡蝶侘助です。


今日の出来事 ー 種子苗の便利さ

     時々お話しております、種子苗です。今日も沢山採取いたしました。
     この数日で500個以上の果実を採取したと思われます。椿とともに

     人生を共にするには、 この種子苗は欠かせない素材であるように
     感じてきました。 新花作出、 商品盆栽、 接木の台木(完全な盆栽用と接木用の保存の台木) 

     としてあらゆる面で便利です。最も優れている利点は、 無料で無限といえるほど入手できることです。
     さらに面白いことは、 普通は種子が付きにくい言われている品種にも時々種子が見られることです。

     侘助や侘芯等の品種も種子が見られます。 昨日ご紹介いたしました白侘助や天輪寺月光、一休等の品種、
     吉備なども見られます。 ここが自然界の面白いところですね。 理屈や理論ではないように思えるところがあります。

     一般論としてでなく、考えもしないことが、 自然界には見られるという、 幅のある考え方を持つ方がいいですね。
     絶対という考え方ですと、それ以上の進歩や発見がないように思われます。椿のウイルスの問題にしても、 私には

     分からないことだらけです。どのくらいのウイルスが存在し、どのような条件や場合に感染し、 その感染する範囲は
     どの程度までか、これから勉強しなければならない課題だと思っています。また、侘助や侘芯の呼び方についても

     分からない面が多くあります。椿を楽しむには、そんなことは、どうでもいいことかもしれません。本題から外れてしまいましたが、
     今日採取した果実で、 紺侘助、 雲竜椿( 何の雲竜椿か分かりません)、 細雪なども多くの果実が見られました。

     また、散り椿にも多くの果実が見られました。近くに椿園がありましたら、 また、 園芸品種でなくとも、 椿油用の
     種子を採取する等にお出かけの際は、多くの果実のなっている枝をもらい、 挿し木、接木をされてください。

     何事もとことん研究したり、努力いたしますと、必ず実を結ぶものと思われます。 接木の良い時期です。 種子苗が
     ありましたら、その苗に接いでおかれるといいですね。毎日果実の採取と接木に忙しい日々を過ごしています。  
     


とっさの接木 - 種子苗を利用して

    以前にもご紹介いたしましたが、 思いもしない時に穂木が手に入った時、
    これからは、 挿し木よりも接木のほうが便利だと思います。 挿し木も可能

    ですが、 接木のほうがはるかに活着が早く、その後の成長も良いと思います。
    そこで、 台木として利用するのが、種子を蒔いて2〜3年の苗です。

    単に、 蒔いただけの苗で充分です。曲などいりません。 急に入手した穂木を
    活着させ、 品種を増やし、 2〜3年後にその芽を利用して、増やしていけば、良いのですから。 

    届いた品種を仮に接ぎ、 品種を保存して、いつでも増やせるように、 手元で育てるわけです。
    特に、珍しく、新品種の保存には便利です。 7月に接いだ穂木は全て活着して、生き生きとしています。

    写真のように、種子苗を鉢に植えて、 接木をします。全ての種子苗は2〜3年経過しております。
    若木のために、ほとんど活着いたします。それも、写真3のように、1本の台木に4〜5本接ぎます。

    このように、 何でも接いでおきますと、 いくらでも品種が増え、それも、 鉢での管理ですので、
    楽です。1鉢に10本種子苗がありますと、最低30〜40品種は接げると思います。 このような、種子苗の

    利用方法を是非お勧めいたしたいと、思います。若木のために、本当に活着は良いです。
    最後に、今日も果実を採取しました。50品種以上あると思います。熊谷、光明、太郎冠者、孔雀椿

    白侘助など面白い果実も採取しました。 


写真31本の種子苗に
    4〜5本接ぐ    

椿の果実


果実の採取

     今日も違う場所で果実が沢山なる椿の成木を探し回りました。
     ある程度の成木で、20年〜30年生の木を探し回りました。

     半日くらい歩き回りますと、何本か枝全体に果実を、垂れ下げている
     木を発見いたしました。ついでに、枝も少し持ち帰り、接木しておきます。

     これで、10品種以上、ある程度満足できる果実の生る椿の木を発見することが出来ました。
     1〜2品種は2年連続して、沢山の実を付けていました。各地で椿油用の沢山の実のなる

     木を探して、お互いに情報を交換できましたら、 すごい成果が期待できると思います。
     まず、果実の生る木を集め、その中から、徐々に品種改良を進めていくと、やりがいがあると

     思います。 椿林や野山では名前がついていませんので、そのつど、 枝を持ち帰り、どこで
     発見したかメモし、 挿し木や接木をして増やす努力が必要になると思います。

     私の時代で間に合わなくとも、必ず何時の日か、どこかで役立つ時が来ると思います。
     園芸品種でも数品種満足する品種を探し当てました。園芸品種のほうが、果実が多く

     生るとのお話を聞いたこともあります。 1本の木で数百個なる木を10種類くらい育てたいと
     願っています。 その願いが実るかどうかは、 意志力の問題かと、自分に言い聞かせております。 


今日採取した果実

    椿油の効能については、色々な本でも説明されております。オリーブ油とともに
    その効能は高く評価されています。 雪椿の果実もヤブ椿と同様高い効能が

    実証されているようです。頭皮、 皮膚、 食用油、 健康にも優れた効果をもたらして
    いるようです。 数日前にも述べましたが、 この分野での品種探しや、品種改良は

    あまりなされていないようです。そのような意味合いで、各地の椿園や、椿林を歩き、
    ある程度の成木で、果実が沢山生っている品種を調べられると、面白いと思います。

    五島の岩永氏は種子の大きさが2倍ほどある苗を送っていただきました。私もこの数日
    色々散策して、数種類の椿の果実の生る木を探し当てました。昨年も同じ木で沢山

    果実が生っていましたので、 毎年果実が生ることが確かめられております。隔年おきに
    なる品種もありますので、確認が必要かと思います。大きな果実でも、 少ない生りでは

    意味がなく、ある程度各枝に果実が生っている品種が適していると思います。今日の果実は
    先日と同じく細長く、 種子も当然長さがあります。 挿し木、接木、 それに種子を蒔いて

    いつか、どこかで役立てたいと考えております。写真の果実は各枝とも、平均的に果実を
    付けております。


根から伸びた芽に接ぐ - 種子の台木に接ぐ


    接木には大変良い気候です。この2〜3日で庭木に10品種位接ぎました。
    9月中旬からは相当の品種を庭木に接ぐ予定です。暑さの面で管理しやすく、

    活着が良いです。 今日は腕の太さの根から出てきました芽を少し太く育てて
    各台木に10本位で見ま接いでみました。写真1.戸写真2.の根元が見えるでしょうか。

    2本づつ枝が出て、10cmくらいの長さに5本づつ接いであります。太い根そのものにも接いで
    みました。袋を被せる前に台木の写真をとれば良かったのですが。活着しましたら、ご覧

    いただきます。 これからは接木に良い時期となります。芽は伸びませんが、活着率は高い
    と思います。 これからの接木は台木が小さくとも、太くとも比較的小さめで管理しやすい

    を作ろうと思います。出来るだけ鉢で鑑賞できる苗を考えております。そのためには、
    出来るだけ小枝が沢山出ている枝に取り木をかけたり、曲があり、小枝のある太目の枝を

    1年中挿し木して、台木作りをするつもりです。 台木さえあれば、いくらでも接木で必要な
    場所に枝を出し、木姿を整えることが出来ます。 写真3.は1ヶ月前に種子の台木に接いだ

    苗です。すでに活着しているのでは。 300本〜500本接ぎました。3〜4年後が楽しみです。
    色々な台木に接いでありますので、 2〜3年後が楽しみです。 庭木から色々な品種の穂を

    取り、接いでおります。 品種の保存にも適していると思います。必ずどこかに接いであります。
    これからは庭の木の番号と品種名をノートにまとめ、 どこに、どの品種があるか、 すぐ分かるように

    整理したいと思います。  簡単で確実な接木を考えますと、これからの種子の採取は大事だと
    思います。出来るだけ、沢山採取して数年後の花の美しさをイメージしてください。種子は無料で

    いくらでも、手に入りますので。出来れば2〜3年肥培して接がれるといいですね。種子苗の台木は
    何といっても曲があることですね。 芽が伸びてからは、ある程度、整枝や針金等で整える必要が

    あると思います。これからは接木と種子の採取の時期です。変わった品種や珍しい品種の種子を
    採取して、 蒔かれてください。 夢を与えてくれますので、それだけでも、楽しいではありませんか。 


写真1.左側の根が見えますか?

写真2.右側の根がみますか?

写真3.種子の台木に接木。いくらでも
増え続けます。3〜4年後が楽しみです。


施肥について

      すっかり涼しくなりました。大変良い雨だったかもしれません。
    これで、ある程度秋らしくなるかもしれません。今日は夏の施肥について

    です。 花芽のついている苗については、7月〜8月は控えております。
    9月になり、肥料を与えております。 しかしながら、1〜2年生や花芽の

    ついていない苗には、8月の10日前後に, ある程度肥料を与えております。
    写真1.友の浦です。すでに苗の2倍以上, 芽が伸びております。写真2.は

    グレープ・ソーダです。同様に伸びております。これから9月に肥料を与えます。
    もう1回芽が伸びるのでは。 この夏の施肥は注意が必要です。

    根の近くには絶対肥料を与えないことです。それに、 少なめに肥料を与えております。
    すでに、予想もしないほど伸びました。 おそらく、挿し苗を2〜3年で販売するには、 ある程度の
 
     長さにしなければ、いけませんので、生産業者の方々は、施肥の時期と与え方に気を使うのではないかと
     思われます。 次に今年の取り木に、このままの状態で接木をします。これからの、接木は活着

     しやすく、日差しも弱まってきますので、管理の面でも失敗が少なくなります。もし今年、活着
     しなければ来年3月にもう1回接木をし直せば大丈夫です。私は比較的多く、1本の枝に接ぎますので、

     多少失敗しても、 活着した芽だけで充分のように思えます。これからの接木は私にとっては
     最も良い時期になります。 種子の採取とともに接木も楽しんでください。


友の浦の新芽

グレープ・ソーダの新芽

接木する取り木。3本の枝に20本くらい
色々な品種を接木します。コガネユリの木です。

接木予定の取り木。出雲大社の木


椿油に適する品種探しーーーー?

     椿油を販売する会社が多くあると思われます。 かなり高価な値段です。
     それだけ、色々な面で健康に適した効能があるように解説されております。

     椿油の成分や効能などの分析はかなり進んであおりますが、 ヤブ椿、 雪椿
     から得られた椿油位の説明で、具体的に中国の油茶( オレイフェラ )等のように

     これといった特別の品種を具体的に示している本などは少ないように思えます。
     全国には、 かなり沢山果実を付ける椿の木が存在するはずです。 果実の
  
     大きさもさることながら、1本の木から多くの油が採取できる品種探しが良いと
     思います。 大きな果実で沢山の果実が生ることが最も適しています。しかしながら、

     普通の大きさでも、 果実が沢山なる品種が良いと思います。 大事なことは、
      1本の木から、どのくらいの油が採取できるかです。 この数日、 かなりの果実の生る

     椿の木を探しだしました。 それらを接いだり、 挿したりして、 確認して行く予定です。
     もっとも早い確認方法は、比較的大きな椿の木に、接木して確認する方法です。

     1本の木に10種類くらい接いで様子を見ますと、各枝になる果実の量がある程度分かるはずです。
     気象条件や用土、 木の年齢等果実を付ける条件も考慮しなければなりません。

     また、隔年生りの果実もあるようです。 私が知っています、園芸品種では、卜半、 式部
     大原の里などが比較的沢山の果実を付けています。名前の分からない品種で

     10品種くらい沢山の果実を付けた木を見つけております。その中で、先日お話いたしました
     ブドウ椿のような、沢山の果実を付けた木にも、遭遇しております。 この分野での品種研究は

     少ないかと思われます。 趣味としても、実益を兼ねるとしても、 椿の苗作りとともに、 楽しみな
     調査ではないでしょうか。 最後に、玉之浦の若木でも、兄の庭では沢山の果実が見られます。

     私の庭では、 青い珊瑚礁が多くの果実を付けています。 比較的大きな果実です。
     皆様方の野山や、椿林で多くの果実の生る木が目に留まりましたら、 増やされてみてください。 

     
 

これからの椿の楽しみ


     異常なくらいの暑さですね。 接木や挿し木の管理が大変かと思われます。
     これから出来る作業としては、 挿し木、接木です。 挿し木はまだまだ大丈夫かと

     思われます。接木も10月まで毎年行っております。9月以後の方が活着が良い
     と思われます。管理の面でも楽だと思います。9月中旬以後の挿し木では、親指以上

     の挿し木をする予定です。昨年11月に挿しました太い枝が、根を出しております。
     今までのように、新梢の枝を挿し木するだけならば、7月〜8月位までが最も適していると

     思います。この2〜3年間の経験では、 親指以上の太さの枝の挿し木に関しては、
     1月〜5月、 9月中旬〜11月、 11月以後と真夏を除いてほとんど可能かと思われます。

     11月の挿し木はご覧いただきました。5月からの太い挿し木もすでにご覧いただいております。と
     この夏は今までの2^3倍の長さの挿し木を試しております。太い挿し木の場合は細い小枝を

     2〜3本残して挿し木をするといいですね。発根した後、その小枝に接木をしたり、木姿を整えたり
     出来ますので。 取り木も最高の台木になります。 特に曲があり、枝が多くありますので、

     何本でも接木が出来、 園芸品種であれば、即、鉢植えで花の観賞が出来ます。これからは、
     種子の採取という楽しみがあります。何百、何千と種子が得られます。 台木としても、新花作出

     としても、 大変楽しみな素材になります。基礎的な知識とともに、 いつでも、新たな試みに
     挑戦されてください。椿の楽しみは尽きることは、ないように思われます。

     


椿のネイミング( 8.17)

     今年のカタログが届きはじめました。最初に見るところは表紙の花です。
     生産者の方々は表紙の花に最も力を入れているのでは、ないかと思います。

     単に表紙の花を見て、こんな花かと思うことがあるかも知れません。しかしながら、
     表紙に出すには、それなりの特徴があり、今までの花とは少し違う要素があると

     思われます。説明がある時と、ないときがありますので、自分なりに、何故この花は
     表紙に使われたのか、考えることが大事かと思われます。 花弁、 しべ、 花色、 葉

     等、今までの椿の花の特徴と、どこか違う面があるのではないかと確かめることが大事ですね。
     時々お話いたしますが、椿の探訪に行かれ、 特徴のある椿を見い出すには、それだけ

     多くの花を観察して、この花は江戸椿の羽衣より色合いや咲き具合が優れていると判断できる
     鑑識眼を持つようになることだと思われます。 今年も多くの新花が見られるかと思いますが、

     何といっても、ネイミングが大きな比重を占めることは間違いありません。これから新花に名前を
     付けられるには、大変な努力が必要かと思われます。発表されている名前を調べて世に出てない

     名前を付けなければなりません。 ただ、 付けるだけではなく、夢のある、イメージが膨らむ
     名前がいいですね。 どのような、 すばらしい名前でも、 ピーン と思い浮かばない名前は

     良い花であるとしても、 ヒット作品になるにはかなりの年数がかかると思われます。日頃、
     見たり、聞いたりして、 これは使えそうだと思える言葉をノートにメモして、準備されておくと

     いいですね。名前から想像する花のイメージはかなり影響を与えるように思われます。

果実の多くなる品種探し

     前回同様果実の多くなる椿の探索に行ってきました。5年〜10年後を考えて
     おそらく椿油の需要は高まると思われます。伊豆大島や五島のように、ヤブ椿

     が群生している地域では心配ないのですが、狭い地域でいかに効率よく椿油
     が得られるか、今からその品種探しを始めております。 本日は1本しか発見

     出来ませんでしたが、なかなか良い果実の生る木を発見しました。 一つの果実で
     11個の種子が見られました。昨年は12個が最高でした。大きさも普通の椿の種子と同じか

     それ以上のものもありました。すでに完全に熟しております。 この発見した木で、
     さらに良いことは、 普通の果実の2倍くらい生ることです。効率よく椿油を採取するには

     非常に適した木ではないかと思えます。1本の木から、いかに多くの油が採取できるかが
     ポイントになるかと思われます。 椿の花以外に椿油などにも関心を持たれますと、

     楽しみが広がるかと思います。自分で作り出した椿油で天ぷら等の料理も楽しみでは
     ありませんか。最後に、山百合です。 カサブランカよりも素敵に見えます。増やす
     工夫をしています。斜面の場所のほうが栽培に向いているように思えます。花が何十個
     咲いた時に、 球根を掘り起こし、球根を一枚、一枚はがして、植えつけると増やすには

     良いのでは、と伺っています。その時が来ましたら、試すつもりです。


11個の種子が見られました。

普通はこのように3〜4個固まっております。

この種子は一個ずつ並んでおります。

真っ黒な種子になっています。

今日発見の果実

自宅で増やしております山百合の花。


果実の多くなる品種探し

     昨年は8月20日前後でしたが、今年は猛暑のために少し早めに果実の採取と
     1本の木に沢山果実が成り、大きい種子で、一つの果実の中に沢山の種子が

     入っている椿の木を探し回りました。 あらかじめ、 車で観察しておき、 どこの
     果実が沢山成っているか確認して出かけます。すでに種子は黒ずんでおり、採取

     しても良い状態に思えます。写真1.の種子はかなり大きく、果実も沢山なっており
     楽しみです。写真2.3.はかなりの果実が見られますが、 今の状態ですと、

     もう少し種子が大きくなって欲しいと思います。普通の木の倍以上の果実が成っています。
     五島のブドウ椿(上五島)に少し似ている感じがいたします。ここで大事なことは、

     果実が大きく、 種子も大きく、 1本の木に沢山、毎年果実が成る木を探して集めることです。
     選ぶ時は、 枯れそうな木や、老木はだめで、若木で果実が沢山成っている木を探すことです。

     新潟大学の工学部では雪椿の種子から椿油を抽出して、調べたところ、ヤブ椿とほぼ同じような
     オレイン酸の含有量があるとの報告がなされております。今まで以上に椿油の効能が評価され

     需要が高まり、色々な面で毎日の生活に欠かせない必需品になるように思えます。種子をある程度
     採取できる状態になれば、種子を買い取っていただけたり、自分でも簡単な機械で椿油の搾油

     可能になると思います。土地利用の出来る場所がありましたら、色々研究され、植えられておくと
     必ずプラスになるかと思われます。山や、椿園など散策して果実の調査をされるのも楽しみかと思います。

     現在では伊豆大島と五島の椿油が有名ですが、これからますます大きな産業になる可能性が大です。
     とにかく高価な油ですので。果実が大きく、沢山なる椿を探してみてください。リンゴ椿は向いてないと思います。 


すでに種子は採取出来る状態です。

1.大きな種子です。

果実の成りの良い枝を採取

2.果実が沢山見られる。

3。実が沢山見られる。

20品種位大き目の果実の枝を挿し木


     

新潟より - 椿華園さんの通信カタログ届く


     時々お話しております椿華園様より今年度のカタログが届きました。
     このカタログの特徴は写真の数の多いことです。私たち素人が求めるには

     写真を見て購入できるため、大変便利です。写真だけでは分かりにくいところも
     ありますが、 ある程度花色、形など分かりますので、とても求める際の参考に

     なります。 何千種類の中から選抜して、 私たちに情報を届けていただきますので、
     大変ありがたく思います。 色々気に入った品種がありましたら、 注文されて
     
     9月〜10月中に接木をされるといいですね。 カタログを希望される方はネット
     申し込みますと、すぐに送っていただけると思います。

第37号 − 椿華園さんのカタログ

今年のカタログです。数多くの品種が掲載されています。

これはと思う品種を数品種選ばれて注文されるといいですね。

ブラックバード、小浦侘芯、 詩仙堂、 紅野坂、 紅栄、藤壺

それに加えて、友の浦、瑞鳥等も加わりました。

この椿華園のカタログには、 ボタン、芍薬、アジサイなども

掲載されています。花を楽しむには大変便利なカタログでは

ないでしょうか。


昨年の11月の挿し木と枝接ぎの挿し木( 限りなき挑戦)

    1月から5月くらいまでのある程度の太さの挿し木は自信がもてましたが、
    秋以降の挿し木はどうだろうかと思い、11月の初旬に試しました。

     写真1.では紅栄も接いで挿してあります。右側の根の状態を見てください。
     片根ですが大分発根しております。おそらく10月頃でしたら、相当発根していると

     思います。 私が以前お話したこともありますが、接木でも1月でもまったく心配は
     ありません。3月の暖かくなってくる時期になりますと、きちんと活着して、芽を伸ばしてきます。

     写真1.では接木をして挿し木をしてあります。それも11月です。今年は9月中旬頃から
     太い挿し木をして、試してみたいと思います。この時期に引き抜いて観察することは

     良くないと思われますが、 皆さん方にご覧いただきたく、今日3本引き抜きました。
     全て発根しております。1月から〜5月までの挿し木( 太さがある)は完全に10月まで

     ぐるりと発根していると思われます。昨年もご覧いただきましたが、 曲と小枝がある場所を
     切り、 挿し木をしてみてください。小枝は2〜3本残し短めに切って残してあります。

     この残した小枝から芽が伸び始めてきますと、発根を促してくると思われます。それ以外に、
     胴吹き芽も出てきます。同様に発根を促すと思われます。丸坊主でも小枝を残して挿しても

     どちらも可能かと思います。私は小枝を付けて挿しております。その小枝に接木をして
     多くの品種の花を咲かせ、 枝ぶりを考えているからです。接木で大きくする必要は

     まったくないように思われます。 太い枝を挿して、翌年には花を咲かせることが分かったからです。
     早咲種であれば、年内に咲くことになるでしょう。変わり者が変わったことをしているなと思って、

     いつか試してください。 接ぐことなどまったくないことが、お分かりになると思います。
     最後に、写真2.3.ですが、 種子苗に珍しい品種を沢山接いでいるところです。庭中

     に接いで置いてあります。小さな鉢に5〜10本種子苗を植えて(2〜3年生)1本の台木に
     3〜5本接いであります。これはあくまで、品種を絶やさないように、保存しておくためです。

     若木ですので活着が良く、ほとんど90%以上成功いたします。全ての品種がこのように
     残っていれば、いつでも芽を利用して、増やすことができます。挿し木でも良いのですが、

     2〜3年の種子苗に接いだほうが、確率も高く、成長が早いし、早く芽が利用できるかと、思われます。
     いつ、どんなときにでも、接木が出来るように、種子苗は最良の苗と言えるでしょう
     


1.紅栄を接いで11月挿し木。

このように、すでに発根しております。

片根ですが、10月くらいまでには
ぐるりと発根するのでは?

昨年の11月の挿し木が10本ほど試して
あります。

種子苗に珍しい品種を接いで、
   いつまでも残せるようにしてあります。

次から次へと珍しい品種を接いで
   保存できるように努力しています。


これから注目したい品種

    昨日述べましたが、これだけ多くの品種が出回っていますと、
    驚くべき新花を作出するのは、なかなか難しいことと思われます。

    江戸椿から今日までの何千種と言われる花を何年も見てきますと、
    最近の花で抜き出た花は少なく思えます。 そこで、これからは今までの品種の中でも
    広く知られてなく、 認識されていない品種を掘り起こしていくことも大事な
    ことではないでしょうか。ヒットした花は必ずしも、全てがすばらしいと、いうことでも

    なさそうです。ヒットした以上にすばらしい花が沢山埋もれているように思えます。
    大切なことは、それらの花を識別する目を持ち合わせることだと思います。

    そのためには、多くの花を観賞して、花の美しさである特徴を頭に入れながら、
    椿園等を訪れることだと思います。 現存する品種の中には、多くの良い花があちら

    こちらに咲き誇っているように思われます。交配による新花作出と同時に、多くの椿園
    を訪れ、 特色のある花の掘り起こしに励んでみてください。本などに掲載されていない

    多くの美しい花と遭遇することがあると思われます。 


椿の花色の評価 (8.5)

    椿の花色で多く注文のある花色と、注文の少ない花色があるようです。
    私は花色も含めて、 やはりヤブ椿系統に心惹かれます。

    さて、本題の花色ですが、白斑や覆輪花、 絞り花等は比較的注文が多く
    あると聞いております。それに反して、 白花系統の花は少ないようです。

    白花系統でも、すばらしい花が沢山見られますが、予想に反して、意外に
    思えるほど、期待するほどではないようです。 やはり、 変化があり、 目に飛び込み、

    周囲を飾る色合いに関心が集まるのかもしれません。玉の浦友の浦などの花は
    最初にその花色を見た時、1本欲しいと思う購買心を掻き立てられるように思います。

    私は色々な花色があって初めて、お互いの花の特徴を引き立てていると考ええおります。
    生産者の方々にとっては、色々な角度から調査され、 苗木作りに取り組まなければ、

    ならないのではないかと思われます。これだけ多くの品種が出回っていますので、あっと
    言わせる花の誕生はなかなか難しいように、感じられます。

    


挿し木苗や種子苗の利用法など

    数日前に親族で不幸があり、忙しくて、書けませんでした。
    挿し木や接木の状態はいかがですか。挿し木は最も手軽な

    増やし方です。但し、増やし過ぎますと、管理が大変になります。
    畑や、植える場所がありますと、 大きく育てて、数年後に役立つ

    こともあるかと、思います。品種を集められる時には、自分が気に入った
    花や、 カタログの表紙などに掲載されました品種を参考にされて、求められると

    良いと思います。最も安心で確実な方法は、自分の目で花を確認して、求める
    ことですね。写真などの花では、分かりにくい面があると思います。

    これはと思う品種を色々研究されて、10〜20品種、同じような花ではなく、
    それぞれ、特色があり、誰もが良い花ですねと評価される花を育てられるといいですね。

    植木を植えられる場所がありましたら、ぜひ品種を研究されて、植えておかれると、いいと思います。
    各地には沢山のすばらしい花が咲き誇っていると思われます。それも、一生私たちの目に

    ふれない花が。そのような花を集められて、楽しまれるのも趣味として実に楽しいかもしれません。
    世界に二つとない花なのですから。 さて、今日は挿し木苗や種子苗を利用して、接木のお話です。

    台木もあまりなく、挿し木するしかない時に、挿し木苗や種子苗が一鉢に5〜6本植えられえ
    いましたら大変助かります。とっさの時にこの挿し木苗や種子苗に接木することです。

    それも、1本の苗に3〜5本接木ができます。5本の苗が一鉢に植えられていましたら、最低20本接木や
    すばらしい品種が接木できます。しかも、鉢に植えられている状態で接木されると、ほとんど失敗は

    ないかと思われます。新しい品種の保存や、とっさの時の処理に挿し木苗や種子苗は大変役立ちます。
    活着してしまえば、毎年その芽を利用していくらでも増やすことが出来ますので。まず、大事なことは

    自分の手で増やせるように、挿し木や接木で保存しておくことです。その保存のために、種子苗や挿し苗
    もっとも手軽で確実性のある方法であると思います。1芽残っていれば増やすことが出来るのですから。

    接木や挿し木の芽があれば、いつでも増やせるのですから、管理が簡単で活着の確実性の高い種子苗
    をお勧めいたします。2〜3年生の種子苗で充分です。活着しまして、芽が伸びてきましたら、毎年その芽を

    いろいろな所に接いで増やしてください。まずは、これはと思う品種を自分の手元に置いて、利用できる状態に
    しておくことです。ですから、太い台木や、曲のある台木は必要ありません。若い幹や枝の2〜3年生の種子苗で

    充分です。これはと思う品種を種子苗等の若い台木に接いで、いつでも増やせる状態にしておくことです。
    種子苗は色々な場面で利用範囲が広い、椿の品種保存や苗を絶やさないための、すばらしい素材になりえるでしょう。


不如帰、 松笠、 月影、五色八重散椿、
エレインズ・ベティ、 ムーン・ライズ
ブラック・オパール 等 接木。

1鉢で20品種接いであります。
1鉢に5〜10本くらい種子苗を植えて

保存するために、接木する台木として

育てられるといいですね。確実に活着

いいたします。大事な品種が残っていれば

いつでも増やせますので、大変確実性があり、

便利な増殖法です。鉢も小さいので、管理が

しやすく、確実性が増します。若い台木のため

確実性が高いです。種子苗の2〜3年生があれば

いつでも大事な品種を接いでおくことができます。


    


短期間による栽培法



    今日は全て取り木による鉢盆栽の短期完成法を考えてみました。
    太さは親指から親指と人差し指を丸めた位の太さです。太さが細ければ

    発根率はそれだけ早いと思いますが、 相当の太さ(腕)で出なければ、
    ほとんど、その年に発根すると思われます。3月〜5月位にまで取り木をしますと、

    10月までには、発根すると思われます。多少発根率が違うと思われますが、
    今日の取り木は全て園芸品種ですので、そのまま鉢植えにして、花が見られる

    と思います。来年の2月〜3月に各枝に接木して色々な花を観賞することも考えています。
    取り木をする場所は、数本枝分かれをしている少し下側が良いと思えます。

        1. 下枝を利用して樹姿を整えられます。

        2. さらに、その下枝に沢山の違う品種を接いで、鑑賞も出来ます。
        3. 枝分かれしている場所に取り木をかけますと、比較的発根率が良くなる

           ように思えます。枝分かれしている場所には成長ホルモンが存在している
           からではないでしょうか。変化に富む樹姿にするには、下枝も大事な要素になるかと
           思います。少し木が大きくなりますと、ある程度の太さの苗が得られますので、
           庭木も大変楽しみです。剪定して全て捨てないで、取り木の部分は残しながら
           剪定してください。 今年は10本程取り木をしてあり、 親指以上の挿し木も100本
           以上順調ですので、 ほとんど台木の心配はありません。今年の小さな挿し木は
           ほとんどしませんでした。貴重な品種の枝は10cmくらいの長さで挿しました。

  これからは夏の挿し木はほとんど必要がなくなるのでは。自分で楽しむには、 取り木と
     挿し木の台木だけで充分なように思えます。しかも、 太さもあり、2^3年である程度の
     
     変化ある鉢植え苗が鑑賞できるのではないでしょうか。貴重な園芸品種であれば、
     挿し木、取り木をしますと、そのまま鉢植えとして鑑賞できますので、庭植えも便利だと思います。
     
     さらに、接木による枝作りをしますと、完璧になるのでは、ないでしょうか。もう一つありました。種子苗の台木
     ですね。曲のある根の変化に満足されるのでは。人工的には不可能と思える曲ですので


紅栄の取り木

出雲大社の取り木

白羽衣の取り木

黄鳳の取り木 


 椿の果実の採取について( 7、28 )

    昨年は8月25日位から採取しました。 数日前に椿園を訪れましたが、
    園芸品種に沢山の果実が見られました。人口交配もすばらしい品種同士の

    交配が出来ますので、大いに期待が持てます。 また、自然交配も違う意味で
    期待が持てますね。特に、 椿園など何百種類とあります場所では、自然交配の

    方が夢がありますね。数多くの果実を拾い集めて、種子を蒔かれるといいですね。
    どのような花が咲くか、 予想が出来ないので、逆に期待感が膨らみます。

    また、花を鑑定する時、 正しい、多くの知識を持ち合わせていませんと、すばらしいと
    思われる花を捨ててしまうことになります。色々な角度から、 どのような特徴の花が

    評価されるのか、 出来るだけ沢山の花を観察されることも、大事かと思います。
    種子から育てるには、時間がかかりすぎる、 なんて思わないで、試してください。

    必ず自分では、たいした花でないと思っていましても、他人が見たときに、この花は
    すごいですね、と違った見方をしてくれるかもしれません。そのためにも、多くの花を

    見て、 花弁、しべ、葉、大きさ、色合い、 香りなど、これまで見たこともない特徴を
    備えている椿を発見する鑑識眼が必要になるのでは。すぐに、果実を採取する時期が

    訪れます。小さな苗から大きな苗まで色々変化に富んだ鉢苗も楽しみだと思います。
    どちらも、短期間に台木が得られえる新しい椿時代の到来が感じられます。多くの楽しみのために、

    種子を蒔いたり、 取り木や挿し木により、今まで考えもしなかった太さの台木作り
    に励み、椿の栽培法がより身近に感じられ、椿の美しさが広がるといいですね。


挿し木と果実

    ほとんど挿し木をされたかと思います。8月中が良いと思われます。
    発根の条件を満たすには、8月くらいまでが最適かも知れません。

    もちろん9月〜10月でも可能と思われます。9月〜10月になりましたら、
    挿し木よりも、接木のほうが楽しみが大きいですね。7月〜8月に

    失敗した台木にもう1回接がれて、来年の芽が出るのを楽しまれたほうが
    いいですね。接木のほうが、成長も早く、穂も沢山得られます。

    次にアザレア椿ですが、夕方になりますと、写真のように閉じてきます。
    真夏に咲き誇りますので、1本苗を求められて、増やされたらいかがでしょうか。

    今年はほとんどの品種を庭に植えましたので、果実が沢山なっています。
    この状態ならば、毎年自分の庭で自然交配を中心として、新花の夢を追い求め

    続けられるのでは。数日前は椿園に行き、果実が大きく、沢山生っている品種を調べてきました。
    2〜3品種探し当て、接木をして、今後の状態を観察しようとと思います。

    ヤブ椿よりも、園芸品種のほうが、果実が多くなり、大きさも優るのではないかと、聞いたことが
    ありますが、今後調べて、自分の家で観察したいと思います。

    写真1の挿し木ですが、必ず支柱を立ててください。ビニール内の水滴が葉に落ちますと、
    特に新芽に落ちますと、結果が良くないと思われます。この暑さですので、

    日除けや、置き場所に気をつけて、管理されてください。
    


支柱は必要です。

アザレア椿。夕方になりますと
閉じてきます。

箱根の香と袖の香を交配。

月の皇子の自然交配。

出雲大社と友の浦の交配。

紅栄の自然交配

芽の出し方、接ぎ方、挿し木


    枝が欲しいとき、 色々な方法があるかと思います。環状剥皮やある程度の
    太さの枝を途中で切って、胴吹き芽出させる方法です。今日は写真2の苗木

    に下枝が欲しく、写真1.のように少し枝を折り(3分の一位)両脇から芽を出させ
    ました。また、アルミ線や針金を少し強く巻いても、胴吹き芽が出てくると思います。

    主幹を切らずに、苗木全体をそのまま、生かすには良い方法ではないかと、思われます。
    ある程度の苗木でしたら、接木でも必要な所に接いで、枝を伸ばすことが出来ます。

    次の写真3.ですが、台木の最上部に接がなくとも、少し下側の周囲に接いで見ますと
    良く活着いたします。上部は自然に朽ちてきますので、心配はないかと思います。

    最後に紅栄の2年目の挿し木苗です。(写真4) 親指と中指を丸めた太さです。2月に送られて
    挿し木をしました。その年は写真をご覧いただいたと、思いますが、初めてにしては

    大変良い成績でした。今年はもっと多くの挿し木をしております。数日前にお話いたしましたが、
    1年位で親指かそれ以上の苗が、完成するのではと思われます。挿し木、接木によります。

    太さのある椿苗を6〜7ヶ月で発根させ、9月の下旬あたりに接木し、2〜3年で咲かせる苗作りが
    可能のように思われます。挿し木、取り木、 接木は、私にとって椿の常識を覆すような、

    新しい夢のある作業になる様な気がいたします。10月になりましたら、挿し木の状態をご覧いただきます。


. 下枝を出すために、枝を途中で少し
折り、胴吹き芽を出させました。

2. 左側の全体写真
下側に胴吹き芽が出ています。

3.台木も最上部に接がず少し下側の
周囲に接ぐ。上部は自然に朽ちてきます

4. 2年目の紅栄の挿し木
太さは、親指と中指を丸
めた太さです。


アザレア椿と5月初旬の挿し木(7.19)

     
昨日まで蕾のままでしたアザレア椿が今朝開花しました。
     交配するには花粉を保存しておかなければ、なりません。
 
     しかしながら、10月ごろまで咲き続けますので、早咲品種との
     交配が可能になるかもしれません。 早咲種である以外に、 花付き

     が良く、椿の愛好者を増やす木になるかもしれません。接木も簡単で
     枝も良く伸びます。 庭木などに接いで、枝を沢山伸ばし、接木されると

     いいですね。 次に挿し木です。 太い台木をいかに早く得られるか
     今年も試しています。 写真1.2.の挿し木は以前にもご覧いただきました。

     5月初旬の挿し木です。太さは親指と人差し指を丸めた位の太さです。 
     写真2ではブツブツと胴吹き芽が見え始めました。写真3ではご覧いただけ

     ると思いますが、胴吹き芽が長く伸び始めています。冬季の挿し木よりも
     2〜3ヶ月遅いですが、発根の可能性は大きいと思います。

     この胴吹き芽や挿し木した時に残した小枝3〜4本が大事になります。
     9月下旬から〜10月にかけて、それらの各枝に接木をします。9月〜10月に

     かけての接木は時期的に活着率が高いように思えます。来年の4月〜5月には
     新芽が伸び始め、 1年で台木作りと苗木作りが楽しめると思われます。

     一番大きな収穫は、挿し木による太い台木が可能になったことです。これだけの
     太さの台木が1年以内で得られ、同時に接木も出来るとしたら、すばらしいですね。

     この、挿し苗に9月接ぐことは簡単だと思われます。ある程度発根もしていると
     思われますので。 根のない枝に接いて、挿し木をしても活着しますので。

     5月の太い挿し木の発根状態と用土の割合を10月にお話したいと思います。


アザレア椿

1. 5月の挿し木ーブツブツと芽が出始めました。

2. 左右に胴吹き芽が伸びています。
   用土と管理が重要な要素ではないでしょうか。


アザレア椿 と 胴吹き芽に接木


    アザレア椿が完全に咲き出しました。私に兄の家では6月下旬から、知人の
    家でも、すでに花が落ちてしまった連絡を受けました。数年前に求めたアザレア椿

    は知り合いに譲ってしまい、今日の花は自分で接いだ花です。夜撮影しましたので、
    全体に明るさがありません。 この花なの特徴はすでに色々説明されています。

    早咲きですね。 蕾が沢山つきます。6月下旬から10月くらいまで、次から次へと
    咲き続けます。夜と朝にに花弁の開閉運動があるとのことです。

    早咲ですので、この椿との交配により、 夏椿や四季咲椿の誕生が見られるかもしれません。
    どの品種よりも、1本欲しい品種かと思われます。真夏の花の少ない時期に咲くのですから。

    さらに、交配により、期待が大きいですね。庭木などに接いでおかれるといいですね。
    今日は、友の浦を接いだ取り木の苗から出ました胴吹き芽に5本接木をしました。

    これで、この取り木のの苗木は15本くらいの品種を接ぎました。取り木や太い台木の挿し木苗に毎年
    数十種接いでいきますと、鉢植えの花の咲く情景が楽しみです。種子苗や交配種の育成など

    楽しみは尽きません。適度の太さの台木作りから始められると、いいですね。10月には
    今年の挿し苗をご覧いただく予定です。9月下旬からは、今年の挿し木苗に接木する予定です。
    


アザレア椿

友の浦を接いである、取り木の台木の
胴吹き芽に数本接ぐ。


この時期の確実な接木

     猛暑ですね。健康管理に気をつけてください。
     水分を十分摂取され、睡眠は最低6時間以上必要ではないかと思います。

     接木や挿し木の状態はいかがですか。とにかく管理ですね。接木は半日陰
     の場所で、午前中と午後の場所を変えたりしています。挿し木は最初の5〜7日

     は毎日2回午前、午後水道水をかけております。表面だけでなく、鉢下まで流れる
     ようにかけています。その後は、状態を観察しながら軽くかけております。

     この時期で最も確実な接木は、種子苗の2〜3年生に接ぐのが良いみたいです。
     もちろん、どのような台木でも可能です。それでも、写真のような2〜3年生の種子苗

     に接ぐことが、私の場合、最も安心していられます。この夏の挿し木は写真のように
     例年の挿し木と違い、倍以上の長さと、太さの挿し木をしています。全ては活着と

     発根する条件を整えて管理することではないでしょうか。ただし、夏の挿し木では、
     あまり太い枝の挿し木は適していないと思います。カルスを形成して発根するまでの

     期間が短いためではないでしょうか。11月から5月くらいまでの方が太い枝の挿し木は
     適していると思います。5月の初旬に挿しました太い枝が、今のところ順調みたいですので、

     10月になりましたら、ご期待ください。この暑さですので、充分管理には気をつけてください。

種子苗の接木は春も夏も揚げ接ぎで行っています。鉢植え苗に接ぐこともあります。
   全て活着する確実性に富んでいます。失敗することは50本に1〜2本かと思います。

   手の平の上で接木が出来ますので、確実性が増します。接いだり、テープの処理、ローソク
    の処理、全てが短時間で終ります。2月、3月、5月6月、7月、8月、9月、10月といつでも

   簡単に接げます。挿し木の管理よりも楽かもしれません。


2〜3年の種子苗に接木

2^3年の種子苗に接木

例年の2〜3倍の長さの挿し木


接木の様子と庭の花

      5月に緑枝接ぎや幼根接ぎをしました写真1.2.の状態です。
      思ったように上手くいきました。確実性があり、絶対保存したいと

      思うときには種子苗に接がれるといいですね。最近接ぎました種子苗
      の方も青々としています。毎日少しずつ接いでおりますので、種子苗

      だけでも、かなりの数になるのでは。写真3.はアルミ線で曲を付けた枝に
      接いだものです。木全体をビニール袋で被せないで、接いだ場所だけ被せています。

      写真4.は2月の接木の残りの枝です。やっと潜伏芽(石芽)が伸びててきました。
      春の接木よりも、挿し木の方が早いように思えます。10月になりましたら、冬季の

      挿し木の発根状態をご覧いただきます。下段の花は山百合ともう一つは名前が分かりません。
      山百合は庭で増やしております。カサブランカよりも優れているように思いますが?


5月種子苗に接木

5月種子苗に接木

アルミ線で曲を付けた苗に接木

2月の挿し木

山百合ー増やしております。

キキョウ。先端がまったく開きません。

接木 − 2年生の種子苗に

      異常に暑い夏になりました。熱中症には気をつけてください。
      室内でも注意が必要とのことです。出来るだけ、水分を摂取し、塩分も

      適度に補給してください。節電も大事ですが、健康あっての人生です。
      枕元にも補給用の水を置かれておくといいですね。

      さて、今日も挿し苗の2年生に接木をしました。今まであまり接木しなかった
      品種を探して、接いでみました。枯れたり、人にあげたりしますと、 なくなる

      こともありますので、出来るだけ多くの場所に接いで、絶やさないようにしております。
      2〜3年生の種子苗になりますと、根張り、太さ、曲など接木するにはちょうど良い状態です。

      全て揚げ接ぎですが、まったく心配はありません。ここに枝が欲しいと思う所に接木して、
      鉢植え後の樹姿を考えております。全て2〜3本違う品種を接いで、最終的な自分の目標

      に向かって椿作りに励んでおります。今日も50本程度接いでおります。穂木は140個ほど
      必要になりました。朝の5時から、朝食を7時にして、10時30分までかかりました。

      そのあと、 30分程度、昨年の曲を付けた太い挿し木苗に、接木をして、終了しました。
      細かな接木の仕方や、管理の仕方については、何回も繰り返しますと、くどくなりますので、

      省かせていただきます。時々、このページを御覧いただき、今何をしているのか、参考にされて
      少しでも役立てば、うれしく思います。まだまだ、このページに載せてない写真は多くあります。

      今日の種子の台木はほとんど、 自分の思い描いた曲を作り出すことが出来ました。
      これからは、接いだ枝を利用して、 小さいながらも、味のある樹姿を夢見ています。

      台木作りが大事ですね。 太い挿し苗と、 種子を蒔いて2〜3年の台木を利用するといいですね。
      さらに、取り木の台木がいいですね。種子苗の台木は、非常に大きな意義を持つと思います。

      数百本の小盆栽を短期間で得られると思います。5年〜10年ごを想像しますと、大変楽しみです。
      


2本接木

3本接木

3本接木

ポリ袋に入れて日陰で管理

接木 − 2年生の種子苗に

     突然穂木が届きました。40品種くらいあり、挿し木や接木にと忙しかったです。
     2年生の種子台木でしたので、接ぐのには、ある程度の太さもあり、楽でした。
  
     根張りも良く、曲もあり、40品種全て3時間位で処理いたしました。挿し木も普通の
     2倍くらいの長さで挿しました。接木もこれからの枝の伸びる方向を考えながら、

     接木をしました。小さな苗ですので 100本くらいの接木ですと、それほど時間はかかりません。
     半分くらいは2本接ぎました。 普通の台木に100本ほど接ぎますと大変かと思いますが、

     種子の台木ですと簡単に接木が出来ます。時々お話いたしますが、種子を蒔かれておくと
     大変便利です。根や枝も色々変化に富んでいますので、数年後には期待出来るかも。
     以前ご覧いただきました、アルミ線で曲を付けた苗木にも時々接木をして、楽しんでおります。
     4〜5年間同じことの繰り返しばかり書いているように感じます。参考にすべき事柄がありましたら、

     独自の工夫を加えて、より質の高い苗を追い求めてください。
     今後の目標を数点述べますと、

            1. 1〜2年で完全な台木の完成。( 小苗から相当の太さの台木まで)

                    挿し木と取り木による。
           
           2. その台木に接木して、 色とりどりの花を咲かせる。
                   
                    40〜50品種を目指しております。

           3. 椿油採取用の大きな果実の苗の作出と発見。


種子苗に接木 

2本接いだりしています。

根張りも良いです。

接木、ローソク垂らし、水をかけて、
鉢植え、ポリ袋に入れる。


五島の椿 − 五島より − 岩永 章氏

五島の細道(しまのほそみち)

   暗紅色一重、 筒咲き、筒芯、 小輪

   花弁の先が内側に曲がる。

   五島のヤブ椿。平成23年、3月25日発見。

   五島の内闇ダムにて発見。久しぶりに近くの

   山間に出かけ、偶然目に留まった椿とのこと。

、 
侘芯花固定の一つの試み
                 報告 − 五島より − 岩永 章氏
 
     五島のヤブ椿の一つに、弘法大師の名を持つ “ 空海二世 ”がある。
     ” 乙女の祈り “ の双璧ともいうべき侘芯花。“

     庭に定植して十数年花を見てきたが、樹勢がつきすぎたせいか、正常花に
     戻ってしまった。侘芯花の木に侘芯花を接いだら、 侘芯花が固定しないだろうか?

     一休(久留米産)の枝変わりに “ 白手香 ” がある。 侘芯、 半侘芯、 正常花
     咲き分け、固定していない。白花の極小輪で稀少。 白手香を空海二世に胴接ぎ、活着。

     果たせるかな従来の接木と比べ、侘芯花の発生率が高かった。椿友にも穂木を頒布
     していた。昨年、穂木を取りすぎたのか、樹勢が衰え、葉が黄変。新芽の動きもない。

     一るの望みを託して、暮れに枝を切りつめた。その甲斐もなく、落葉してしまって、枯れ木と化した。
     根元から空海二世の台芽が吹いた。むしり取った。梅雨に入っても何ら変化なく、明けたら

     根元から切断しようと決めた。6月26日台風5号が、五島西海上二接近、通過。降り続く雨を
     恨めしく思いながら、窓越しに外を眺めた。と、数個の枯れ枝の一本に何やら異物。もしや、傘も

     ささずに飛んでいった。まぎれもない、白手香の新芽4個。長年椿と付き合ってきたお陰。
     ただ、ただ感謝。28日南九州ちほう梅雨明け。よくぞ、鋸を入れなくて良かった。

侘芯花の固定のために、各地で色々研究されていることと思われます。私自身あまり本で読んだり、
   人からこのような研究を耳にするのは少ないです。以前松江の方にお聞きしたことがありました。

   内容としては、岩永氏の試された侘芯花に侘芯花を接ぐ方法でした。完全な状態までにはいかないようですが、
   ある程度の成果は得られたようです。色々な侘芯花どうしの接木を繰り返し、どの品種との接木がもっとも

   侘芯花が固定するか、試されると、成果が出るかもしれないですね。研究課題としては内容が深いと思われます。


今年の夏の挿し木方法

     明日より7月ですね。昨日お話しましたが、今年の夏の挿し木は
     写真のごとく、10cm〜15cmの穂木を挿しています。

     全て10本単位で、ひとまとめにして、今日で100本挿しました。
     普通の夏挿しの3倍くらいの大きさの穂です。毎年少しずつ挿して

     いましたが、今年みたいに、沢山この大きさの穂を挿すのは初めてです。
     小さな苗を沢山管理できなくなり、このくらいの大きさの苗ならすぐにでも

     花を咲かせてくれるのではないかと期待しています。

下の2月の挿し木と同様に、必ず発根してくれる
ものと確信しております。

もし上手くいきますと、来年には花芽を期待できる
と思います。葉を半分にして挿してもよいと思います。

大事なことは、発根する条件を作り出してやることですね。
用土、 湿度、おき場所、 それに枝の太さにも注意が必要

かと思います。この時期の挿し木では、枝の太さは、ボールペン
の太さくらいまでが適しているように思えます。それ以上の

太さの挿し木は、2月〜5月初旬、10月以後が適しているように思えます。


挿し木について − 今での挿し木とは少しーーーー?

昨日ご覧いただいた写真です。2月に接いだ残りの枝ですが、
捨てずに挿したところこんなにも、青々として芽を伸ばしています。

1年中挿し木ができると確信しておりますが、夏の挿し木でもある程度の太さで
長さも10cm〜15cmくらいの挿し木が可能かと思えます。毎年新梢の枝を

挿していましたが、今年は思い切って小指大の左の写真のような枝を10本単位で
挿しています。毎日剪定をしていますので、沢山の枝がでます。全て捨ててしまうのも

もったいないかと思い試しています。少し深鉢を用いて、枝の半分くらい挿しています。
用土が大事ですね。桐生砂、鹿沼の細粒、 蝦夷砂、そして底に赤玉の硬質を

使用しています。ボールペン程度の太さなら夏の挿し木でも可能かと思います。

6月2回目の接木と、 2月のあまった穂木の挿し木


     おととい今年夏の初めての接木をし、今日2回目の接木をしました。
     おとといは35本、今日は40本1本の台木に接木をしました。

     先日もお話いたしましたが、接木の方向を全て変えて、ほとんどの
     枝に接いであります。幹にも接いで、枝の成長具合で樹姿を考えながら

     余分な枝を剪定し、整える予定です。余分に接いでおきますと、後から
     あそこに枝が欲しいと思って後悔することがありませんので。途中で接木具合を

     見ながら、上手くいかない場所の接木は2週間後に様子を見ながら、再び接木を
     します。何回でも接木ができますので、多少の失敗でも安心していられます。

     写真1.は2月に紹介いたしました上五島のブドウ状に花が咲き乱れるブドウ椿
     の挿し木です。接いだ後の残りの枝を捨てずに挿しました。小指程度の太さの枝

     ですが5ヶ月経過して青々としています。6〜7本上手くいったのではないかと
     思います。接木も数本活着しております。大事に育てて保存しておく考えです。

     挿し木で良く発根する感じがいたします。最後に写真には取り寄せた苗の枝を
     接いだ後、 いつもなら捨ててしまいますが、 1年中挿し木が可能のように

     感じましたので、 挿してみました。 案の定、見事に上手くいきそうです。取り寄せた
     苗ですので名札を付けて、品種名が分かるようにしてあります。12本ほど挿しましたが、

     1本も枯れませんでした。小枝を付けて、挿してあります。今日も庭の選定を朝5時から
     始め、 特に珍しい品種だけを挿しました。小指程度の太さで長さは10cm〜15cm

     です。全て密閉挿しです。2月からの挿し木では、ある程度の太さの挿し木が可能
     ですので、真夏の新梢挿しはそれほど挿す必要性がなくなるように思えます。

     1年中小指以上の太さの枝の挿し木が可能になれば、確実性を得るために、ほんの少し
     夏に挿し、あとは、太い枝を挿し、小枝の柔軟性を利用して、アルミ線で曲作りをしながら

     接木による盆栽作りも面白いと思います。色々な本を参考にしたり、友達の盆栽を見学
     させていただき、何かヒントはないか探るのも勉強になるかと思います。

     挿し木ですが、長年挑戦して失敗し続けていました、緋梅の挿し木が1本成功しました
     2月から挿し続けて、やっとの思いで新芽が伸びてきました。これで緋梅や他の梅の品種

     も全て希望がわいてきました。とにかく耐え続けることですね。これでもか、これでもかと
     あらゆることを試す意欲が成功へと導いてくれると、確信いたしました。いよいよ本格的な

     挿し木、接木の時期です。数の少なく、珍しい品種を中心として増やしてください。
     がんばって今年の夏を過ごしてください。
     
    


前回と同じく太い絵に接木。
2週間後に確認いたします。

あらゆる場所に接木。

枝は全部接木しています。

1.ブドウ椿の挿し木。2月挿し

取り寄せた苗の枝を2月挿し木
接木して残った枝です。捨てるところがありません。



接木 − 短期間で数十種類の豪華な花を1本の木に!


     冬季の太い挿し木、取り木による太い台木作りなど、短期間にできる
     鉢植え盆栽を目指して、今年は数十本の太い曲のある台木作りに

     挑戦しています。 夏の挿し木や小さな台木への接木から、太い曲のある
     台木への接木に変えていこうと思います。何しろ、挿し木苗や、小指大の

     太さの接木苗が庭中を埋め尽くしています。これからは大型の変化に富んだ
     樹姿を作り出すために、全て自分の手で作り出そうと考えています。

     相当の太さの台木作りも、挿し木や取り木で、めどがつき、それもたったの
     1年で入手できる確信を得ました。10年〜15年の期間をたったの1〜2年

     短縮できるように、なるのでは。 これまでの20数年という月日は無駄では
     なかったように思えます。いろいろの工夫次第ではあらゆることが可能のように

     思えてきました。今までは太い台木を追い求めて、相当の金額を使い苦労して
     きました。これからは思うように自分の手で台木が手に入ります。山に根を採取

     することもなく、自分の庭で変化のある台木が得られるなんて、考えもしなかった
     ことです。椿をやっていて、良かったと思います。それに、接木という技術も私の

     大きな支えになっています。今日は1本の木に35本ほど接ぎした。品種は25品種
     位だと思います。相当の太さの台木ですが、あらゆる場所に接いであります。

     芽が伸びて、大きくなりましたら、いらない枝は切ればよいので、できるだけ接木後
     の樹姿を考えて、 接ぐときは多めに接いでおくことが良いと思います。

     この夏の時期を利用して、今まで試さなかった色々な試みをしてみたいと思います。
     今日の接木では、胴、枝全てに接いであります。それも間隔がなく、上下、左右と

     くまなく接いであります。この接木では、テープで巻かないで、ローソクを垂らして
     終わりです。普通の胴接ぎなどでは、穂木全体をテープで巻きます。ローソクが

     芽に垂れたときは、 ナイフの先で軽く引っかきますと、すぐに取れます。余裕が
     ありましたら、試されてください。枝がなくとも、どんなところにも接木で可能です。

     幹にある程度の曲があり、変化に富んだ台木作りが大事かと思います。

      
     



アルミ線で曲げた台木に接木。

ほぼ全てに接いであります。
枝の、上下、左右、裏表などあらゆる
場所に接いであります。

取り木に接木。写真では分かりにくいですが、
曲もあり接木で枝を出します。


取り木による楽しみ

    いよいよ挿し木、接木の絶好の季節になりました。
    私は庭木の剪定をかねて、挿し木や接木をしております。

    毎年この時期には庭木の半分以上を剪定し、すっきりと
    させています。今年は挿し木、接木を少なめに、取り木を沢山
   
    しようと考えました。 とにかく狭い庭ですので、置き場所に困って
    います。取り木ならば、秋までそのままで安心していられます。

    取り木の良さは、
             1.  挿し木の5〜10年くらいの太さの苗を1年で得られる。

             2.  翌年、枝のあちこちに接木して色々な花を咲かせられる。

             3.  接木によって、樹姿が整えられる。

    等の利点が考えられます。毎年剪定をしてほとんど捨てていますので、これからは
    場所をとらない取り木により、短期間で鉢植え苗を育てたいと思います。

    取り木後はアルミ線による曲作りと、接木により樹姿を整えて2〜3年で鑑賞できる
    鉢植え盆栽を考えております。今日は10本程取り木をいたしました。

    少し大きくなりますと、いくらでも太い苗は手に入ります。庭木に色々接木されて、
    取り木による苗の入手方法も便利ですね。 接木に慣れますと、どんなところにも

    枝を出せます。取り木→アルミ線による曲作り→接木と短期間による豪華な花の苗
    作りが可能になります。これはと思うすばらしい品種を庭木で育てて、取り木による

    盆栽作りもいいですね。庭木で少し太くして、取り木による方法はお勧めかと思います。


コガネユリ

出雲大社藪

夕日

凹脈金花茶

吊花
椿の取り木による盆栽作りは
根の入手が難しいこの時代に

もっとも簡単な便利な方法であると
思います。1本取り木するのに10分

程度しかかかりません。朝起きて
朝食の前に3〜4本出来ます。

椿以外でもほとんどの樹木に取り木。
が可能かもしれません。

ぜひ、試してください。少し大きくなりますと
いくらでも取り木は可能です。庭木に接木

して、 すばらしい苗木作りに挑戦してください。

    


ヒット商品になるには?

    これだけの多くの品種が出回っていますと、なかなかヒット作品を
    作出することは難しくなりますね。少しぐらい特色がある花では

    もの足りなくなり、求めようとする意欲に影響を与えてくるのでは。
    生産業者の方々や販売店のかたがたも苦労されるのでは、ないでしょうか。

    今までにない特徴のある花を誕生させないと、かなりきびしくなって
    きますね。しかしながら、逆に栽培技術の発展へと良い結果をもたらす

    効果もあると思います。新花がヒットするかどうかの問題は、花自体の
    美しさも大事ですが、 ネイミングの比重がかなり関わってきているのでは

    ないでしょうか。カタログの品種を見たとき、全ての花が掲載さえているわけでは
    ありませんので、 ある程度ネイミングで色々イメージをかきたて、新花を
    
    求めることがあるのではないでしょうか。その花の名前から何もイメージのわかない
    花はヒットするとしても、かなりの年月がかかると思われます。子供が誕生した時に

    親がいろいろ考えて命名するのも、それなりの理由があり、苦労されて命名されて
    いると思います。誰もが知らないで、 難しい言葉はできるだけ避けられたほうが

    無難かと思います。分かり易く、この品種は買ってみようと購買意欲を掻き立てる
    名前がいいですね。 いつもお話いたしますが、名前からイメージがわき、色々

    想像力をかき立てる名前が良いのではないでしょうか。ネイミングは大変大事な要素
    であると私は思っています。歌や漫画、 あるいは映画や広告等ではっとする

    言葉を書き留めておかれるといいですね。短く簡単な名前で良いと思います。
    私の感じでは、ヒット商品の5割以上の効果ネイミングにあるように思えるのですが?


接木と種子苗の一例

    慣れないパソコンのために苦労しました。機種を変えたりしますと、
    大変苦労いたします。全て直さなければなりませんので。友人に

    色々手伝っていただき今日から書き始めました。最初に接木ですが、
    2本の台木に5本づつ接木しました。いつものように

       1.小枝を2〜3本残しその周囲に継ぎました。

       2. いつものようにローソクを垂らして終了です。

    台木が鉢に植えられていますので、完全にうまくいくと思います。
    最上部には接ぎませんでした。台木が長い場合には、最上部

    より少し下に接いだ方が完全に活着すると思われます。最上部の
    ところは自然に朽ちて、なくなります。心配はいりません。

    次に種子苗の台木作りです。写真の台木苗は鉢に25本ほどぎっしり
    出ております。6月まで3回ほど網をかぶせ、地上部に出ている枝に

    曲をつけています。今年いっぱいこの作業をするつもりです。根の部分
    も2〜3曲ついております。芽が伸びるごとに網をかぶせて、写真のごとく

    石をのせ、1〜2週間固定しております。年間では何回この作業をするか
    分かりませんが、秋には面白い曲の台木が出来上がるのでは。

    この台木を2〜3年肥培して、接木をする予定です。この鉢のまま接いでも
    面白い鉢植えの盆栽が出来ると思われます。20本〜25本の苗が1鉢に

    植えられ、さまざまな曲を描いている姿も、面白いのではないかと考えております。
    これからは、椿の愛好家や趣味家にとっては、多くの楽しみが待ち構えております。

    ぜひ、いろいろ試して有意義な時期を過ごしてください。この網被せの方法は
    つばきの椿さんのブログを参考にさせていただきました。




長い台木に接木。
最上部には接いでいません。

接いである品種は
友の浦、ダロー・ネガ、玉三郎

種子苗の台木作り
この状態で今年3回目の網被せを
終了。10月まで続けます。

網を被せて、石で曲作りをしています。

これからがんばって書いていきます
ワープロが故障して、新しく購入しました。

色々移し変えや、設定をしなおしたために時間がかかりました。
明日より新しく書き直しますので、ご覧ください。

毎日、挿し木や接木で楽しんでおります。そろそろ試されて良い時期
かと思います。がんばってください。